JPH0540826A - 画素密度変換方式 - Google Patents

画素密度変換方式

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JPH0540826A
JPH0540826A JP3193929A JP19392991A JPH0540826A JP H0540826 A JPH0540826 A JP H0540826A JP 3193929 A JP3193929 A JP 3193929A JP 19392991 A JP19392991 A JP 19392991A JP H0540826 A JPH0540826 A JP H0540826A
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JP3193929A
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English (en)
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Yuichi Sakauchi
祐一 坂内
Kunihiro Yamamoto
邦浩 山本
Katsutoshi Ushida
勝利 牛田
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Original Assignee
Canon Inc
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformations in the plane of the image
    • G06T3/40Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting
    • G06T3/403Edge-driven scaling; Edge-based scaling

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 拡大時には、2値画像の状態で整数倍拡大を
行なうことで文字のエッジ部の切れを保存し、更に2値
から多値濃度に変換したデータに対し、エッジ強調処理
を行なうことにより、多値化時に発生しがちな文字画像
のエッジ部のぼけを防ぎ、さらに多値画像を縮小変倍
し、その結果を再2値化することで、高品位な任意倍率
の画素密度変換画像を得る。 【構成】 整数倍拡大回路2にて入力2値データが主走
査方向n倍(nは整数)、副走査方向m倍(mは整数)
に拡大され、多値化回路3にて多値の濃度データに変換
される。そして、多値の濃度データは、エッジ強調回路
4にてエッジ強調が行なわれ、変倍回路5にて任意のサ
イズに縮小変倍され、2値化回路6にて2値データに変
換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画素密度変換方式に関
し、特に2値画像データを任意の倍率に変倍処理し、画
素密度の異なった2値画像データを出力する画素密度変
換方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、白と黒の2値データで表現された
2値画像の画素密度変換方式として、SPC(Selected
Pixel Coding)法、論理和法、投影法、9分割法等が知
られている。各々の画素密度変換方式は文字や線画を対
象にしたものでファクシミリやワードプロセッサ等で
は、装置構成が簡単なことからSPC法で代表される画
素ごとの単純な間引き、重複処理による画素密度変換処
理が行なわれている。また、組織的ディザ画像を対象と
する画素密度変換方式として、マトリックスごとの間引
き、重複処理による変倍によりモアレ縞のない変倍画像
を得る手法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来例では、画素ごとの単純間引き、重複処理を用い
た場合、文字や線画に対しては比較的良好な画像を得る
ことができる。しかし、濃度を一定面積中の黒画素の密
度によって表現している擬似中間調画像に対して上記処
理を行なうと、黒画素のパターンがみだれ、階調性のみ
だれやモアレ縞が発生するという欠点があった。例え
ば、誤差拡散法により得られた擬似中間調画像に対して
画素ごとの単純間引き、重複処理を行なうと、階調性が
みだれ、ノイズっぽい画像となる。また同様に、ディザ
