JPH0540113A - 金属成分分析装置 - Google Patents

金属成分分析装置

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JPH0540113A
JPH0540113A JP1810391A JP1810391A JPH0540113A JP H0540113 A JPH0540113 A JP H0540113A JP 1810391 A JP1810391 A JP 1810391A JP 1810391 A JP1810391 A JP 1810391A JP H0540113 A JPH0540113 A JP H0540113A
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JP1810391A
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Tatsuya Funabashi
達也 船橋
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 濃縮カラム8,9に対して試料液を導入する
濃縮時間を自由に設定することができる、例えば一定の
時間をおいて間欠的に試料液を導入することによって、
長時間にわたる濃縮処理を可能とし、金属濃度の変化が
少ない定常時(試料液を排出する装置の定常時)におい
て低いコストで金属濃度分析を行うことが可能な金属成
分分析装置の提供を目的とする。 【構成】 制御部Cに、濃縮処理の全体時間、この全体
時間の中で試料液供給手段により試料液を供給させる試
料液供給時間等の濃縮条件を設定し、この濃縮条件に従
って濃縮処理を行わせるようようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イオン交換分離法を
用いて、特に、超純水中の微量な金属成分を効率良く分
析できるようにした金属成分分析装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図17を参照して金属成分分析装置の概
略構成について説明する。図中符号1は自動流路切換弁
であって、この自動流路切換弁1の出口には試料液供給
路30が接続されている。前記試料液供給路30には、
送液ポンプ2、反応器3、オーバーフロー容器4、三方
自動切換弁5、加圧ポンプ6、圧力センサ6Aが取り付
けられている。そしてこの試料液供給路30は最終的に
第1の四方自動切替弁7に接続されている。この第1の
四方自動切替弁7には、第1の濃縮カラム8への流入路
8aと第2の濃縮カラム9への流入路9aと、溶離液供
給路31とが接続されている。溶離液供給路31には、
加圧ポンプ17と溶離液貯留部18が設けられている。
前記第1の濃縮カラム8からの流出路8bと第2の濃縮
カラム9からの流出路9bは第2の四方自動切替弁10
に接続されている。この第2の四方自動切替弁10に
は、さらに分離カラム11と吸光光度計12とからなる
分析手段32につながるライン33と排水路34につな
がるライン35とが接続されており、ライン35には流
量計19が取り付けられている。つまり、前記第1の四
方自動切替弁7は試料液供給路30が流入路8a・9a
に分岐される分岐部に設けられ、第2の四方自動切替弁
10は流出路8b・9bがライン33に合流した合流部
(分岐部)に設けられ、前記濃縮カラム8あるいは濃縮
カラム9に対して、分析手段32あるいはライン35に
対して選択的に試料液、溶離液を供給するものである。
【0003】次に、この金属成分分析装置の詳細な構成
とその動作について説明する。前記自動流路切換弁1に
は、6つの試料液流入路1A〜1Fが接続され、この試
料液流入路1A〜1Fには、試料液を排出する装置(図
示略)から排出された試料液が送り込まれるようになっ
ている。そしてこれら試料液流入路1A〜1Fの一つが
試料液供給路30に選択的に接続される。試料液供給路
30に流入した試料液は送液ポンプ2によって反応器3
に送られる。反応器3の上流側には、塩酸等の反応液が
貯留された反応液貯留部15と送液ポンプ16とを備え
た反応液供給路37が接続されており、試料液中の金属
をイオン化するための反応液が試料液に添加される。そ
