JPH05421A - レンズ体の成形装置及び成形方法 - Google Patents

レンズ体の成形装置及び成形方法

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JPH05421A
JPH05421A JP3151267A JP15126791A JPH05421A JP H05421 A JPH05421 A JP H05421A JP 3151267 A JP3151267 A JP 3151267A JP 15126791 A JP15126791 A JP 15126791A JP H05421 A JPH05421 A JP H05421A
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Japan
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glass member
molding
lens body
optical axis
outer peripheral
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JP3151267A
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Takashi Arai
隆 新井
Yukihisa Baba
幸久 馬場
Yukio Umetsu
幸夫 梅津
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硝子部材に特別な加工をすることなく、硝子
部材の光軸を型の中心軸に正確に一致させることが可能
であり、また、レンズ体が大型化することがない様なレ
ンズ体の成形装置及び成形方法を提供する。 【構成】 レンズ体の成形装置において、成形面12a
を有する型手段12と、成形面12aの外側の、光軸を
中心軸とする円周上に形成され、硝子部材30の下面3
0aを成形面12aから離間させた状態で支持するため
の支持手段14と、支持手段14の外周面14dに嵌合
する内周面16bを有する嵌合部と、硝子部材30の上
面に当接するクランプ部16aとを有する蓋手段16
と、支持手段14の外周面と、嵌合部の内周面16bと
を嵌合させた状態で、支持手段14と蓋手段16とを相
対的に回転させるための回転駆動手段20,24とを具
備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硝子部材の表面に樹脂
層を一体的に形成するためのレンズ体の成形装置及び成
形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、硝子部材の表面に、樹脂材料
から成る薄い膜を成形加工することにより、硝子材料で
は加工しにくい非球面形状を有するレンズを形成する方
法が知られている。このような方法により成形されたレ
ンズは、一般的にレプリカレンズと呼ばれている。
【0003】このレプリカレンズの成形加工において
は、完成したレプリカレンズの光学性能を確保するため
に、硝子部材の光軸と、この硝子部材に所定の非球面形
状を転写するための型の中心軸とを正確に一致させる必
要がある。従来、この硝子部材の光軸と型の中心軸とを
一致させる方法の一例としては、特開昭62−2722
03号に開示されている様に、硝子部材の外周部にフラ
ンジ部を設け、このフランジ部の外周面を、型に形成さ
れた嵌合部に嵌合させる方法が知られている。また、他
の例としては、特開昭62−288030号に開示され
ている様に、硝子部材の球面状に加工された両側の面
を、いわゆるベルクランプでクランプすることにより、
その求心作用を利用して硝子部材の光軸と型の中心軸と
を一致させる方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例のうち硝子部材にフランジ部を設ける方法におい
ては、硝子部材にフランジ部を形成する加工に手間がか
かるため、レンズの製造コストが高くなるという問題点
がある。また、硝子部材の外周部にフランジ部を設けて
いるため、レンズが大型化するという問題点がある。さ
らに、硝子部材の球面部の光軸を、型の中心軸と一致さ
せたいわけであるが、上記の様にフランジ部の外周面を
型に嵌合させて位置合わせを行った場合には、硝子部材
の球面部の光軸とフランジ部の外周面の中心軸とが加工
誤差等により僅かにずれていた場合、その分だけ球面部
の光軸が型の中心軸からずれてしまうという問題点があ
る。
【0005】また、上記の従来例のうちベルクランプを