画像に対し処理を行なうと、ディザマトリックスの周期
と間引き、重複処理により周期が干渉しモアレ縞が発生
する。
【0004】一方、ディザマトリックスを単位とする間
引き、重複処理では、ディザ画像がディザマトリックス
を単位として濃度を表現しているため、階調性が保存さ
れた比較的良好な変倍画像を得ることができる。しか
し、変換倍率が制限され扱える画像がディザによる擬似
中間調画像に限定されるという欠点があった。本発明
は、上記課題を解決するために成されたもので、2値化
された画像を多値濃度データに変換して処理を行うこと
により、従来多値画像に用いられていた処理を行なうこ
とが可能となり、文字画像や擬似中間調画像が混在する
画像に対しても同様な処理で、濃度保存性の優れた変倍
画像が得られる画素密度変換方式を提供することを目的
とする。
【0005】また、拡大時には、2値画像の状態で整数
倍拡大を行なうことで文字のエッジ部の切れを保存し、
更に2値から多値濃度に変換したデータに対し、エッジ
強調処理を行なうことにより、多値化時に発生しがちな
文字画像のエッジ部のぼけを防ぎ、高品位な画素密度変
換画像が得られる画素密度変換方式を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明の画素密度変換方式は以下の構成を
有する。すなわち、2値画像データを主走査方向,副走
査方向に任意のサイズに変換する画素密度変換装置であ
って、入力された2値画像を主走査方向,副走査方向に
それぞれ任意の整数倍に拡大する拡大手段と、拡大処理
時には、前記拡大手段で拡大された2値画像に対し、ま
た縮小処理時には、前記入力された2値画像に対し、着
目画素とその周囲画素の濃度により、着目画素の多値濃
度を算出する2値多値変換手段と、該2値多値変換手段
で多値化された多値画像データに対し、エッジ強調処理
を行うエッジ強調手段と、該エッジ強調手段でエッジ強
調された画像に対し、主走査方向,副走査方向にそれぞ
れ任意の倍率で縮小する変倍手段と、該変倍手段で縮小
された多値の画像データを2値化する2値化手段とを有
する。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明に係る好適
な一実施例を詳細に説明する。まず、本実施例における
変倍処理の流れを図2に示すフローチャートに従って詳
細に説明する。主走査方向x画素,副走査方向y画素の
2値データを主走査X画素,副走査Y画素の2値データ
に変倍する例を考える。最初に、ステップS1では、主
走査方向及び副走査方向いずれかを拡大処理するか否か
を判断し、拡大処理の場合には、ステップS1へそうで
なければステップS3へ進む。
【0008】(1)拡大処理 主走査方向及び副走査方向いずれかを拡大処理する場
合、ステップS2の整数倍拡大処理で主走査方向x画素
×副走査方向y画素の2値のデジタル画像データを主走
査方向にn倍(n=[X/x]ここでX>x,[a]は
aより小さくない整数を表す)、副走査方向にm倍(m
=[Y/y]、ここでY>y)に変倍し、nx×my画
素の2値データに変換する。次に、ステップS3の多値
化処理では、ステップS2で得られた2値データに対
し、変倍率に応じたウインドゥを用い画素ごとに走査を
行ない、ウインドゥ内の2値画像の画素パターンから多
値濃度データを算出し、nx×my画素の多値濃度の画
像データに変換処理を行なう。そして、ステップS4で
は、ステップS3で得られた多値画像に対しエッジ強調
処理を行ない、エッジ強調画像を得る。ステップS5の
縮小処理では、ステップS4で処理されたnx×my画
素の多値濃度の画像データを画素クロック及びライン同
期信号の間引き処理により任意のサイズに縮小変倍を行
ない、X×Y画素の多値濃度の画像データに変換する。
ステップS6の2値化処理では、ステップS5で得られ
たX×Y画素の多値濃度の画像データを2値化処理する
ことによりX×Y画素の変倍2値画像を得る。
【0009】(2)縮小処理 一方、ステップS1で判断した結果、縮小処理の場合、
ステップS3へ進み、x×y画素の2値データに対し、
変倍率に応じたウインドゥを用い画素ごとの走査を行な
うことで、ウインドゥ内の2値画像の画素パターンから
多値濃度データを算出し、x×y画素の多値濃度の画像
データに変換処理を行なう。ステップS4では、ステッ
プS3で得られた多値画像データに対しエッジ強調処理
を行ない、エッジ強調画像を得る。ステップS5では、
