JPH0543193A - 防球ネツト等の自動昇降システムに使用されるキヤプスタン式ウインチ及びそのキヤプスタン式ウインチのキヤプスタン構造 - Google Patents

防球ネツト等の自動昇降システムに使用されるキヤプスタン式ウインチ及びそのキヤプスタン式ウインチのキヤプスタン構造

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JPH0543193A
JPH0543193A JP20048491A JP20048491A JPH0543193A JP H0543193 A JPH0543193 A JP H0543193A JP 20048491 A JP20048491 A JP 20048491A JP 20048491 A JP20048491 A JP 20048491A JP H0543193 A JPH0543193 A JP H0543193A
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ball
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幹四郎 平戸
Kenichiro Sagawa
健一郎 佐川
Hideji Kuramochi
秀治 倉持
Mamoru Saito
守 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正転・逆転の双方においてキャプスタン上を
ワイヤ−ロ−プがスム−ズに移動するようにキャプスタ
ンに対するバランスプ−リ−の位置を決定すると共にキ
ャプスタンの形状を修正する。 【構成】 防球ネット等を昇降させるためのリバ−シブ
ルキャプスタンを備えた防球ネット等の自動昇降システ
ムのキャプスタン式ウインチにおいて、キャプスタン1
7に対してそのワイヤ−ロ−プの巻き取り側及び繰出し
側に、そのキャプスタン17を巾方向に2分割する線か
ら互いに反対方向の外側へ所定距離離間させてワイヤ−
ロ−プ2のバランスプ−リ−18,19をそれぞれ設置
し、また、防球ネット等の自動昇降システムのキャプス
タン式ウインチにおいて、キャプスタン27を、その軸
方向の中央に円筒状の第1巻胴部28を有し、該第1巻
胴部28の両側に、キャプスタン27の鍔31,32側
へ向かって序々に拡径された第2巻胴部29,30を有
し、キャプスタン27の両鍔31,32に第2巻胴部側
に外向き傾斜面を有して形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はゴルフ場、ゴルフ練習
場,野球場の防球ネット等をワイヤ−ロ−プを介して昇
降させるための防球ネット等の自動昇降システムに係
り、特にワイヤ−ロ−プ駆動装置としてキャプスタン式
ウインチを採用した防球ネット等の自動昇降システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワイヤ−ロ−プの繰出し、巻き取
りにはキャプスタンを備えたキャプスタン式ウインチが
採用され、キャプスタンには、直径が小さく巾の狭い鼓
形のものが広く採用されている。この従来のキャプスタ
ンをそのまま使用して、防球ネット等の自動昇降装置用
のキャプスタン式ウインチを思案すると、ワイヤ−ロ−
プの巻き巾は、そのキャプスタンの寸法上から図7
(A),(B)の如くキャプスタン37全巾となり、キ
ャプスタンの正転・逆転に対するワイヤ−ロ−プ2のガ
イドのために、キャプスタン37を巾方向に2分割する
中心線O上にガイドプ−リ38を設置したものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7(A),