用いる方法においては、硝子部材の球面の曲率半径が大
きく、平面に近い様な場合には、求心力が弱くなるため
硝子部材と型の正確な位置決めができないという問題点
がある。従って、本発明は上述の課題に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、硝子部材に特別
な加工をすることなく、硝子部材の光軸を型の中心軸に
正確に一致させることが可能であり、また、レンズ体が
大型化することがない様なレンズ体の成形装置及び成形
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のレンズ体の成形装置は、
硝子部材の第1の表面に、所定の表面形状を有する樹脂
層を、成形加工によって形成することにより、硝子材料
と樹脂材料とを一体化したレンズ体を形成するためのレ
ンズ体の成形装置において、前記樹脂層の表面に前記所
定の表面形状を転写するための成形面を有する型手段
と、前記成形面の外側の、光軸を中心軸とする円周上に
形成され、前記硝子部材の第1の表面を前記成形面から
前記樹脂層の厚みを規定する距離だけ離間させた状態で
支持するための支持部と、前記成形面の光軸を中心軸と
する円筒状の外周面とを有する支持手段と、前記支持手
段の外周面に円周方向及び軸方向に沿って摺動可能に嵌
合する内周面を有する嵌合部と、該嵌合部の上面を封止
する天井部と、該天井部の下面の前記成形面の光軸を中
心軸とする円周上に形成され、前記硝子部材の前記第1
の表面に対向する第2の表面に当接するクランプ部とを
有する蓋手段と、前記支持手段の外周面と、前記嵌合部
の内周面とを嵌合させた状態で、前記成形面の光軸を中
心軸として、前記支持手段と前記蓋手段とを相対的に回
転させるための回転駆動手段とを具備することを特徴と
している。
【0007】また、この発明に係わるレンズ体の成形装
置において、前記クランプ部は、前記硝子部材の光線有
効径の外周に対応する位置に形成されていることを特徴
としている。また、この発明に係わるレンズ体の成形装
置において、前記回転駆動手段は、前記蓋手段を回転さ
せるための第1の駆動手段を具備することを特徴として
いる。
【0008】また、この発明に係わるレンズ体の成形装
置において、前記型手段は前記成形面の光軸を中心軸と
する円筒状の外周面を有すると共に、前記支持手段は前
記型手段の外周面に周方向に沿って摺動可能に嵌合する
内周面を有し、前記回転駆動手段は、前記支持手段を回
転させるための第2の駆動手段を具備することを特徴と
している。
【0009】また、この発明に係わるレンズ体の成形装
置において、前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化型
の樹脂であることを特徴としている。また、本発明のレ
ンズ体の成形方法は、硝子部材の第1の表面に、所定の
表面形状を有する樹脂層を、成形加工によって形成する
ことにより、硝子材料と樹脂材料とを一体化したレンズ
体を形成するための、レンズ体の成形方法において、前
記硝子部材の第1の表面の外周部に当接し、且つ該第1
の表面を前記樹脂層の表面に前記所定の表面形状を転写
するための成形面から前記樹脂層の厚みを規定する距離
だけ離間させた状態で支持するための支持部上に前記硝
子部材を載置する第1の工程と、前記第1の表面に対向
する第2の表面の外周部に当接し、且つ前記硝子部材を
前記支持部材上にクランプするためのクランプ部を有す
る蓋体を、前記支持部に対して装着する第2の工程と、
前記支持部の外周面と、前記蓋体の内周面とを嵌合させ
た状態で、前記支持部と前記蓋体とを相対的に回転させ
る第3の工程とを具備することを特徴としている。ま
た、この発明に係わるレンズ体の成形方法において、前
記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化型の樹脂であるこ
とを特徴としている。
【0010】
【作用】以上の様に、この発明に係わるレンズ体の成形
装置及び成形方法は構成されているので、硝子部材を型
手段に対して支持するための支持手段と、この支持手段
上に硝子部材をクランプするためのクランプ部を有する
蓋体とを、相対的に回転させることにより、求心力に対
して硝子部材が求心方向に動き易くなるため、硝子部材
の光軸と成形面の光軸とを正確に一致させることができ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について、添
付図面を参照して詳細に説明する。図1は、一実施例の
レンズ体の成形装置の構造を示した図である。図1にお
いて、レンズ体33は、両面を凸面状の球面形状に加工
