JPH0540918A - 磁気抵抗効果型ヘツド - Google Patents
磁気抵抗効果型ヘツドInfo
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- JPH0540918A JPH0540918A JP19533391A JP19533391A JPH0540918A JP H0540918 A JPH0540918 A JP H0540918A JP 19533391 A JP19533391 A JP 19533391A JP 19533391 A JP19533391 A JP 19533391A JP H0540918 A JPH0540918 A JP H0540918A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】磁気抵抗効果素子にループ状の磁区を生じさせ
ないようにし、バルクハウゼン雑音が発生しないように
することを目的とする。 【構成】磁気記録媒体に残留磁化の形で記録された情報
を、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果素子に前記残留
磁化からの信号磁界を印加し、その抵抗変化として読取
る磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、磁気抵抗効果素子１
に磁気記録媒体の残留磁化に対向する矩形状の情報検知
部１ａを有し、この情報検知部１ａの少なくとも一端側
を伸ばして、情報検知部１ａと同等あるいはそれより広
い幅で情報検知部１ａの磁区を単磁区化するための、バ
イアス磁界を加えるバイアス磁界印加部１ｂを設け、こ
のバイアス磁界印加部１ｂの側面に、微小間隙を隔てて
バイアス磁界を生じさせる電流を流す導体２を設けたこ
とを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
ないようにし、バルクハウゼン雑音が発生しないように
することを目的とする。 【構成】磁気記録媒体に残留磁化の形で記録された情報
を、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果素子に前記残留
磁化からの信号磁界を印加し、その抵抗変化として読取
る磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、磁気抵抗効果素子１
に磁気記録媒体の残留磁化に対向する矩形状の情報検知
部１ａを有し、この情報検知部１ａの少なくとも一端側
を伸ばして、情報検知部１ａと同等あるいはそれより広
い幅で情報検知部１ａの磁区を単磁区化するための、バ
イアス磁界を加えるバイアス磁界印加部１ｂを設け、こ
のバイアス磁界印加部１ｂの側面に、微小間隙を隔てて
バイアス磁界を生じさせる電流を流す導体２を設けたこ
とを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気ディスク装置な
どに用いられる薄膜磁気ヘッド、特に磁気抵抗効果型ヘ
ッドに関するものである。近年、コンピュータシステム
の外部記憶装置である磁気ディスク装置の大容量化に伴
い、高性能な磁気ヘッドが要求されている。この要求を
満足させるものとして、磁気ディスクの回転速度に依存
せず高出力が得られる磁気抵抗効果型ヘッド（ＭＲヘッ
ド）が注目されている。
どに用いられる薄膜磁気ヘッド、特に磁気抵抗効果型ヘ
ッドに関するものである。近年、コンピュータシステム
の外部記憶装置である磁気ディスク装置の大容量化に伴
い、高性能な磁気ヘッドが要求されている。この要求を
満足させるものとして、磁気ディスクの回転速度に依存
せず高出力が得られる磁気抵抗効果型ヘッド（ＭＲヘッ
ド）が注目されている。
【０００２】
【従来の技術】磁気抵抗効果型ヘッドは、磁気記録媒体
に残留磁化の形で記録された情報を、磁気抵抗効果を有
する磁気抵抗効果素子に前記残留磁化からの信号磁界を
印加し、その抵抗変化として読取る方式である。この方
式の磁気抵抗効果型ヘッドでは、情報の読取出力が磁気
抵抗効果素子に流す電流の大きさに比例して増大するた
め、基本的にＳ／Ｎを大きくすることができる可能性を
有している。
に残留磁化の形で記録された情報を、磁気抵抗効果を有
する磁気抵抗効果素子に前記残留磁化からの信号磁界を
印加し、その抵抗変化として読取る方式である。この方
式の磁気抵抗効果型ヘッドでは、情報の読取出力が磁気