(B),図8(A),(B)に示すような形状のキャプ
スタン37の巾全体にワイヤ−ロ−プ2を巻き付ける
と、キャプスタン37に巻き付いているワイヤ−ロ−プ
2は、円滑にキャプスタン37上を滑って行かない。た
とえば図7,図8に示されている鼓形状のキャプスタン
37を使用して防球ネット等を引き揚げる場合、ワイヤ
−ロ−プ2は、図7,図8に示す如く下向きになってキ
ャプスタン37に入ってくる。このワイヤ−ロ−プ37
の巻き取り側には、防球ネット等の引き揚げのためにか
なり強い張力が掛かっている。この張力によって、ワイ
ヤ−ロ−プ2は、キャプスタン37上をその縦方向(円
周方向)において滑りを生じながら中央に移動してく
る。ワイヤ−ロ−プ37に掛かる張力は、移動に伴い徐
々に軽減されてくる。そして中央からまたキャプスタン
37左側の太めの部分を滑り登らなければならない。こ
こに問題がある。ワイヤ−ロ−プ2は、キャプスタン3
7を締め付けるようになりながら移動するので横移動は
かなり難しい状況にある。しかし、キャプスタン37
は、モ−タによって強制的に駆動されているから、ワイ
ヤ−ロ−プ2には全体的に図の左方へずれ上がりながら
無理に横移動させようとする力が働く。この力は、滑り
の状況(新しいか、古くなって錆びがでているか)とキ
ャプスタン37の表面状況で変わってくる。状況が悪く
なるとワイヤ−ロ−プ2は、横滑りをしないで左側に食
み出して外れてしまうことにもなる。又はキャプスタン
37の鍔で押し戻されて重なりになって巻き付き、ワイ
ヤ−ロ−プ2が傷められその破断の要因にもなる。
【0004】ワイヤ−ロ−プが破断すれば、当然防球ネ
ット等の昇降体が落下して人災を起こすことが予想され
る。つまり、キャプスタン37の正転・逆転によって、
防球ネットなどの揚げ下ろしは可能となるものの、いず
れせよワイヤ−ロ−プ2のキャプスタンに対する位置
は、キャプスタン37の径の大きい方に巻き付いてしま
うという傾向を完全に排除しきれない。このため、ワイ
ヤ−ロ−プ2には、キャプスタン37の中心に戻る方向
への力が働いてワイヤ−ロ−プ2がお互いに重なり合っ
てしまい、段重ね巻になって、上段のワイヤ−ロ−プ2
が食い込んで下段のワイヤ−ロ−プ2を切断してしまう
ことになる。またキャプスタン37上でのワイヤロ−プ
2の動きは当然均一とはならない。
【0005】この発明の第1の目的は、正転・逆転の双
方でキャプスタン上をワイヤ−ロ−プをスム−ズに移動
させ、かつスム−ズに巻き取り・繰り出しが行われるよ
うに構成した防球ネット等の自動昇降システムに使用さ
れるキャプスタン式ウインチを提供するにある。
【0006】この発明の第2の目的は、防球ネットの自
動昇降システムにおいて、ワイヤ−ロ−プを巻き付けて
その牽引力を防球ネットの昇降力として伝えるキャプス
タンの形状を、ワイヤロ−プが自然に巻き付き、移動す
るように成形して、重ね巻きによるロ−プ破断を抑制す
るようにしたキャプスタン式ウインチのキャプスタン構
造を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ワイヤ−
ロ−プを巻き取りつつ繰出してこれに係留された防球ネ
ット等を昇降させるためのリバ−シブルキャプスタンを
備えた防球ネット等の自動昇降システムのキャプスタン
式ウインチにおいて、キャプスタンに対してそのワイヤ
−ロ−プの巻き取り側及び繰出し側に、そのキャプスタ
ンを巾方向に2分割する線から互いに反対方向の外側へ
所定距離離間させてワイヤ−ロ−プのバランスプ−リ−
をそれぞれ設置したものである。
【0008】第2の発明は、ワイヤ−ロ−プを巻き取り
つつ繰出してこれに係留された防球ネット等を昇降させ