された硝子部材30の接合面30aに、非球面形状の樹
脂層32を形成したものであり、いわゆるレプリカレン
ズと呼ばれるものである。ここで、樹脂層32は、活性
エネルギー線硬化型の樹脂材料を硬化させたものであ
る。
【0012】このレンズ体33を成形するための型11
は、レンズ体33を製造するための不図示の製造装置本
体に、水平方向に延出した状態で支持されている支持基
板10上に載置されている。詳しくは、支持基板10上
には、型11の主要部を構成する略円柱状の型部材12
がその中心軸を鉛直線に添わせた状態で固定されてお
り、この型部材12の上端面には、樹脂層32の表面に
所定の非球面形状を転写するための成形面12aが形成
されている。
【0013】型部材12の外側には、型部材12の外周
面12bと嵌合する内周面14bを有する略円筒状の支
持部材14が装着されている。そして、この支持部材1
4は、型部材12の外周面12bにその内周面14bを
嵌合させた状態で、型部材12に対して成形面12aの
光軸(成形面12aの中心を通り成形面12aに直交す
る軸)の回りに相対的に回転可能にされている。
【0014】また、支持部材14の上部には、硝子部材
30を、この硝子部材30の接合面30aを型部材12
の成形面12aから樹脂層32の厚みを規定する距離だ
け離間させた状態で支持するための支持部14aが、円
周状に突出する様に形成されている。この支持部14a
の上端部は、ナイフエッジ状に加工されており、後述す
る回転駆動モータ20により支持部材14を型部材12
の回りに回転させた時に、支持部材14が硝子部材30
に対して相対的に回転することへの抵抗力を小さくする
様にされている。
【0015】また、支持部14aは、図示した様に型部
材12の成形面12aのエッジ部から突出量hだけ突出
しており、この突出量hにより樹脂層32の厚みが規定
される。この突出量hの値は、成形面12aの非球面量
によって異なるが、樹脂層32の厚みが最も薄くなる部
位においても、所定の厚み(例えば30μm)より薄く
ならない様に設定されている。
【0016】また、支持部材14の外周面14bの下部
には、この支持部材14を取り巻く様に歯車部14cが
形成されている。一方、支持基板10の下面には、不図
示の固定部材により回転駆動モータ20が固定されてお
り、この回転駆動モータ20の回転軸21は、支持基板
10に穿設された透穴10aを介して支持基板10の上
面に突出している。そして、回転軸21には歯車22が
同軸に取りつけられており、この歯車21は、支持部材
14の歯車部14cと歯合している。従って、回転駆動
モータ20を回転させることにより、支持部材14を、
成形面12aの光軸の回りに、型部材12に対して相対
的に回転させることができる。
【0017】支持部材14の外側には、この支持部材1
4の外周面14bと嵌合する内周面16bを有し、上端
を封止された円筒状の蓋体16が装着されている。そし
て、この蓋体16は、支持部材14の外周面14bにそ
の内径16bを嵌合させた状態で、支持部材14の中心
軸(成形面12aの光軸と一致している)の回りに、こ
の支持部材14に対して相対的に回転可能に、また軸方
向に沿って摺動可能にされている。
【0018】また、蓋体16の上面には、この蓋体16
の内周面16bと同心円状の穴部16cが形成されてお
り、この穴部16cを介して、樹脂層32に活性エネル
ギー線が照射される。また、この穴部16cの内周面の
下端部には、硝子部材30の上面の光線有効径の外側の
部位に当接して、この硝子部材30を支持部14a上に
クランプするためのクランプ部16aが形成されてい
る。このクランプ部16aの下端部も、支持部14aの
上端部と同様にナイフエッジ状に形成されており、後述
する回転駆動モータ24により蓋体16を支持部材14
の回りに回転させた時に、この蓋体16が硝子部材30
に対して相対的に回転することへの抵抗力を小さくする
様にされている。
【0019】蓋体16の外周面16dの下部には、この
蓋体16を取り巻く様に歯車部16eが形成されてい
る。一方、支持基板10の下面には、不図示の固定部材
により回転駆動モータ24が固定されており、この回転
駆動モータ24の回転軸23は、支持基板10に穿設さ
れた透穴10bを介して支持基板10の上面に突出して
いる。そして、回転軸23には歯車26が同軸に取りつ
けられており、この歯車26は、蓋部材16の歯車部1
6eと歯合している。従って、回転駆動モータ24を回
転させることにより、蓋部材16を、支持部材14に対
して、成形面12aの光軸を中心として相対的に回転さ
せることができる。
【0020】次に、上記の様に構成された成形装置によ