して、この反応液が添加された試料液は反応器3中にて
混合された後、所定温度に加熱され、その結果、試料液
中の金属がイオン化される。この反応器3を通過した試
料液はオーバーフロー容器4に一旦貯留されるととも
に、一定の貯留量を越えた試料液は符号L2 で示すライ
ンを通じて排水路34に排出される。オーバーフロー容
器4を通過した試料液は三方自動切替弁5に達する。三
方自動切換弁5は、試料液供給路30を流れる試料液の
一部を、符号L3 で示すラインを通じて排水路34に導
くものである。すなわち前記自動流路切換弁1が切り換
えられて別の試料液が供給された場合に、まず、ライン
L3 側に流路を切り換えて、自動流路切換弁1と三方自
動切替弁5との間に残留していた先の試料液を完全に洗
い流す。そしてこの後流路を切り換えて試料液を試料液
供給路30(の加圧ポンプ6側)に向けて流す。なお、
前記自動流路切換弁1による試料液流入路1A〜1Fの
選択、及び三方自動切替弁5の切替は制御部Cから出力
される信号に基づき行われるようになっている。
【0004】三方自動切替弁5を通過した試料液は加圧
ポンプ6により加圧される。なお、この加圧ポンプ6に
よって試料液が所定圧以上に加圧された場合には、圧力
センサ6Aから、制御部Cに対して加圧ポンプ6の動作
を停止させるための検出信号を出力するようになってい
る。加圧ポンプ6により加圧された試料液は第1の四方
自動切替弁7によって第1の濃縮カラム8あるいは第2
の濃縮カラム9に供給される。この第1の四方自動切替
弁7と第2の四方自動切替弁10は、試料液供給路30
から供給される試料液を濃縮カラム8あるいは9を通過
せしめたあとライン35を経て排水路34に導く金属イ
オン濃縮工程の流路と、溶離液供給路31から供給され
る溶離液を濃縮カラム9あるいは8を通過せしめたあと
分析手段32に導く金属イオン溶離工程の流路とを、濃
縮カラム8,9に対して交互に形成するものである。こ
の四方自動切替弁7,10の切り換えは、流量計19で
測定したライン35を通過する試料液の流量値が設定の
値になったときに制御部Cから発信される信号によって
行なわれる。
【0005】また、試料液が濃縮カラム8あるいは9を
通過すると試料液中の金属イオンが濃縮カラム8あるい
は9に吸着される(前記金属イオン濃縮工程)。この濃
縮カラム8あるいは9に吸着された金属イオンは、溶離
液供給路31から供給される溶離液により濃縮カラム
8,9から溶離されて分析手段32に運ばれる(前記金
属イオン溶離工程)。なお、この加圧ポンプ17によっ
て溶離液が所定圧以上に加圧された場合には、圧力セン
サ17Aから制御部Cに対して加圧ポンプ17の動作を
停止させるための検出信号を出力するようになってい
る。また、分析手段32に運ばれた金属イオンは、分離
カラム11で精製されたあと発色液供給路38からの発
色液により発色され、吸光光度計12で濃度測定され
る。なお、前記発色液は符号20で示す送液ポンプによ
り発色液貯留部21から発色液供給路38に供給され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された金属成分分析装置では、試料液供給路30
から供給される試料液を濃縮カラム8あるいは9を通過
せしめたあとライン35を経て排水路34に導く金属イ
オン濃縮工程(濃縮処理)により、試料液中の金属イオ
ンを、濃縮カラム8あるいは9に吸着させるようにして
いるが、このような金属イオン濃縮行程の全体時間は短
いものであり、かつこのような金属イオン濃縮行程と、
濃縮カラム8,9に吸着した金属イオンを溶離させる金
属イオン溶離行程とが短い時間のサイクルで繰り返し行
われるものであるので、以下のような効果と不具合とが
発生することになる。すなわち、このような短いサイク
ルで濃縮、溶離を繰り返した場合に、金属イオンの濃度
検出値を短時間に多く得ることができ、これによって試
料液の濃度変化をリアルタイムで知ることができ、急激
な金属濃度の変化に即座に対処できる。例えば、試料液
を排出する装置の起動時など、試料液の金属濃度の変化
が起こり易い状態にある場合に、金属濃度がリアルタイ
ムで検出できる点で役に立つものである。一方、試料液
を排出する装置の状態が安定して定常状態となった場合
には、金属濃度の変化がそれ程生じ得ないにも拘らず、