るためのキャプスタンを備えた防球ネット等の自動昇降
システムのキャプスタン式ウインチにおいて、上記ウイ
ンチのキャプスタンを、その軸方向の中央に円筒状の第
1巻胴部を有し、この第1巻胴部の両側に、キャプスタ
ンの鍔側へ向かって序々に拡径された第2巻胴部を有
し、キャプスタンの第2巻胴部側に外向き傾斜面を有し
て形成したものである。
【0009】第3の発明は、第2の発明において、上記
第2巻胴部の水平角を2〜10°の範囲内で決定し、上
記傾斜面と第2巻胴面との間にこれらに滑かに連続する
カーブ面を形成したものである。
【0010】
【作用】巻き取り側のバランスプ−リ−を、例えばリバ
−シブルキャプスタン(以下キャプスタンという)のセ
ンタ−ラインより左側に所定距離離間させ、繰出し側の
バランスプ−リ−は同じくセンタ−ラインより右側に所
定距離離間させて配置し、かつキャプスタンの中央近辺
までワイヤを巻き付けると、防球ネット等を揚げるとき
は、ワイヤ−ロ−プは、キャプスタン上を、その右側寄
り略中央から下部バランスプ−リ−に斜めに入るように
巻き取られていく。つまり防球ネットを揚げるときには
巻き取り側の張力が強くなる。ワイヤ−ロ−プがキャプ
スタンの“鍔”の部分に沿って入ってくることは、理想
的な入り方となり、ワイヤ−ロ−プが鍔側において重な
ることがない。防球ネットを強風時に降ろす時は、キャ
プスタンを逆転させる。ワイヤ−ロ−プの巻き取り側と
繰出し側とが入れ代わり、ワイヤ−ロ−プに掛かる張力
は、やはり巻き取り側が強くなる。この張力によって、
巻き取り側のバランスプ−リ−は、後方へ押し戻され、
ワイヤロ−プは、キャプスタン上を、その右側寄り略中
央から徐々に右側へ移動し、“鍔”のところで一旦停止
する。この最中においてワイヤ−ロ−プの巻き取り及び
繰出しはなく、その停止状態を経過した後に初めて正常
に巻き取られていく。
【0011】このようにキャプスタンに対して巻き取り
側,繰出し側のバランスプ−リ−をセンタ−ラインから
左右に離間させ、かつ、好ましくは巻き取り時において
鍔側へ平行にワイヤ−ロ−プを案内することが可能な位
置に取り付けると、キャプスタン式ウインチの回転方向
を切り替えて巻き取り方向及び繰り出し方向を切り替え
ても、ワイヤ−ロ−プはキャプスタンに対して正常に巻
き付き、かつキャプスタン上をその送り方向に正常に移
動するようになる。したがってワイヤ−ロ−プは傷ま
ず、ワイヤ−の破断が防止され、防球ネット等の落下事
故は防止される。
【0012】第2の発明は、キャプスタンの中間に円筒
状の第1巻胴を形成し、その第1巻胴の左右に第2巻胴
部を形成し、そして両鍔に第2巻胴部に対して外向きに
傾斜された傾斜面を形成している。このキャプスタンに
おいてワイヤ−ロ−プを第1の発明同様に巻き付ける
と、巻き付け側のワイヤ−ロ−プに対して傾斜面は、ワ
イヤ−ロ−プを第1巻胴部側へ押圧するように働く。第
2巻胴部は、第1巻胴部側へ序々に縮径され且つ張力の
負担が少なくなっていくために、その押圧力によってワ
イヤ−ロ−プは第1巻胴部側へスム−スに滑りながら移
動する。そして第1巻胴部から繰り出されていく。キャ
プスタンを逆転させワイヤ−ロ−プの巻き取り方向を切
り替えた場合は、キャプスタン中央に差しかかっていた
ワイヤ−ロ−プには、防球ネット等に作用している強い
力がそのまま掛り、ワイヤ−ロ−プは、滑ることが出来
ない。このため、ワイヤ−ロ−プは、他方の第2巻胴部
に並んで巻き付くまではその繰り出しがなく、その後初
めてキャプスタン上を横滑りしながら移動する。
【0013】したがってワイヤ−ロ−プは、キャプスタ
ンの正転・逆転を問わずキャプスタン上を無理なくスム
−スに移動するようになり、キャプスタンからの外れ,
