JPH0542177U - 真空断熱容器 - Google Patents
真空断熱容器Info
- Publication number
- JPH0542177U JPH0542177U JP9028391U JP9028391U JPH0542177U JP H0542177 U JPH0542177 U JP H0542177U JP 9028391 U JP9028391 U JP 9028391U JP 9028391 U JP9028391 U JP 9028391U JP H0542177 U JPH0542177 U JP H0542177U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 真空断熱容器のメンブレン部材の内周側の角
部に熱応力による割れが発生するのを安価な溶接構造で
防止する。 【構成】 外容器と内容器との間の真空断熱空間の開口
部を閉鎖する角形で枠状のメンブレン部材5において、
少なくとも角部を1枚板から切り出し、内周と外周とに
内容器と外容器とにへり溶接するへり継手部6、7を立
ち上げ形成する。内周側のへり継手部6において、角部
から両側に適当範囲にわたって切欠部14を形成する。
この切欠部14にL字状の継ぎ板15を溶接し、溶接線
を角部におけるコーナーから離して、溶接欠陥や溶接歪
みが角部に生じないようにした。
部に熱応力による割れが発生するのを安価な溶接構造で
防止する。 【構成】 外容器と内容器との間の真空断熱空間の開口
部を閉鎖する角形で枠状のメンブレン部材5において、
少なくとも角部を1枚板から切り出し、内周と外周とに
内容器と外容器とにへり溶接するへり継手部6、7を立
ち上げ形成する。内周側のへり継手部6において、角部
から両側に適当範囲にわたって切欠部14を形成する。
この切欠部14にL字状の継ぎ板15を溶接し、溶接線
を角部におけるコーナーから離して、溶接欠陥や溶接歪
みが角部に生じないようにした。
Description
【0001】
本考案は真空断熱容器に関し、特に、角形の外容器と内容器との間に真空断熱 空間を設けるとともに、この真空断熱空間における外容器の端縁部と内容器の端 縁部との間に形成された角形の開口部を角形で枠状のメンブレンで閉塞するよう にした角形の真空断熱容器に関する。
【0002】
図4および図5に示すように、従来から一般に用いられている角形の真空断熱 容器1は、角形の外容器2と、この外容器2の内部に配置される角形の内容器4 と、これら外容器2と内容器4との間に形成される真空断熱空間3と、この真空 断熱空間3における外容器2の端縁部と内容器4の端縁部との間に形成された角 形の開口部を閉塞するための、方形などの角形でしかも枠状に形成されたメンブ レン部材5とにて構成されている。
【0003】 メンブレン部材5は、図6に示すように、その内周部と外周部とに内容器4の 外周面と外容器2の内周面とにそれぞれ重なり合うへり継手部6、7を立ち上げ て形成して、内容器4および外容器2とへり溶接できるように構成されている。 これは、メンブレン部材5はヒートブリッジとなるためその板厚が薄いほど容器 全体の断熱性能は向上するが、溶接施工はその反対に難しくなるため、薄板の溶 接としては最も容易なへり溶接を可能なようにしたものである。なお、図6に示 すように、メンブレン部材5は、その内周がa1 ×b1 、外周がa2 ×b2 の矩 形状である。また、へり継手部6、7は、その高さがhである。
【0004】 このように角形の枠状で、しかもへり継手部6、7を立ち上げ形成したメンブ レン部材5を製造する際には、たとえば図7に示すように、方形枠の各辺を形成 する部材8を形成してその両端を45度方向に切断し、これらの部材8の端面ど うしを突き合わせ、溶接線イ、ロ、ハを溶接することによって、図8に示すよう に枠状に構成している。
【0005】 あるいは、図10に示すように、1枚板よりメンブレン部材5の材料9を切り 出し、図の実線部を切断するとともに破線部で折り曲げることによって、図9に 示すようにへり継手部6、7を立ち上げて形成し、内周側のへり継手部6の角部 の一側に必ず生じる欠損部10に継ぎ板11を溶接線ニ、ホ、ヘで溶接して、メ ンブレン部材5を製造している。
【0006】
真空断熱容器は断熱性能が優れていることから、内容器4と外容器2との温度 差が大きい状態で使用されるのが一般的であり、そのため使用中に大きな熱応力 が生ずることになる。角形の真空断熱容器1の場合、最大応力の発生箇所は、図 8にB部として示すメンブレン部材5の内周側の角部のコーナーである。
