JPH0541722B2 - - Google Patents
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- JPH0541722B2 JPH0541722B2 JP59221683A JP22168384A JPH0541722B2 JP H0541722 B2 JPH0541722 B2 JP H0541722B2 JP 59221683 A JP59221683 A JP 59221683A JP 22168384 A JP22168384 A JP 22168384A JP H0541722 B2 JPH0541722 B2 JP H0541722B2
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Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明はX線遮蔽性が高比重防音効果にすぐれ
た高濃度に硫酸バリウムを含有しうるレーヨンの
製造方法に関する。 <従来の技術> 硫酸バリウムを含有せる再生繊維を得る既知の
方法は、例えば特開昭48−92622号公報に記載さ
れている2.5〜5.0%のセルロース及び1.5〜3.5%
のアルカリと硫酸バリウムを含有するビスコース
を用いたポリノジツク系再生繊維の製造方法があ
り、特公昭55−17801号公報には普通レーヨン用
ビスコースを用いて硫酸バリウム分散液濃度が40
%以下10%以上としてビスコース原液に添加する
方法が開示されている。 前者のポリノジツク系再生繊維系繊維は公知の
ように延伸下でビスコースを除々に凝固再生をす
る必要があるため、紡糸速度が遅く生産性が低い
ばかりでなく、セルロース濃度が低いためか硫酸
バリウムを高濃度に添加した場合の紡糸性は断糸
などを生起し、不十分なものであつた。一方前記
低濃度の範囲のポリノジツクとは異なる普通レー
ヨンの製造方法に適応させた後者の場合にあつて
も、硫酸バリウム分散液の濃度が40%以下の場合
ビスコース紡糸原液に添加混合した場合どうして
もセルロース成分の濃度が稀薄になるため、安定
な紡糸性が得られず機械的性質の低下割合が大き
く特にフイラメント糸条の紡糸には工業的に満足
のゆく工程性は得られなかつた。 <発明が解決しようとする問題点> 硫酸バリウムはX線透視によりすぐれた造影性
を示すばかりでなく、X線の遮蔽や高比重による
防音効果があるが、高濃度に硫酸バリウムを添加
含有させなければ、その機能は発揮できない。本
発明は高濃度に硫酸バリウムを添加混合してレー
ヨン中に含有せしめるため鋭意検討し、従来技術
で得られなかつた安定に紡糸生産性を有する製造
方法を見い出したものである。 <問題を解決するための手段> 一般に普通レーヨン用ビスコースに着色剤や艷
消し用チタン化合物などの繊維改良剤を添加調整
し、該原液より紡糸することはしばしば行われ
る。しかしながら本発明のように多量の硫酸バリ
ウム微粒子を添加混合する場合その分散液の分散
媒の量は無視し得ない量となり、紡糸原液中のセ
ルロース濃度が極めて重要であることが見い出さ
れた。 普通レーヨン用ビスコースの紡糸に際してはビ
スコースはミユラー浴中のノズルを通じて紡出さ
れ、ビスコースは紡糸浴に接して、ビスコース流
の表面より凝固が起る。ミユラー浴中のZn2+に
よりビスコース中のセルロースザンテートは亜鉛
ザンテートとなり、紡糸浴中の硫酸によるPHの低
下によりザンテートが再生し、その後再生した表
面層を通してビスコースの脱水と再生が行なわれ
るが、凝固再生の速度はセルロース、アルカリ、
水、の含有量によつて変化する。特にセルロース
の水の含有量は影響が大きい。 本発明者等は一般的に使用される普通レーヨン
用ビスコースならびにミユラー浴を用いて工業的
に35重量%以上80重量%以下の多量の硫酸バリウ
ムを含有するレーヨンを製造する方法を検討した
結果、硫酸バリウム分散液が40wt%より濃く