重ね巻きなどによるワイヤ−ロ−プの破断を防止する。
【0014】
【実施例】以下この発明の好適一実施例を添付図面に基
づいて説明する。
【0015】(実施例1)図2に本発明に係る防球ネッ
ト自動昇降装置システムの全体が示されており、防球ネ
ット張設用の各柱1…は、その頂部にネット昇降用のワ
イヤーロープ2を吊架するための上部滑車3を備え、下
部にそのワイヤーロープ2を水平方向に案内するための
滑車取付けアーム4を備えている。各柱1…は、4本以
上10数本ごとに一枚の防球ネット5を掛け渡して張設
するための群を構成し(例えば6本で一群を構成す
る)、それぞれ図3に示す如く防球ネット5を昇降自在
とするためのガイドロープ6を備えている。ガイドロー
プ6は、上記各柱1…の頂部と柱根元部に、シンブル7
を有するバンド8により緊張状態に取付けられ、その途
中が各滑車取付けアーム4の先端部に支持されて柱面よ
りネット側へ離間させて取付けられている。防球ネット
5は、ワイヤ−ロ−プ2の引き揚げ部にその上端が固定
され、下端がアンカ−杭(図示せず)などによって地面
に固定され、そして引き揚げ方向に沿う部分は、ガイド
ロ−プ6に対して8字管の如き係止片9を介して昇降自
在に取付けられている。一群のうち一方の端柱1には、
柱1の外周に柱取付けベ−ス10が装柱され、その柱取
付けベ−ス10に、各柱1…において同時に防球ネット
5を上げ降ろしさせるためのキャプスタン式ウインチ1
1が取付けられている。柱取付けベ−ス10は、防球ネ
ット5に対しては柱1の背面に取付けられ、柱1に対し
て据わりのよい断面コ字形のベース部材12の前面部
に、水平にウインチ取付けベース13を備え、その側面
部に長手方向に間隔をおいて柱取付けバンド14を複数
備えて構成されている。キャプスタン式ウインチ11
は、ギヤモ−タ15の回転軸16に、巻胴の形状を鼓形
としたリバ−シブルキャプスタン(以下キャプスタンと
いう)17を取付けて構成されている。そしてベース部
材12には、キャプスタン17に対する上下両位置に、
これに基端を回動自在に枢支させてワイヤ−ロ−プ2の
正常な巻き付きを可能にするためのバランスウエイト1
8,19がそれぞれ設けられ、そしてその下部のバラン
スウエイト19の下方に、キャプスタン17から繰り出
されたワイヤ−ロ−プ2を隣の柱1へ向けて水平方向へ
送り出すための滑車20が取付けられている。具体的に
上部及び下部のバランスウエイト18,19は、それぞ
れウエイト21の後部にアイボルト22を取付け、ウエ
イト21の前部のロッド23先端にシンブル様のワイヤ
ガイドを24を取付けて形成されている。
【0016】さて上部及び下部のバランスウエイト1
8,19は、キャプスタン17に対するその取付け位置
がどのように設定されているかによってキャプスタン1
7上のワイヤ−ロ−プ2の動きの良否が決定される。即
ち、重ね巻きとならずに運転操作がスム−ズなものとす
るには、上部及び下部のバランスウェイト18,19に
は、最良の取付け位置が存在する。
【0017】図1はキャプスタン17に対する上部バラ
ンスプ−リ−18,下部バランスプ−リ−19の最適な
取付け位置を示しており、キャプスタン17を正面から
見て、上部バランスプ−リ−18は、キャプスタン17
のセンタ−ラインOから、左側の鍔26の鍔内面と平行
となる位置に“D′”だけ、下部バランスプ−リ−19
は同じくセンタ−ラインOより右側にかつ左側の鍔26
の鍔内面と平行となる位置に“D″”ずれた位置に取付
けられている。このような位置に上部及び下部バランス
プ−リ−18,19をそれぞれ取付けると、防球ネット
5を揚げているときの状況では図3に示す如く、上部バ