短いサイクルで濃縮、溶離が行われ、これによって大量
の溶離液、試薬を消費し、ランニングコストが高くなる
という不具合があった。
【0007】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであって、濃縮カラムに対して試料液を導入する濃
縮時間を自由に設定することができる、例えば一定の時
間をおいて間欠的に試料液を導入することによって、長
時間にわたる濃縮処理を可能とし、金属濃度の変化が少
ない定常時(試料液を排出する装置(図示略)の定常
時)において低いコストで金属濃度分析を行うことが可
能な金属成分分析装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、試料液中に含有される金属成分をイオ
ン化してpH調整をした後、前記金属成分を濃縮カラム
に吸着させ、更に該濃縮カラムに吸着された金属成分を
溶離液により溶離することにより、該金属成分の濃度を
測定するようにした金属成分分析装置において、前記濃
縮カラムに対して試料液を供給するための試料液供給手
段と、前記試料液供給手段を制御して、前記濃縮カラム
に対して金属成分を吸着させる濃縮処理を行わせる制御
部とを具備し、前記制御部に、前記濃縮処理の全体時
間、前記全体時間の中で試料液供給手段により試料液を
供給させる試料液供給時間等の濃縮条件を設定し、この
濃縮条件に従って濃縮処理を行わせるようにした。
【0009】
【作用】この発明によれば、制御部に、濃縮処理の全体
時間、この全体時間の中で試料液供給手段により試料液
を供給させる試料液供給時間等の濃縮条件が設定され、
この濃縮条件に従って濃縮処理を行うようにしたので、
濃縮カラムによる試料液の濃縮パターンを自由に設定す
ることができ、これによって例えば試料液供給手段を一
定時間毎に駆動させるような設定を行って、長時間に亙
って間欠的に試料液をサンプリングさせることも可能と
なる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1を参照して
説明する。なお、本実施例において、従来の技術で示し
た図17と構成を共通にする箇所に同一符号を付して説
明を簡略化する。
【0011】《不溶解金属成分を除去するための構成》
試料液供給路30aの送液ポンプ2下流側には流路切換
弁41が接続され、この流路切換弁41には、流路42
及び濾過路43の一端部がそれぞれ接続されている。ま
た、これら流路42及び濾過路43の他端部はそれぞれ
流路切換弁44を介して試料液供給路30bに接続され
ている。また、濾過路43の途中には、試料液中の不溶
解金属成分を濾過する濾過フィルタが内蔵された濾過部
45が設けられており、この濾過路43を試料液が通過
することにより、濾過部45により試料液中の不溶解金
属成分が濾過されるようになっている。なお、流路切換
弁41及び流路切換弁44は、それぞれ、制御部Cによ
り切換動作が制御されるようになっている。
【0012】上記のように構成された金属成分分析装置
によれば、流路切換弁41及び44により試料液を流路
42へ通過させた場合、この試料液は、試料液供給路3
0bへ送り出された後、反応液が供給され、反応器3に
て、反応調整されることにより、試料液中に含有してい
た金属成分の全てがイオン化され、その後、分析手段3
2にて、全ての金属成分の分析が行なわれる。また、流
路切換弁41及び44により試料液を濾過路43へ通過
させた場合、この試料液は、濾過部45にて試料液中に
含有している不溶解金属成分だけが濾過され、試料供給
路30bへ送り出され、その後、分析手段32にて試料
液中の金属成分の分析が行なわれる。つまり、濾過路4
3へ通過させた試料液は、不溶解金属成分が除去されて
いることより、試料液中に溶解していた金属成分のみの
分析が行なわれるようになっている。
【0013】《pH調整部、還元剤供給部、pHセンサ
の構成》図において、符号50で示すものはpH調整部
である。このpH調整部50は中空状の容器の内部にイ
オン交換膜を設けた構造になっており、このイオン交換
膜によって、容器の内部には2つの空間部が形成されて
いる。そして、これら二つの空間部の一方側には反応液
(酸性溶液)が添加された試料液が供給され、また、他
方側の空間部にはpH調整用の中和液として、アルカリ