抵抗効果素子に流す電流の大きさに比例して増大するた
め、基本的にＳ／Ｎを大きくすることができる可能性を
有している。
【０００３】図４は従来の磁気抵抗効果型ヘッドの要部
を拡大して示したもので、図において、１０はニッケル
鉄（NiFe）などの強磁性体からなる磁気抵抗効果素子
で、その長手方向（ｙ軸方向）に磁化容易軸が一致する
ように矩形に形成されている。１１は金（Au）膜からな
る引き出し導体層で、磁気抵抗効果素子１０の長手方向
に対して所定幅（磁気ディスクのトラック幅に相当）で
切除されて、磁気抵抗効果素子１０の両端部に接合され
ている。
を拡大して示したもので、図において、１０はニッケル
鉄（NiFe）などの強磁性体からなる磁気抵抗効果素子
で、その長手方向（ｙ軸方向）に磁化容易軸が一致する
ように矩形に形成されている。１１は金（Au）膜からな
る引き出し導体層で、磁気抵抗効果素子１０の長手方向
に対して所定幅（磁気ディスクのトラック幅に相当）で
切除されて、磁気抵抗効果素子１０の両端部に接合され
ている。
【０００４】１２は、磁気抵抗効果素子１０の情報検知
部１０ａに長手方向（磁化容易軸方向）に向いている磁
化の向きを、所定角度傾けて磁気抵抗効果素子１０の動
作点を決めるため、磁気抵抗効果素子１０の情報検知部
１０ａに幅方向に加わる磁界を生じさせるための電流を
流す導体層で、この導体層１２は磁気抵抗効果素子１０
の情報検知部１０ａに微小間隔を隔ててこれと同方向に
隣接して配設され、この導体層１２に流れる電流によっ
て生じる磁気抵抗効果素子１０の長手方向と直交する磁
界が、磁気抵抗効果素子１０の情報検知部１０ａに加わ
り、情報検知部１０ａの長手方向に向いている磁化を所
定角度（４５度）傾けて、磁気抵抗効果素子１０の動作
点を決めるようにしている。
部１０ａに長手方向（磁化容易軸方向）に向いている磁
化の向きを、所定角度傾けて磁気抵抗効果素子１０の動
作点を決めるため、磁気抵抗効果素子１０の情報検知部
１０ａに幅方向に加わる磁界を生じさせるための電流を
流す導体層で、この導体層１２は磁気抵抗効果素子１０
の情報検知部１０ａに微小間隔を隔ててこれと同方向に
隣接して配設され、この導体層１２に流れる電流によっ
て生じる磁気抵抗効果素子１０の長手方向と直交する磁
界が、磁気抵抗効果素子１０の情報検知部１０ａに加わ
り、情報検知部１０ａの長手方向に向いている磁化を所
定角度（４５度）傾けて、磁気抵抗効果素子１０の動作
点を決めるようにしている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】磁気ディスク装置の高
記録密度化に伴い、矩形の磁気抵抗効果素子としては、
長手方向の長さが１０μｍ以下、幅が２〜４μｍ、厚さ
０．０５μｍ以下の極めて薄くかつ微小な磁気抵抗効果
を有するパーマロイ（NiFe）などの磁性体が必要とな
る。また、磁気ディスクからの磁界を受け効率良く信号
を取り出すためには、磁気抵抗効果素子は透磁率の高い
材料が必要である。
記録密度化に伴い、矩形の磁気抵抗効果素子としては、
長手方向の長さが１０μｍ以下、幅が２〜４μｍ、厚さ
０．０５μｍ以下の極めて薄くかつ微小な磁気抵抗効果
を有するパーマロイ（NiFe）などの磁性体が必要とな
る。また、磁気ディスクからの磁界を受け効率良く信号
を取り出すためには、磁気抵抗効果素子は透磁率の高い
材料が必要である。
【０００６】前記のような条件では、磁気抵抗効果素子
１０の情報検知部１０ａに、図５に示すようなループ状
の磁区が生じる。このような状態で、磁気抵抗効果素子
１０の情報検知部１０ａが、情報が残留磁化の形で記録
された磁気ディスクからの磁界を受けると、前記ループ
状の磁区は微小に変形する。このとき、このループ状の
磁区は材料の欠陥などから不連続な動きを起こし、いわ
ゆるバルクハウゼン雑音が発生し、これが信号出力に重
畳する。従来はこの問題が解決できず、磁気抵抗効果型
ヘッドの実用化が大きく遅れていた。
１０の情報検知部１０ａに、図５に示すようなループ状
の磁区が生じる。このような状態で、磁気抵抗効果素子
１０の情報検知部１０ａが、情報が残留磁化の形で記録
された磁気ディスクからの磁界を受けると、前記ループ
状の磁区は微小に変形する。このとき、このループ状の
磁区は材料の欠陥などから不連続な動きを起こし、いわ
ゆるバルクハウゼン雑音が発生し、これが信号出力に重
畳する。従来はこの問題が解決できず、磁気抵抗効果型