ステップS3で処理されたx×yの画像サイズの多値濃
度の画像データをクロック及びライン同期信号による間
引き処理により任意のサイズに縮小変倍し、x×y画素
の多値濃度の画像データにする。ステップS6では、ス
テップS4で得られたx×y画素の多値濃度の画像デー
タを2値化処理することでX×Y画素の変倍2値画像を
得る。
【0010】以上の流れにおいて、2値画像を多値濃度
の画像に変換する際に、変倍率によって参照画素が異な
るウインドゥ走査を行ない、また拡大処理時には、一旦
2値データのまま拡大処理した後、2値画像を多値濃度
の画像に変換することで多値化時に発生する画像のエッ
ジ部のぼけを極力抑えた変倍画像を得ることが可能とな
る。また、多値化時に生じるエッジのぼけもエッジ強調
処理によって鮮鋭化される。
【0011】図1は、本実施例における画素密度変換装
置のブロック構成図である。以下、順に構成要素を説明
する。図1において、100は本実施例の装置に入力さ
れるデータ線で、白及び黒の1ビットで表される2値の
デジタルデータ(ここで、黒を“1”、白を“0”とす
る)が入力される。拡大処理する場合、整数倍拡大回路
2において、データ線100より入力される2値データ
が主走査方向n倍(nは整数)、副走査方向m倍(mは
整数)に拡大され、信号線200を介して後述する多値
化回路3に出力される。尚、セレクタ7によって、拡大
処理時には信号線200より入力される2値データが、
また縮小処理時には信号線100より入力される2値デ
ータがそれぞれ選択され、多値化回路3に入力される。
多値化回路3では、データを一旦メモリに記憶し、任意
の領域の画像データを取り出し、着目画素及びその周辺
画素からなる領域を参照し、後述する荷重テーブルより
出力されるウインドゥを基に多値濃度の画像データ(例
えば6ビット出力の場合、“0”〜“63”、本実施例
では白を“0”、黒を“63”とする)を算出し、その
多値データを信号線300を介してエッジ強調回路4へ
出力する。エッジ強調回路4では、信号線300の多値
データに対しエッジ強調処理を行なって信号線400へ
出力する。変倍回路5では、上述したエッジ強調回路4
により出力される多値濃度の画像データを、画像クロッ
ク及びライン同期信号の間引き処理により任意のサイズ
に縮小変倍し信号線500を介して2値化回路5へ出力
する。2値化回路6では、上述の変倍回路5より出力さ
れる多値データを再び2値データ(白を“0”、黒を
“1”)に変換し、データ線600へ出力する。以上の
構成における画素密度変換装置の詳細な構成を関連図面
を参照しながら以下に説明する。
【0012】<整数倍拡大回路の説明>図1に示す整数
倍拡大回路は、データ線100から入力される2値デー
タに対し主走査方向n倍、副走査方向m倍の拡大を行な
い、主走査方向1ラスタずつシリアルにデータ線200
に出力するものである。本実施例においては、注目画素
を単純に重複させることで整数倍拡大を行なう。ここ
で、細分化により解像度を上げることと拡大することは
同じことを意味し、この回路では入力された2値画像デ
ータを出力する際に細分化して出力する。この回路に入
力される画像クロックCLK1,CLK2,ライン同期
信号DB1,DB2は後述のタイミング制御回路1より
入力される。ここで画像クロックCLK1及びライン同
期信号DB1は、例えば主走査方向にn倍、副走査方向
にm倍拡大に拡大処理する場合には、画像クロックCL
K1をn分周したCLK2、ライン同期信号DB1をm
分周したDB2がタイミング制御回路1の画像クロック
及びライン同期信号選択部120により選択され入力さ
れる。画素クロックCLK2に同期し、主走査方向に細
分化された画像データを、またライン同期信号DB2に
同期して副走査方向mライン部のデータを順次セレクト
する回路はラインメモリ等を用い容易に実現できるの
で、ここでは詳述しない。以上の動作により、データ線
100から入力される2値データに対し主走査方向n
倍、副走査方向m倍の拡大が可能となる。
【0013】<多値化回路の説明 (図3〜図6)>次
に、図1に示す多値化処理回路3の具体的な構成を図3
及び図4を参照して以下に説明する。本実施例での多値
化回路3は、ラインメモリ31a〜31d、シフトレジ
スタ群320、荷重テーブル330、データセレクタマ
ルチプレクサ340、ゲート群350、加算器360、
荷重テーブルよりデータを出力するデータ線370、そ
して、変倍率に応じて荷重テーブル330のデータを入