性の中和液、例えば0.1〜1規定の水酸化テトラメチル
アンモニウム溶液が供給され、前記イオン交換膜を介し
て、試料液から中和液中へ塩素イオン(反応液の塩酸中
に含まれていたもの)が移動し、また中和液から試料液
中へは水酸イオンが移動する。すなわち、両者の間でイ
オン交換が行なわれることになって、試料液中の水素イ
オン濃度が低下し、pHが上昇して中性に近づく。な
お、前記pH調整部50への中和液の供給・排出は、中
和液供給路55と中和液流出路56とを通じてそれぞれ
行う。また、前記中和液供給路55には、中和液貯留部
57から送液ポンプ58により中和液を吸い上げるよう
にし、また、前記イオン交換された後の中和液は中和液
流出路56を経由して排水路34に導かれるようになっ
ている。
【0014】また、前記pH調整部50の下流側には還
元剤供給部が設けられている。この還元剤供給部は、鉄
の成分を三価から二価の状態に還元する還元剤(アスコ
ルビン酸溶液)が貯留される還元剤貯留部60と、前記
還元剤を還元剤供給路60aを経て試料液供給路30
(30c)に添加するための送液ポンプ59とから構成
されるものである。また、前記還元剤供給路60aと試
料液供給路30(30c)との合流部下流側にはpHセ
ンサ61が設けられている。このpHセンサ61は、前
記pH調整部50においてpH調整された試料液のpH
を監視するものであり、また、このpHセンサ61から
出力された検出信号に基づき、制御部Cが送液ポンプ5
8による中和液の送液量を制御するものである。なお、
上記pH調整部50の設置位置は上記実施例に限定され
るものではなく、試料液が流れる配管中における濃縮カ
ラム8,9より上流側であれば、いずれの位置であって
も良いのはもちろんである。また、試料液のpHが高い
場合には、中和液として酸を用いれば良い。
【0015】《冷却部の構成》前記pH調整部60と反
応器3との間の試料液供給路30cの一部は、コイル状
に形成されており、このコイル状に形成されたコイル部
30c′には、その側方に設けられた冷却ファン49か
ら冷却風が供給されるようになっている。つまり、反応
器3によって加熱された試料液がコイル部30c′を通
過する際に、冷却ファン49から供給される冷却風によ
り冷却されるようになっており、反応器3にて加熱され
ることにより試料液中に発生する蒸気を消滅するように
なっている。また、前記反応器3にも冷却ファン62が
設けられている。この冷却ファン62は、ドラム状のヒ
ータ(図示略)に試料液供給路30bをスパイラル状に
巻回してなる反応器3を周囲から全体的に冷却するもの
であって、その冷却は金属成分の分析処理が終了した際
に行うものである。
【0016】《チェック弁63の構成》前記三方自動切
換弁5の排水路34に通じる流路30eの途中にはチェ
ック弁63が設けられている。このチェック弁63は、
前記pH調整部50より吐出される試料液の吐出圧力に
より開動作されるものである。そして、このようにチェ
ック弁63を設けた場合には、サイフォン現象により供
給路30c内の試料液が全てドレンに通じる排出路34
に流れることがない。なお、図1ではpHセンサ61と
このチェック弁63との間に三方自動切換弁5を設けた
が、これに代えて第2図に示すような三方継手47及び
チェック弁48を設けても良い。これら三方継手47及
びチェック弁48について説明すると、三方継手47は
試料液供給路30cの一端に接続されており、他の二つ
の端部は、それぞれ排出路34及び試料液供給路30d
にそれぞれ接続されている。そして、チェック弁48
は、試料液供給路30cにおける加圧ポンプ6の上流側
に設けられている。また、チェック弁48は、試料液供
給路30dの圧力が、加圧ポンプ6が作動することによ
り所定値以下になった場合に開口するようになってい
る。また、試料液中の金属成分を分析するべく加圧ポン
プ6が停止すると、試料液供給路30d内の圧力が高ま
り、チェック弁48が閉鎖する。
【0017】《制御部の制御内容について》次に、図3
〜図12のフローチャート及び図13のタイミングチャ
ート、図14〜図16の試料液分析パターンを参照して
制御部Cの制御内容について説明する。なお、この制御
部Cはタイマー(図示略)を有し、この制御部Cには、
pHセンサ61、圧力スイツチ6A、17A、流量計1
