JPH0542672A - オンデマンド型インクジエツトヘツド及びその製造方法 - Google Patents
オンデマンド型インクジエツトヘツド及びその製造方法Info
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- JPH0542672A JPH0542672A JP20045791A JP20045791A JPH0542672A JP H0542672 A JPH0542672 A JP H0542672A JP 20045791 A JP20045791 A JP 20045791A JP 20045791 A JP20045791 A JP 20045791A JP H0542672 A JPH0542672 A JP H0542672A
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- Japan
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- thermoplastic resin
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】圧電素子からなるアクチュエータ部と熱可塑性
樹脂からなる流路板とを接合してなるオンデマンド型イ
ンクジェットヘッドを接着剤によらずに、接合できる手
段を提供することを目的とする。 【構成】接合面となる圧電素子1の表面に、流路板4と
同一材質からなる熱可塑性樹脂を溶解した溶媒を散布・
乾燥して樹脂膜5Aを形成し、又は流路板と同一材質か
らなる熱可塑性樹脂のフイルムをラミネートし、この樹
脂膜5A又はフイルムを介して流路板4を位置決めし、
超音波振動子で加熱溶着することを特徴とするオンデマ
ンド型インクジェットヘッドの製造方法に関する。
樹脂からなる流路板とを接合してなるオンデマンド型イ
ンクジェットヘッドを接着剤によらずに、接合できる手
段を提供することを目的とする。 【構成】接合面となる圧電素子1の表面に、流路板4と
同一材質からなる熱可塑性樹脂を溶解した溶媒を散布・
乾燥して樹脂膜5Aを形成し、又は流路板と同一材質か
らなる熱可塑性樹脂のフイルムをラミネートし、この樹
脂膜5A又はフイルムを介して流路板4を位置決めし、
超音波振動子で加熱溶着することを特徴とするオンデマ
ンド型インクジェットヘッドの製造方法に関する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オンデマンド型インク
ジェットヘッドにおけるアクチュエータと流路形成部材
との接合技術に特徴を有するインクジェットヘッド及び
その製造方法に関するものである。
ジェットヘッドにおけるアクチュエータと流路形成部材
との接合技術に特徴を有するインクジェットヘッド及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オンデマンド型インクジェットヘッドに
おいて、信号を圧力変動に変換するアクチュエータ部と
該アクチュエータ部に対向して流路を形成する熱可塑性
樹脂からなる流路板とを接合してヘッド本体を構成して
いる。
おいて、信号を圧力変動に変換するアクチュエータ部と
該アクチュエータ部に対向して流路を形成する熱可塑性
樹脂からなる流路板とを接合してヘッド本体を構成して
いる。
【0003】前記アクチュエータ部として積層型圧電素
子が使用されており、インクジェットヘッド本体に形成
される各インク流路に対応し、積層型圧電素子には、溝
が加工され、駆動電極に与えられる信号によって各溝に
より分割された圧電素子は変位を生じ、その変位に応じ
て流路内のインクを圧縮して、ノズル穴からインクを液
滴状にして噴射している。
子が使用されており、インクジェットヘッド本体に形成
される各インク流路に対応し、積層型圧電素子には、溝
が加工され、駆動電極に与えられる信号によって各溝に
より分割された圧電素子は変位を生じ、その変位に応じ
て流路内のインクを圧縮して、ノズル穴からインクを液
滴状にして噴射している。
【0004】この積層型圧電素子として、Pb(Zr,
Ti)O3 系セラミック(PZT)が使用され、積層型
圧電素子(PZT)をインクジェットヘッド本体として
使用する場合、インク流路を形成するための流路形成部
材と積層型圧電素子(PZT)とを接合する工程が不可
欠である。この流路形成部材としては、セラミックス、
ガラス、樹脂等の材料が使用できるが、部品コストや加