80wt%以下の程度の濃厚ゾルないしはスラリー
が適当であり、更に好ましくは50wt%〜70wt%
が好適であることを見出した。濃厚な硫酸バリウ
ムを用いると共に添加混合されたビスコース紡糸
原液中のセルロース濃度が少くとも7.0%より好
ましくは7.4%以上となるように調整することに
よつて極めて安定な紡糸生産性を有することを見
い出した。 硫酸バリウム分散液が40wt%以下の場合はセ
ルロース中に含有せしめる硫酸バリウムが35重量
%〜80重量%とするには、セルロース濃度は
7.4wt%から5.4%へと稀釈されてしまい安定な紡
糸が得られなかつた。安定な紡糸性を確保するた
めには硫酸バリウム分散液が40wt%以下の場合
にはレーヨン中に30〜35重量%未満のものしか事
実上得られなかつた。しかしながら硫酸バリウム
を40wt%より濃く80wt%以下の高濃度分散液を
用いると、驚くべきことに安定な紡糸性が得ら
れ、レーヨンフイラメントのポツト巻取り方式ケ
ーク取りにも十分耐えうる紡糸が安定に行なえる
ようになり35重量%以上かつ80重量%まで、セル
ロースに硫酸バリウムを含有する繊維が得られる
ようになつた。 硫酸バリウム分散液が80wt%を越えるとスラ
リーが乾いた表層部を形成するためか二次凝集状
態の如きブツやコブの発生が見られ安定な紡糸は
できなかつた。 硫酸バリウムの高濃度の分散液は粉体を経由し
たものは湿式再粉砕をしてやらないと所期目的に
達せられないが、望ましくは微粒子形成後乾燥す
ることなく調整された分散液が好ましく、持にあ
らかじめ4〜10%のアルカリ濃度になるように分
散液を調整しておくと、ビスコース原液に混練添
加した時の工程調子が極めて良い事が見い出され
たのである。 このような硫酸バリウム分散液を用いても紡糸
原液中のセルロースの濃度が7.0%に達しない場
合、紡糸の安定性が不十分で製糸デニールを細く
したり、太くしたりするための設定域が限定さ
れ、不調であつた。 前記の通常のミユラーとはH2SO480〜135g/
、ZnSO410〜20g/及びNa2SO4250〜360
g/の組成からなり、温度40〜50℃である。ま
た普通レーヨンビスコースとは重合度250〜320、
セルロース8〜10%、アルカリ/セルロース0.6
〜0.8、落球速度30〜50秒の特性を有するもので
ある。 このようなビスコース原液にアルカリ濃度4〜
10%、硫酸バリウム40wt%より濃く80wt%以下、
好ましくは50wt%〜70wt%の濃度の分散液を添
加混練し、ミユラー浴に紡糸し凝固再生した後、
通常の精練、乾燥を行なう事によつて硫酸バリウ
ムを高濃度に含有したレーヨンが得られる。 硫酸バリウムが繊維中約40wt%含有したレー
ヨン糸は比重が2.0となり、織物を作成し400g/
m2目付のものでは波長λ=2Å近辺のX線透過率
は5%未満となり、1000g/m2目付のもので波長
λ=0.2Å近辺でX線透過率は約60%と遮蔽効果
が得られ、より高濃度含有した場合にはその効果
は一層向上してくる。しかしながら含有量が80%
を越えると繊維を構成するセルロース成分が少な
すぎて、強度低下が激しくなるので80重量%が上
限である。一方手術用ガーゼのX線造影用として
評価した場合、硫酸バリウム含有量が30%未満の
場合は不鮮明であるため、少くとも35重量%は必
要である事がわかり、機能面で35重量%以上、80
重量%以下が適当な含有量であつた。 本発明で使用する硫酸バリウムは1μ以下の粒
径であつて、好ましくは0.7μ以下が良く、また必
要により顔料その他の添加物を混合しても差支え
ない。 <実施例> 実施例 1 セルロース8%アルカリ6%のビスコースに、
アルカリ濃度6%の硫酸バリウム66wt%水分散
液を添加混練したビスコースをノズル孔径0.07
mm、ホール数30のノズルを通して、H2SO4130
g/、ZnSO415g/、Na2SO4300g/、
温度46℃の紡糸浴中に紡出し15%のドラフトを経
てポツト式巻き取り機でケーク状に巻き上げた。