ランスプ−リ−18へ巻き付けられようとするワイヤ−
ロ−プ2は、張力が強いため、上部バランスプ−リ−1
8は、後側に逃げ、図1(B)のように上部ガイドプ−
リ−25とキャプスタン17との間において、ワイヤロ
−プ2は直線になり、キャプスタン17を5〜8回位巻
き付いて出てくるワイヤロ−プ2は、下部バランスプ−
リ−19を経て出ていくが、張力は次第に弱くなってく
るため、下部バランスプ−リ−19は前に競り出してく
る。この状況は図1(A),(B)の実線の状態とな
る。ここで重要な点は、キャプスタン17を正面から見
た図1(A)において、各バランスプ−リ−18,19
がどのような位置関係にあるかという点で、上部バラン
スプ−リ−18は、キャプスタン17のセンタ−ライン
Oより左側に“D′”だけ、下部バランスプ−リ−19
は同じくセンタ−ラインOより右側に“D″”ずれてい
る点にある。キャプスタン17は、ワイヤ−ロ−プ2の
直径(公称)の10〜20倍の巾をもって形成されてい
るため、防球ネット5を揚げるときは、第1図(A)の
実線のようにキャプスタン17上を、その右側寄り略中
央から下部バランスプ−リ−19に斜めに入るように巻
き取られていく。つまり防球ネット5を揚げるときには
巻き取り側の張力が強くなる。ワイヤ−ロ−プ2がキャ
プスタン17の“鍔26”の部分に沿って入ってくるこ
とは、理想的な入り方となり、ワイヤ−ロ−プが鍔26
側において重なることがない。防球ネット5を強風時に
降ろす時は、駆動モ−タ15の回転方向を切り換え、ワ
イヤ−ロ−プ2は、図1(B)に点線で示しているよう
に移動する。このときキャプスタン17は時計回転方向
に回転され、ワイヤ−ロ−プ2に掛かる張力は、下部ガ
イドプ−リ−19から入ってくる方が強くなる。この張
力によって、下部バランスプ−リ−19は、後方へ押し
戻され、ワイヤロ−プ2は、キャプスタン21上を、そ
の右側寄り略中央から徐々に右側へ移動し、“鍔26”
のところで一旦止する。この最中においてワイヤ−ロ−
プ2の巻き取り及び繰出しはなく、その停止状態を経過
した後初めて正常に巻き取られていく。
【0018】防球ネット5を強風時に降ろす時には、下
部のバランスプ−リ−19が、キャプスタン17に接近
した状態でしかも張力は強い状態で巻き取られるので、
その下部バランスプ−リ−の位置は、鍔26に近い
“D″”のラインになければならない。点線の状態にお
いてもキャプスタン17から出ていくワイヤ−ロ−プ8
は、キャプスタン17中央から“D′”センタ−がずれ
ていても繰出し方向が斜めであるため問題とはならな
い。このように鼓形のキャプスタン17に対して上部及
び下部のバランスプ−リ−18,19を最適位置に取り
付けると、キャプスタン式ウインチ11の回転方向を切
り替えて巻き取り方向及び繰り出し方向を切り替えて
も、キャプスタン17に対してワイヤ−ロ−プ2が正常
に巻き付き、かつキャプスタン17上をその送り方向に
正常に移動するようになるため、ワイヤ−ロ−プ2は、
何等傷まず、ワイヤ−の破断が防止され、防球ネット5
等の落下事故は防止されるようになる。
【0019】(実施例2)この実施例は、上記バランス
プ−リ−18,19によらず、キャプスタンに対する張
力は巻き取り側が強く、繰出し側が弱くなるという性質
を有効に利用してキャプスタンの形状を修正し、実施例
1同様の作用・効果が発揮させるようにしたものであ
る。
【0020】図4は好ましいキャプスタン27の形状を
示しており、キャプスタン27の中央部には、円筒状に
第1巻胴部28が形成され、その第1巻胴部28の両側
に、鍔側へ向かって序々に拡径させることにより、それ
ら第1巻胴部28とそれぞれ連続した第2巻胴部29,
30がそれぞれ形成されている。第2巻胴部29,30