工容易性の点から熱可塑性樹脂,例えば、ポリエーテル
サルフォン,ポリサルフォン,ポリアリレート,ポリカ
ーボネィト,ポリプロピレン,ポリエチレン等が優れて
いる。
Ti)O3 系セラミック(PZT)が使用され、積層型
圧電素子(PZT)をインクジェットヘッド本体として
使用する場合、インク流路を形成するための流路形成部
材と積層型圧電素子(PZT)とを接合する工程が不可
欠である。この流路形成部材としては、セラミックス、
ガラス、樹脂等の材料が使用できるが、部品コストや加
工容易性の点から熱可塑性樹脂,例えば、ポリエーテル
サルフォン,ポリサルフォン,ポリアリレート,ポリカ
ーボネィト,ポリプロピレン,ポリエチレン等が優れて
いる。
【0005】そして、従来、積層型圧電素子(PZT)
と熱可塑性樹脂からなる流路板の接合には、有機系の接
着剤が使用されているが、インクと接触する接着剤はイ
ンク中に含まれる溶剤によって侵食され、このため接合
強度の低下を生じ、インクが接着剤により汚染される等
の問題がある。そして、その他、通常の接着剤において
も、接着剤が多過ぎると、接合時に接着剤が流路内に流
れ込み、また、逆に接着剤が少な過ぎると、隣合う流路
との間でインクが漏れ、流路における圧力損失や相互干
渉が発生し、インクジェットヘッドとしての機能に悪影
響を生じている。また、接着剤による接合では、硬化に
時間を要し、工程数が多くなる等製造が複雑化してい
る。
と熱可塑性樹脂からなる流路板の接合には、有機系の接
着剤が使用されているが、インクと接触する接着剤はイ
ンク中に含まれる溶剤によって侵食され、このため接合
強度の低下を生じ、インクが接着剤により汚染される等
の問題がある。そして、その他、通常の接着剤において
も、接着剤が多過ぎると、接合時に接着剤が流路内に流
れ込み、また、逆に接着剤が少な過ぎると、隣合う流路
との間でインクが漏れ、流路における圧力損失や相互干
渉が発生し、インクジェットヘッドとしての機能に悪影
響を生じている。また、接着剤による接合では、硬化に
時間を要し、工程数が多くなる等製造が複雑化してい
る。
【0006】接着剤による接合以外の接合手段として、
超音波加熱溶着を使用するケースが知られているが、こ
の接合方法は、アクチュエータ部と流路板の各材質が同
一の場合には適用できるが、本発明の場合のように圧電
セラミック材からなる圧電素子と熱可塑性樹脂からなる
流路板とを接合する場合には、不適当である。実際に、
アクチュエータ部と流路板とを同一の材質で構成するこ
とは、コスト高になり、また仮に実現しても、溶着温度
は800°C以上となり、装置も高価なものとなる。
超音波加熱溶着を使用するケースが知られているが、こ
の接合方法は、アクチュエータ部と流路板の各材質が同
一の場合には適用できるが、本発明の場合のように圧電
セラミック材からなる圧電素子と熱可塑性樹脂からなる
流路板とを接合する場合には、不適当である。実際に、
アクチュエータ部と流路板とを同一の材質で構成するこ
とは、コスト高になり、また仮に実現しても、溶着温度
は800°C以上となり、装置も高価なものとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、圧電セラミ
ック材の如き材料からなる圧電素子と熱可塑性樹脂から
なる流路板とからヘッド本体を形成するに際して、圧電
素子と流路板とを超音波加熱溶着により接合したオンデ
マンド型インクジェットヘッド及びその製造方法を提供
することを目的とするものである。
ック材の如き材料からなる圧電素子と熱可塑性樹脂から
なる流路板とからヘッド本体を形成するに際して、圧電
素子と流路板とを超音波加熱溶着により接合したオンデ
マンド型インクジェットヘッド及びその製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、圧電素子からなるアクチュエータ部と熱
可塑性樹脂からなる流路板とを接合してなるオンデマン
ド型インクジェットヘッドにおいて、接合面となる圧電
素子と流路板との間に、前記流路板と同一材質からなる
熱可塑性樹脂の薄膜を介在し、該薄膜を介して圧電素子
と流路板とを超音波振動子で加熱溶着して結合したこと
を特徴とするものである。
成するために、圧電素子からなるアクチュエータ部と熱
可塑性樹脂からなる流路板とを接合してなるオンデマン
ド型インクジェットヘッドにおいて、接合面となる圧電
素子と流路板との間に、前記流路板と同一材質からなる