ついで常法の精練乾燥を行つた。硫酸バリウムの
添加量は繊維中41重量%50重量%66重量%80重量
%の4種類を作成した。一方比較対照用にアルカ
リ濃度6%の硫酸バリウム35wt%水分散液を調
整し同様に紡出した。硫酸バリウムを高濃度に分
散させた方は紡糸調子が安定であり、セルロース
濃度が7.4%以上のものは特に良好な結果が得ら
れた。一方35wt%の方は硫酸バリウム高含有量
を狙うと紡糸調子が悪化し、良好な硫酸バリウム
含有レーヨン糸が得られなかつた。硫酸バリウム
66wt%分散液を用いて得られた含有量41重量%
レーヨン糸条は強度0.90g/d、伸度26%、167
デニール、30フイラメントが得られ、合糸、追撚
して2/2綾、目付400g/m2の織物を作成した。X
線源として6KV、2mAタングステン対陰極、X
線源から70cm離れた布のX線透過率は、布がない
場合に比し97%減少し3%の透過率で、X線遮蔽
の効果があつた。
た高濃度に硫酸バリウムを含有しうるレーヨンの
製造方法に関する。 <従来の技術> 硫酸バリウムを含有せる再生繊維を得る既知の
方法は、例えば特開昭48−92622号公報に記載さ
れている2.5〜5.0%のセルロース及び1.5〜3.5%
のアルカリと硫酸バリウムを含有するビスコース
を用いたポリノジツク系再生繊維の製造方法があ
り、特公昭55−17801号公報には普通レーヨン用
ビスコースを用いて硫酸バリウム分散液濃度が40
%以下10%以上としてビスコース原液に添加する
方法が開示されている。 前者のポリノジツク系再生繊維系繊維は公知の
ように延伸下でビスコースを除々に凝固再生をす
る必要があるため、紡糸速度が遅く生産性が低い
ばかりでなく、セルロース濃度が低いためか硫酸
バリウムを高濃度に添加した場合の紡糸性は断糸
などを生起し、不十分なものであつた。一方前記
低濃度の範囲のポリノジツクとは異なる普通レー
ヨンの製造方法に適応させた後者の場合にあつて
も、硫酸バリウム分散液の濃度が40%以下の場合
ビスコース紡糸原液に添加混合した場合どうして
もセルロース成分の濃度が稀薄になるため、安定
な紡糸性が得られず機械的性質の低下割合が大き
く特にフイラメント糸条の紡糸には工業的に満足
のゆく工程性は得られなかつた。 <発明が解決しようとする問題点> 硫酸バリウムはX線透視によりすぐれた造影性
を示すばかりでなく、X線の遮蔽や高比重による
防音効果があるが、高濃度に硫酸バリウムを添加
含有させなければ、その機能は発揮できない。本
発明は高濃度に硫酸バリウムを添加混合してレー
ヨン中に含有せしめるため鋭意検討し、従来技術
で得られなかつた安定に紡糸生産性を有する製造
方法を見い出したものである。 <問題を解決するための手段> 一般に普通レーヨン用ビスコースに着色剤や艷
消し用チタン化合物などの繊維改良剤を添加調整
し、該原液より紡糸することはしばしば行われ
る。しかしながら本発明のように多量の硫酸バリ
ウム微粒子を添加混合する場合その分散液の分散
媒の量は無視し得ない量となり、紡糸原液中のセ
ルロース濃度が極めて重要であることが見い出さ
れた。 普通レーヨン用ビスコースの紡糸に際してはビ
スコースはミユラー浴中のノズルを通じて紡出さ
れ、ビスコースは紡糸浴に接して、ビスコース流
の表面より凝固が起る。ミユラー浴中のZn2+に
よりビスコース中のセルロースザンテートは亜鉛
ザンテートとなり、紡糸浴中の硫酸によるPHの低
下によりザンテートが再生し、その後再生した表
面層を通してビスコースの脱水と再生が行なわれ
るが、凝固再生の速度はセルロース、アルカリ、
水、の含有量によつて変化する。特にセルロース
の水の含有量は影響が大きい。 本発明者等は一般的に使用される普通レーヨン
用ビスコースならびにミユラー浴を用いて工業的
に35重量%以上80重量%以下の多量の硫酸バリウ
ムを含有するレーヨンを製造する方法を検討した
結果、硫酸バリウム分散液が40wt%より濃く
