JPH0542327B2 - - Google Patents
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- JPH0542327B2 JPH0542327B2 JP60054295A JP5429585A JPH0542327B2 JP H0542327 B2 JPH0542327 B2 JP H0542327B2 JP 60054295 A JP60054295 A JP 60054295A JP 5429585 A JP5429585 A JP 5429585A JP H0542327 B2 JPH0542327 B2 JP H0542327B2
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Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ウイスカー強化材を容易に所定の配
向状態に複合化することができるウイスカー強化
樹脂シート(以下、「WRPシート」という。)の
製造方法に関する。
向状態に複合化することができるウイスカー強化
樹脂シート(以下、「WRPシート」という。)の
製造方法に関する。
繊維強化複合材の強度性能はマトリツクス中に
介在する強化繊維の配向度合に大きく依存するこ
とから、繊維の配向化については古くから多用の
試みがなされている。このうち、チヨツプドスト
ランドなどに代表される長さ数mmサイズの短繊維
を一方向に配向させるためには、そのマトリツク
ス分散物を熱間においてロール圧延、押出あるい
は伸線するような塑性加工を施す方法が有効とさ
れている。これらの方法は、ウイスカーを強化材
とする際にも適合可能性があるようにみられる。
ところが、ウイスカーは直径が0.1〜1.0μm、長
さが10〜200μmというミクロン単位のアスペク
ト性状を有する極めて微小な繊維状物質であるた
め、上記方法による整流配向作用が効果的に現出
せず、相当回数の反復操作によつても完全に一方
向に配向させることは不可能である。また、この
種応力加工の反復はウイスカー自体を損傷し、
応々にして複合強度を減退させる結果を招く問題
点もある。
介在する強化繊維の配向度合に大きく依存するこ
とから、繊維の配向化については古くから多用の
試みがなされている。このうち、チヨツプドスト
ランドなどに代表される長さ数mmサイズの短繊維
を一方向に配向させるためには、そのマトリツク
ス分散物を熱間においてロール圧延、押出あるい
は伸線するような塑性加工を施す方法が有効とさ
れている。これらの方法は、ウイスカーを強化材
とする際にも適合可能性があるようにみられる。
ところが、ウイスカーは直径が0.1〜1.0μm、長
さが10〜200μmというミクロン単位のアスペク
ト性状を有する極めて微小な繊維状物質であるた
め、上記方法による整流配向作用が効果的に現出
せず、相当回数の反復操作によつても完全に一方
向に配向させることは不可能である。また、この
種応力加工の反復はウイスカー自体を損傷し、
応々にして複合強度を減退させる結果を招く問題
点もある。
上記の理由から、WRPに関してもウイスカー
強化材を容易に配向しえる効率的な複合化手段は
これまで見出だされていなかつた。
強化材を容易に配向しえる効率的な複合化手段は
これまで見出だされていなかつた。
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、新規な配向性ウイスカー強化樹
脂シートの製造方法を提供するものである。
なされたもので、新規な配向性ウイスカー強化樹
脂シートの製造方法を提供するものである。
上記の目的を達成するための本発明による配向
性ウイスカー強化樹脂シートの製造方法は、加熱
または溶剤に溶解したマトリツクス樹脂を離型性
を有するバツキングシート面に薄く塗布した粘着
性樹脂膜に対し、ウイスカーの無配向ケークを所
定の方向に擦着してウイスカーを一方向的に配向
させて複合化することを構成上の特徴とする。
性ウイスカー強化樹脂シートの製造方法は、加熱
または溶剤に溶解したマトリツクス樹脂を離型性
を有するバツキングシート面に薄く塗布した粘着
性樹脂膜に対し、ウイスカーの無配向ケークを所
定の方向に擦着してウイスカーを一方向的に配向
させて複合化することを構成上の特徴とする。
強化材となるウイスカーは、SiC、Si3N4、黒
鉛などの無機質系ウイスカーが対象となり、無配
向ケークの形態で使用に供される。無配向ケーク
とはウイスカーが無秩序に配向している集合体
で、例えばウイスカーが絡み合つた状態の生成ケ
ークそのもの、あるいは該生成ケークを水、有機
溶媒のような液体に解体分散させたのち一定形体
に過成形したウイスカープリフオームなどが含
まれる。これらウイスカーの無配向ケークは、
Vf値として10%以下の低密度組織のものを使用
することが望ましく、この密度段階を越えると擦
着時に凝集斑ができて均質なウイスカーシート層
の形成が阻害される。
鉛などの無機質系ウイスカーが対象となり、無配
向ケークの形態で使用に供される。無配向ケーク
とはウイスカーが無秩序に配向している集合体
で、例えばウイスカーが絡み合つた状態の生成ケ
ークそのもの、あるいは該生成ケークを水、有機
溶媒のような液体に解体分散させたのち一定形体
に過成形したウイスカープリフオームなどが含
まれる。これらウイスカーの無配向ケークは、
Vf値として10%以下の低密度組織のものを使用
することが望ましく、この密度段階を越えると擦
着時に凝集斑ができて均質なウイスカーシート層
の形成が阻害される。
マトリツクス樹脂としては、フエノール、エポ
キシ、不飽和ポリエステル、ジアリルフタレー
ト、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポリビニ
ルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリウ
レタン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニールなど各
種の熱硬化性または熱可塑性に属する樹脂類が粘
着性のある樹脂膜の状態で用いられる。粘着性樹
脂膜は、マトリツクス樹脂を加熱または溶剤溶解
によつて液状となし、必要により硬化剤、硬化促
進剤などの添加剤を加えて適宜な離型性を有する
バツキングシート面に薄く塗布し、樹脂皮膜を半
硬化状態に保持することにより形成される。
キシ、不飽和ポリエステル、ジアリルフタレー
ト、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポリビニ
ルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリウ
レタン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニールなど各
種の熱硬化性または熱可塑性に属する樹脂類が粘
着性のある樹脂膜の状態で用いられる。粘着性樹
脂膜は、マトリツクス樹脂を加熱または溶剤溶解
によつて液状となし、必要により硬化剤、硬化促
進剤などの添加剤を加えて適宜な離型性を有する
バツキングシート面に薄く塗布し、樹脂皮膜を半
硬化状態に保持することにより形成される。
ウイスカーの無配向ケークは、粘着状樹脂膜に
圧着させながら所定の方向に擦りつけるように擦
着する。この操作により無配向ケークを構成する
ウイスカーは、擦着する方向に配向しながら樹脂
膜面に均質に接着する。
圧着させながら所定の方向に擦りつけるように擦
着する。この操作により無配向ケークを構成する
ウイスカーは、擦着する方向に配向しながら樹脂
膜面に均質に接着する。
このようにしてウイスカーを配向接着した樹脂
シートは、バツキングシートから剥離した状態で
加熱硬化するか、ウイスカー接着面に更に粘着性
樹脂を塗布して上記のウイスカー擦着操作を繰返
したのち得られた層状形成体を熱圧する等の方法
を用いて複合化される。
シートは、バツキングシートから剥離した状態で
加熱硬化するか、ウイスカー接着面に更に粘着性
樹脂を塗布して上記のウイスカー擦着操作を繰返
したのち得られた層状形成体を熱圧する等の方法
を用いて複合化される。
本発明によれば、ウイスカーの無配向ケークを
粘着状樹脂膜に直接擦着する手法を採るために繊
維物質の配向に必要なドライビングフオースが大
きくなり、この作用に基づいて微小で配列化の難
しいウイスカーでも効果的な配向が可能となる。
そのうえ、付与される配向性はウイスカーケーク
の擦着方向に沿つて整列し、例えば粘着状樹脂膜
にウイスカー無配向ケークを円形を描くように擦
着すれば、ウイスカーはその円周に沿う配向状態
に接着する。したがつて、配向の方向性は任意に
選定することができる。
粘着状樹脂膜に直接擦着する手法を採るために繊
維物質の配向に必要なドライビングフオースが大
きくなり、この作用に基づいて微小で配列化の難
しいウイスカーでも効果的な配向が可能となる。
そのうえ、付与される配向性はウイスカーケーク
の擦着方向に沿つて整列し、例えば粘着状樹脂膜
にウイスカー無配向ケークを円形を描くように擦
着すれば、ウイスカーはその円周に沿う配向状態
に接着する。したがつて、配向の方向性は任意に
選定することができる。
巾50mm、長さ200mmの長方形バツキング離型紙
に接着剤用エポキシ樹脂〔“エピコート1001”油
化シエルエポキシ(株)製〕を薄く塗布しジシアンジ
アミドを硬化剤としてこれを粘着性が増す半硬化
の状態に保持した。この粘着性樹脂膜に対し離型
紙の長手方向にVf値7%のSiCウイスカープリフ
オームからなる無配向ケークを1.0Kg/cm2の一定
面圧で擦着した。
に接着剤用エポキシ樹脂〔“エピコート1001”油
化シエルエポキシ(株)製〕を薄く塗布しジシアンジ
アミドを硬化剤としてこれを粘着性が増す半硬化
の状態に保持した。この粘着性樹脂膜に対し離型
紙の長手方向にVf値7%のSiCウイスカープリフ
オームからなる無配向ケークを1.0Kg/cm2の一定
面圧で擦着した。
その結果、SiCウイスカーは全く折損を伴なう
ことなく長手方向に配向する状態で樹脂膜面に均
質に接着した。図面は、このSiCウイスカーの配
向状態を示した拡大略図であり、第1図は300倍、
第2図は1000倍にそれぞれ拡大した状態を示して
いる。なお、図において、1は粘着性樹脂膜、2
はSiCウイスカーである。
ことなく長手方向に配向する状態で樹脂膜面に均
質に接着した。図面は、このSiCウイスカーの配
向状態を示した拡大略図であり、第1図は300倍、
第2図は1000倍にそれぞれ拡大した状態を示して
いる。なお、図において、1は粘着性樹脂膜、2
はSiCウイスカーである。
次に、そのようにSiCウイスカーを配向接着し
た樹脂膜面に上記の樹脂膜形成−ウイスカー擦着
操作を3回繰返したのち離型紙を介して面圧5
Kg/cm2で圧搾し、150℃で4時間に亙り硬化した。
得られたWRP複合材は厚さ0.3mm、ウイスカーVf
値1%の一方向配向性のシートで、その強度特性
は長手方向における引張り強さ14.7Kg/mm2、同弾
性率1170Kg/mm2、長手方向と直角方向の引張り強
さ8.4Kg/mm2、同弾性率680Kg/mm2の極端な異方性
を示した。
た樹脂膜面に上記の樹脂膜形成−ウイスカー擦着
操作を3回繰返したのち離型紙を介して面圧5
Kg/cm2で圧搾し、150℃で4時間に亙り硬化した。
得られたWRP複合材は厚さ0.3mm、ウイスカーVf
値1%の一方向配向性のシートで、その強度特性