りレンズ体33を成形加工する手順について図1乃至図
3を参照して説明する。まず、図1において、支持部材
14から蓋体16と硝子部材30を取りはずした状態
で、樹脂材料を型部材12の成形面12a上に供給す
る。ここで、供給する樹脂材料は、活性エネルギー線硬
化型の樹脂である。特にレンズ体33を成形するために
適した活性エネルギー線硬化型の樹脂材料としては、例
えば紫外線硬化型の樹脂(ウレタン変性アクリレート及
びアクリレートをモノマー成分とする樹脂)が知られて
いる。
【0021】次に、硝子部材30を、支持部材14上に
載置する。そして、硝子部材30が支持部材14上に載
置された状態では、硝子部材30の接合面30aは、支
持部材14の支持部14aの上端部に当接している。こ
の状態では、硝子部材30は、その光軸に沿う方向に関
しては、型部材12に対して略正確に位置決めされてい
るが、光軸に直交する方向に関しては、硝子部材30が
多少傾いていることが考えられるので、硝子部材30の
光軸は、成形面12aの光軸にあまり正確には一致して
いない。
【0022】なお、硝子部材30を支持部材14上に載
置する時には、硝子部材30の接合面30aが樹脂材料
を成形面12a上の全面に押し広げていくわけである
が、この時に、樹脂材料に気泡が混入しない様に、この
載置の工程は慎重に行われるものである。
【0023】硝子部材30を支持部材14上に載置する
工程が終了すると、次に、蓋体16を、その内周面16
bが支持部材14の外周面14bに嵌合する様に装着す
る。この時、蓋体16の天井部の下面に形成されたクラ
ンプ部16aが硝子部材30の上面に自重により当接し
て、硝子部材30を支持部14a上にクランプする。こ
の様に蓋体16を支持部材14に装着した状態では、硝
子部材30は、支持部材14の支持部14aと蓋体16
のクランプ部16aとによって挟まれている。そして、
硝子部材30の上下の面は球面状に加工されているの
で、硝子部材30には、その表面の曲率半径の大きさに
応じた求心力が作用し、硝子部材30の光軸は、かなり
正確に成形面12aの光軸と一致している。
【0024】ただし、硝子部材30の両面の曲率半径が
大きい場合には、支持部14aの上端部と硝子部材30
の下面との間、及び硝子部材30の上面とクランプ部1
6aの下端面の間における摩擦力の方が、求心力よりも
大きくなり、硝子部材30の光軸が成形面12aの光軸
と正確に一致しないことがある。
【0025】このように硝子部材30の光軸と成形面1
2aの光軸が正確に一致していない状態を示した図が図
2である。図2において、硝子部材30の上面は図示し
た様に蓋体16の自重により、その接線に直交する方向
に力Fを受ける。この力Fの垂直方向の分力がf1であ
り、蓋体16の自重に略一致している。また、力Fの水
平方向の分力がf2であり、硝子部材30を図中白矢印
で示した方向に移動させようとする力、すなわち硝子部
材30の光軸を成形面12aの光軸と一致させようとす
る求心力として作用する。また、蓋体16のクランプ部
16aの下端部と硝子部材30の上面との間の静摩擦係
数をμS とすると、硝子部材30の上面には、その接線
方向に静摩擦力μS Fが作用する。そして、この静摩擦
力μS Fの水平方向分力がf3であり、硝子部材30が
白矢印方向に移動することを阻止する様に働く。
【0026】一方、硝子部材30の下面は、図示した様
に蓋体16の自重と硝子部材30の自重に対する反力と
して、その接線に直交する方向に力F′を受ける。この
力F′の垂直方向の分力がf1′であり、蓋体16の自
重に対して硝子部材30の自重が無視できるものと仮定
すると、f1′=f1である。また、力F′の水平方向
分力はf2′であり、硝子部材30の上面に働く分力f
2と同様に硝子部材30を図中白矢印で示した方向に移
動させようとする力すなわち求心力として作用する。ま
た、支持部材14の支持部14aの上端部と硝子部材3
0の下面との間の静摩擦係数をμS ′とすると硝子部材
30の下面には、その接線方向に静摩擦力μS ′F′が
作用する。そして、この静摩擦力μS ′F′の水平方向
分力がf3′であり、f3と同様に、硝子部材30が白
矢印方向に移動することを阻止する様に働く。
【0027】ここで、求心力である分力f2,f2′の
大きさは、蓋体16の自重と硝子部材30の表面の曲率
半径に依存しているが、蓋体16の自重は一定であるの
で、結果として、これらの求心力は、硝子部材30の表
面の曲率半径の大きさによって決まることになる。
【0028】一方、硝子部材30の求心方向の動きを阻
止する静摩擦力であるf3及びf3′の大きさは、蓋体