9、吸光光度計12からの検出データが入力され、ま
た、反応器3に設けられた温度センサ(図示略)、各貯
留部15・60・57・18・21に設けられて各貯留
液の液量を検出する液面センサ(図示略)からの検出デ
ータが入力されるようになっている。また、この制御部
Cからは、前記各種検出データに基づき、自動流路切換
弁1(図3〜図13ではサンプリングバルブ)、三方自
動切換弁41・44、三方自動切換弁5(図3〜図13
では三方バルブ)、四方自動切換弁7・10(図3〜図
13では四方バルブ)、送液用ポンプ2・16・59・
58・20、加圧ポンプ6・17、反応器3のヒータ、
冷却ファン49・62、吸光光度計12(の0点)を制
御するための制御信号が出力されるようになっている。
【0018】また、前記制御部Cでは吸光光度計12か
らの検出データに基づき金属成分の濃度を計算するよう
になっているが、この濃度値はDで示すデータ記録部に
供給されて記録されるようになっている。また、前記制
御部Cには、前記各種データや現在の分析過程を表示す
るグラフィックディスプレーBが設けられ、更にこの制
御部Cとパソコンあるいは大型コンピュータAと接続す
ることにより、遠隔操作にて分析条件の変更や、データ
の記録、プリンタ出力、各種データのモニタを行うこと
ができる。また、図10及び図11を除く図3〜図13
において示す「P1〜P4」は送液用ポンプ2・16・5
9・58にそれぞれ対応し、「P5・P6」は加圧ポンプ
6・17にそれぞれ対応し、P7 は送液ポンプ20に対
応する。また、図10及び図11に示す「P1・P2」は
圧力センサ6A・17Aの検出値にそれぞれ対応する。
また、以下の説明において、SP(ステップ)1〜SP
13は「スタートから暖気運転」の工程を、SP14〜
SP40は「置換〜洗浄〜濃縮〜分析」の工程を、SP
41〜SP44は最終工程をそれぞれ示すものである。
【0019】<SP1〜6>図3に示すように、メイン
スイッチ(図示略)をONしてスタートさせた後(SP
1)、吸光光度計12、流量計19、pHセンサ61を
ONとする(SP2)。その後、Bのグラフィックデイ
スプレーに金属成分の各種測定条件がメニューを表示し
(SP3)、条件の改定等を行うかもしくは行わず、現
在設定されている条件で分析するかの判定を行う(SP
4)。そして、前記SP4において現在設定されている
条件で分析すると判定した場合には、スタートボタンを
ONとした後に(SP5)、サンプリングバルブ1を1
番目に設定し(試料液流入路1Aを選択した場合)、ポ
ンプ2・16・59をONとし、次いでポンプ6をON
とし、これと同時に反応器3のヒータをON、三方バル
ブ5をON(点線側に設定)とする(SP6)(図13
にT〔1〕で示すタイミング)。なお、この状態が暖気
運転を示す動作状態であり、この状態の下においては四
方バルブ7・10は共に図1に実線で示すL側に設定さ
れていて、試料液を8の濃縮カラムへ圧送させ、更に該
濃縮カラム8に供給された試料液をその金属成分が吸着
させた後にライン35を通じて排水路34に排水させ
る。また、このとき、加圧ポンプ17はONとなってい
ないので、濃縮カラム9に溶離液が供給されることはな
い。また、四方バルブ7・10は、図3〜図13に示す
四方バルブ(A)・(B)にそれぞれ対応している。
【0020】また、前記SP5の中の処理であるSP5
ー1では、後述する濃縮カラム8及び9の濃縮行程(S
P22〜24・32〜34)を行わせるための濃縮条件
を設定するようにしている。具体的には図15及び図1
6に示すように、試料液の水質(炉水,復水,給水)に
応じて、全体の濃縮時間、濃縮カラム8または/及び9
に対して実際に試料液を供給する試料液供給時間、試料
液供給時間がどれだけの時間毎に繰り返し行われるかを
示すサイクル時間が設定されるようになっている。例え
ば試料液供給時間を5分間に、サイクル時間を1時間
に、全体の濃縮時間を12時間にそれぞれ設定すること
により、12時間の間に、1時間毎に、濃縮カラム8ま
たは9に対して5分の連続した試料液供給を行わせるこ
とができるものである。なお、ここで、濃縮時間の間
は、試料液は同一の濃縮カラム8,9に対して供給され
るようになっている(すなわち、この間に、四方自動切
