JPH0542530Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、銀行等金融機関で利用される振込カ
ード発行機付カード取扱装置に関する。

〔従来の技術〕

従来より、銀行等の取扱い業務の中に「振込」
がある。顧客自身が操作を行う自動送金装置等の
自動化機器において「振込」を行う場合には、そ
のつど顧客は自分の名前及び口座番号、振込先の
名前及び口座番号、振込金額等を入力する必要が
あつた。しかし振込先が同じ場合、この操作を繰
返すことは顧客にとつて非常に負担となる。

そこで近年、最初の取引時、自分の名前、振込
先等の必要データを磁気ストライプ付カードに記
憶させたものを発行し、振込先が同じ場合、次か
らはこのカードを使うことにより、データの入力
を省略できるようにした振込カード発行機付自動
化機器が使われはじめている。

第７図は従来の振込カード発行機付自動化機器
における磁気カード取扱装置部分の側断面図であ
る。

１は磁気カードであり、通常の取引においてカ
ード挿入口２より挿入され、搬送モータ３により
駆動されるローラ４と該ローラ４等にかけられた
ベルト５により搬送され、磁気ヘツド６により、
磁気ストライプデータの読出しが行われる。また
取忘れ等の磁気カードは、カード取込箱７に取込
まれる。

また、前述に示したような理由により、振込カ
ードの発行が必要となつたとき、カード収納箱８
に収納された発行用磁気カード９をモータ１０に
より駆動される繰出しローラ１１により下から一
枚繰出し、搬送モータ１２により駆動されるロー
ラ１３と該ローラ１３等にかけられたベルト１４
により搬送され、必要なデータを磁気ヘツド１５
により、あらかじめ発行用磁気カード９上に付け
られた磁気ストライプに書込んだ後、カード発行
口１６により排出される。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら上記構成の装置は、磁気カードの
読取り又は、取忘れカードの回収を行なうカード
通常取扱機構と振込カードを発行するカード発行
機構が別々となつており、それぞれに磁気カード
の搬送路カード挿入／排出口、搬送手段等を有す
ることから装置が大型化する問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

この問題を解決するため、本考案は、通常取扱
時は、挿入されたカード上に書き込まれているデ
ータを読み取り、その後この読み取り済みのカー
ドを装置外へ排出し、カード発行時は、カード収
納部からカードを繰り出して、該カード上にデー
タを書き込み、その後この書き込み済みのカード
を装置外へ排出するカード取扱装置において、 通常取扱時にカードを挿入及び排出し、カード
発行時にはカードを排出するカード挿入／排出口
と、前記カード挿入／排出口から後方へ連続して
設けられたカード搬送路と、前記カード搬送路に
沿つて設けられ、前記カード挿入／排出口からカ
ード搬送路を送られてくるカード上に書き込まれ
ているデータを読み取るデータ読取手段と、前記
カード搬送路に沿つて設けられ、カード収納部か
ら搬送路を送られてくるカード上にデータを書き
込むデータ書込手段と、通常取扱時に前記カード
搬送路の後端部に移動して前記カード挿入／排出
口から挿入されたカードを取り込み、カード発行
時には所定の位置へ退避するカード取込部と、通
常取扱時に所定の位置に退避しており、カード発
行時に前記カード搬送路の後端部に移動して収納
されているカードを前記カード搬送路上へ繰り出
すカード収納部と、前記カード取込部及びカード
収納部を、前記カード搬送路の後端部と退避位置
との間で移動させる移動手段とを備えたことを特
徴とする。

〔作用〕

このような構成を有する本考案は、通常取扱時
に顧客がカード挿入／排出口からカードを挿入す
ると、そのカードをデータ読取手段の位置に搬送
し、カード上に書き込まれているデータを読み取
つた後、該カードをカード挿入／排出口に戻して
排出する。

そして、前記通常取扱時にカードの取り忘れ等
が発生すると、そのカードはカード搬送路の後端
部に搬送され、この後端部に位置づけられている
カード取込部内に取り込まれる。

また、カード発行時には、移動手段によりカー
ド取込部が所定の位置に退避するように移動する
と共に、カード収納部がその退避位置からカード
搬送路の後端部に移動し、カード収納部に収納さ
れているカードをカード搬送路に繰り出す。