は長手方向における引張り強さ14.7Kg/mm2、同弾
性率1170Kg/mm2、長手方向と直角方向の引張り強
さ8.4Kg/mm2、同弾性率680Kg/mm2の極端な異方性
を示した。
また、上記の操作を各樹脂膜のウイスカー配向
方向が直交する状態に4枚積層し同一手法により
WRPシートを作成した。この場合には、各方向
ともに引張り強さ12.6〜14.1Kg/mm2、弾性率1100
〜1190Kg/mm2の範囲におさまる等方的な高強度特
性を示した。
方向が直交する状態に4枚積層し同一手法により
WRPシートを作成した。この場合には、各方向
ともに引張り強さ12.6〜14.1Kg/mm2、弾性率1100
〜1190Kg/mm2の範囲におさまる等方的な高強度特
性を示した。
本発明によれば、従来技術では困難とされてい
た高配向性のWRPシートを、ウイスカーの損傷
なしに容易かつ迅速に製造することができる。ま
た、ウイスカーの配向は任意の方向に付与できる
うえ、目的に応じて二次元面における異方または
等方などの強度特性を選択することができるか
ら、広汎な用途が期待できる。
た高配向性のWRPシートを、ウイスカーの損傷
なしに容易かつ迅速に製造することができる。ま
た、ウイスカーの配向は任意の方向に付与できる
うえ、目的に応じて二次元面における異方または
等方などの強度特性を選択することができるか
ら、広汎な用途が期待できる。
図は、本発明によるウイスカーの配向状態を示
した拡大略図であり、第1図は300倍、第2図は
1000倍に拡大したものである。 1……粘着性樹脂膜、2……SiCウイスカー。
した拡大略図であり、第1図は300倍、第2図は
1000倍に拡大したものである。 1……粘着性樹脂膜、2……SiCウイスカー。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 加熱または溶剤に溶解したマトリツクス樹脂
を離型性を有するバツキングシート面に薄く塗布
した粘着性樹脂膜に対し、ウイスカーの無配向ケ
ークを所定の方向に擦着してウイスカーを一方向
的に配向させて複合化することを特徴とする配向
性ウイスカー強化樹脂シートの製造方法。 2 ウイスカーの無配向ケークが、Vf値10%以
下の低密度ウイスカー集合体である特許請求の範
囲第1項記載の配向性ウイスカー強化樹脂シート
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5429585A JPS61215011A (ja) | 1985-03-20 | 1985-03-20 | 配向性ウイスカ−強化樹脂シ−トの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5429585A JPS61215011A (ja) | 1985-03-20 | 1985-03-20 | 配向性ウイスカ−強化樹脂シ−トの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61215011A JPS61215011A (ja) | 1986-09-24 |
JPH0542327B2 true JPH0542327B2 (ja) | 1993-06-28 |
Family
ID=12966575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5429585A Granted JPS61215011A (ja) | 1985-03-20 | 1985-03-20 | 配向性ウイスカ−強化樹脂シ−トの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61215011A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01210428A (ja) * | 1988-02-19 | 1989-08-24 | Toa Nenryo Kogyo Kk | 窒化珪素質繊維強化複合材料 |
WO2019044864A1 (ja) * | 2017-09-04 | 2019-03-07 | 大塚化学株式会社 | 造形物及びその製造方法 |
JP6472590B1 (ja) * | 2017-09-04 | 2019-02-20 | 大塚化学株式会社 | 造形物及びその製造方法 |
JP7004880B1 (ja) * | 2020-06-29 | 2022-01-21 | 大塚化学株式会社 | 造形物及びその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5080364A (ja) * | 1973-11-21 | 1975-06-30 | ||
JPS5923831A (ja) * | 1982-07-28 | 1984-02-07 | Tokai Carbon Co Ltd | SiCウイスカ−強化複合材の製造方法 |
-
1985
- 1985-03-20 JP JP5429585A patent/JPS61215011A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5080364A (ja) * | 1973-11-21 | 1975-06-30 | ||
JPS5923831A (ja) * | 1982-07-28 | 1984-02-07 | Tokai Carbon Co Ltd | SiCウイスカ−強化複合材の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61215011A (ja) | 1986-09-24 |
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