力するデータ線380により構成され、入力された2値
データを基に、着目画素(i,j)及びその周囲画素か
らなる領域を参照し、参照領域内の各画素に対応する重
みマスク(ここでは、荷重テーブル330より出力され
るマトリックスデータ)で重み付けした平均濃度を算出
し、多値濃度データ(6ビットの場合、最大値63)と
して出力する。
【0014】次に、多値化回路3の動作を詳細に説明す
る。まず主走査方向及び副走査方向のどちらか一方でも
拡大処理する場合には、入力線200より2値画像デー
タが画像クロックCLK2及びライン同期信号DB2に
同期して入力される。また、縮小処理する場合には、入
力線100より2値画像データが画像クロックCLK2
=CLK1、ライン同期信号DB2=DB1に同期して
そのまま入力される。入力された2値画像データは、ま
ずラインメモリ群310のラインメモリ31aに読み込
まれ、ライン同期信号DB2に同期してライン単位ごと
にラインメモリ31b→31c→31dと順次副走査差
方向にシフトされていく。
【0015】そして、各ラインメモリ31a〜31dか
ら副走査差方向4画素分のパラレルデータが画像クロッ
クCLK2に同期して読み出され、シフトレジスタ群3
20にシフト入力される。このシフトレジスタ群320
において、画像データが画像クロックCLK2に同期し
て順次シフトされ、4画素×4ラインのマトリックスを
有する画像データが取り出され、16個の1ビットマト
リックスデータとしてゲート群350に入力される。こ
こでシフトレジスタC3にラッチされるデータを着目画
素(i,j)とすると、図5に示すように、各々の周辺
画素は、A1が(i−2,j−2)、A2が(i−1,
j−2)、A3が(i,j−2)、A4が(i+1,j
−2)、同様に、B1が(i−2,j−1)、B2が
(i−1,j−1)、B3が(i,j−1)、B4が
(i+1,j−1)、C1が(i−2,j)、C2が
(i−1,j)、C4が(i+1,j)、D1が(i−
2,j+1)、D2が(i−1,j+1)、D3が
(i,j+1)、D4が(i+1,j+1)のデータと
なる。
【0016】一方、荷重テーブル330には、サイズが
4×4のマトリックスデータが予め記憶されている。な
お、荷重テーブル330の個々のマトリックスデータの
総和は多値出力の最大値になるように規格化されている
(6ビット出力の場合、最大63)。この荷重テーブル
330の個々の画素に対する重み付けの一例を図6に示
す。例えば、90%縮小率の場合には、図6の(b)に
示すように、着目画素に対する比重が大きい3×3のウ
インドウ(ここで3×3のウインドウの周囲の画素の重
みを“0”にすることでウインドウサイズを3×3にす
る)を用いる。また、縮小率が大きい場合には、(c)
に示すような平坦なウインドウを用い、更に、50%以
下の縮小率の場合には、その縮小率に応じてウインドウ
サイズを大きくする。
【0017】ここで、変倍率に応じたウインドウを選択
するためのアドレスデータが信号線380を介してデー
タマルチプレクサ340に入力され、そのアドレスデー
タに応じて荷重テーブル330のマトリックスデータの
うち一つが選択され、ゲート群350に入力される。次
に、ゲート群350において、ラッチA1〜D4より取
り出された画像データが黒画素の場合、個々のラッチに
対応するゲートが開き、データセレクタマルチプレクサ
340から出力された数値データが加算器360へ出力
される。画像データが白画素の場合には、個々のラッチ
に対応するゲートが閉じ、加算器360には“0”が出
力される。
【0018】次に、加算器360において、ゲート群3
50より出力されたデータの総和が算出され、その結果
が着目画素の多値データとして信号線300へ出力され
る。本実施例での信号線380は、変倍率に応じてデー
タを入力しているが、例えば文字や線画及び擬似中間調
画像に対し、それぞれ適切な重みをもつウインドウを予
め荷重テーブル330に記憶させておき、着目画素が擬
似中間調領域か文字線画領域なのかを識別する像域分離
からの判定結果を加えたデータを入力し、個々の像域に
対して各々別々のマトリックスデータを選択すること
で、より高画質な多値画像を得ることができる。
【0019】なお、本実施例では、多値データを算出す
るための参照画素領域を4画素×4ラインとしたが、こ
れに限るものでなく、ラインメモリ、シフトレジスタ、
ゲート、荷重テーブルを増減させることにより容易に参
照画素領域を増減できる。