80wt%以下の程度の濃厚ゾルないしはスラリー
が適当であり、更に好ましくは50wt%〜70wt%
が好適であることを見出した。濃厚な硫酸バリウ
ムを用いると共に添加混合されたビスコース紡糸
原液中のセルロース濃度が少くとも7.0%より好
ましくは7.4%以上となるように調整することに
よつて極めて安定な紡糸生産性を有することを見
い出した。 硫酸バリウム分散液が40wt%以下の場合はセ
ルロース中に含有せしめる硫酸バリウムが35重量
%〜80重量%とするには、セルロース濃度は
7.4wt%から5.4%へと稀釈されてしまい安定な紡
糸が得られなかつた。安定な紡糸性を確保するた
めには硫酸バリウム分散液が40wt%以下の場合
にはレーヨン中に30〜35重量%未満のものしか事
実上得られなかつた。しかしながら硫酸バリウム
を40wt%より濃く80wt%以下の高濃度分散液を
用いると、驚くべきことに安定な紡糸性が得ら
れ、レーヨンフイラメントのポツト巻取り方式ケ
ーク取りにも十分耐えうる紡糸が安定に行なえる
ようになり35重量%以上かつ80重量%まで、セル
ロースに硫酸バリウムを含有する繊維が得られる
ようになつた。 硫酸バリウム分散液が80wt%を越えるとスラ
リーが乾いた表層部を形成するためか二次凝集状
態の如きブツやコブの発生が見られ安定な紡糸は
できなかつた。 硫酸バリウムの高濃度の分散液は粉体を経由し
たものは湿式再粉砕をしてやらないと所期目的に
達せられないが、望ましくは微粒子形成後乾燥す
ることなく調整された分散液が好ましく、持にあ
らかじめ4〜10%のアルカリ濃度になるように分
散液を調整しておくと、ビスコース原液に混練添
加した時の工程調子が極めて良い事が見い出され
たのである。 このような硫酸バリウム分散液を用いても紡糸
原液中のセルロースの濃度が7.0%に達しない場
合、紡糸の安定性が不十分で製糸デニールを細く
したり、太くしたりするための設定域が限定さ
れ、不調であつた。 前記の通常のミユラーとはH2SO480〜135g/
、ZnSO410〜20g/及びNa2SO4250〜360
g/の組成からなり、温度40〜50℃である。ま
た普通レーヨンビスコースとは重合度250〜320、
セルロース8〜10%、アルカリ/セルロース0.6
〜0.8、落球速度30〜50秒の特性を有するもので
ある。 このようなビスコース原液にアルカリ濃度4〜
10%、硫酸バリウム40wt%より濃く80wt%以下、
好ましくは50wt%〜70wt%の濃度の分散液を添
加混練し、ミユラー浴に紡糸し凝固再生した後、
通常の精練、乾燥を行なう事によつて硫酸バリウ
ムを高濃度に含有したレーヨンが得られる。 硫酸バリウムが繊維中約40wt%含有したレー
ヨン糸は比重が2.0となり、織物を作成し400g/
m2目付のものでは波長λ=2Å近辺のX線透過率
は5%未満となり、1000g/m2目付のもので波長
λ=0.2Å近辺でX線透過率は約60%と遮蔽効果
が得られ、より高濃度含有した場合にはその効果
は一層向上してくる。しかしながら含有量が80%
を越えると繊維を構成するセルロース成分が少な
すぎて、強度低下が激しくなるので80重量%が上
限である。一方手術用ガーゼのX線造影用として
評価した場合、硫酸バリウム含有量が30%未満の
場合は不鮮明であるため、少くとも35重量%は必
要である事がわかり、機能面で35重量%以上、80
重量%以下が適当な含有量であつた。 本発明で使用する硫酸バリウムは1μ以下の粒
径であつて、好ましくは0.7μ以下が良く、また必
要により顔料その他の添加物を混合しても差支え
ない。 <実施例> 実施例 1 セルロース8%アルカリ6%のビスコースに、
アルカリ濃度6%の硫酸バリウム66wt%水分散
液を添加混練したビスコースをノズル孔径0.07
mm、ホール数30のノズルを通して、H2SO4130
g/、ZnSO415g/、Na2SO4300g/、
温度46℃の紡糸浴中に紡出し15%のドラフトを経
てポツト式巻き取り機でケーク状に巻き上げた。