熱可塑性樹脂の薄膜を介在し、該薄膜を介して圧電素子
と流路板とを超音波振動子で加熱溶着して結合したこと
を特徴とするものである。
【0009】本発明は、圧電素子からなるアクチュエー
タ部と熱可塑性樹脂からなる流路板とを接合してなるオ
ンデマンド型インクジェットヘッドの製造方法におい
て、接合面となる圧電素子の表面に、流路板と同一材質
からなる熱可塑性樹脂を溶解した溶媒を散布・乾燥して
樹脂膜を形成し、この樹脂膜を介して圧電素子の表面に
流路板を位置決めし、超音波振動子で加熱溶着すること
を特徴とするものである。
タ部と熱可塑性樹脂からなる流路板とを接合してなるオ
ンデマンド型インクジェットヘッドの製造方法におい
て、接合面となる圧電素子の表面に、流路板と同一材質
からなる熱可塑性樹脂を溶解した溶媒を散布・乾燥して
樹脂膜を形成し、この樹脂膜を介して圧電素子の表面に
流路板を位置決めし、超音波振動子で加熱溶着すること
を特徴とするものである。
【0010】また、本発明は、圧電素子からなるアクチ
ュエータ部と熱可塑性樹脂からなる流路板とを接合して
なるオンデマンド型インクジェットヘッドの製造方法に
おいて、接合面となる圧電素子の表面に、流路板と同一
材質からなる熱可塑性樹脂のフイルムをラミネートし、
このフイルムを介して圧電素子の表面に流路板を位置決
めし、超音波振動子で加熱溶着することを特徴とするも
のである。
ュエータ部と熱可塑性樹脂からなる流路板とを接合して
なるオンデマンド型インクジェットヘッドの製造方法に
おいて、接合面となる圧電素子の表面に、流路板と同一
材質からなる熱可塑性樹脂のフイルムをラミネートし、
このフイルムを介して圧電素子の表面に流路板を位置決
めし、超音波振動子で加熱溶着することを特徴とするも
のである。
【0011】
【作用】本発明の構成により、圧電素子と熱可塑性樹脂
からなる流路板とを接合するため、流路板と同じ材質で
ある熱可塑性樹脂を流路板と接合されるアクチュエータ
部の表面に塗布・硬化し、熱可塑性樹脂層を形成し、し
かる後に塗布・硬化した熱可塑性樹脂層を介して圧電素
子と流路板とを超音波加熱溶着するものである。
からなる流路板とを接合するため、流路板と同じ材質で
ある熱可塑性樹脂を流路板と接合されるアクチュエータ
部の表面に塗布・硬化し、熱可塑性樹脂層を形成し、し
かる後に塗布・硬化した熱可塑性樹脂層を介して圧電素
子と流路板とを超音波加熱溶着するものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明は、オンデマンド型インクジェットヘッド
において、圧電素子と熱可塑性樹脂からなる流路板とを
接合するため、基本的には、流路板と同じ材質である熱
可塑性樹脂を流路板と接合されるアクチュエータ部の表
面に塗布・硬化し、熱可塑性樹脂層を形成し、しかる後
に塗布・硬化した熱可塑性樹脂層を介して圧電素子と流
路板とを超音波加熱溶着するものである。
する。本発明は、オンデマンド型インクジェットヘッド
において、圧電素子と熱可塑性樹脂からなる流路板とを
接合するため、基本的には、流路板と同じ材質である熱
可塑性樹脂を流路板と接合されるアクチュエータ部の表
面に塗布・硬化し、熱可塑性樹脂層を形成し、しかる後
に塗布・硬化した熱可塑性樹脂層を介して圧電素子と流
路板とを超音波加熱溶着するものである。
【0013】図1には、オンデマンド型インクジェット
ヘッドについての結合部分に関する本発明の第1の実施
例が示されている。先ず、図1(イ)に示すように、ア
クチュエータ部として積層型圧電素子1を用い、この場
合、積層型圧電素子1としては、具体的にジルコン酸チ
タン酸鉛のセラミックス(Pb(Zr,Ti)O3 系セ
ラミック、PZTと略する)が使用されている。
ヘッドについての結合部分に関する本発明の第1の実施
例が示されている。先ず、図1(イ)に示すように、ア
クチュエータ部として積層型圧電素子1を用い、この場
合、積層型圧電素子1としては、具体的にジルコン酸チ
タン酸鉛のセラミックス(Pb(Zr,Ti)O3 系セ
ラミック、PZTと略する)が使用されている。
【0014】PZT1の積層部1aは、圧電材料と金属
膜とが交互に積層され、金属膜を一層おき結線し、結線
の一端に駆動電極を接続し、他端を接地している。した
がって、駆動電極に電圧を印加すると、圧電材料は積層
方向に変位する。図1(ロ)に示すように、PZT1の
表面1aには、インクジェットヘッド本体に形成される
各インク流路に対応して一定間隔に溝2が形成され、電