【0020】<エッジ強調回路(図7,図8)>図1に
示すエッジ強調回路4の詳細な構成を図7に示す。エッ
ジ強調回路4は、多値化回路2からの出力である多値画
像データ300に対し、エッジ強調処理を行なって信号
線400に出力する。このため、図8に示すようなラプ
ラシアンフィルタを用いて注目画素と周囲画素に対し重
み付きの乗算を行ない、その結果を加算したものを注目
画素位置の値とするものである。図7において、51a
〜51bは1ライン分の多値データを保持するラインメ
モリ、52a〜52iは注目画素とその周囲画素の値を
保持するフリップフロップ、53は図8に示すようなフ
ィルタの係数を保持する荷重テーブル、54はフリップ
フロップ52a〜52iに保持されているデータ各々に
対し、その位置に対応した重みを乗ずる乗算器、55は
各々の乗算の結果を加算する加算器である。
【0021】以上の構成において、データ線300より
入力されたデータはラインメモリ51aとフリップフロ
ップ52aに保持される。データ線300にデータが入
力されるごとにデータはラインメモリ51a〜51bと
フリップフロップ52a〜52iにシフトされていき、
逐次画素ごとに処理が行なわれる。
【0022】ここで、フリップフロップ52eが注目画
素に対応し、他のフリップフロップには、注目画素位置
の8近傍周囲画素の値が格納される。この各々の画素の
値に対し、それぞれの位置に対応する重みが荷重テーブ
ルより読み出されて乗算器群54の入力となる。乗算器
群54では、画素ごとの重み演算がパラレルに行なわ
れ、画素数分の出力(本実施例では、“9”)が行なわ
れ、加算器55の入力となる。加算器55では、これら
入力の全ての加算が行なわれ、加算結果がデータ線40
0へ出力される。
【0023】<変倍回路の説明 (図9〜図15)>次
に、多値画像データを縮小処理する変倍回路5の詳細を
以下に説明する。まず、変倍回路5による画像の縮小処
理は、画像クロック及びライン同期信号の間引きにより
行われる。ここでは、構成が簡単なことから変換画像が
原画素の最近接の画素値をとるSPC法(Selected Pix
el Coding)を例に説明する。なお、説明に先立ち、縮小
後の画像クロックCLK3及びライン同期信号DB3を
出力するタイミング制御回路1の詳細を図9を参照して
説明する。
【0024】同図において、110は基本クロックを発
生させる水晶発振子、120は画像クロックCLK1,
CLK2及びライン同期信号DB1,DB2を出力する
画像クロック及びライン同期信号選択部、130は変倍
回路の主走査縮小率に応じて任意のクロック間引きを行
なう主走査画像クロック制御回路、140は変倍回路の
副走査縮小率に応じて任意のライン同期信号の間引き処
理を行なう副走査ライン同期信号制御回路である。
【0025】以上の構成において、外部から入力される
基準クロックCLK0に基づいて、画像クロック及びラ
イン同期信号選択部120は整数倍拡大回路2における
主走査方向の拡大率に応じて基本クロックを分周した画
像クロックCLK1,CLK2と、また整数倍拡大回路
2における副走査方向の拡大率によって決まるライン同
期信号DB1,DB2を選択して出力する。そして、出
力された画像クロックCLK2は、主走査画像クロック
制御部130に入力され、ここで変倍回路5における縮
小率に応じて入力画像クロックCLK2が間引き処理さ
れ、縮小された画像データの画像クロックCLK3が出
力される。また同様に、変倍回路5での副走査方向の縮
小処理であるライン同期信号DB2の間引き処理が副走
査ライン同期信号制御回路140において行なわれ、変
倍された画像データのライン同期信号DB3が出力され
る。
【0026】次に、上述した主走査画像クロック制御部
回路130の詳細な動作を図10を参照して以下に説明
する。例えば、主走査方向をγx /Rx (γx ,Rx
縮小率によって決まる任意の整数)に縮小する場合(γ
x <Rx )、図10に示すように、原画素を距離γx
とに配置すると、変換画素は距離Rx ごとに配置され
る。ここで、△X=Rx−γx とおき、一番目の原画素
と変換画素の座標を原点に位置合わせすると、2番目の
原画素と変換画素の距離の差は△X、また3番目の距離
の差は2△Xと、原画素ごとに△Xが加算されていく。
ここで、加算された結果が原画像間の距離γx より大き
くなるごとに、加算結果より距離γx を減算し、そのと
き原画像の座標を一つ送る。このように、順次原画像と