ヘッドの実用化が大きく遅れていた。
【０００７】このバルクハウゼン雑音を除くためには、
磁気抵抗効果素子１０の情報検知部１０ａに、ループ状
の磁区を生じさせない方法が要求される。その一つの方
法として、磁気抵抗効果素子の端部の表面にＦｅＭｎな
どの反強磁性膜を形成し、この反強磁性膜と磁気抵抗効
果素子の端部の表面との間のいわゆる磁気交換作用によ
り、前記ループ状の磁区を消滅させるものである。これ
は非常に効果のある方法であるが、大きな欠点はＦｅＭ
ｎなどの反強磁性膜が耐蝕性に弱いことであり、これが
磁気抵抗効果型ヘッドの実用化の大きな障害となってい
た。
磁気抵抗効果素子１０の情報検知部１０ａに、ループ状
の磁区を生じさせない方法が要求される。その一つの方
法として、磁気抵抗効果素子の端部の表面にＦｅＭｎな
どの反強磁性膜を形成し、この反強磁性膜と磁気抵抗効
果素子の端部の表面との間のいわゆる磁気交換作用によ
り、前記ループ状の磁区を消滅させるものである。これ
は非常に効果のある方法であるが、大きな欠点はＦｅＭ
ｎなどの反強磁性膜が耐蝕性に弱いことであり、これが
磁気抵抗効果型ヘッドの実用化の大きな障害となってい
た。
【０００８】この発明は、前記のような磁気抵抗効果素
子１０の情報検知部１０ａにループ状の磁区を生じさせ
ないために、磁気抵抗効果素子の端部の表面にＦｅＭｎ
などの反強磁性膜を形成する手段でなしに、それを実現
させることを目的とするものである。
子１０の情報検知部１０ａにループ状の磁区を生じさせ
ないために、磁気抵抗効果素子の端部の表面にＦｅＭｎ
などの反強磁性膜を形成する手段でなしに、それを実現
させることを目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するため、図１に示すように、磁気記録媒体に残留
磁化の形で記録された情報を、磁気抵抗効果を有する磁
気抵抗効果素子に前記残留磁化からの信号磁界を印加
し、その抵抗変化として読取る磁気抵抗効果型ヘッドに
おいて、磁気抵抗効果素子１に磁気記録媒体の残留磁化
に対向する矩形状の情報検知部１ａを有し、この情報検
知部１ａの少なくとも一端側を伸ばして、情報検知部１
ａと同等あるいはそれより広い幅で情報検知部１ａのル
ープ状の磁区を単磁区化するための、バイアス磁界を加
えるバイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′を設け、このバイ
アス磁界印加部１ｂ，１ｂ′の側面に、微小間隙を隔て
てバイアス磁界を生じさせる電流を流す導体２を設けた
ことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドとしたものであ
る。
解決するため、図１に示すように、磁気記録媒体に残留
磁化の形で記録された情報を、磁気抵抗効果を有する磁
気抵抗効果素子に前記残留磁化からの信号磁界を印加
し、その抵抗変化として読取る磁気抵抗効果型ヘッドに
おいて、磁気抵抗効果素子１に磁気記録媒体の残留磁化
に対向する矩形状の情報検知部１ａを有し、この情報検
知部１ａの少なくとも一端側を伸ばして、情報検知部１
ａと同等あるいはそれより広い幅で情報検知部１ａのル
ープ状の磁区を単磁区化するための、バイアス磁界を加
えるバイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′を設け、このバイ
アス磁界印加部１ｂ，１ｂ′の側面に、微小間隙を隔て
てバイアス磁界を生じさせる電流を流す導体２を設けた
ことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドとしたものであ
る。
【００１０】
【作用】この発明によれば、磁気抵抗効果素子１のバイ
アス磁界印加部１ｂ，１ｂ′の側面に、微小間隙を隔て
て配設した導体２に電流が流れると、この電流によって
生じる磁界が前記バイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′に印
加され、この印加された磁界が磁気抵抗効果素子１の情
報検知部１０ａに届き、ここに生じているループ状の磁
区を消滅させるように作用する。
アス磁界印加部１ｂ，１ｂ′の側面に、微小間隙を隔て
て配設した導体２に電流が流れると、この電流によって
生じる磁界が前記バイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′に印
加され、この印加された磁界が磁気抵抗効果素子１の情
