JPH0541130U - アルミ電解コンデンサ - Google Patents

アルミ電解コンデンサ

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JPH0541130U
JPH0541130U JP9906391U JP9906391U JPH0541130U JP H0541130 U JPH0541130 U JP H0541130U JP 9906391 U JP9906391 U JP 9906391U JP 9906391 U JP9906391 U JP 9906391U JP H0541130 U JPH0541130 U JP H0541130U
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JP
Japan
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aluminum foil
separator
layer
anode
withstand
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Application number
JP9906391U
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English (en)
Inventor
博 村塚
Original Assignee
株式会社ケンウツド
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1つのコンデンサで+−電源回路を構成し、コ
ンデンサ電流による磁束の高周波成分の発生を抑える。 【構成】第1の陽極アルミ箔1と陰極アルミ箔2とが同
一の層に巻かれ、その外側にセパレータ4が巻かれてい
る。第1の陽極アルミ箔1は定格電圧の2の電圧に耐え
るように酸化被膜が形成されており、陰極アルミ箔2と
の間に十分な絶縁が保たれるように間隔をおいて配置さ
れている。第1の陽極アルミ箔1と陰極アルミ箔2には
夫々リード端子5が付設されている。セパレータ4は紙
等の絶縁体で作られている。セパレータ4の外側には定
格電圧に耐えるように酸化被膜が形成された第2の陽極
アルミ箔3が巻かれ、その外側にセパレータ4と同材質
のセパレータ7が巻かれている。第2の陽極アルミ箔3
にもリード端子5が付設されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案はアルミ電解コンデンサに係わり、特に、グランド電位に対して+電 位と−電位との一対の電源を使用する電子機器の+−電源用アルミ電解コンデン サに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のオーディオ機器等の+−電源回路の例を図3に示す。図に示すように、 容量の等しい2つの電解コンデンサC1およびC2が直列に接続されてその接続 点がグランドおよび電源トランスの中性点に接続され、電解コンデンサC2の+ 極が整流回路の+出力端子に接続されて+電源端子となり、電解コンデンサC1 の−極が整流回路の−出力端子に接続されて−電源端子となっている。
【0003】 電解コンデンサC1と電解コンデンサC2の容量を等しくすることによりバラ ンスのとれた+−電源が構成される。
【0004】
【考案が解決しようとする問題点】
上記した従来の+−電源回路に用いられる電解コンデンサは、分離された2つ の電解コンデンサが使用されるため、大きいスペースを要し、また、容量のバラ ツキのため+−の電源電圧のアンバランスが生じやすいという問題があった。
【0005】 さらに、例えば、オーディオアンプに用いる場合には中性点の出力電流は交流 となるが、その半波ずつが別々のコンデンサに流れ、夫々のコンデンサから流出 する磁束に高周波成分が含まれて高周波磁束によるノイズが発生するという問題 があった。
【0006】 この考案は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ は、1対のコンデンサを1巻に形成することにより高周波磁束の発生が防止され る+−電源用のアルミ電解コンデンサを提供することにある。
