JPH0541116A - アルミニウム複合超電導線の製造方法 - Google Patents
アルミニウム複合超電導線の製造方法Info
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- JPH0541116A JPH0541116A JP3219200A JP21920091A JPH0541116A JP H0541116 A JPH0541116 A JP H0541116A JP 3219200 A JP3219200 A JP 3219200A JP 21920091 A JP21920091 A JP 21920091A JP H0541116 A JPH0541116 A JP H0541116A
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- Extrusion Of Metal (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】不均一変形や縦割れ等の欠陥を生じることなく
量産性良くアルミニウム複合超電導線を製造する。 【構成】銅被覆Nb−Ti合金モノフィラメント線14
の外周、内周及び両端面を銅層11,12,15及び1
6で被覆した円筒状銅被覆Nb−Ti合金モノフィラメ
ント集合体10を圧縮成形及び加圧熱処理し、この圧縮
成形及び加圧熱処理された円筒状銅被覆Nb−Ti合金
モノフィラメント集合体10にAl棒23を挿入すると
ともに外周に銅管21を組み込んで押出ビレット20を
形成し、この押出ビレット20を加熱しないで押出加工
する。
量産性良くアルミニウム複合超電導線を製造する。 【構成】銅被覆Nb−Ti合金モノフィラメント線14
の外周、内周及び両端面を銅層11,12,15及び1
6で被覆した円筒状銅被覆Nb−Ti合金モノフィラメ
ント集合体10を圧縮成形及び加圧熱処理し、この圧縮
成形及び加圧熱処理された円筒状銅被覆Nb−Ti合金
モノフィラメント集合体10にAl棒23を挿入すると
ともに外周に銅管21を組み込んで押出ビレット20を
形成し、この押出ビレット20を加熱しないで押出加工
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム複合超電
導線の製造方法に関し、特に高信頼性が要求される超電
導マグネット用アルミニウム複合超電導線の製造方法に
関する。
導線の製造方法に関し、特に高信頼性が要求される超電
導マグネット用アルミニウム複合超電導線の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】超電導マグネットに使用される超電導線
としては、例えばアルミニウム複合超電導線が一例とし
て挙げられる。このアルミニウム複合超電導線は、高純
度Alを安定化材として内蔵し、周囲に複数の銅被覆N
b−Ti合金モノフィラメント線(以下「Cu/Nb−
Tiモノフィラメント線」という。)を組み込み、さら
にその周囲を銅管で被覆した構造を有する。このアルミ
ニウム複合超電導線を製造する場合、まず所定の断面形
状に加工した複数のCu/Nb−Tiモノフィラメント
線をAl棒の周囲に組み込み、さらにこれを銅管内に収
容して押出ビレットを組み立て、この押出ビレットを押
出加工して最終的な超電導線とする方法が最も一般的で
ある。また、押出加工を行わずに超電導線を製造する方
法として、線束引抜法を適用することも考えられる。
としては、例えばアルミニウム複合超電導線が一例とし
て挙げられる。このアルミニウム複合超電導線は、高純
度Alを安定化材として内蔵し、周囲に複数の銅被覆N
b−Ti合金モノフィラメント線(以下「Cu/Nb−
Tiモノフィラメント線」という。)を組み込み、さら
にその周囲を銅管で被覆した構造を有する。このアルミ
ニウム複合超電導線を製造する場合、まず所定の断面形
状に加工した複数のCu/Nb−Tiモノフィラメント
線をAl棒の周囲に組み込み、さらにこれを銅管内に収
容して押出ビレットを組み立て、この押出ビレットを押
出加工して最終的な超電導線とする方法が最も一般的で
ある。また、押出加工を行わずに超電導線を製造する方
法として、線束引抜法を適用することも考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
単純に各部材を組み込んで組み立てた押出ビレットを用
いて押出を行う場合、押出ビレットの変形抵抗が高くな
るので、押出を高温で行う必要が生じる。押出を高温で
行う場合、Cu/Nb−Tiモノフィラメント線の硬度
は大きく、一方Al棒の硬度は小さいので、押出ビレッ
ト中のNb−Ti合金とAlとの変形抵抗差が非常に大
きくなり、Cu/Nb−Tiフィラメント線のネッキン
グ現象により押出材断面が不均一となる。これは、押出
後の冷間減面加工における超電導線の断線を頻発させる