報検知部１０ａに届き、ここに生じているループ状の磁
区を消滅させるように作用する。
【００１１】
【実施例】この発明の磁気抵抗効果型ヘッドの各実施例
を図面と共に説明する。図１はこの発明の第１の実施例
の要部を示す拡大斜視図であり、この図において、１は
ニッケル鉄（NiFe）などの強磁性体からなる磁気抵抗効
果素子で、その長手方向（ｙ軸方向）に磁化容易軸が一
致するように矩形に形成されている。３ａ，３ｂは金
（Au）膜からなる引き出し導体層で、磁気抵抗効果素子
１の長手方向に対して所定幅（磁気ディスクのトラック
幅に相当）で切除されて、磁気抵抗効果素子１の両端部
に接合されている。
を図面と共に説明する。図１はこの発明の第１の実施例
の要部を示す拡大斜視図であり、この図において、１は
ニッケル鉄（NiFe）などの強磁性体からなる磁気抵抗効
果素子で、その長手方向（ｙ軸方向）に磁化容易軸が一
致するように矩形に形成されている。３ａ，３ｂは金
（Au）膜からなる引き出し導体層で、磁気抵抗効果素子
１の長手方向に対して所定幅（磁気ディスクのトラック
幅に相当）で切除されて、磁気抵抗効果素子１の両端部
に接合されている。
【００１２】４は、磁気抵抗効果素子１の情報検知部１
ａに長手方向に向いている磁化（磁化容易軸）の向きを
所定角度傾けて、磁気抵抗効果素子１の動作点を決める
ため、磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａに幅方向に
加わる磁界を生じさせるための電流を流す導体層で、こ
の導体層４は磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａに微
小間隔を隔ててこれと同方向に隣接して配設され、この
導体層４に流れる電流によって生じる磁気抵抗効果素子
１の長手方向と直交する磁界が、磁気抵抗効果素子１の
情報検知部１ａに加わり、情報検知部１ａの長手方向に
向いている磁化を所定角度（４５度）傾けて、磁気抵抗
効果素子１の動作点を決めるようにしている。
ａに長手方向に向いている磁化（磁化容易軸）の向きを
所定角度傾けて、磁気抵抗効果素子１の動作点を決める
ため、磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａに幅方向に
加わる磁界を生じさせるための電流を流す導体層で、こ
の導体層４は磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａに微
小間隔を隔ててこれと同方向に隣接して配設され、この
導体層４に流れる電流によって生じる磁気抵抗効果素子
１の長手方向と直交する磁界が、磁気抵抗効果素子１の
情報検知部１ａに加わり、情報検知部１ａの長手方向に
向いている磁化を所定角度（４５度）傾けて、磁気抵抗
効果素子１の動作点を決めるようにしている。
【００１３】以上説明した構成は、従来例と同じであ
る。この発明が従来例と相違する点を以下に説明する。
すなわち、前記磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａの
両端側を、その長手方向からほぼ直角に上方に伸ばし
て、情報検知部１ａと同等あるいはそれより広い幅で情
報検知部１ａの磁区を単磁区化するための、バイアス磁
界を加えるバイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′を設け、こ
のバイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′の側面、すなわちバ
イアス磁界印加部１ｂにおいてはその手前に、また、バ
イアス磁界印加部１ｂ′においてはその向こう側に、図
示しない絶縁層を介して微小間隙を隔ててバイアス磁界
を生じさせる電流を流す導体２を配設したものである。
る。この発明が従来例と相違する点を以下に説明する。
すなわち、前記磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａの
両端側を、その長手方向からほぼ直角に上方に伸ばし
て、情報検知部１ａと同等あるいはそれより広い幅で情
報検知部１ａの磁区を単磁区化するための、バイアス磁
界を加えるバイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′を設け、こ
のバイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′の側面、すなわちバ
イアス磁界印加部１ｂにおいてはその手前に、また、バ
イアス磁界印加部１ｂ′においてはその向こう側に、図
示しない絶縁層を介して微小間隙を隔ててバイアス磁界
を生じさせる電流を流す導体２を配設したものである。
【００１４】この図１に示す第１の実施例は、バイアス
磁界を生じさせる電流を、磁気抵抗効果素子１の情報検
知部１ａに流す情報検知用のセンス電流と同一となるよ
うに構成したものである。すなわち、前記導体２の一端
部２ａから流れ込んだ電流は、バイアス磁界印加部１
ｂ，１ｂ′を隣接して流れ、導体２の他端部２ｂから一
方の引き出し導体層３ａに流れ、さらに、磁気抵抗効果
素子１の情報検知部１ａに流れた後に、他方の引き出し
導体層３ｂに流れて行く。また、前記導体層４の一端部
４ａから流れ込んだ電流は、磁気抵抗効果素子１の情報
検知部１ａに隣接して流れて導体層４の他端部４ｂから
他方のバイアス磁界印加部１ｂおよび他方の引き出し導
体層３ｂに流れて行く。
磁界を生じさせる電流を、磁気抵抗効果素子１の情報検
知部１ａに流す情報検知用のセンス電流と同一となるよ
うに構成したものである。すなわち、前記導体２の一端
部２ａから流れ込んだ電流は、バイアス磁界印加部１
ｂ，１ｂ′を隣接して流れ、導体２の他端部２ｂから一
方の引き出し導体層３ａに流れ、さらに、磁気抵抗効果
素子１の情報検知部１ａに流れた後に、他方の引き出し
導体層３ｂに流れて行く。また、前記導体層４の一端部
４ａから流れ込んだ電流は、磁気抵抗効果素子１の情報
検知部１ａに隣接して流れて導体層４の他端部４ｂから
他方のバイアス磁界印加部１ｂおよび他方の引き出し導
体層３ｂに流れて行く。
【００１５】前記のように導体２の一端部２ａから他端
部２ｂに電流が流れると、この導体２の周りに磁界が発
生する。この電流は前記バイアス磁界印加部１ｂの手前
を隣接して流れるので、これによって発生する磁界はバ
イアス磁界印加部１ｂに対しては下から上に向く磁化と
して印加される。また、この電流は前記バイアス磁界印
加部１ｂ′の向こう側を隣接して流れるので、これによ
って発生する磁界はバイアス磁界印加部１ｂ′に対して
は上から下に向く磁化として印加される。このようにバ
イアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′に印加されたバイアス磁
化が、磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａに届き、こ
の情報検知部１ａに生じていたループ状の磁区を消滅さ
せる。
部２ｂに電流が流れると、この導体２の周りに磁界が発
生する。この電流は前記バイアス磁界印加部１ｂの手前
を隣接して流れるので、これによって発生する磁界はバ
イアス磁界印加部１ｂに対しては下から上に向く磁化と
して印加される。また、この電流は前記バイアス磁界印
加部１ｂ′の向こう側を隣接して流れるので、これによ
って発生する磁界はバイアス磁界印加部１ｂ′に対して
は上から下に向く磁化として印加される。このようにバ
イアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′に印加されたバイアス磁
化が、磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａに届き、こ
の情報検知部１ａに生じていたループ状の磁区を消滅さ
せる。
【００１６】図２は前記磁気抵抗効果素子１の情報検知
部１ａに生じているループ状の磁区が、前記バイアス磁
界印加部１ｂ，１ｂ′に印加するバイアス磁化によって
消滅し、単磁区化する様子を示したものであり、（ａ）
はバイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′にバイアス磁化を印
加しない状態を示し、この場合には前記情報検知部１ａ
にループ状の磁区が生じている。（ｂ）はバイアス磁界
印加部１ｂ，１ｂ′に不充分なバイアス磁化を印加した
状態を示し、この場合には前記情報検知部１ａに生じて
いるループ状の磁区が消滅しかけている。（ｃ）はバイ
アス磁界印加部１ｂ，１ｂ′に充分なバイアス磁化を印
加した状態を示し、この場合には前記情報検知部１ａに
生じているループ状の磁区が消滅し、単磁区化してい
る。
部１ａに生じているループ状の磁区が、前記バイアス磁
界印加部１ｂ，１ｂ′に印加するバイアス磁化によって