【0007】 この考案の他の目的は、容量のバラツキが生じにくい1対のアルミ電解コンデ ンサを提供することである。さらに、この考案の他の目的は、省スペースが達成 される+−電源用のアルミ電解コンデンサを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この考案の+−電源用アルミ電解コンデンサは、定格電圧の2倍の電圧に耐え るように化成した第1の陽極アルミ箔と陰極アルミ箔とを絶縁を確保するように 位置をずらして第1層に配置し、絶縁体の第1のセパレータを第2層に配置し、 定格電圧に耐えるように化成した第2の陽極アルミ箔を第3層に配置し、絶縁体 の第2のセパレータを第4層に配置し、上記のように配置された各アルミ箔およ びセパレータを重ねて巻込み各アルミ箔よりリード端子を出し電解液を含浸させ たものである。
【0009】 さらに、この考案の+−電源用アルミ電解コンデンサは、定格電圧の2倍の電 圧に耐えるように化成した第1の陽極アルミ箔を第1層に配置し、絶縁体の第1 のセパレータを第2層に配置し、定格電圧に耐えるように化成した第2の陽極ア ルミ箔を第3層に配置し、絶縁体の第2のセパレータを第4層に配置し、陰極ア ルミ箔を第5層に配置し、絶縁体の第3のセパレータを第6層に配置し、定格電 圧に耐えるように化成した第3の陽極アルミ箔を第7層に配置し、絶縁体の第4 のセパレータを第8層に配置し、上記のように配置された各アルミ箔およびセパ レータを重ねて巻込み各アルミ箔よりリード端子を出し電解液を含浸させたもの である。
【0010】 また、前記+−電源用アルミ電解コンデンサにおいて、前記第2の陽極アルミ 箔のリード端子と前記第3の陽極アルミ箔のリード端子とをコンデンサケース内 部で接続したものである。
【0011】
【作用】
この考案の請求項1に記載されたアルミ電解コンデンサによれば、第2の陽極 アルミ箔のリード端子をグランドに接続し、第1の陽極アルミ箔のリード端子を +極に接続し、陰極アルミ箔を−極に接続することにより+−電源が構成できる 。 この場合第1の陽極アルミ箔には陰極アルミ箔に対して使用電圧の2倍の電 圧が印加され、第2の陽極アルミ箔には陰極アルミ箔に対して使用電圧が印加さ れる。
【0012】 このように構成された+−電源から交流の出力電流が流れ出るときにコンデン サから発生する磁束は1巻に形成された1対のコンデンサの半波ずつの磁束が合 成されるため、0点における変化率が連続し高周波成分が発生しない。
【0013】 この考案の請求項2に記載されたアルミ電解コンデンサによれば、第2の陽極 アルミ箔と第3のアルミ箔の夫々のリード端子をグランドに接続し、第1の陽極 アルミ箔のリード端子を+極に接続し、陰極アルミ箔を−極に接続することによ り+−電源が構成できる。この場合第1の陽極アルミ箔には陰極アルミ箔に対し て使用電圧の2倍の電圧が印加され、第2および第3の陽極アルミ箔には陰極ア ルミ箔に対して使用電圧が印加される。
【0014】 このコンデンサでは+電源用コンデンサと−電源用コンデンサのアルミ箔が同 一の工程で巻かれるので、容量を同一とすることが容易となる。磁束の高周波成 分が発生しないことは請求項1のコンデンサと同様である。
【0015】 第2および第3の陽極アルミ箔の夫々のリード端子をコンデンサケース内で接 続すれば、外部で接続するものと比べて端子間インピーダンスの増加を防止でき る。
【0016】
【実施例】
この考案の実施例であるアルミ電解コンデンサを図面に基づいて説明する。図 1はこの考案の第1の実施例を示す。図1(a)に示すように、第1の陽極アル ミ箔1と陰極アルミ箔2とが同一の層に巻かれ、その外側にセパレータ4が巻か れている。
【0017】 第1の陽極アルミ箔1は定格電圧の2の電圧に耐えるように酸化被膜が形成さ れており、陰極アルミ箔2との間に十分な絶縁が保たれるように間隔をおいて配 置されている。第1の陽極アルミ箔1と陰極アルミ箔2には夫々リード端子5が 付設されている。セパレータ4は紙等の絶縁体で作られている。
【0018】 セパレータ4の外側には定格電圧に耐えるように酸化被膜が形成された第2の 陽極アルミ箔3が巻かれ、その外側にセパレータ4と同材質のセパレータ7が巻 かれている。第2の陽極アルミ箔3にもリード端子5が付設されている。
【0019】 このように巻き取られたものをリード端子5が外に出るようにケース内に収め 電解液を入れて密閉することによりアルミ電解コンデンサが作られる。
【0020】 図1(b)に上記コンデンサの電圧印加状態を示す。陰極アルミ箔2の電位を 0Vとし第2の陽極アルミ箔3の電位をEVとすると、第1の陽極アルミ箔は2 EVの電位が印加される。電極間に印加された電位差による電界は陽極アルミ箔 の表面近傍に集中し、第1の陽極アルミ箔には定格電圧の2倍の負荷がかかるが それに十分に耐えるように酸化膜が形成されている。
【0021】 各アルミ箔は同心に巻かれているので、その間に流れる電流により発生する磁 束は合成されて半波の電流に起因する高周波成分が発生しない。