ついで常法の精練乾燥を行つた。硫酸バリウムの
添加量は繊維中41重量%50重量%66重量%80重量
%の4種類を作成した。一方比較対照用にアルカ
リ濃度6%の硫酸バリウム35wt%水分散液を調
整し同様に紡出した。硫酸バリウムを高濃度に分
散させた方は紡糸調子が安定であり、セルロース
濃度が7.4%以上のものは特に良好な結果が得ら
れた。一方35wt%の方は硫酸バリウム高含有量
を狙うと紡糸調子が悪化し、良好な硫酸バリウム
含有レーヨン糸が得られなかつた。硫酸バリウム
66wt%分散液を用いて得られた含有量41重量%
レーヨン糸条は強度0.90g/d、伸度26%、167
デニール、30フイラメントが得られ、合糸、追撚
して2/2綾、目付400g/m2の織物を作成した。X
線源として6KV、2mAタングステン対陰極、X
線源から70cm離れた布のX線透過率は、布がない
場合に比し97%減少し3%の透過率で、X線遮蔽
の効果があつた。
【表】
* 添加後の濃度は硫酸バリウムの成分を除いたセ
ルロースと水、アルカリに対する各々の比率
** 硫酸バリウムも含めた紡糸原液全体に対する硫
酸バリウムの比率
実施例 2 セルロース8.6%アルカリ6.2%のビスコース、
アルカリ濃度6%の硫酸バリウム(平均粒経
0.6μ)71wt%水分散液を連続的に添加し、ライ
ンミキサーで混練したビスコースをノズル孔径
0.10mm、ホール数30ホールのノズルを通して、
H2SO4135g/、ZnSO412g/、Na2SO4330
g/、温度45℃の紡糸浴中に紡出し、ポツト式
巻取り機でケーク状に巻き上げ、常法の精練乾燥
を行つた。この場合安定な紡糸はレーヨン中含有
する硫酸バリウム濃度として75重量%まで可能で
あり、80重量%のものも一部精練乾燥後の解舒性
不良は生じたが、糸条を得ることもできた。いず
れの添加後ビスコース原液中のセルロース濃度は
(硫酸バリウムを除いた全体に対して)7.0%以上
であることがわかつた。一方比較例として乾燥さ
れた粉体の硫酸バリウム(平均粒径1.8μ)を水と
混ぜ30wt%のアルカリのない水分散液を調整し
同様に連続的に添加し、紡糸テストを行つた。安
定な紡糸はレーヨンに含有する硫酸バリウム濃度
として30重量%程度しか安定に紡糸できなかつ
た。
ルロースと水、アルカリに対する各々の比率
** 硫酸バリウムも含めた紡糸原液全体に対する硫
酸バリウムの比率
実施例 2 セルロース8.6%アルカリ6.2%のビスコース、
アルカリ濃度6%の硫酸バリウム(平均粒経
0.6μ)71wt%水分散液を連続的に添加し、ライ
ンミキサーで混練したビスコースをノズル孔径
0.10mm、ホール数30ホールのノズルを通して、
H2SO4135g/、ZnSO412g/、Na2SO4330
g/、温度45℃の紡糸浴中に紡出し、ポツト式
巻取り機でケーク状に巻き上げ、常法の精練乾燥
を行つた。この場合安定な紡糸はレーヨン中含有
する硫酸バリウム濃度として75重量%まで可能で
あり、80重量%のものも一部精練乾燥後の解舒性
不良は生じたが、糸条を得ることもできた。いず
れの添加後ビスコース原液中のセルロース濃度は
(硫酸バリウムを除いた全体に対して)7.0%以上
であることがわかつた。一方比較例として乾燥さ
れた粉体の硫酸バリウム(平均粒径1.8μ)を水と
混ぜ30wt%のアルカリのない水分散液を調整し
同様に連続的に添加し、紡糸テストを行つた。安
定な紡糸はレーヨンに含有する硫酸バリウム濃度
として30重量%程度しか安定に紡糸できなかつ
た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ビスコース紡糸原液に硫酸バリウム分散液を
添加混合し、繊維中に硫酸バリウムを35〜80重量
%の範囲の高濃度に含有するレーヨンを製造する
に際し、 分散液として、アルカリ濃度が4〜10重量%
の水溶液に硫酸バリウムが40重量%を越え80重
量%以下の範囲で含まれている溶液を使用し、 硫酸バリウムを除くビスコース紡糸原液中の