の水平角β°は、巻き取るワイヤロ−プ2の材質やキャ
プスタン27の表面仕上げの程度によって摩擦係数が変
化するため、2°〜10°の範囲が好ましい。そしてキ
ャプスタン27の両鍔31,32には、その第2巻胴部
29,30側の鍔面33,34が、ワイヤ−ロ−プ8を
第1巻胴面部28側へ送り出すために所定の傾斜を持た
せて形成されている。この鍔面33,34の傾斜角α
は、ワイヤ−ロ−プの2の巻き取り部となるためあまり
修正を必要としせず5°〜8°の範囲が好適となる。各
鍔面33,34と第2巻胴面部29,30とは、ワイヤ
−ロ−プ2の円滑な移動を助長するために、滑らかなカ
−ブ面部35,36にて接続されている。カ−ブ面部3
5,36の半径Rの大きさは、使用ワイヤロ−プの外形
(公称)の1.5〜2.0倍の範囲内で設定した。
【0021】図5は防球ネット5を引き上げる状況を示
し、図6は強風時に引き下す前のワイヤ−ロ−プの位置
を示している。図6において、ワイヤ−ロ−プ2の巻き
付けは、一方の鍔32側からキャプスタン27中央の第
1巻胴部28の終端より手前まで7〜8回とし、巻き付
けるワイヤロ−プ8の巻き巾を、キャプスタン27の第
1巻胴部28内に納まるようにする。この結果、キャプ
スタン27の巾は、巻き付けるワイヤ−ロ−プ2の巻き
巾のほぼ倍の長さとなる。
【0022】このように第2巻胴部29を形成し、そし
て第1巻胴部28からワイヤ−ロ−プ2が繰り出されて
いくようワイヤ−ロ−プ2を巻き付けると、防球ネット
5を引き上げた時、ワイヤ−ロ−プ2は、図5に示すよ
うに、鍔面33による第1巻胴部28側への押圧力を受
けて、第2巻胴部29上を、その右端からスム−ズに第
2巻胴部29に巻き付き、順次縮径された第2巻胴部2
9上を序々に滑りながら第1巻胴部28側へ送られてい
くようになる。第1巻胴部28では、ワイヤ−ロ−プ8
は、第1巻胴部28より左側の第2巻胴部30を登るこ
となく、第2巻胴部29のほぼ中央から順次繰り出され
ていく。
【0023】強風時、防球ネット5を引きおろす場合
は、図5の状態から図6の状態に移行する。キャプスタ
ン27自身の回転は逆転する。この場合、図5の状態に
おいて、キャプスタン27中央に差しかかっていたワイ
ヤ−ロ−プ2には、防球ネット5に作用している強い力
がそのまま掛り、このためにワイヤ−ロ−プ8は、滑る
ことが出来ない。このため、ワイヤ−ロ−プ2は、図6
に示すように、他方の第2巻胴30に7〜8回並んで巻
き付くまではその繰り出しがなく、図6の状態に移行し
た状態において、初めてキャプスタン27上を横滑りし
ながら移動する。
【0024】したがってワイヤ−ロ−プ8は、キャプス
タン27の正転・逆転を問わずキャプスタン27上を無
理なくスム−スに移動するようになり、キャプスタン2
7からの外れ,重ね巻きなどによるワイヤ−ロ−プ2は
破断を防止されるようになる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように発
明によれば次の如き優れた効果を発揮する。
【0026】(1) 一般のキャプスタンに対して最適な位
置にバランスプ−リ−を配置したので、ワイヤ−ロ−プ
がキャプスタンに良好に巻き付き、かつキャプスタン上
で重ね巻きなく移動するようになり、ワイヤ−ロ−プの
損傷、破断がなく、安全性、信頼を飛躍的に向上でき
る。
【0027】(2) キャプスタンの形状を修正することに
よってワイヤ−ロ−プをキャプスタンに良好に巻き付か
せ、かつキャプスタン上で重ね巻きなく移動させるよう
に構成したのでワイヤ−ロ−プの破断がなく、安全性、
信頼を飛躍的に向上できる。
【0028】(3) 高さ40m,巾200〜300mに及