【0022】 図2はこの考案の第2の実施例を示す。図2(a)に示すように、第1の陽極 アルミ箔1、セパレータ4、第2の陽極アルミ箔3、セパレータ7、陰極アルミ 箔2、セパレータ8、第3の陽極アルミ箔6およびセパータ9が重ねて巻かれて いる。
【0023】 第1の陽極アルミ箔1は定格電圧の2倍の電圧に耐えるように酸化被膜が形成 されており、第2および第3の陽極アルミ箔3および6は定格電圧に耐えるよう に酸化被膜が形成されている。夫々のアルミ箔にはリード端子5が付設されてい る。 第2および第3の陽極アルミ箔3および6のリード端子はケース内で接続 されて、夫々のリード端子5が外に出るようにケース内に収め電解液を入れて密 閉することによりアルミ電解コンデンサが作られる。
【0024】 図2(b)に上記コンデンサの電圧印加状態を示す。陰極アルミ箔2の電位を 0Vとし第2および第3の陽極アルミ箔3および6の電位をEVとすると、第1 の陽極アルミ箔1は2EVの電位が印加される。第1の陽極アルミ箔1には定格 電圧の2倍の負荷がかかるがそれに十分に耐えるように酸化膜が形成されている 。 この実施例では、1対のコンデンサが形成されるが同一の状態で巻かれたア ルミ箔により夫々のコンデンサが形成されるので容量を同一とすることができる 。また、リード端子がケース内で接続されるのでその間のインピーダンスを低く することが可能となる。
【0025】
【考案の効果】
この考案のアルミ電解コンデンサによれば、1つのコンデンサで+−電源を作 ることができるので省スペースが達成され、また、製品の部品点数および組立て 工数が削減される。
【0026】 また、+側と−側のコンデンサの電流による磁束が合成されるので、磁束の高 周波成分が発生しない。
【0027】 さらに、各アルミ箔が同一状態に巻かれた請求項2のコンデンサでは+側と− 側のコンデンサの容量アンバランスが発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの考案の第1の実施例であるア
ルミ電解コンデンサを示す斜視図、図1(b)は同アル
ミ電解コンデンサの各アルミ箔の電位を示す図である。
【図2】図2(a)はこの考案の第2の実施例であるア
ルミ電解コンデンサを示す斜視図、図2(b)は同アル
ミ電解コンデンサの各アルミ箔の電位を示す図である。
【図3】従来のアルミ電解コンデンサを用いた+−電源
回路の例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 第1の陽極アルミ箔 2 陰極アルミ箔 3 第2の陽極アルミ箔 4 セパレータ 5 リード端子 6 第3の陽極アルミ箔 7 セパレータ 8 セパレータ 9 セパレータ

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定格電圧の2倍の電圧に耐えるように化
    成した第1の陽極アルミ箔と陰極アルミ箔とを絶縁を確
    保するように位置をずらして第1層に配置し、絶縁体の
    第1のセパレータを第2層に配置し、定格電圧に耐える
    ように化成した第2の陽極アルミ箔を第3層に配置し、
    絶縁体の第2のセパレータを第4層に配置し、上記のよ
    うに配置された各アルミ箔およびセパレータを重ねて巻
    込み各アルミ箔よりリード端子を出し電解液を含浸させ
    た+−電源用アルミ電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 定格電圧の2倍の電圧に耐えるように化
    成した第1の陽極アルミ箔を第1層に配置し、絶縁体の
    第1のセパレータを第2層に配置し、定格電圧に耐える
    ように化成した第2の陽極アルミ箔を第3層に配置し、
    絶縁体の第2のセパレータを第4層に配置し、陰極アル
    ミ箔を第5層に配置し、絶縁体の第3のセパレータを第
    6層に配置し、定格電圧に耐えるように化成した第3の
    陽極アルミ箔を第7層に配置し、絶縁体の第4のセパレ
    ータを第8層に配置し、上記のように配置された各アル
    ミ箔およびセパレータを重ねて巻込み各アルミ箔よりリ
    ード端子を出し電解液を含浸させた+−電源用アルミ電
    解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記第2の陽極アルミ箔のリード端子と
    前記第3の陽極アルミ箔のリード端子とをコンデンサケ
    ース内部で接続した請求項2の+−電源用アルミ電解コ
    ンデンサ。
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