16の自重と静摩擦係数μS ,μS ′に依存している
が、上述した様に蓋体16の自重は一定であるので、結
果として、これらの静摩擦力は静摩擦係数μS 及びμ
S ′の大きさによって決まることになる。
【0029】従って、硝子部材30の表面の曲率半径が
大きい場合には、静摩擦力f3,f3′の方が求心力f
2,f2′よりも大きくなり、硝子部材30は、図2に
示した様に、その光軸が成形面12aの光軸からずれた
状態でとどまることとなる。この様な状態を回避して、
硝子部材30の光軸を成形面12aの光軸と正確に一致
させるために、次の工程では、蓋体16を支持部材14
に装着した状態で、回転駆動モータ20,24を回転さ
せて支持部材14及び蓋体16を型部材12の成形面1
2aの光軸の回りに回転させる。この時の支持部材14
と蓋体16の回転方向は、逆方向である。
【0030】このように、硝子部材30を支持している
支持部材14と蓋体16とを相対的に回転させれば、硝
子部材30の上面とクランプ部16aの間、及び硝子部
材30の下面と支持部14aの間において滑りが生ずる
こととなる。この滑りが生ずることにより、それまで硝
子部材30に作用していた静摩擦力f3,f3′が、図
3に示した様に、この静摩擦力の数分の一である動摩擦
力に変化し(周知の様に動摩擦係数は静摩擦係数の数分
の一である)、硝子部材30が小さい求心力f2,f
2′に対しても、この求心力の作用方向(白矢印で示し
た方向)に動き易くなる。これにより、硝子部材30の
表面の曲率半径が大きい場合でも、この硝子部材30の
光軸を成形面12aの光軸に正確に一致させることがで
きる。また、このようにすれば、硝子部材30の表面の
曲率半径が大きい場合ばかりでなく、曲率半径が小さい
場合でも、硝子部材30の光軸を成形面12aの光軸
に、より正確に一致させることができる。
【0031】この硝子部材30の中心合わせの工程が終
了すると、次に、図1に示した状態で、蓋体16に形成
された穴部16cを介して樹脂材料に活性エネルギー線
を照射し、樹脂材料を硬化させる。この時、樹脂材料と
して、紫外線硬化型の樹脂を使用した場合には、当然の
ことながら、活性エネルギー線として紫外線を照射す
る。そして、樹脂層32の硬化が完全に終了した後に、
レンズ体33を型11から離型し、レンズ体33が完成
する。
【0032】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で上記実施例を修正または変形したものに適用可能で
ある。例えば、上記の実施例では、支持部材と蓋体と
を、夫々逆方向に回転させる様に説明したが、同方向に
各々異なる速度で回転させる様にしても良い。また、支
持部材と蓋体のうち片方を固定し、もう一方のみを回転
させる様にしてもよい。
【0033】また、樹脂材料に活性エネルギー線を照射
する前に硝子部材の中心合わせをする様に説明したが、
樹脂材料をある程度硬化させた後に中心合わせをする様
にしてもよい。その場合には、樹脂材料の粘度が100
cps〜106 cpsの範囲であれば、中心合わせを行
うことが実質的に可能である。
【0034】また、凸面を有するレンズ体を成形加工す
る場合について説明したが、本発明は、凹面を有するレ
ンズ体を成形加工する場合にも全く同様に適用可能であ
る。その場合には、図1に示した型部材を凹面に対応し
た形状の型部材に交換するだけでよい。また、活性エネ
ルギー線硬化型の樹脂として、紫外線硬化型の樹脂を使
用する場合について説明したが、X線硬化型の樹脂や、
赤外線硬化型の樹脂を使用してもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のレンズ体の
成形装置及び成形方法によれば、硝子部材を型手段に対
して支持するための支持手段と、この支持手段上に硝子
部材をクランプするためのクランプ部を有する蓋体と
を、相対的に回転させることにより、求心力に対して硝
子部材が求心方向に動き易くなるため、硝子部材の光軸
と成形面の光軸とを正確に一致させることができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例のレンズ体の成形装置の構造を示した
図である。
【図2】硝子部材の光軸と成形面の光軸が一致していな
い状態を示した図である。
【図3】静摩擦力が動摩擦力に変化した状態を示した図
である。
【符号の説明】
10 支持基板 11 型 12 型部材 14 支持部材 16 蓋体 20,24 回転駆動モータ 22,26 歯車 30 硝子部材 32 樹脂層 33 レンズ体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硝子部材の第1の表面に、所定の表面形