変換画像との距離の差を演算し演算結果に応じて原画像
の座標を送ると、縮小率に応じてある一定の割合で原画
像が送られ、残りの画素を変換画素とすることにより、
縮小率に応じた間引き処理が行なわれることになる。こ
こで、座標原点での原画像と変換画像との距離の差をγ
x /2として同様な演算処理を行うと、変換画像は原画
像に対して最近接の画素が選択されるように原画像の間
引きが行なわれ、SPC法(Selecteted PixelCoding
)と等化になる。
【0027】ここで、原画像の主走査方向の画素サイズ
をγx =256として、主走査画像クロック制御回路1
30の動作を図11及び図12を参照して詳細に説明す
る。図11において、410,420はDフリップフロ
ップ、430はキャリー信号線を有する8ビット出力の
加算器、440はクロックCLK2にゲートをかけるゲ
ート回路である。図示するように、△XがCLK2に同
期して加算器430に入力される。ここで、△Xは変倍
率に応じて決まる値で、例えば8/11に縮小する場
合、△X=256×11/8−256=96となる。ま
た、リセット時に加算器430の出力はγx /2=12
8となる。出力線405に出力される加算処理の結果は
Dフリップフロップ420に入力され、CLK2に同期
して加算器430に入力される。加算器430ではDフ
リップフロップ420とDフリップフロップ430より
出力される値が画像クロックCLK2に同期して加算さ
れ、順次△Xが1つ前の加算結果に加算されることにな
る。ここで、加算器430の出力のうち8ビットのデー
タのみが、信号線405を介してDフリップフロップ4
20に戻される。
【0028】従って、加算結果がγx (256)以上に
なるごとに、γx の減算が行なわれることになる。ま
た、ゲート440に入力される画像クロックCLK2
は、出力線406により出力された加算器430のキャ
リー信号によってマスク処理が行なわれ、CLK2のク
ロック間引きされた画像クロックCLK3が出力され
る。図12に示すように、画像クロックCLK2に同期
して入力される画像データをCLK3によりサンプリン
グすることで主走査方向の間引き処理が行なわれる。ま
た、図9に示す副走査ライン同期信号制御部140は主
走査画像クロック制御回路130と同様に構成され、ラ
イン同期信号DB2に対して間引き処理し、DB3を出
力する。そして、主走査方向と同様に、ライン同期信号
の間引きにより副走査方向の縮小が行なわれることにな
る。
【0029】本実施例では、変倍回路5として画像クロ
ック及びライン同期信号の間引きにより原画像を間引き
縮小する場合を説明したが、原画像データを用い、演算
処理によって変換画像を求め変倍処理を行なうことも可
能である。以下、この場合の変倍処理を説明する。
【0030】上述したように、図9に示す主走査画像ク
ロック制御回路130及び副走査ライン同期信号制御回
路140より、出力として原画像と変倍画像の距離の差
を得ることができる。従って、原画像と変倍画像の位置
関係から変換画素近傍の原画像データの重み付けを行な
い、変換画素濃度を算出することで、SPC法より濃度
保存性に優れた変倍多値濃度データを得ることができ
る。重み付けの方法としては、距離反比例法や図15に
示すように、変換画素が原画素に占める面積占有率を用
いることもできる。ここで、図中の破線で囲まれた部分
を原画素、実線で囲まれた部分を変換画素とする。
【0031】図13,図14は、面積占有率を用いた場
合の濃度演算回路の構成を示すブロック図である。ここ
で610は各ラインメモリ610a,610b,610
cで構成されるラインメモリ群、620はシフトレジス
タ群、630は個々の画素の重みを変換画素と原画素と
の位置関係から算出する重み係数演算回路、640は複
数の乗算器640a,640b,640c,640d,
640e,640f,640g,640h,640iで
構成される乗算器群、そして、650は加算器である。
このような構成において、変換画素(着目画素)の近傍
の原画素(周辺画素)のデータは多値化回路3で示した
場合と同様にラインメモリ群610及びシフトレジスタ
群620により得ることができる。この実施例では、5
0%以上の縮小時に、変換画素が原画素に対して最大9
画素の影響を受けることを考慮し3画素×3ラインのマ
トリックスデータを上述の回路により取り出す例を示
す。また、前述した多値化回路3で示した時と同様に、
参照画素は任意に取ることが可能である。