そして、繰り出したカードをデータ書込手段の
位置に搬送し、カード上に所定のデータを書き込
んだ後、カード挿入／排出口に搬送して顧客に発
行する。

従つて、これによれば通常取扱時とカード発行
時とでカード挿入／排出口及びカード搬送路を共
用することができ、装置の小型化を図ることが可
能となる。

〔実施例〕

以下に本考案の実施例を図面に従つて説明す
る。

第１図は本考案の一実施例において、カード通
常取扱時の状態を示す要部平面図、第２図は同側
面図、第３図は同正面図である。

図において１９はカード挿入／排出口であり、
このカード挿入／排出口１９にて通常取扱時に磁
気カード１８の挿入及び排出が行われ、またカー
ド発行時には発行用磁気カード３４の排出が行わ
れる。

１７は前記カード挿入／排出口１９から後方へ
連続して配置されたカード搬送路（以下搬送路と
略記する）、２０は搬送モータで、この搬送モー
タ２０により駆動されるローラ２１と、このロー
ラ２１を含む複数のローラに掛けられたベルト２
２により搬送路中を磁気カード１８等が搬送され
るものとなつている。

２３は前記搬送路２７に沿つて設けられた磁気
ヘツドで、前記磁気カード１８カード上に書き込
まれているデータを読み取るデータ読取手段とし
て働くと共に、発行用磁気カード３４上に所定の
データを書き込むデータ書込手段としても働くも
のとなつている。

２４はカード取込部としてのカード取込箱であ
る。

２５は所定数の発行用磁気カード３４を収納し
たカード収納部としてのカード収納箱、２６はモ
ータ、２７はこのモータ２７により回転して前記
発行用磁気カード３４をカード収納箱２５から繰
り出す繰出しローラで、これら２５〜２７により
カード発行部２８が構成されている。

２９はシヤフト３３をガイドとして左右に移動
するフレームで、このフレーム２９に前記カード
発行部２８と前記カード取込箱２４が並べて取り
付けられ、前記搬送路２７の後端部側に配置され
ている。

３１は移動モータ３０によつて回転するローラ
で、このローラ２１を含む複数のローラにベルト
３２が掛けられていて、このベルト３２の両端は
前記フレーム２９に結合されている。

これら２９〜３３は前記カード取込箱２４とカ
ード発行部２８を一体に移動させる移動手段を構
成するもので、この移動手段により通常取扱時に
はカード取込箱２４が前記搬送路１７の後端部に
移動すると共に、カード収納箱２５が所定の退避
位置に退避し、またカード発行時にはカード収納
箱２５が前記搬送路１７の後端部に移動すると共
に、カード取込箱２４が所定の退避位置に退避す
るようにしている。

以上の構成による作用について説明すると、ま
ず、カード通常取扱時には移動手段のモータ３０
によりローラ２１が回転し、ベルト３２を介して
フレーム２９と一体にカード取込箱２４を搬送路
１７の後端部に移動すると共に、カード収納箱２
５を所定の退避位置に退避させる。

この状態で、顧客がカード挿入／排出口１９か
ら磁気カード１８を挿入すると、モータ２０によ
り搬送路１７を成すローラ２１が回転してベルト
２２により前記磁気カード１８を磁気ヘツド２３
の位置まで搬送する。

そして、磁気カード１８上の磁気ストライプに
書き込まれているデータが磁気ヘツド２３により
読み取り、その後、前記磁気カード１８を前記ベ
ルト２２によりカード挿入／排出口１９まで搬送
して排出する。

また、この通常取扱時にカード取り忘れ等が生
じると、そのカードは前記ベルト２２により搬送
路１７の後端まで搬送されてカード取込箱２４内
に取り込まれる。

以上の構成により、前述のカード通常取扱時に
おいては、第１図から第３図に示す様に搬送路の
後端にはカード取込箱２４を位置させ、磁気カー
ド１は取忘れ等の場合には、カード取込箱２４に
回収される。