極を分断し、この溝2を形成した部分には、エポキシ系
の絶縁性合成樹脂3を充填する。
膜とが交互に積層され、金属膜を一層おき結線し、結線
の一端に駆動電極を接続し、他端を接地している。した
がって、駆動電極に電圧を印加すると、圧電材料は積層
方向に変位する。図1(ロ)に示すように、PZT1の
表面1aには、インクジェットヘッド本体に形成される
各インク流路に対応して一定間隔に溝2が形成され、電
極を分断し、この溝2を形成した部分には、エポキシ系
の絶縁性合成樹脂3を充填する。
【0015】そして、この溝2加工と溝に樹脂充填を終
えたPZT1の積層部1a表面には、流路板4と同一材
質の樹脂を有機溶媒に溶解させた液5を滴下する。この
場合、PZT1をスピンナーで約2000〜3000r
pmの回転を与えると、PZT1の積層部1a表面に
は、厚みが10〜20μmの液膜5を形成することがで
きる(図1(ハ)の状態)。PZT表面に滴下する液5
としては、粘度1000cp以下とする。この一定の厚
みの液膜5を形成したPZT1は、加熱炉に入れられ、
70°C以下の温度により溶媒を乾燥させ、硬化した樹
脂膜5Aを形成する。
えたPZT1の積層部1a表面には、流路板4と同一材
質の樹脂を有機溶媒に溶解させた液5を滴下する。この
場合、PZT1をスピンナーで約2000〜3000r
pmの回転を与えると、PZT1の積層部1a表面に
は、厚みが10〜20μmの液膜5を形成することがで
きる(図1(ハ)の状態)。PZT表面に滴下する液5
としては、粘度1000cp以下とする。この一定の厚
みの液膜5を形成したPZT1は、加熱炉に入れられ、
70°C以下の温度により溶媒を乾燥させ、硬化した樹
脂膜5Aを形成する。
【0016】しかる後、図1(ニ)に示されるように、
凹状の流路部分4aを形成した熱可塑性樹脂からなる流
路板4が、PZT1上に形成された樹脂膜5A上に位置
決めして配置され、流路板4の上から超音波振動子が当
接されて加振し、樹脂膜5Aと流路板4の接続端4bと
を加熱溶着させる。図2に示すように、流路板4の接続
端4bに突起部4cを設けることにより、効率のよい加
熱溶着を行うことができる。この流路板4と樹脂膜5A
との接合を完了し、流路6が形成された後、流路6を通
るインクの放出端には、ノズル穴7aを形成したノズル
プレート7が接合される(図3に図示)。
凹状の流路部分4aを形成した熱可塑性樹脂からなる流
路板4が、PZT1上に形成された樹脂膜5A上に位置
決めして配置され、流路板4の上から超音波振動子が当
接されて加振し、樹脂膜5Aと流路板4の接続端4bと
を加熱溶着させる。図2に示すように、流路板4の接続
端4bに突起部4cを設けることにより、効率のよい加
熱溶着を行うことができる。この流路板4と樹脂膜5A
との接合を完了し、流路6が形成された後、流路6を通
るインクの放出端には、ノズル穴7aを形成したノズル
プレート7が接合される(図3に図示)。
【0017】以上の工程を経て、図1(ホ)及び図3に
示す、本発明のインクジェットヘッドが完成する。図3
は図1(ホ)の断面を示し、流路板4の一端上方に、イ
ンク補給穴7が形成され、流路板4のインク流路6の端
部には、イズル穴8aを形成したノズルプレート8が取
付けられている。PZT1の積層部1aの両側に、電極
取り出し用メッキ膜9a,9bが形成され、一方の電極
取り出し用メッキ膜9aは駆動電圧を印加する電極と接
続され、他方の電極取り出し用メッキ膜9bは接地され
ている。
示す、本発明のインクジェットヘッドが完成する。図3
は図1(ホ)の断面を示し、流路板4の一端上方に、イ
ンク補給穴7が形成され、流路板4のインク流路6の端
部には、イズル穴8aを形成したノズルプレート8が取
付けられている。PZT1の積層部1aの両側に、電極
取り出し用メッキ膜9a,9bが形成され、一方の電極
取り出し用メッキ膜9aは駆動電圧を印加する電極と接
続され、他方の電極取り出し用メッキ膜9bは接地され
ている。
【0018】前述の実施例では、PZT1と熱可塑性樹
脂からなる流路板4との間においてPZT1の表面に、
流路板と同一材質の樹脂を有機溶媒に溶解させた液を滴
下し、所定の工程を経て、硬化した樹脂膜5Aを形成し
たが、本発明の他の実施例として、流路板と同材質の1
0〜20μmの厚みからなるフイルムをPZT上に載置
し、100°C〜250°Cのヒートロールにより加熱
して、該フイルムをPZT上にラミネートすることがで
きる。この後は、前述の実施例と同様に、該フイルム上