セルロース濃度(セルロース濃度=
セルロース/水+アルカリ+セルロース×100)が少な
くと も7.0となるように調整して紡糸することを特
徴とする硫酸バリウム高濃度含有レーヨンの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22168384A JPS61102411A (ja) | 1984-10-19 | 1984-10-19 | 硫酸バリウム高濃度含有レ−ヨンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22168384A JPS61102411A (ja) | 1984-10-19 | 1984-10-19 | 硫酸バリウム高濃度含有レ−ヨンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61102411A JPS61102411A (ja) | 1986-05-21 |
JPH0541722B2 true JPH0541722B2 (ja) | 1993-06-24 |
Family
ID=16770637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22168384A Granted JPS61102411A (ja) | 1984-10-19 | 1984-10-19 | 硫酸バリウム高濃度含有レ−ヨンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61102411A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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AT3506U3 (de) * | 1999-12-27 | 2000-11-27 | Chemiefaser Lenzing Ag | Schallabsorbierendes material und dessen verwendung |
KR100740139B1 (ko) | 2006-07-26 | 2007-07-16 | 전북대학교산학협력단 | 방사선 불투과성 섬유의 제조방법 및 그에 의해 제조된방사선 불투과성 섬유 |
CN104480559B (zh) * | 2014-12-10 | 2016-07-06 | 上海市纺织科学研究院 | 一种含有大剂量硫酸钡的粘胶纤维的x光跟踪线 |
JP6843641B2 (ja) * | 2017-02-14 | 2021-03-17 | 日本製紙株式会社 | 放射線遮断材 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5517801A (en) * | 1978-07-20 | 1980-02-07 | Toshiba Corp | Cassette storing device of magnetic recorder and reproducing device |
-
1984
- 1984-10-19 JP JP22168384A patent/JPS61102411A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5517801A (en) * | 1978-07-20 | 1980-02-07 | Toshiba Corp | Cassette storing device of magnetic recorder and reproducing device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61102411A (ja) | 1986-05-21 |
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