換弁7及び10の切り換えはない)。また、このような
試料液の供給を一定時間毎に間欠的に行わせるための濃
縮モードを設定するか、しないかは任意に選択できるも
のであり、また、前記濃縮条件は、濃縮カラム8または
9に対して、個別にまたは一括して設定できるものであ
る。また、前記5分と設定した試料液供給時間は、1回
毎に任意に設定できるものである。例えば試料液の供給
を例えば5分,10分,5分,10分,……というよう
に、あるいは10分,9分,8分,7分,……というよ
うにあるパターンを以て変化させるようにしても良い。
【0021】<SP7〜8>次に、図4に示すようにタ
イマーによる計測を開始し(SP7)、暖気運転時にお
ける経路30d、経路31内の圧力、反応器3内の温
度、各貯留部15・60・57・18・21の貯留量、
試料液のpHが適正であるか否かを判断する(SP
8)。具体的には、SP8は図10及び図11に「SP
8A〜SP8B」で示すように、圧力センサ6Aの検出
信号に基づき、加圧ポンプ6による濃縮圧力(P1)が
予め設定した設定圧力(P01〜P′01)の範囲内にある
か否か、また、圧力センサ17Aの検出信号に基づき、
加圧ポンプ17による溶離圧力(P2)が予め設定した
設定圧力(P02〜P′02)の範囲内にあるか否か、ま
た、反応器3に設けられた温度センサの検出信号に基づ
き、反応器3の温度(T)が予め設定した設定温度(T
0±2〜T′0±2)の範囲内にあるか否かをそれぞれ検出
判断し、前記圧力(P1・P2)、温度(T)が前記範囲
外に所定時間継続してある場合に異常とみなして、該異
常内容をグラフィックデイスプレーBに表示し、更に、
ポンプ2・6・16・17・20・58・59、反応器
3のヒータをOFFとし、冷却ファン49・62を適宜
ONさせる。
【0022】また、図11〜図12に「SP8C」で示
すように、各貯留部15・60・57・18・21に設
けられている液面センサ(図示略)からの検出データに
基づいて、反応液として貯留されている塩酸の貯留量
(H2)、還元剤として貯留されているアスコルビン酸
の貯留量(H3)、中和液の貯留量(H4)、溶離液の貯
留量(H6)、発色液の貯留量(H7)が、予め定められ
た基準となる貯留量(H20,H30,H40,H60,H70)
より少ないか否かを判定し、少ない場合に異常としてそ
の異常内容をグラフィックデイスプレーBに表示する。
また、図12に「SP8D」で示すように、pHセンサ
61からの出力データに基づいて、pHが設定値(pH
1)より低い場合に中和液の供給量大とし、また、pH
が設定値(pH2)より高い場合に中和液の供給量を小と
設定させるようにしている。なお、前記SP8A中にお
いて、加圧ポンプ17が駆動されていない状態では「P
2」に係る判断は行わず、次のSP8Bに進む。
【0023】<SP9〜12>前記SP8において、加
圧ポンプ6・17の供給圧力、反応器3内の温度、各貯
留部15・60・57・18・21の貯留量、試料液の
pHが適正であると判断された場合には、図3に示すよ
うに、前記反応器3の温度が100〔℃〕以上あるか否
かを判定し(SP9)、YESの場合に冷却ファン4
9、加圧ポンプ17、送液ポンプ20を駆動させる(S
P10)。これにより、前記濃縮カラム9には溶離液が
供給されて洗浄させられることになる。なお、前記SP
9において、タイマーにより、予め設定しておいた設定
時間(T0)の計測を開始する(このときのタイミング
を図13にT〔2〕で示す)。その後に、予め設定して
おいた時間(T0)の1/2が経過したか否かを判定し
(SP11)、YESの場合に四方バルブ7・10を共
にR側(図1に点線で示す側)に切換えるとともに、三
方バルブ5をOFF(図1に実線で示す状態)とし、加
圧ポンプ6をOFFする(SP12)(このときのタイ
ミングを図13にT〔3〕で示す)。これによって、濃
縮カラム9内には試料液が供給されずに溶離液により洗
浄された状態が保持され、また、濃縮カラム8に吸着さ
れた金属イオンは溶離液により検出手段32にまで圧送
されられて吸光度が検出されることになる。しかし、こ
のときは暖機状態であるため、制御部Cへの検出データ
の送信はしない。そして、前記SP12が終了した後に
は、前記図10及図11〜図12に示すSP8A〜SP
8Dのフローを繰り返した後、以下のSP13に進む。