【0007】 ところが図8の場合は、この最大熱応力が発生するコーナー部分に溶接線イ、 ロが存在しており、溶接欠陥や、溶接部および熱影響部の延性低下や、溶接歪み の影響による割れなどが発生しやすいという問題点がある。
【0008】 図9の場合は、図8における溶接長さの大きい溶接線イは無くなるが、溶接線 ニとホとの交点が角部にくることになり、また小さな継ぎ板11を溶接する必要 があるため、コーナーに溶接歪みが集中しやすく、上記と同様に割れが発生しや すいという問題点がある。
【0009】 なお、プレス成形によつて角部に溶接線がこないようにする方法もあるが、プ レス成形は高価であり、また角部に丸みが必要となるため真空断熱容器自体の有 効スペースが狭くなるという問題点がある。
【0010】 そこで本考案はこのような従来技術上の問題点を解決し、メンブレン部材の内 周側の角部に熱応力による割れが発生するのを安価にしかも確実に防止できるよ うにすることを目的とする。
【0011】
上記目的を達成するため本考案は、メンブレン部材は少なくともその各角部を 1枚板から切り出した構成とされ、メンブレン部材にはその内周部と外周部とに 内容器の外周面と外容器の内周面とにそれぞれ重なり合うへり継手部を立ち上げ て形成し、内周側のへり継手部にはその角部の両側における適当範囲にわたって 切欠部を形成し、この切欠部にL字状の継ぎ板を溶接したものである。
【0012】
このような構成によると、メンブレン部材の角部がそれぞれ1枚板から構成さ れているので、この角部に対角線状の溶接長の大きな溶接線が無く、しかも内周 側のへり継手部の角部は適当範囲にわたって切欠いて継ぎ板が溶接されているの で、角部のコーナーに溶接線がくることがなく、さらに継ぎ板が適当な長さを有 しているので、角部に溶接欠陥を生じたり、溶接歪みが集中したりすることもな い。そのため、メンブレン部材の内周側角部に最大熱応力が作用しても、割れが 発生することはない。
【0013】
以下、本考案の一実施例を図1および図2にもとづいて説明する。ここでは、 オーステナイト系ステンレス鋼の1枚板より図2に示すようにメンブレン部材5 の材料12を切り出し、図の実線部を切断するとともに破線部で折り曲げること によって、図1に示すようにメンブレン部材5の内周側と外周側とにへり継手部 6、7を形成している。図2の材料12において、内周側のへり継手部6となる べき部分のうち、角部から両側に適当長さmの範囲は切欠部13としてあり、へ り継手部6を立ち上げ形成したときに角部から両側に長さmの範囲にわたる切欠 部14が形成されるように構成されている。
【0014】 そして、この切欠部14を埋めるように、材料12と同材質で一辺の長さがn のL字状の継ぎ板15を配置し、溶接線ト、チ、リに沿ってTIG溶接している 。ここで、mとnとの大きさはほぼ同一であるが、nをmよりも0.5〜1mm大 きくすることによって、溶接性を向上することができる。
【0015】 以上の構成によると、メンブレン部材5はその角部を含めて1枚板の材料12 から構成されているので、角部に溶接長さの大きな対角線状の溶接線は存在しな くなる。しかも、内周側のへり継手部6の角部の両側に適当範囲にわたる切欠部 14を形成してL字状の継ぎ板15を溶接しているので、角部のコーナーに溶接 線がきたり、角部およびその近傍に、溶接欠陥の生じやすい溶接線の始点、終点 がきたりすることがない。また継ぎ板15が適当な長さnを有しているので、角 部に溶接欠陥を生じたり、溶接歪みが集中したりすることはない。そのため、最 大熱応力がメンブレン部材5の内周側角部に作用しても、割れが発生することは ない。
【0016】 切欠部14の長さmについて、その大きさの適当な具体例を説明する。材料1 2および継ぎ板15の板厚が1.0mmのときに、mを10mmとした場合は溶接歪 みが角部に集中して不適であり、mを15mmとした場合には溶接線ト、チの溶接 歪みが角部に達して好ましくなく、mを20mm以上にすると溶接歪みが角部に達 することなかった。したがって、この場合は、mを20mm以上にすることにより 、熱応力の集中による割れの発生を防止することができた。