に流路板を位置決めして配置し、超音波加熱溶着するこ
とができる。
脂からなる流路板4との間においてPZT1の表面に、
流路板と同一材質の樹脂を有機溶媒に溶解させた液を滴
下し、所定の工程を経て、硬化した樹脂膜5Aを形成し
たが、本発明の他の実施例として、流路板と同材質の1
0〜20μmの厚みからなるフイルムをPZT上に載置
し、100°C〜250°Cのヒートロールにより加熱
して、該フイルムをPZT上にラミネートすることがで
きる。この後は、前述の実施例と同様に、該フイルム上
に流路板を位置決めして配置し、超音波加熱溶着するこ
とができる。
【0019】本発明の構成において、樹脂膜又は樹脂状
フイルムをアクチュエータと流路板との間に介在させる
ことにより、PZTからなるアクチュエータ部と熱可塑
性樹脂からなる流路板との接合手段として超音波加熱溶
着を可能とし、短時間で良好な接合を行うことができ
る。接合部分は、接着剤の使用の場合に発生した、接着
剤塗布の不均一による、接着剤の流路内へのはみ出し、
流路間のインクのリークの発生がない。更に、インクに
よる接着剤の劣化及びインク中への接着剤の溶出によ
る、インク汚染の恐れはない。
フイルムをアクチュエータと流路板との間に介在させる
ことにより、PZTからなるアクチュエータ部と熱可塑
性樹脂からなる流路板との接合手段として超音波加熱溶
着を可能とし、短時間で良好な接合を行うことができ
る。接合部分は、接着剤の使用の場合に発生した、接着
剤塗布の不均一による、接着剤の流路内へのはみ出し、
流路間のインクのリークの発生がない。更に、インクに
よる接着剤の劣化及びインク中への接着剤の溶出によ
る、インク汚染の恐れはない。
【0020】圧電素子としては、PZTの他、チタン酸
バリウム(BaTiO3 )等が使用することができ、ま
た、熱可塑性樹脂の流路板としては、ポリエーテルサル
フォン,ポリサルフォン,ポリアリレート,ポリカーボ
ネィト,ポリプロピレン,ポリエチレン等が使用するこ
とができる。ノズル穴を形成したノズルプレートに関し
ては、流路板と別部品として形成し、流路板に接合する
例を示したが、流路板と一体成形することも可能であ
る。
バリウム(BaTiO3 )等が使用することができ、ま
た、熱可塑性樹脂の流路板としては、ポリエーテルサル
フォン,ポリサルフォン,ポリアリレート,ポリカーボ
ネィト,ポリプロピレン,ポリエチレン等が使用するこ
とができる。ノズル穴を形成したノズルプレートに関し
ては、流路板と別部品として形成し、流路板に接合する
例を示したが、流路板と一体成形することも可能であ
る。
【発明の効果】本発明の構成により、アクチュエータ表
面に、熱可塑性樹脂からなる流路板と同材質の樹脂膜又
はフイルムを設けたことにより、アクチュエータと流路
板との接合に超音波加熱溶着の採用を可能とし、短時間
で良好な接合品としてのインクジェットヘッド本体を得
ることができる効果を有する。従来のような接着剤を使
用しないことにより、接着剤に起因する欠点を解消でき
る利点を有する。
面に、熱可塑性樹脂からなる流路板と同材質の樹脂膜又
はフイルムを設けたことにより、アクチュエータと流路
板との接合に超音波加熱溶着の採用を可能とし、短時間
で良好な接合品としてのインクジェットヘッド本体を得
ることができる効果を有する。従来のような接着剤を使
用しないことにより、接着剤に起因する欠点を解消でき
る利点を有する。
【図1】(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)は、本発明の
インクジェットヘッド本体の製造工程を示す説明図であ
る。
インクジェットヘッド本体の製造工程を示す説明図であ
る。
【図2】接合前の本発明の流路板の拡大図である。
【図3】本発明のインクジェットヘッド本体の組立後の
図1(ホ)の断面を示す図面である。
図1(ホ)の断面を示す図面である。
1 積層型圧電素子 2 溝 3 充填用樹脂 4 熱可塑性樹脂からなる流路板 4a 凹状の流路部分 4b 接続端 4c 接続端に形成した突起部 5 流路板と同一樹脂材を有機溶媒に溶解した液 5A 液5を硬化した樹脂膜 6 流路 7 インク補給穴 8 ノズルプレート 8a ノズル穴 9a,9b電極取り出し用メッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 憲一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 平川 利和 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 石井 雄一郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内