消滅し、単磁区化する様子を示したものであり、（ａ）
はバイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′にバイアス磁化を印
加しない状態を示し、この場合には前記情報検知部１ａ
にループ状の磁区が生じている。（ｂ）はバイアス磁界
印加部１ｂ，１ｂ′に不充分なバイアス磁化を印加した
状態を示し、この場合には前記情報検知部１ａに生じて
いるループ状の磁区が消滅しかけている。（ｃ）はバイ
アス磁界印加部１ｂ，１ｂ′に充分なバイアス磁化を印
加した状態を示し、この場合には前記情報検知部１ａに
生じているループ状の磁区が消滅し、単磁区化してい
る。
【００１７】図３に示す第２の実施例は、バイアス磁界
を生じさせる電流を、磁気抵抗効果素子１の長手方向に
向いている磁化の向きを所定角度傾けて、磁気抵抗効果
素子１の動作点を決めるため、磁気抵抗効果素子１の情
報検知部１ａに幅方向に加わる磁界を生じさせる磁化制
御用電流と同一となるように構成したものである。すな
わち、前記導体２の一端部２ａから流れ込んだ電流は、
バイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′を隣接して流れ、導体
２の他端部２ｂから前記導体層４の一端部４ａに流れ込
み、他端部４ｂに流れ出る。磁気抵抗効果素子１の情報
検知部１ａに流す情報検知用のセンス電流は、一方の引
き出し導体層３ａから磁気抵抗効果素子１の情報検知部
１ａに流れ、他方の引き出し導体層３ｂに流れ出る。
を生じさせる電流を、磁気抵抗効果素子１の長手方向に
向いている磁化の向きを所定角度傾けて、磁気抵抗効果
素子１の動作点を決めるため、磁気抵抗効果素子１の情
報検知部１ａに幅方向に加わる磁界を生じさせる磁化制
御用電流と同一となるように構成したものである。すな
わち、前記導体２の一端部２ａから流れ込んだ電流は、
バイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′を隣接して流れ、導体
２の他端部２ｂから前記導体層４の一端部４ａに流れ込
み、他端部４ｂに流れ出る。磁気抵抗効果素子１の情報
検知部１ａに流す情報検知用のセンス電流は、一方の引
き出し導体層３ａから磁気抵抗効果素子１の情報検知部
１ａに流れ、他方の引き出し導体層３ｂに流れ出る。
【００１８】前記のように導体２の一端部２ａから他端
部２ｂに流れる電流は、前記バイアス磁界印加部１ｂの
手前を隣接して流れるので、これによって発生する磁界
はバイアス磁界印加部１ｂに対しては下から上に向く磁
化として印加され、また、この電流は前記バイアス磁界
印加部１ｂ′の向こう側を隣接して流れるので、これに
よって発生する磁界はバイアス磁界印加部１ｂ′に対し
ては上から下に向く磁化として印加される。このように
バイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′に印加されたバイアス
磁化が、磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａに届き、
この情報検知部１ａに生じていたループ状の磁区を消滅
させる点は、前記第１の実施例と同じである。
部２ｂに流れる電流は、前記バイアス磁界印加部１ｂの
手前を隣接して流れるので、これによって発生する磁界
はバイアス磁界印加部１ｂに対しては下から上に向く磁
化として印加され、また、この電流は前記バイアス磁界
印加部１ｂ′の向こう側を隣接して流れるので、これに
よって発生する磁界はバイアス磁界印加部１ｂ′に対し
ては上から下に向く磁化として印加される。このように
バイアス磁界印加部１ｂ，１ｂ′に印加されたバイアス
磁化が、磁気抵抗効果素子１の情報検知部１ａに届き、
この情報検知部１ａに生じていたループ状の磁区を消滅
させる点は、前記第１の実施例と同じである。
【００１９】
【発明の効果】この発明は、前記のように、磁気記録媒
体に残留磁化の形で記録された情報を、磁気抵抗効果を
有する磁気抵抗効果素子に前記残留磁化からの信号磁界
を印加し、その抵抗変化として読取る磁気抵抗効果型ヘ
ッドにおいて、磁気抵抗効果素子に磁気記録媒体の残留
磁化に対向する矩形状の情報検知部を有し、この情報検
知部の少なくとも一端側を伸ばして、情報検知部と同等
あるいはそれより広い幅で情報検知部のループ状の磁区
を単磁区化するための、バイアス磁界を加えるバイアス
磁界印加部を設け、このバイアス磁界印加部の側面に、
