JPH0541634Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、脱穀装置から排ワラ結束装置に横倒
れ姿勢で供給される脱穀排ワラを株端に作用し
て、穂先側に移動させる無端回動ベルトを設ける
と共に、前記排ワラ結束装置で横倒れ姿勢で収集
される脱穀排ワラの株端を叩き揃える駆動自在な
株揃え装置を設けたコンバインにおける脱穀排ワ
ラ処理部の構造に関する。

〔従来の技術〕 かかるコンバインにおいて、脱穀排ワラの結束
位置を変更する場合には、無端回動ベルト及び株
揃え装置を脱穀排ワラの稈身方向に位置調節する
必要がある。

そして、従来では、前記無端回動ベルトと前記
株揃え装置を脱穀排ワラの稈身方向に各別に位置
調節するようになつていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

そのため、脱穀排ワラの結束位置変更をするに
当り、無端回動ベルトの位置調節のための操作
と、株揃え装置の調節のための操作とを各別にせ
ねばならず、手間が掛かつていた。

本考案の目的は、無端回動ベルト及び株揃え装
置の位置調節が迅速にできるようにする点にあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、冒記したコンバインにお
ける脱穀排ワラ処理部の構造において前記無端回
動ベルト及び前記株揃え装置を脱穀排ワラの稈身
方向に位置調節自在な１つの取付け部材に取付け
ると共に、前記無端回動ベルト及び前記株揃え装
置に対する伝動装置に、前記無端回動ベルト及び
前記株揃え装置が脱穀排ワラの稈身方向に移動す
ることを許容する融動部を設けた点にあり、その
作用及び効果は次の通りである。

〔作用〕

すなわち、取付け部材を脱穀排ワラの稈身方向
に位置調節すれば、株揃え装置と無端回動ベルト
とが一体的に稈身方向に移動する。

〔考案の効果〕

したがつて、株揃え装置の位置調節と無端回動
ベルトの位置調節が一挙に行えるので、脱穀排ワ
ラの結束位置変更をするに当り、株揃え装置及び
無端回動ベルトの位置調節が取付部材の位置調節
操作をするだけで迅速に行なうことができ、結束
結果の変更作業が能率よくできるようになつた。

〔実施例〕

第３図及び第４図に示すように、脱穀装置１か
ら搬出された横倒れ姿勢の脱穀排ワラを受け継い
で後方へ搬送する排ワラ搬送装置２、この排ワラ
搬送装置２からの脱穀排ワラを横倒れ姿勢で処理
する排ワラ細断装置３、この排ワラ細断装置３の
後方で脱穀排ワラを横倒れ姿勢で処理する排ワラ
結束装置４夫々を前記脱穀装置１の後方に設ける
と共に、前記排ワラ細断装置３の排ワラ受入れ口
５Ａの蓋体５を開放すると、前記脱穀装置１から
の脱穀排ワラが前記排ワラ受入れ口５Ａの落下供
給され、前記蓋体５を閉じると、前記脱穀装置１
からの脱穀排ワラが横倒れ姿勢で、前記蓋体５の
上方を通して、かつ、株端に作用する無端回動ベ
ルト６により穂先側に移動させながら排ワラ結束
装置４に供給され、株揃え装置７により叩き揃え
られるように構成して、脱穀排ワラの細断処理や
結束処理ができるようにコンバインの脱穀排ワラ
処理装置を構成してある。

前記排ワラ結束装置４により結束された排ワラ
束を機体横一端側に挟持搬送して圃場に落下放出
する搬送チエーン８Ａと挟持レール８Ｂとからな
る挟持搬送装置８を設けてある。そして、前記挟
持レール８Ｂを、第６図に示す如く、固定側レー
ル８ａと、それにスライド伸縮自在に内嵌される
可動側レール８ｂとから構成して、脱穀排ワラの
落下放出位置を変更調節自在にしてある。尚、前
記固定側レール８ａに対して前記可動側レール８
ｂを固定及び固定解除する構造について説明すれ
ば、前記固定側レール８ａの終端に可動側レール
８ｂを固定するためのロツク具９を枢着してあ
り、このロツク具９を揺動操作してロツク具９に
備えてある突部９ａを固定側レール８ａに形成の
孔１０を介して可動側レール８ｂに接当させるこ
とにより可動側レール８ｂをその位置で摩擦保持
できるようにしてある。