原因となる。
単純に各部材を組み込んで組み立てた押出ビレットを用
いて押出を行う場合、押出ビレットの変形抵抗が高くな
るので、押出を高温で行う必要が生じる。押出を高温で
行う場合、Cu/Nb−Tiモノフィラメント線の硬度
は大きく、一方Al棒の硬度は小さいので、押出ビレッ
ト中のNb−Ti合金とAlとの変形抵抗差が非常に大
きくなり、Cu/Nb−Tiフィラメント線のネッキン
グ現象により押出材断面が不均一となる。これは、押出
後の冷間減面加工における超電導線の断線を頻発させる
原因となる。
【0004】また、押出を高温で行うと、押出材温度の
上昇をもたらす。この押出材の温度上昇は、内蔵Alと
Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体との熱膨張差
によって内蔵Alに作用する圧縮の熱応力を増大させ、
押出材の縦割れ等の押出欠陥が起きやすくなる。
上昇をもたらす。この押出材の温度上昇は、内蔵Alと
Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体との熱膨張差
によって内蔵Alに作用する圧縮の熱応力を増大させ、
押出材の縦割れ等の押出欠陥が起きやすくなる。
【0005】一方、線束引抜法を用いて超電導線を製造
する場合には、減面加工を全て室温下で行えるので、上
記のような問題点は発生しない。しかし、線束引抜法に
量産性を付与するためには、多本のCu/Nb−Tiモ
ノフィラメント線を長尺でしかも均一に組み立てなけれ
ばならないので、これを実際に適用することは極めて困
難である。
する場合には、減面加工を全て室温下で行えるので、上
記のような問題点は発生しない。しかし、線束引抜法に
量産性を付与するためには、多本のCu/Nb−Tiモ
ノフィラメント線を長尺でしかも均一に組み立てなけれ
ばならないので、これを実際に適用することは極めて困
難である。
【0006】従って本発明の目的は、不均一変形や縦割
れ等の欠陥を生じることなく量産性よくアルミニウム複
合超電導線を製造する方法を提供することにある。
れ等の欠陥を生じることなく量産性よくアルミニウム複
合超電導線を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム複
合超電導線の製造方法は、Cu/Nb−Tiモノフィラ
メント線の集合体の外周、内周及び両端面を銅層で被覆
した円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体を
圧縮成形及び加圧熱処理し、この圧縮成形及び加圧熱処
理された円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合
体の内孔にAl棒を挿入するとともに外周に銅管を組み
込んで押出ビレットを形成し、この押出ビレットを加熱
しないで押出加工するようにしたものである。
合超電導線の製造方法は、Cu/Nb−Tiモノフィラ
メント線の集合体の外周、内周及び両端面を銅層で被覆
した円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体を
圧縮成形及び加圧熱処理し、この圧縮成形及び加圧熱処
理された円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合
体の内孔にAl棒を挿入するとともに外周に銅管を組み
込んで押出ビレットを形成し、この押出ビレットを加熱
しないで押出加工するようにしたものである。
【0008】前記円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメ
ント集合体は銅マトリックスNb−Ti超電導部を構成
し、CuとNb−Tiの断面積比は例えば0.5〜2:
1程度である。また、前記Al棒は、Al単体棒、及び
Alの機械的保護層又はAlへの不純物拡散を防止する
拡散防止層のいずれか一層又は両層を含む複数層に被覆
されたAl棒のいずれかが適用できる。さらに具体的な
一例を示すと、Al棒は、純度99.999%以上の高
純度Alを、体積分率で最大0.5の割合で断面中央部
に単体あるいは高電気抵抗体で分割された形で形成す
る。押出方法としては、静水圧押出又は潤滑押出が適用
できる。
ント集合体は銅マトリックスNb−Ti超電導部を構成
し、CuとNb−Tiの断面積比は例えば0.5〜2:
1程度である。また、前記Al棒は、Al単体棒、及び
Alの機械的保護層又はAlへの不純物拡散を防止する
拡散防止層のいずれか一層又は両層を含む複数層に被覆
されたAl棒のいずれかが適用できる。さらに具体的な
一例を示すと、Al棒は、純度99.999%以上の高
純度Alを、体積分率で最大0.5の割合で断面中央部
に単体あるいは高電気抵抗体で分割された形で形成す
る。押出方法としては、静水圧押出又は潤滑押出が適用