【0017】 上記実施例ではメンブレン部材5を1枚板の材料12から構成したが、材料を 節約するために、図3に示すように、コーナー部材16と、これらコーナー部材 16、16間を接続する適当長のストレート部材17とを突き合わせ溶接してメ ンブレン部材5を構成してもよい。
【0018】
以上述べたように本考案によれば、メンブレン部材の角部がそれぞれ1枚板か ら構成されているので、この角部に対角線状の溶接長さの大きな溶接線が無く、 また内周側のへり継手部の角部を適当範囲にわたり切欠いて継ぎ板を溶接してい るので、角部のコーナーに溶接線がきたり、この角部に溶接線の始点や終点がき たりすることがなく、しかも継ぎ板が適当な長さを有しているので、角部に溶接 欠陥を生じたり、溶接歪みが集中したりすることを確実に防止できる。したがっ て、安価な溶接構造を採用しながらも、メンブレン部材の内周側の角部に熱応力 による割れが発生することを有効に防止することができる。
【図1】本考案の一実施例のメンブレン部材の要部の分
解斜視図である。
解斜視図である。
【図2】図1のメンブレン部材の材料取りを示す平面図
である。
である。
【図3】本考案の他の実施例のメンブレン部材の組立状
態を示す分解斜視図である。
態を示す分解斜視図である。
【図4】従来から一般に知られている真空断熱容器の斜
視図である。
視図である。
【図5】図4におけるV−V線に沿った断面図である。
【図6】図4および図5におけるメンブレン部材の斜視
図である。
図である。
【図7】従来のメンブレン部材を構成するための部材の
斜視図である。
斜視図である。
【図8】図7の部材にて構成された従来のメンブレン部
材の平面図である。
材の平面図である。
【図9】従来の他のメンブレン部材の要部の分解斜視図
である。
である。
【図10】図9のメンブレン部材の材料取りを示す平面
図である。
図である。
1 真空断熱容器 2 外容器 3 真空断熱空間 4 内容器 5 メンブレン部材 6 内周側のヘリ継手部 7 外周側のへり継手部 14 切欠部 15 継ぎ板 16 コーナー部材
Claims (1)
- 【請求項1】 角形の外容器と、この外容器の内側に配
置される角形の内容器と、これら外容器と内容器との間
に形成される真空断熱空間と、この真空断熱空間におけ
る外容器の端縁部と内容器の端縁部との間に形成された
角形の開口部と、この真空断熱空間の開口部を閉塞する
角形で枠状のメンブレン部材とを備えた角形の真空断熱
容器であって、メンブレン部材は少なくともその各角部
を1枚板から切り出した構成とされ、メンブレン部材に
はその内周部と外周部とに内容器の外周面と外容器の内
周面とにそれぞれ重なり合うへり継手部を立ち上げて形
成し、内周側のへり継手部にはその角部の両側における
適当範囲にわたって切欠部を形成し、この切欠部にL字
状の継ぎ板を溶接したことを特徴とする真空断熱容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9028391U JPH0542177U (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 真空断熱容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9028391U JPH0542177U (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 真空断熱容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0542177U true JPH0542177U (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=13994194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9028391U Pending JPH0542177U (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 真空断熱容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0542177U (ja) |
-
1991
- 1991-11-05 JP JP9028391U patent/JPH0542177U/ja active Pending
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