微小間隙を隔ててバイアス磁界を生じさせる電流を流す
導体を設けたことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドと
したものであるから、磁気抵抗効果素子のバイアス磁界
印加部の側面に、微小間隙を隔てて配設した導体に電流
が流れると、この電流によって生じるバイアス磁界が前
記バイアス磁界印加部に印加され、この印加されたバイ
アス磁界が磁気抵抗効果素子の情報検知部に届き、ここ
に生じているループ状の磁区を消滅させ、単磁区化させ
るので、ループ状の磁区が不連続な動きを起こし、いわ
ゆるバルクハウゼン雑音が生じるおそれがなくなる。
体に残留磁化の形で記録された情報を、磁気抵抗効果を
有する磁気抵抗効果素子に前記残留磁化からの信号磁界
を印加し、その抵抗変化として読取る磁気抵抗効果型ヘ
ッドにおいて、磁気抵抗効果素子に磁気記録媒体の残留
磁化に対向する矩形状の情報検知部を有し、この情報検
知部の少なくとも一端側を伸ばして、情報検知部と同等
あるいはそれより広い幅で情報検知部のループ状の磁区
を単磁区化するための、バイアス磁界を加えるバイアス
磁界印加部を設け、このバイアス磁界印加部の側面に、
微小間隙を隔ててバイアス磁界を生じさせる電流を流す
導体を設けたことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドと
したものであるから、磁気抵抗効果素子のバイアス磁界
印加部の側面に、微小間隙を隔てて配設した導体に電流
が流れると、この電流によって生じるバイアス磁界が前
記バイアス磁界印加部に印加され、この印加されたバイ
アス磁界が磁気抵抗効果素子の情報検知部に届き、ここ
に生じているループ状の磁区を消滅させ、単磁区化させ
るので、ループ状の磁区が不連続な動きを起こし、いわ
ゆるバルクハウゼン雑音が生じるおそれがなくなる。
【図１】この発明の第１の実施例における磁気抵抗効果
型ヘッドの概要の拡大斜視図である。
型ヘッドの概要の拡大斜視図である。
【図２】この発明により磁気抵抗効果素子の情報検知部
に生じているループ状の磁区を消滅させ単磁区化する説
明図である。
に生じているループ状の磁区を消滅させ単磁区化する説
明図である。
【図３】この発明の第２の実施例におけるの磁気抵抗効
果型ヘッドの概要の拡大斜視図である。
果型ヘッドの概要の拡大斜視図である。
【図４】従来の磁気抵抗効果型ヘッドの概要の拡大斜視
図である。
図である。
【図５】従来の磁気抵抗効果素子に生じるループ状の磁
区を示す図である。
区を示す図である。
１ 磁気抵抗効果素子 １ａ 情報検知部 １ｂ バイアス磁界印加部 １ｂ′ バイアス磁界印加部 ２ 導体 ２ａ 一端部 ２ｂ 他端部 ３ａ 引き出し導体層 ３ｂ 引き出し導体層 ４ 導体層 ４ａ 一端部 ４ｂ 他端部 １０ 磁気抵抗効果素子 １０ａ 情報検知部 １１ 引き出し導体層 １２ 導体層
Claims (3)
- 【請求項１】磁気記録媒体に残留磁化の形で記録された
情報を、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果素子に前記
残留磁化からの信号磁界を印加し、その抵抗変化として
読取る磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、 磁気抵抗効果素子（１）に磁気記録媒体の残留磁化に対
向する矩形状の情報検知部（１ａ）を有し、この情報検
知部（１ａ）の少なくとも一端側を伸ばして、情報検知
部（１ａ）と同等あるいはそれより広い幅で情報検知部
（１ａ）のループ状の磁区を単磁区化するための、バイ
アス磁界を加えるバイアス磁界印加部（１ｂ，１ｂ′）
を設け、このバイアス磁界印加部（１ｂ，１ｂ′）の側
面に、微小間隙を隔ててバイアス磁界を生じさせる電流
を流す導体（２）を設けたことを特徴とする磁気抵抗効
果型ヘッド。 - 【請求項２】バイアス磁界を生じさせる電流は、磁気抵
抗効果素子（１）の情報検知部（１ａ）に流す情報検知
用のセンス電流と同一となるように構成したことを特徴
とする請求項１に記載の磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項３】バイアス磁界を生じさせる電流は、磁気抵
抗効果素子（１）の長手方向に向いている磁化の向きを
所定角度傾けて、磁気抵抗効果素子（１）の動作点を決
めるため、磁気抵抗効果素子（１）の情報検知部（１