できる。
【0009】
【作用】本発明においては、円筒状のCu/Nb−Ti
モノフィラメント集合体を圧縮成形し、さらにこれを加
圧熱処理することによって集合体内部のNb−Tiフィ
ラメントを軟化させ、この後に行う押出加工時の変形抵
抗を小さくするとともにAl棒との変形抵抗差を小さく
する。従って、この後に行う押出は高温で行う必要がな
くなり、Nb−Tiフィラメントのネッキング現象によ
る押出材断面の不均一化も生じなくなり、押出後の冷間
減面加工における超電導線の断線も防止される。
モノフィラメント集合体を圧縮成形し、さらにこれを加
圧熱処理することによって集合体内部のNb−Tiフィ
ラメントを軟化させ、この後に行う押出加工時の変形抵
抗を小さくするとともにAl棒との変形抵抗差を小さく
する。従って、この後に行う押出は高温で行う必要がな
くなり、Nb−Tiフィラメントのネッキング現象によ
る押出材断面の不均一化も生じなくなり、押出後の冷間
減面加工における超電導線の断線も防止される。
【0010】また、上記のように加圧しながら高温熱処
理を行うことにより、圧縮成形された円筒状Cu/Nb
−Tiモノフィラメント集合体のCu/Nb−Tiモノ
フィラメント界面の拡散接合が促進され、高い界面接合
強度が得られる。
理を行うことにより、圧縮成形された円筒状Cu/Nb
−Tiモノフィラメント集合体のCu/Nb−Tiモノ
フィラメント界面の拡散接合が促進され、高い界面接合
強度が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。まず、円筒状Cu/Nb−Ti
モノフィラメント集合体10を形成する。図1(a)は
圧縮成形前の円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント
集合体10の縦断面図である。
ながら詳細に説明する。まず、円筒状Cu/Nb−Ti
モノフィラメント集合体10を形成する。図1(a)は
圧縮成形前の円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント
集合体10の縦断面図である。
【0012】まず、厚さ10mm、直径150mmで、
中心部に直径86mmの孔を有する銅円板11と、外径
90mm、内径82mm、長さ910mmの銅管12と
を、接合部13でTIG溶接した後、酸化スケールのブ
ラッシング除去処理を施す。
中心部に直径86mmの孔を有する銅円板11と、外径
90mm、内径82mm、長さ910mmの銅管12と
を、接合部13でTIG溶接した後、酸化スケールのブ
ラッシング除去処理を施す。
【0013】次に、銅管12の周囲に、対辺長2.46
mmの正六角形断面形状に引抜き加工されたCu/Nb
−Tiモノフィラメント線14を円筒状に1550本組
み込む。このCu/Nb−Tiモノフィラメント線14
は、Nb−Ti合金製モノフィラメント線にCuを被覆
したものであり、CuとNb−Ti合金の断面積比は
0.32:1である。また、このCu/Nb−Tiモノ
フィラメント線14は、予め洗浄され、900mmの長
さに切断された定尺切断材として用いられる。
mmの正六角形断面形状に引抜き加工されたCu/Nb
−Tiモノフィラメント線14を円筒状に1550本組
み込む。このCu/Nb−Tiモノフィラメント線14
は、Nb−Ti合金製モノフィラメント線にCuを被覆
したものであり、CuとNb−Ti合金の断面積比は
0.32:1である。また、このCu/Nb−Tiモノ
フィラメント線14は、予め洗浄され、900mmの長
さに切断された定尺切断材として用いられる。
【0014】さらに、厚さ10mm、直径136mm
で、中心部に直径82mmの孔を有する銅円板15と、
外径150mm、内径136mm、長さ910mmの銅
管16を接合部17でTIG溶接した後、表面ブラッシ
ングし、これをCu/Nb−Tiモノフィラメント線1
4を被覆するように配し、前記銅円板11及び銅管12
と接合部18及び19において電子ビーム溶接を行って
シールし、円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集
合体10を製作する。
で、中心部に直径82mmの孔を有する銅円板15と、
外径150mm、内径136mm、長さ910mmの銅
管16を接合部17でTIG溶接した後、表面ブラッシ
ングし、これをCu/Nb−Tiモノフィラメント線1
4を被覆するように配し、前記銅円板11及び銅管12
と接合部18及び19において電子ビーム溶接を行って
シールし、円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集
合体10を製作する。
【0015】次に、このように製作した円筒状Cu/N
b−Tiモノフィラメント集合体10に、直径81m