第４図は前記実施例において、カード発行時の
状態を示す要部平面図、第５図は同側面図、第６
図は同正面図である。

カード発行時の場合、第４図から第６図に示す
ように、前記移動手段のモータ３０によりローラ
２１が前記と逆の方向に回転し、ベルト３２を介
してフレーム２９と一体にカード収納箱２５を搬
送路１７の後端部に移動すると共に、カード取込
箱２４を所定の退避位置に退避させる。

カード発行部２８において、カード収納箱２５
に収納された発行用磁気カード３４の一番下の一
枚がモータ２６により駆動される繰出しローラ２
７により搬送路１７に向つて繰出される。繰出さ
れた発行用磁気カード３４は、カード通常取扱時
と同一の搬送路１７を通り、磁気ヘツド２３によ
りカード上にあらかじめ付いている磁気ストライ
プに必要データを書込まれた後、カード挿入／排
出口１９から排出される。

なお、本実施例ではカード取込箱及びカード発
行部を左右に移動させているが、移動方向はこれ
に限られるものではなく、上下に移動させても良
い。

また、上述した実施例では磁気カードを処理す
る場合について述べたが、磁気カードに限らず、
データの書き込みが可能なものであれば、他のカ
ードでもよい。

〔効果〕

以上説明したように本考案は、カード挿入／排
出口から後方へ連続して設けられたカード搬送路
に沿つてデータ読取手段とデータ書込手段を設け
ると共に、このカード搬送路の後端部側に、通常
取扱時に前記カード挿入／排出口から挿入された
取り忘れカードを取り込むカード取込部と、カー
ド発行時に収納されているカードをカード搬送路
上へ繰り出すカード収納部とを設けて、通常取扱
時には移動手段によりカード取込部をカード搬送
路の後端部に移動させると共にカード収納部を所
定の退避位置に退避させて、カードの読み取り処
理を行い、カード発行時には、前記移動手段によ
りカード収納部をカード搬送路の後端部に移動さ
せると共に、カード取込部を所定の退避位置に退
避させて、カードの発行処理を行うようにしてい
る。

従つて、これによれば通常取扱時とカード発行
時とでカード挿入／排出口及びカード搬送路を共
用することができ、装置の小型化を図るこができ
るという効果が得られる。

さらに実施例のように磁気ヘツドの共通化も可
能なことから部品点数を削減出来、製造工程の短
縮化及び装置の低価格化に寄与するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例において、カード通
常取扱時の状態を示す要部平面図、第２図は同側
面図、第３図は同正面図、第４図は同実施例にお
いてカード発行時の状態を示す要部平面図、第５
図は同側面図、第６図は同正面図、第７図は従来
例を示す側面図である。 １……磁気カード、１９……カード挿入／排出
口、２４……カード取込箱、２８……カード発行
部、２５……カード収納箱、３４……発行用磁気
カード、３０……移動モータ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 通常取扱時は、挿入されたカード上に書き込ま
   れているデータを読み取り、その後この読み取り
   済みのカードを装置外へ排出し、 カード発行時は、カード収納部からカードを繰
   り出して、該カード上にデータを書き込み、その
   後この書き込み済みのカードを装置外へ排出する
   カード取扱装置において、 通常取扱時にカードを挿入及び排出し、カード
   発行時にはカードを排出するカード挿入／排出口
   と、 前記カード挿入／排出口から後方へ連続して設
   けられたカード搬送路と、 前記カード搬送路に沿つて設けられ、前記カー
   ド挿入／排出口からカード搬送路を送られてくる
   カード上に書き込まれているデータを読み取るデ
   ータ読取手段と、 前記カード搬送路に沿つて設けられ、カード収
   納部から搬送路を送られてくるカード上にデータ
   を書き込むデータ書込手段と、 通常取扱時に前記カード搬送路の後端部に移動
   して前記カード挿入／排出口から挿入されたカー
   ドを取り込み、カード発行時には所定の位置へ退
   避するカード取込部と、 通常取扱時に所定の位置に退避しており、カー
   ド発行時に前記カード搬送路の後端部に移動して
   収納されているカードを前記カード搬送路上へ繰
   り出すカード収納部と、 前記カード取込部及びカード収納部を、前記カ
   ード搬送路の後端部と退避位置との間で移動させ
   る移動手段とを備えたことを特徴とするカード取
   扱装置。