Claims (3)
- 【請求項1】 圧電素子からなるアクチュエータ部と熱
可塑性樹脂からなる流路板とを接合してなるオンデマン
ド型インクジェットヘッドにおいて、接合面となる圧電
素子と流路板との間に、前記流路板と同一材質からなる
熱可塑性樹脂の薄膜を介在し、該薄膜を介して圧電素子
と流路板とを超音波振動子で加熱溶着して結合したこと
を特徴とするオンデマンド型インクジェットヘッド。 - 【請求項2】 圧電素子からなるアクチュエータ部と熱
可塑性樹脂からなる流路板とを接合してなるオンデマン
ド型インクジェットヘッドの製造方法において、接合面
となる圧電素子の表面に、流路板と同一材質からなる熱
可塑性樹脂を溶解した溶媒を散布・乾燥して樹脂膜を形
成し、この樹脂膜を介して圧電素子の表面に流路板を位
置決めし、超音波振動子で加熱溶着することを特徴とす
るオンデマンド型インクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項3】 圧電素子からなるアクチュエータ部と熱
可塑性樹脂からなる流路板とを接合してなるオンデマン
ド型インクジェットヘッドの製造方法において、接合面
となる圧電素子の表面に、流路板と同一材質からなる熱
可塑性樹脂のフイルムをラミネートし、このフイルムを
介して圧電素子の表面に流路板を位置決めし、超音波振
動子で加熱溶着することを特徴とするオンデマンド型イ
ンクジェットヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20045791A JPH0542672A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | オンデマンド型インクジエツトヘツド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20045791A JPH0542672A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | オンデマンド型インクジエツトヘツド及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0542672A true JPH0542672A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16424625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20045791A Withdrawn JPH0542672A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | オンデマンド型インクジエツトヘツド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0542672A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5479685A (en) * | 1993-03-16 | 1996-01-02 | Rohm Co., Ltd. | Method of producing ink jet print head |
WO1998002378A1 (fr) * | 1996-07-17 | 1998-01-22 | Citizen Watch Co., Ltd. | Element ferroelectrique et son procede de production |
US7690115B2 (en) * | 2004-06-30 | 2010-04-06 | Lexmark International, Inc. | Method of making a micro-fluid ejection device |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP20045791A patent/JPH0542672A/ja not_active Withdrawn
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