【0032】次に、重み係数演算回路630により出力
される重み係数の算出方法を以下に説明する。図15に
示すように、前述した主走査画像クロック制御回路13
0及び副走査ライン同期信号制御回路140より出力さ
れる加算結果及びキャリー信号(△xx,△yy)を用
い、変換画素が原画素により分割される個々の辺の長さ
(Rx−△xx,γx ,△xx−γx ,RY −△yy,
γY ,△yy−γY )をそれぞれ求める。ここで△x
x,△yyはキャリー信号を含む原画素と変換画素の距
離の差である。また変換画素が原画素の3画素にまたが
らない場合には、個々の辺の長さはそれぞれRx −△x
x,△xx,RY −△yy,△yyで表わされる。次
に、上述の各辺の長さより変換画素が原画素に占める面
積を算出する。例えば原画素Aに占める変換画素の面積
aは、(Rx−△xx)×(RY −△yy)、原画素B
に占める変換画素の面積bは、γx ×(RY −△y
y)、以下同様に、c,d,e,f,g,h,iを計算
する。そして、個々の面積a,b,c,d,e,f,
g,h,iを変換画素の面積で規格化したものを、対応
するそれぞれの画素に対する重み係数として用いる。ま
た、重み付けは、主走査画像クロック制御回路130及
び副走査ライン同期信号制御回路130より出力される
原画像と変倍画像の距離の差△xx,△yyにより一義
的に決まるので、△xx,△yyをテーブルのアドレス
とするROMテーブルに重み付けデータを格納してお
き、重み係数演算回路630の代りとしても良い。また
距離反比例法の場合も同様にROMにより構成可能であ
る。
【0033】次に、上述の重み係数演算回路630より
得られる重み付けデータに基づいて原画素濃度の重み付
けが行なわれる。この処理は、乗算器640a〜640
iにより原画素濃度値に対する積が求められ、個々の乗
算器よりの出力の総和を加算器650で求め、最終的に
変換画像の濃度値として出力する処理である。
【0034】<2値化回路の説明 (図16〜図18)
>図16は、図1に示す2値化回路6の具体的な構成例
を示す図である。2値化回路6は、前述した多値化回路
3において多値データに変換された画像データを再び2
値データに変換し、2値の変倍画像データを出力する。
2値化方式としては、ディザ法や平均誤差最小法等の全
ての2値化方式を利用できる。ここでは、2値化する際
に発生する誤差を周囲画素に拡散して2値化すること
で、濃度保存性の良い変倍画像を得ることができる誤差
拡散法を用いる。
【0035】以下、誤差拡散処理を用いた2値化回路6
の詳細を図面を参照して説明する。図16において、5
1a〜51dはデータをラッチするDフリップフロッ
プ、52a〜52dは加算器、530は1ライン遅延用
のラインメモリ、540は比較器、そして、560は誤
差配分制御回路である。
【0036】以上の構成において、まず変倍回路5より
出力された多値(例えば6ビット、0〜63)濃度の画
像データが信号線500を介して画像クロックCLK3
及びライン同期信号DB3に同期して入力される。ここ
で入力された多値濃度データ(着目画素位置(i,j)
に対応する原画像多値濃度データ)は、当該画素位置に
配分される誤差の総和と加算器52dで加算され、その
値が信号線から比較器540と誤差配分制御回路560
へそれぞれ出力される。そして、比較器540では、信
号線上のデータと一定の閾値TH(例えば6ビットデー
タの場合32)との比較を行ない、信号線上のデータが
閾値THより大きければ“1”(黒)を、小さければ
“0”(白)を画像クロックCLK3及びライン同期信
号DB3に同期して信号線600へ出力する。
【0037】次に、誤差配分制御回路560では、2値
化の結果に応じて、出力が白ならば信号線550から入
力されるデータを、また出力が黒ならば信号線550と
定数T(6ビットデータの場合63)との差分を誤差と
して、周囲の画素に配分する誤差量56a〜56dを算
出する。誤差量信号56a〜56dは、図17に示すよ
うに着目画素位置を(i,j)とした時、その周囲画素
(i−1,j+1)、(i,j+1)、(i+1,j+
1)、(i+1,j)に既に配分された誤差量と加算器
52a〜52dでそれぞれ加算される。また、ここでは
誤差を配分する画素数を着目画素の4画素としている
が、これに限るものではなく、容易に増減できるもので
ある。
【0038】上述の誤差配分回路560の詳細な構成を
図18を参照して以下に説明する。図中、561は減算