ぶネットを一斉に引き上げる場合においても、キャプス
タンのワイヤ−ロ−プ巻き取り、送り出しを良好として
防球ネットを同時にかつ均等な牽引力で昇降させること
ができ、不均衡な牽引力によるネット破れを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防球ネット等の自動昇降システム
に使用されるキャプスタン式ウインチを示す図であり図
1(A)はその正面図、図1(B)はその側面図であ
る。
【図2】本発明に係る防球ネットの自動昇降システムを
示す全体図である。
【図3】本発明に係る防球ネットの自動昇降システムを
要部詳細図である。
【図4】本発明に係る防球ネット等の自動昇降システム
に使用されるキャプスタン式ウインチのキャプスタン構
造を示す正面図である。
【図5】同じくワイヤ−ロ−プが巻き付いている状態を
示す正面図である。
【図6】同じくワイヤ−ロ−プが巻き付いている状態を
示す正面図である。
【図7】従来例としてのキャプスタン式ウインチを示す
図であり、図7(A)はその正面図、図7(B)はその
側面図である。
【図8】同じく従来例としてのキャプスタン式ウインチ
を示す図であり、図8(A)はその正面図、図8(B)
はその側面図である。
【符号の説明】
2 ワイヤ−ロ−プ 17 キャプスタン 18 バランスプ−リ− 19 バランスプ−リ− 27 キャプスタン 28 第1巻胴部 29 第2巻胴部 30 第2巻胴部 33 鍔面 34 鍔面 35 カ−ブ面 36 カ−ブ面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉持 秀治 茨城県日立市川尻町1500番地 日立電線株 式会社豊浦工場内 (72)発明者 斉藤 守 茨城県日立市弁天町2丁目11番16号 スペ ンサー工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ−ロ−プを巻き取りつつ繰出して
    これに係留された防球ネット等を昇降させるためのリバ
    −シブルキャプスタンを備えた防球ネット等の自動昇降
    システムのキャプスタン式ウインチにおいて、キャプス
    タンに対してそのワイヤ−ロ−プの巻き取り側及び繰出
    し側に、そのキャプスタンを巾方向に2分割する線から
    互いに反対方向の外側へ所定距離離間させてワイヤ−ロ
    −プのバランスプ−リ−をそれぞれ設置したことを特徴
    とする防球ネット等の自動昇降システムに使用されるキ
    ャプスタン式ウインチ。
  2. 【請求項2】 ワイヤ−ロ−プを巻き取りつつ繰出して
    これに係留された防球ネット等を昇降させるためのキャ
    プスタンを備えた防球ネット等の自動昇降システムのキ
    ャプスタン式ウインチにおいて、上記ウインチのキャプ
    スタンを、その軸方向の中央に円筒状の第1巻胴部を有
    し、該第1巻胴部の両側に、キャプスタンの鍔側へ向か
    って序々に拡径された第2巻胴部を有し、キャプスタン
    の両鍔の第2巻胴部側に外向き傾斜面を有して形成した
    ことを特徴とする防球ネット等の自動昇降システムに使
    用されるキャプスタン式ウインチのキャプスタン構造。
  3. 【請求項3】 上記第2巻胴部が、その水平角が2〜1
    0°の範囲内で決定され、上記傾斜面と第2巻胴面との
    間にこれらに滑かに連続するカーブ面が形成されている
    請求項2記載の防球ネット等の自動昇降システムに使用
    されるキャプスタン式ウインチのキャプスタン構造。
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