    状を有する樹脂層を、成形加工によって形成することに
    より、硝子材料と樹脂材料とを一体化したレンズ体を形
    成するためのレンズ体の成形装置において、前記樹脂層
    の表面に前記所定の表面形状を転写するための成形面を
    有する型手段と、前記成形面の外側の、光軸を中心軸と
    する円周上に形成され、前記硝子部材の第1の表面を前
    記成形面から前記樹脂層の厚みを規定する距離だけ離間
    させた状態で支持するための支持部と、前記成形面の光
    軸を中心軸とする円筒状の外周面とを有する支持手段
    と、前記支持手段の外周面に円周方向及び軸方向に沿っ
    て摺動可能に嵌合する内周面を有する嵌合部と、該嵌合
    部の上面を封止する天井部と、該天井部の下面の前記成
    形面の光軸を中心軸とする円周上に形成され、前記硝子
    部材の前記第1の表面に対向する第2の表面に当接する
    クランプ部とを有する蓋手段と、前記支持手段の外周面
    と、前記嵌合部の内周面とを嵌合させた状態で、前記成
    形面の光軸を中心軸として、前記支持手段と前記蓋手段
    とを相対的に回転させるための回転駆動手段とを具備す
    ることを特徴とするレンズ体の成形装置。
  2. 【請求項2】 前記クランプ部は、前記硝子部材の光線
    有効径の外周に対応する位置に形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載のレンズ体の成形装置。
  3. 【請求項3】 前記回転駆動手段は、前記蓋手段を回転
    させるための第1の駆動手段を具備することを特徴とす
    る請求項1に記載のレンズ体の成形装置。
  4. 【請求項4】 前記型手段は前記成形面の光軸を中心軸
    とする円筒状の外周面を有すると共に、前記支持手段は
    前記型手段の外周面に周方向に沿って摺動可能に嵌合す
    る内周面を有し、前記回転駆動手段は、前記支持手段を
    回転させるための第2の駆動手段を具備することを特徴
    とする請求項1に記載のレンズ体の成形装置。
  5. 【請求項5】 前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化
    型の樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のレン
    ズ体の成形装置。
  6. 【請求項6】 硝子部材の第1の表面に、所定の表面形
    状を有する樹脂層を、成形加工によって形成することに
    より、硝子材料と樹脂材料とを一体化したレンズ体を形
    成するための、レンズ体の成形方法において、前記硝子
    部材の第1の表面の外周部に当接し、且つ該第1の表面
    を前記樹脂層の表面に前記所定の表面形状を転写するた
    めの成形面から前記樹脂層の厚みを規定する距離だけ離
    間させた状態で支持するための支持部上に前記硝子部材
    を載置する第1の工程と、前記第1の表面に対向する第
    2の表面の外周部に当接し、且つ前記硝子部材を前記支
    持部材上にクランプするためのクランプ部を有する蓋体
    を、前記支持部に対して装着する第2の工程と、前記支
    持部の外周面と、前記蓋体の内周面とを嵌合させた状態
    で、前記支持部と前記蓋体とを相対的に回転させる第3
    の工程とを具備することを特徴とするレンズ体の成形方
    法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化
    型の樹脂であることを特徴とする請求項6に記載のレン
    ズ体の成形方法。
JP3151267A 1991-04-30 1991-06-24 レンズ体の成形装置及び成形方法 Withdrawn JPH05421A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022201554A1 (ja) * 2021-03-26 2022-09-29 オリンパス株式会社 光学素子の接合装置および光学素子の接合方法

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WO2022201554A1 (ja) * 2021-03-26 2022-09-29 オリンパス株式会社 光学素子の接合装置および光学素子の接合方法

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