m、長さ920mmの図示しないマンドレルを挿入し、
乾式ラバープレスにより圧縮成形する。このときの成形
圧力は2000kgf/cm2 で、加圧保持時間は10
秒である。これにより、円筒状Cu/Nb−Tiモノフ
ィラメント集合体10の内面が円形となり、後工程での
Al棒の挿入が簡単になる。
b−Tiモノフィラメント集合体10に、直径81m
m、長さ920mmの図示しないマンドレルを挿入し、
乾式ラバープレスにより圧縮成形する。このときの成形
圧力は2000kgf/cm2 で、加圧保持時間は10
秒である。これにより、円筒状Cu/Nb−Tiモノフ
ィラメント集合体10の内面が円形となり、後工程での
Al棒の挿入が簡単になる。
【0016】上記のように圧縮成形された円筒状Cu/
Nb−Tiモノフィラメント集合体10を、さらに、熱
間静水圧プレス(HIP)コンテナ内において、650
℃、加圧圧力2000kgf/cm2 の条件で2時間の
加圧熱処理を行う。このときの雰囲気ガスはArであ
る。この処理により、Nb−Tiフィラメントの硬さは
210から145に軟化する。また、加圧しながらの高
温熱処理により、圧縮成形された円筒状Cu/Nb−T
iモノフィラメント集合体10のCu/Nb−Tiモノ
フィラメント界面の拡散接合が促進され、高い界面接合
強度が得られる。
Nb−Tiモノフィラメント集合体10を、さらに、熱
間静水圧プレス(HIP)コンテナ内において、650
℃、加圧圧力2000kgf/cm2 の条件で2時間の
加圧熱処理を行う。このときの雰囲気ガスはArであ
る。この処理により、Nb−Tiフィラメントの硬さは
210から145に軟化する。また、加圧しながらの高
温熱処理により、圧縮成形された円筒状Cu/Nb−T
iモノフィラメント集合体10のCu/Nb−Tiモノ
フィラメント界面の拡散接合が促進され、高い界面接合
強度が得られる。
【0017】次に、上記のように圧縮成形、加圧熱処理
した円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体1
0を用い、静水圧押出用の押出ビレットを組み立てる。
図1(b)は、本実施例で組み立てられた最終的な静水
圧押出用の全長1200mmの押出ビレット20の横断
面を示したものである。
した円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体1
0を用い、静水圧押出用の押出ビレットを組み立てる。
図1(b)は、本実施例で組み立てられた最終的な静水
圧押出用の全長1200mmの押出ビレット20の横断
面を示したものである。
【0018】図において、圧縮成形、加圧熱処理した円
筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体10の外
側には、外径157mm、内径151mmの銅管21
が、内側には、外径80mm、内径76mmのAlの拡
散防止用Nb管22がそれぞれ配され、さらにその内側
に直径75mmのAl棒23が配されている。これらの
部材長は、外周の銅管21は1100mmで、他の部材
はいずれも920mmである。外周の銅管21が110
0mmと長いのは、押出ビレット20の先端及び後端に
組み込まれる銅ブロックと電子ビーム溶接されることを
考慮して余裕を持たせているためである。
筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体10の外
側には、外径157mm、内径151mmの銅管21
が、内側には、外径80mm、内径76mmのAlの拡
散防止用Nb管22がそれぞれ配され、さらにその内側
に直径75mmのAl棒23が配されている。これらの
部材長は、外周の銅管21は1100mmで、他の部材
はいずれも920mmである。外周の銅管21が110
0mmと長いのは、押出ビレット20の先端及び後端に
組み込まれる銅ブロックと電子ビーム溶接されることを
考慮して余裕を持たせているためである。
【0019】この押出ビレット20を、ヒマシ油を圧力
媒体とした静水圧押出機によりビレットを加熱しないで
直径50mmに押し出す。このときの押出圧力は79k
gf/mm2 であり、不均一変形及び縦割れ等の欠陥の
ない長さ約8mの健全な押出材が得られる。
媒体とした静水圧押出機によりビレットを加熱しないで
直径50mmに押し出す。このときの押出圧力は79k
gf/mm2 であり、不均一変形及び縦割れ等の欠陥の
ない長さ約8mの健全な押出材が得られる。
【0020】本実施例では、この押出材を引抜きにより
減面加工し、途中2回の時効熱処理を加え、図2の横断
面図に示すように、最終的に平角断面形状を有する50
00m接続なしの一条もののアルミニウム複合超電導線
30が製作できる。すなわち、中央に配されたAl層3
1を中心として、拡散防止層32、内層銅層33、Cu
/Nb−Ti超電導複合層34、及び外層銅層35がそ
