JPH0341350Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテープカセツトの誤消去防止装置に関
するもので、特に操作の確実性を向上したもので
ある。

テープカセツトは一般にリール対リール方式で
あり、一対のリールハブに端部がクランプされ巻
き取られた磁気テープが上、下の外筐で挾持され
る。

外筐の後端面には一対の後消去防止ラグが設け
られ、このラグに対してテープレコーダには検知
レバーおよび録音レバー、ロツク機構が設けられ
ている。使用者が所要に応じて前記誤消去防止ラ
グを切欠くことにより、テープレコーダの検知レ
バー、ロツク機構の作用により、磁気テープの対
応するトラツクの消去および録音ができなくな
る。

従つて使用者の誤操作により消去することがな
い。

しかしながら前記誤消去防止ラグを切欠くこと
は再度の消去、録音をできなくすることであり、
すでに録音された内容よりも、さらに録音したい
と思つても急にはラグを生ずることはできない欠
点があつた。

本考案はテープカセツトの後面部に誤消去防止
検出用の凹部を設け、凹部に簡単なレバー操作に
よりラグを生じ誤操作が生じにくい誤消去防止装
置を提供するものである。ラグ部に連結し、テー
プカセツトの側壁にＬ字状のレバーを設け、レバ
ーを側壁に添つて側壁より突出した操作部を前後
方向にスライド操作して第１の位置から第２の位
置に移動すると、ラグ部も第１の状態のカセツト
の後面と等しい位置から第２の状態の検出用凹部
を有する位置の誤消去防止状態に成しレバーに設
けた段部と側壁に設けた突片とが係合してレバー
のスライドを阻止し、段部と突片との係合で操作
部が側壁より突出する量が第２の状態のときに少
なくして成る誤消去防止装置である。

本考案を図面により説明する。

第１図は本考案の一実施例によるテープカセツ
トの斜視図で、第２図は要部の断面図である。テ
ープカセツト１の前面１ａにはヘツドおよびピン
チローラと磁気テープが対接する窓が設けられ、
磁気テープはリールハブ２ａ，２ｂに巻回されて
いる。

テープカセツト１の後面１ｂにはテープレコー
ダの検知レバーに対応する位置に誤消去防止検出
用の凹部３ａ，３ｂを設け、誤消去防止装置の
有・無を構成するラグ部４ａ，４ｂを設ける。ラ
グ部４ａ，４ｂはこれに垂直な支持部５と、支持
部５に連結するＬ字状のレバー部６を設け、レバ
ー部６はテープカセツト１の側壁１ｃ，１ｄの内
側に添つて前後方向にスライドする様にガイド部
材７，８を設け、弾性片９でレバー部６を側壁に
弾性的に押圧する。側壁１ｃ，１ｄにはそれぞれ
窓１ｅ，１ｆを設けレバー部６に設けた操作部６
ａを突出せしめて手で操作できるようになつてい
る。

Ｌ字状レバー部６の端部６ｂは段部を形成し、
側壁に設けた突片１０によりストツプされレバー
部６は前方に移動しないようになつていて後方へ
の移動に対しては窓１ｅ，１ｆの壁面と操作部６
ａと当接して位置決めされる。従つてラグ部４
ａ，４ｂも後面１ｂと略々等しい面に位置した第
１の状態に係止される。

この第２図Ａに示す第１の状態では消去、録音
可能な状態であり誤消去を防止する場合は、操作
部６ａを指でテープカセツトの内側に押圧すると
合成樹脂等で形成されたレバー部６は弾性により
凹み、端部６ｂは突片１０から外れ側壁１ｃ、ま
たは１ｄに添つてテープカセツトの前方向にスラ
イドする。レバー部６に設けた段部に突片１０が
ロツクするロツク部６ｃを設ける。レバー部６は
レバー部６の弾性またはガイド部材７，８と弾性
片９により側壁側に押圧されているので突片１０
とロツク部６ｃはロツクされ、ラグ部４ａまたは
４ｂは後面１ｂより凹状態の第２の状態となり誤
消去防止状態を維持する第２図Ｂに示す状態に成
す。操作部６ａはこの第２の状態に位置する場
合、突片１０とロツク部６ｃの凹み寸法により操
作部６ａの先端がテープカセツトの側面と略々等
しく成し、第１の状態のときよりも凹めて操作を
むずかしく成し、取扱い時誤つて消去可にするこ
とを防止するように成されている。

第１の状態に戻す操作は、操作部６ａを指の弾
性を利用してテープカセツトの側面に添つて押し
ながらテープカセツトの後方にずらすとロツク部
６ｃと突片１０が外れ、操作部６ａが窓１ｅ又は
１ｆの後方に当接してストツプしレバー部６の先
端６ｂが突片１０によりラグ部４ａまたは４ｂの
押圧に対してはストツプされラグ部４ａまたは４
ｂは第１の状態に戻る。上記はレバー部６の先端
６ｂをストツパとする段部として利用したがレバ
ー部６を延長して段部であるロツク部６ｃと同様
の段部を設けることでもロツクできる。

上記実施例は誤操作の防止を重視して操作部を
説明したが、ラグ部４の第１、第２の状態の変化
が側壁にある操作部６ａの位置もテープカセツト
の後方、前方に第１、第２の状態になるので側面
にも誤消去を防止する検知手段を設けることもで
きる。弾性部材９によりレバー部６を側壁に押圧
することを述べたが、第３図、第４図Ａ−A′断
面図に示すようにカセツトハーフ１ｇと一体成形
で弾性部材１１を構成しても良い。

上記のように本考案の誤消去防止装置によると
誤操作を防止した操作部で誤消去防止ラグを再現
できる効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は要部の断面図で第２図Ａは第１の状態、第２
図Ｂは第２の状態を示す図、第３図及び第４図は
本考案の他の実施例の要部の断面図である。 １……テープカセツト、２……リールハブ、３
……凹部、４……ラグ部、５……支持部、６……
レバー部、６ａ……操作部、６ｂ……端部、６ｃ
……ロツク部、７，８……ガイド部材、９，１１
……弾性部材、１０……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テープカセツトの後面部に設けた誤消去防止検
   出用の凹部と、該凹部に設けたラグ部と、該ラグ
   部を垂直に支持する支持部と、該支持部と連結し
   テープカセツトの側壁内面に沿つてスライドする
   略Ｌ字状のレバー部と、該レバー部を側壁内面に
   押圧させる弾性部材と、該弾性部材の一端を挾持
   し前記レバー部のガイドをなすテープカセツト筐
   体より突出したガイド部材と、前記テープカセツ
   トの側壁に設けた開口部より突出し前記レバー部
   をスライドさせる操作部と、該操作部を前記テー
   プカセツトの後方にスライド操作し前記ラグ部が
   前記凹部を閉じ後面部と略等しい面にある第１の
   状態のとき前記レバー部端部が当接して第１の状
   態を維持する前記カセツトテープ側壁内側に設け
   た突片と、前記操作部を前記テープカセツトの前
   方にスライド操作して前記ラグ部が後面部より凹
   んで誤消去防止用の凹部となる第２の状態のとき
   前記レバー部が前記突片をのり越えて移動し前記
   突片と係合して第２の状態を維持する前記レバー
   部に設けたロツク部とによつて構成され、前記第
   ２の状態のときの前記操作部の前記開口部よりの
   突出量は、前記第１の状態のときより少なくなる
   ことを特徴とするテープカセツトの誤消去防止装
   置。