器、562はセレクタ、563a〜563dは所定の乗
算を行なう乗算器である。まず減算器561では、原画
像濃度に配分誤差を加えた補正濃度の信号550と信号
線570からの信号(定数T=63)との差分(信号5
50−定数T)が算出され、セレクタ562に出力され
る。セレクタ562は、信号線500から入力された2
値化結果に応じて2値化結果が“0”(白)ならば前者
(信号550)を、また2値化結果が“1”(黒)なら
ば後者(信号550−T)を選択し、乗算器563a〜
563dへ出力する。ここで、乗算器563a〜563
dは、図18に示すように、着目画素(i,j)に対し
て各々w1 〜w4 の重みをもつ周辺画素(i−1,j+
1)、(i,j+1)、(i+1,j+1)、(i+
1,j)に対応しており、重みに応じて以下に示すよう
な乗算を行って信号線56a,56b,56c及び56
dへ結果を出力する。
【0039】
【数1】 以上説明した2値化方式により、擬似中間調に対して濃
度保存性に優れた変倍2値画像を得ることが可能とな
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力される2値のデジタル画像が擬似中間調の場合でも
文字画像の場合でも、2値多値変換処理を行ない、個々
の画素を多値濃度に変換した後、変倍処理を行なうため
高品位な擬似中間調画像を得ることができる。また、2
値多値変換後の多値画像に対し、エッジ強調処理を施す
ことで、多値化時に発生しがちな文字・線画のエッジ部
のぼけを防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における画素密度変換装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】本実施例における変倍処理を示すフローチャー
トである。
【図3】
【図4】図1に示す多値化回路の構成を示すブロック図
である。
【図5】4×4の画像データと座標の関係を説明する図
である。
【図6】多値化処理のウインドゥの重み付け割合を示す
図である。
【図7】図1に示すエッジ強調回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】本実施例におけるエッジ強調フィルタを示す図
である。
【図9】図1に示すタイミング制御回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図10】変倍回路における原画像と変換画像の位置関
係を示す図である。
【図11】任意倍率での縮小時のクロック間引きを説明
する図である。
【図12】主走査方向の縮小を説明するタイミングチャ
ートである。
【図13】
【図14】演算により縮小画素濃度を求める回路の構成
を示すブロック図である。
【図15】縮小変倍時の重み付けを説明するための図で
ある。
【図16】図1に示す2値化回路の構成を示すブロック
図である。
【図17】着目画素と誤差を配分する画素との関係を示
す図である。
【図18】図16に示す誤差配分制御回路の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 タイミング制御回路 2 整数倍拡大回路 3 多値化回路 4 エッジ強調回路 5 変倍回路 6 2値化回路 7 セレクタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2値画像データを主走査方向,副走査方
    向に任意のサイズに変換する画素密度変換装置であっ
    て、 入力された2値画像を主走査方向,副走査方向にそれぞ
    れ任意の整数倍に拡大する拡大手段と、 拡大処理時には、前記拡大手段で拡大された2値画像に
    対し、また縮小処理時には、前記入力された2値画像に
    対し、着目画素とその周囲画素の濃度により、着目画素
    の多値濃度を算出する2値多値変換手段と、 該2値多値変換手段で多値化された多値画像データに対
    し、エッジ強調処理を行うエッジ強調手段と、 該エッジ強調手段でエッジ強調された画像に対し、主走
    査方向,副走査方向にそれぞれ任意の倍率で縮小する変
    倍手段と、 該変倍手段で縮小された多値の画像データを2値化する
    2値化手段とを有することを特徴とする画素密度変換方
    式。
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