れぞれ内層から外層にかけて被覆した構造となってい
る。
減面加工し、途中2回の時効熱処理を加え、図2の横断
面図に示すように、最終的に平角断面形状を有する50
00m接続なしの一条もののアルミニウム複合超電導線
30が製作できる。すなわち、中央に配されたAl層3
1を中心として、拡散防止層32、内層銅層33、Cu
/Nb−Ti超電導複合層34、及び外層銅層35がそ
れぞれ内層から外層にかけて被覆した構造となってい
る。
【0021】具体的な断面寸法は、厚さ1.25mm、
幅2.65mmで、コーナーの曲率半径は0.4mmで
ある。Nb−Ti,Cu,Nb及びAlの体積分率は、
それぞれ0.33、0.41、0.03及び0.24と
なり、Nb−Tiフィラメント径は約30μmとなる。
また、この線材の臨界電流値は、外部磁場5T、測定温
度4.2Kにおいて1960A/mm2 と十分な値が得
られることが確認できた。
幅2.65mmで、コーナーの曲率半径は0.4mmで
ある。Nb−Ti,Cu,Nb及びAlの体積分率は、
それぞれ0.33、0.41、0.03及び0.24と
なり、Nb−Tiフィラメント径は約30μmとなる。
また、この線材の臨界電流値は、外部磁場5T、測定温
度4.2Kにおいて1960A/mm2 と十分な値が得
られることが確認できた。
【0022】前述した実施例では、円筒状Cu/Nb−
Tiモノフィラメント集合体を製作する方法として、図
1のようなルーズな円筒状集合体に、ラバープレスによ
る圧縮成形及びHIPによる加圧熱処理と多段の工程を
施す方法用いたが、これらの工程は、ルーズな円筒状集
合体を組み込んだ後、直接HIPにより加圧、熱処理す
るようにしても問題はない。また、HIPの代わりにホ
ットプレスによる加圧熱処理を採用することも可能であ
る。しかしこの場合には、変形初期に押出ビレットがバ
レル状に変形するので、フィラメントの配列の乱れを生
じやすい。従って、さらにラバープレス又は冷間静水圧
プレス(CIP)による圧縮成形を行う必要がある。
Tiモノフィラメント集合体を製作する方法として、図
1のようなルーズな円筒状集合体に、ラバープレスによ
る圧縮成形及びHIPによる加圧熱処理と多段の工程を
施す方法用いたが、これらの工程は、ルーズな円筒状集
合体を組み込んだ後、直接HIPにより加圧、熱処理す
るようにしても問題はない。また、HIPの代わりにホ
ットプレスによる加圧熱処理を採用することも可能であ
る。しかしこの場合には、変形初期に押出ビレットがバ
レル状に変形するので、フィラメントの配列の乱れを生
じやすい。従って、さらにラバープレス又は冷間静水圧
プレス(CIP)による圧縮成形を行う必要がある。
【0023】なお、拡散防止層やAlの分割材として
は、例えばAlとの反応性の低いNb,Ti,Ta,Z
r及びHfの各元素、これらの各元素を主成分とする合
金、オーステナイト系Fe合金等が適用可能である。ま
た、押出ビレット部材のAl棒の機械的保護被覆層に
は、その複合Al棒の加工性及び超電導線の安定性向上
の観点から、残留抵抗比150以上の純銅が最適であ
る。しかし、前述の拡散防止層が機械的保護層を兼ねて
いても良い。
は、例えばAlとの反応性の低いNb,Ti,Ta,Z
r及びHfの各元素、これらの各元素を主成分とする合
金、オーステナイト系Fe合金等が適用可能である。ま
た、押出ビレット部材のAl棒の機械的保護被覆層に
は、その複合Al棒の加工性及び超電導線の安定性向上
の観点から、残留抵抗比150以上の純銅が最適であ
る。しかし、前述の拡散防止層が機械的保護層を兼ねて
いても良い。
【0024】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、押出
ビレットを加熱しないで押出加工するとができるので、
不均一変形や縦割れ等の欠陥を生じることなく量産性よ
くアルミニウム複合超電導線を製造することができる。
ビレットを加熱しないで押出加工するとができるので、
不均一変形や縦割れ等の欠陥を生じることなく量産性よ
くアルミニウム複合超電導線を製造することができる。
【図1】本発明の一実施例の方法を説明する図であり、
(a)は圧縮成形前の円筒状Cu/Nb−Tiモノフィ
ラメント集合体10の縦断面図であり、(b)は押出ビ
レット20の横断面図である。
(a)は圧縮成形前の円筒状Cu/Nb−Tiモノフィ
ラメント集合体10の縦断面図であり、(b)は押出ビ
レット20の横断面図である。
【図2】本発明の一実施例の方法により製作したアルミ
ニウム複合超電導線30の横断面図である。
ニウム複合超電導線30の横断面図である。
10 円筒状Cu/Nb−Tiモノフィラメント集合体 11,15 銅円板 12,16 銅管 13,17,18,19 接合部 14 Cu/Nb−Tiモノフィラメント線 20 押出ビレット 21 銅管 22 拡散防止Nb管 23 Al棒 30 Al複合超電導線 31 Al層 32 拡散防止層 33 内層銅層 34 Cu/Nb−Ti超電導複合層 35 外層銅層