前記株揃え装置７は、揺動支持アーム２２、こ
の支持アーム２２を枢支軸２３を介して支持する
フレーム２１、及び、取付け部材１１を介して機
体フレーム１２に取付けてある。前記無端回動ベ
ルト６は、ベルト支持フレーム３１、伝動ケース
１４を介して、結束入力軸１５と、前記取付け部
材１１の支持部１１Ａとに取付けてある。

前記結束入力軸１５の回動力を第１ベベルギア
１６、第２ベベルギア１７、及びクランクアーム
駆動軸１８を介してクランクアーム１９に伝達す
るように構成し、そして、このクランクアーム１
９を連動ロツド２０をして前記揺動支持アーム２
２に連動連結すると共に、前記クランクアーム駆
動軸１８をチエーン伝動機構２５により、無端回
動ベルト駆動プーリ２７の回転支軸２６に連動連
結して、株揃え装置７及び無端回動ベルト６に対
する伝動装置を構成してある。

前記取付け部材１１は、結束装置４に供給され
る脱穀排ワラの稈身方向に位置調節できるよう
に、前記機体フレーム１２に摺動自在に外嵌する
と共に、機体フレーム１２のボルト孔１２ａに係
入させるように取付部材１１に付設してあるロツ
クボルト２９によつて調節位置に固定するように
してある。そして、前記第１ベベルギア１６を前
記結束入力軸１５に摺動移動自在にスプライン外
嵌すると共に、前記伝動ケース１４が前記結束入
力軸１５に対して摺動するように構成して、取付
け部材１１の摺動移動に伴つて無端回動ベルト６
及び株揃え装置７が脱穀排ワラの稈身方向に移動
することを許容する融通部Ａを構成してある。つ
まり、取付部材１１の位置調節による無端回動ベ
ルト６の位置調節により、結束装置４での結束装
置の変更調節をするように、かつ、この調節に伴
い株揃え装置７も一挙に移動するようにしてあ
る。

前記株揃え装置７についてさらに詳述すると、
前記結束入力軸１５からの動力によつて回転駆動
されるクランクアーム１９により揺動支持アーム
２２が枢支軸２３周りで往復揺動され、株揃え装
置７が脱穀排ワラの株端を叩き揃えるように往復
駆動されるのである。

前記無端回動ベルト６についてさらに詳述する
と、排ワラ搬送終端に位置する前記駆動プーリ２
７と、この駆動プーリ２７とは反対側に位置する
遊転プーリ２８とに亘つて巻回されてある。

尚、前記ケース１４を前記取付け部材１１の取
付け部１１Ａに相対回転自在に取付けてあり、第
５図に示すように、操作レバー３０により前記蓋
体５を開放操作すると、前記無端回動ベルト６が
蓋体５の押し上げによる結束入力軸１５周りで上
昇揺動されて排ワラ受入れ口５Ａから上方に離
れ、細断装置３への脱穀排ワラの供給をスムーズ
にするようにしてある。

〔別実施例〕

前記実施例では、結束入力軸１５からの動力を
無端回動ベルト６と株揃え装置７に各別に直接に
伝達するようにしてもよい。この場合には、無端
回動ベルト６及び株揃え装置７に対する伝動装置
夫々に融通部Ａを設けることになる。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインにおける脱穀排
ワラ処理部の構造の実施例を示し、第１図は無端
回動ベルトへの伝動構造を示す縦断背面図、第２
図は無端回動ベルトの縦断面図、第３図はコンバ
イン後部の平面図、第４図はコンバイン後部の側
面図、第５図は無端回動ベルトの上昇状態を示す
側面図、第６図は挟持レールの構造を示す一部切
欠き縦断面図である。 １……脱穀装置、４……排ワラ結束装置、６…
…無端回動ベルト、７……株揃え装置、１１……
取付け部材、Ａ……融通部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀装置１から排ワラ結束装置４に横倒れ姿勢
   で供給される脱穀排ワラを株端に作用して、穂先
   側に移動させる無端回動ベルト６を設けると共
   に、前記排ワラ結束装置４で横倒れ姿勢で収集さ
   れる脱穀排ワラの株端を叩き揃える駆動自在な株
   揃え装置７を設けたコンバインにおける脱穀排ワ
   ラ処理部の構造であつて、前記無端回動ベルト６
   及び前記株揃え装置７を脱穀排ワラの稈身方向に
   位置調節自在な１つの取付け部材１１に取付ける
   と共に、前記無端回動ベルト６及び前記株揃え装
   置７に対する伝動装置に、前記無端回動ベルト６
   及び前記株揃え装置７が脱穀排ワラの稈身方向に
   移動することを許容する融通部Ａを設けてあるコ
   ンバインにおける脱穀排ワラ処理部の構造。