ａ）に幅方向に加わる磁界を生じさせる磁化制御用電流
と同一となるように構成したことを特徴とする請求項１
に記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19533391A JPH0540918A (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | 磁気抵抗効果型ヘツド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19533391A JPH0540918A (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | 磁気抵抗効果型ヘツド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0540918A true JPH0540918A (ja) | 1993-02-19 |
Family
ID=16339430
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19533391A Withdrawn JPH0540918A (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | 磁気抵抗効果型ヘツド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0540918A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5963385A (en) * | 1993-09-17 | 1999-10-05 | Fujitsu Limited | Magnetic recording/reproducing apparatus and method for supplying a current to a magnetic head to stabilize a magnetized state of a magnet pole |
| US6628267B2 (en) | 1998-03-27 | 2003-09-30 | International Business Machines Corporation | Flexibly interfaceable portable computing device |
-
1991
- 1991-08-05 JP JP19533391A patent/JPH0540918A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5963385A (en) * | 1993-09-17 | 1999-10-05 | Fujitsu Limited | Magnetic recording/reproducing apparatus and method for supplying a current to a magnetic head to stabilize a magnetized state of a magnet pole |
| US6038093A (en) * | 1993-09-17 | 2000-03-14 | Fujitsu Limited | Magnetic recording/reproducing apparatus with a current supplying circuit for demagnetizing residual magnetization remaining at an end of a magnetic pole |
| US6628267B2 (en) | 1998-03-27 | 2003-09-30 | International Business Machines Corporation | Flexibly interfaceable portable computing device |
| US6727894B1 (en) | 1998-03-27 | 2004-04-27 | International Business Machines Corporation | Flexibly interfaceable portable computing device |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981112 |