JPH0543143Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、建物の外壁材をジヨイナーによつて
接続する構造に関し、詳しくは接続箇所において
凹入した目地を構成しながら接続箇所における外
壁材及びジヨイナーの破壊を容易に防止しようと
する技術に関するものである。

［背景技術］ 従来、外壁パネルなど外壁材１，１は第３図に
示すようにジヨイナー４で接続されている。この
ジヨイナー４は金属板の折曲加工などによつて、
両側に嵌合片３，３を設けて形成されるものであ
り、端部を対向させて配置される一対の外壁材
１，１の各端部をそれぞれジヨイナー４の嵌合片
３，３に嵌合させて釘打ちなどで固定することに
よつて、一対の外壁材１，１をジヨイナー４で接
続するものである。しかしこのものにあつて、建
物７が第３図の矢印の方向に地震で揺れたりなど
して動いた場合、この接続箇所においてはその動
きを吸収することができず、外壁材１，１を接続
しているジヨイナー４及び外壁材１，１に無理な
力が加わり、ジヨイナー４もしくは外壁材１，１
が破壊される虞れがあるという問題があつた。

［考案の目的］ 本考案は、上記の点に鑑みて為されたものであ
り、地震などで建物の揺れなど動きが発生した場
合にジヨイナーもしくは外壁材が破壊されるよう
な虞れのない、かつ外観のよい目地を形成しなが
ら、外壁材への保持を良好になし、しかも、ジヨ
イナーを下地材に容易に取り付け得る建物の外壁
材の接続構造を提供することを目的とするもので
ある。

［考案の開示］ 本考案の建物の外壁材の接続構造は、一対の外
壁材１，１の端部同士を対向配置し、金属板を屈
曲加工してジヨイナー４を形成し、ジヨイナー４
において屈曲角度が広狭自在な断面略Ｕ字型の屈
曲片２の両側端にそれぞれコ字型の嵌合片３を形
成するのに、嵌合片３の屋外側片部３ｂが二重の
折り返し構造になり、かつ嵌合片３の屋内側片部
３ａが屋外側片部３ｂよりも幅広になり、屋内側
片部３ａを外壁材１の固定のための下地材５に固
着し、各嵌合片３を上記一対の各外壁材１の対向
する端部にそれぞれ被嵌結合するとともにジヨイ
ナー４の屈曲片２を外壁材１の外面よりも屋内側
に凹入配置して成ることを特徴とするものであ
り、かかる構成によつて上記目的を達成したもの
である。

以下本考案を実施例により詳述する。

ジヨイナー４は鋼板など金属板を屈曲加工する
ことによつて形成されるものであり、水平断面略
Ｕ字型の屈曲片２の両側端に水平断面略コ字型の
嵌合片３，３をそれぞれ上下全長に亘つて延設し
て上下に長尺に形成されるものである。このよう
なジヨイナー４は建物７の下地材５に例えばビス
６にて取付けられる。そして外壁パネルなどの外
壁材１，１はその一方の端部同士を対向させ、こ
の一対の外壁材材１，１の各対向端部をそれぞれ
ジヨイナー４の嵌合片３，３にそれぞれ嵌合接続
させてある。つまり、第１図に示すように、金属
板を屈曲加工してジヨイナー４を形成し、ジヨイ
ナー４において屈曲角度が広狭自在な断面略Ｕ字
型の屈曲片２の両側端にそれぞれコ字型の嵌合片
３を形成するのに、嵌合片３の屋外側片部３ｂが
二重の折り返し構造になり、かつ嵌合片３の屋内
側片部３ａが屋外側片部３ｂよりも幅広になり、
屋内側片部３ａを外壁材１の固定のための下地材
５に固着し、各嵌合片３を上記一対の各外壁材１
の対向する端部にそれぞれ被嵌結合するとともに
ジヨイナー４の屈曲片２を外壁材１の外面よりも
屋内側に凹入配置させてある。このようにジヨイ
ナー４で外壁材１，１を接続することによつて構
成される建物７の外壁部が第１図の矢印の方向に
地震で揺れたりなどして動いた場合、この動きに
伴つて外壁材１，１が第１図の矢印のように動い
ても、屈曲片２がその屈曲角度が広がるよに弾性
的に変形したりあるいは狭まるように弾性的に変
形したりし、外壁材１，１の動きに追随して屈曲
片２が変形してジヨイナー４及び外壁材１，１に
破壊が生じることを防止することができるもので
ある。

［考案の効果］ 上述のように本考案にあつては、金属板を屈曲
加工してジヨイナーを形成し、ジヨイナーにおい
て屈曲角度が広狭自在な断面略Ｕ字型の屈曲片の
両側端にそれぞれコ字型の嵌合片を形成するの
に、嵌合片の屋外側片部が二重の折り返し構造に
なり、かつ嵌合片の屋内側片部が屋外側片部より
も幅広になり、屋内側片部を外壁材の固定のため
の下地材に固着し、各嵌合片を上記一対の各外壁
材の対向する端部にそれぞれ被嵌結合するととも
にジヨイナーの屈曲片を外壁材の外面よりも屋内
側に凹入配置しているから、ジヨイナーは一枚の
金属板の屈曲加工にて形成でき、かかる場合に、
屈曲加工された屈曲片においてその屈曲角度の変
更にて外壁材間の間隔の変更に容易に対処しなが
ら、特に、二重の折り返し構造となつている屋外
側片部に連なつている屈曲片が外壁材の外面より
屋内画へ凹入していて、外壁材の外面よりも充分
に屋内側に凹入している屈曲片において外観のよ
い目地を形成でき、しかもコ字型の嵌合片の屋内
側片部は屋外側片部よりも幅広になつていて、ジ
ヨイナーを下地材に取り付けるのが容易におこな
え、かつ嵌合片の屋外片部は二重の折り返し構造
になつていて、屈曲片の屈曲変形に影響され難
く、屋外側片部の内片が外壁材の表面に確実に当
接して外壁材を差し込み保持できるという利点が
ある。

つまり、金属板の屈曲加工にて、屋外側片部を
二重の折り返し構造になし、かかる屋外側片部か
ら屋内側に凹入する屈曲片において外観のよい目
地を形成しながら、かかる屈曲片において外壁材
間の隙間の変動に良好に対処し、その二重折り返
し構造において外壁材への保持を良好になし、し
かも、屋外側片部よりも幅広となる屋内側片部に
おいてジヨイナーを下地材に容易に取り付け得る
ようにした点に特徴を見出すものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例の動きを
示す水平断面図、第３図は従来例の水平断面図で
ある。 １は外壁材、２は屈曲片、３は嵌合片、４はジ
ヨイナーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対の外壁材の端部同士を対向配置し、金属板
   を屈曲加工してジヨイナーを形成し、ジヨイナー
   において屈曲角度が広狭自在な断面略Ｕ字型の屈
   曲片の両側端にそれぞれコ字型の嵌合片を形成す
   るのに、嵌合片の屋外側片部が二重の折り返し構
   造になり、かつ嵌合片の屋内側片部が屋外側片部
   よりも幅広になり、屋内側片部を外壁材の固定の
   ための下地材に固着し、各嵌合片を上記一対の各
   外壁材の対向する端部にそれぞれ被嵌結合すると
   ともにジヨイナーの屈曲片を外壁材の外面よりも
   屋内側に凹入配置して成る建物の外壁材の接続構
   造。