Claims (2)
- 【請求項1】 銅被覆ニオビウム−チタン合金モノフィ
ラメント線の集合体の外周、内周及び両端面を銅層で被
覆した円筒状銅被覆ニオビウム−チタン合金モノフィラ
メント集合体を形成する工程、この円筒状銅被覆ニオビ
ウム−チタン合金モノフィラメント集合体を圧縮成形及
び加圧熱処理する工程、この圧縮成形及び加圧熱処理さ
れた円筒状銅被覆ニオビウム−チタン合金モノフィラメ
ント集合体の内孔にアルミニウム棒を挿入するとともに
外周に銅管を組み込んで押出ビレットを形成する工程、
及びこの押出ビレットを加熱しないで押出加工する工程
とを含むことを特徴とするアルミニウム複合超電導線の
製造方法。 - 【請求項2】 前記アルミニウム棒は、アルミニウム単
体棒、及びアルミニウムの機械的保護層又はアルミニウ
ムへの不純物拡散を防止する拡散防止層のいずれか一層
又は両層を含む複数層によって被覆されたアルミニウム
棒のいずれかである請求項1に記載のアルミニウム複合
超電導線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3219200A JP2917603B2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | アルミニウム複合超電導線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3219200A JP2917603B2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | アルミニウム複合超電導線の製造方法 |
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JPH0541116A true JPH0541116A (ja) | 1993-02-19 |
JP2917603B2 JP2917603B2 (ja) | 1999-07-12 |
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ID=16731778
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JP3219200A Expired - Lifetime JP2917603B2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | アルミニウム複合超電導線の製造方法 |
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JP (1) | JP2917603B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1294598C (zh) * | 2004-09-29 | 2007-01-10 | 刘贤彰 | 超导电力电缆 |
JP2012216504A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Fujikura Ltd | 高温超電導線材および高温超電導コイル |
CN113352019A (zh) * | 2021-04-22 | 2021-09-07 | 东方日升新能源股份有限公司 | 铜铝复合焊带的制作方法及铜铝复合焊带和太阳能组件 |
-
1991
- 1991-08-05 JP JP3219200A patent/JP2917603B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN1294598C (zh) * | 2004-09-29 | 2007-01-10 | 刘贤彰 | 超导电力电缆 |
JP2012216504A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Fujikura Ltd | 高温超電導線材および高温超電導コイル |
CN113352019A (zh) * | 2021-04-22 | 2021-09-07 | 东方日升新能源股份有限公司 | 铜铝复合焊带的制作方法及铜铝复合焊带和太阳能组件 |
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Publication number | Publication date |
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JP2917603B2 (ja) | 1999-07-12 |
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