【0024】<SP13>タイマーの計測時間が予め設
定した時間(T0−5(min))に達したときに、検出手
段32の吸光光度計12の0点をONとするパルス信号
を出力し、検出手段32のキャリブレーションを行う。
この結果、検出手段32の出力値のベースライン(0ラ
イン)は、分離カラム11側より流入する試料液の濃度
に拘わらず一定のベースとなる。
【0025】<SP14>そして、タイマが設定時間
(T0)を計測した後には、装置の暖機運転が終了し、
再度7・10の四方バルブをL側(図1に実線で示す
側)とし、更に、三方バルブ5をON(図1に点線で示
す側)として、加圧ポンプ6を駆動させる。これによ
り、濃縮カラム8に試料液が、濃縮カラム9に溶離液が
供給され、試料液の分析作業が開始される(このときの
タイミングを図13にT〔4〕で示す)。また、このと
き同時に、PHを調整するための送液ポンプ58を駆動
させるようにしている。なお、前記予め設定しておいた
T0は濃縮カラム8・9の初期洗浄を行わせる時間であ
る。また、前記送液ポンプ58はPHセンサ61の検出
データに基づき試料液が中性となるように駆動が制御さ
れるものである。以下、SP15〜SP28により濃縮
カラム8による金属成分の分析フローを説明し、SP2
9〜SP38により濃縮カラム9による金属成分の分析
フローを説明する。
【0026】<SP15〜19>ヒータの温度が前述し
た設定値の範囲内にあることを条件にして(SP1
5)、このときから濃縮カラム8又は9内に金属イオン
を高い効率で吸着させるためにpH調整用ポンプ58を
作動させる(SP16)。ここで装置内のpHが均一に
なるようにタイマーに設定時間(T1)の計測を開始さ
せる(SP17)。なお、このとき試料液のpHはpH
センサ61にて検出する。また、前記設定時間(T1)
は濃縮カラム8に対して試料液を供給して該試料液中の
金属成分を濃縮カラム8に吸着させ、また、濃縮カラム
9を溶離液により洗浄させるための時間であり、この設
定時間(T1)をカラム8の「置換時間」、カラム9の
「洗浄時間」とする(図14参照) タイマーが設定時間(T1)を計測すると(SP1
8)、図5のフローに示すように三方バルブ5をOFF
(図1に実線で示す側)、加圧ポンプ6をOFFとし、
これと同時に四方バルブ7をのみをR側(図1に点線で
示す側)に設定する(SP19)(このときのタイミン
グを図13にT〔5〕で示す)。
【0027】<SP20〜22>タイマーにより、予め
設定された設定時間(T2)の計測を開始させる(SP
20)。この間、前記濃縮カラム8に吸着された金属成
分が溶離されてライン35を通じて排水路34に排出さ
れる。また、このとき三方バルブ5はOFFの実線側に
あり、かつ加圧ポンプ6は停止しているので濃縮カラム
9は洗浄された状態がそのま保持されることになる。な
お、前記SP20の設定時間(T2)を濃縮カラム8の
「洗浄時間」、濃縮カラム9の「停止時間」とする(図
14参照)。そして、タイマが設定時間(T2)を計測
すると(SP21)、三方バルブ5をON(図1に点線
で示す側)、四方バルブ7のみをL側(図1に実線で示
す側)に設定し、更にポンプ6をON、ポンプ17、2
0をOFFに設定する等の処理を行う(SP22)(こ
のときのタイミングを図13にT〔6〕で示す)。
【0028】<SP23〜25>タイマーにより、予め
設定された濃縮時間(T3)の計測等を開始させる(S
P23)。この間、濃縮カラム8内へ試料液が圧送され
て、該濃縮カラム8内に試料液の金属成分が吸着された
後、ライン35を経て排水路34に排出される。また、
このとき加圧ポンプ17は停止しているので濃縮カラム
9は停止した状態が保持されることになる。ここで、前
記SP5−1において、濃縮条件(濃縮モード選択時)
が設定されていた場合には「濃縮時間」中に、制御部C
は三方バルブ5及び加圧ポンプ6に対して以下のような
動作を行わせる。すなわち、前記SP5−1において、
全体の濃縮時間、濃縮カラム8,9に対して試料液を供
給する時間である試料液供給時間、試料液供給時間がど
れだけの時間毎に繰り返し行われるかを示すサイクル時
間が設定されている場合には、これら濃縮時間、試料液
供給時間、サイクル時間(図16参照)に従って、長時
間の濃縮処理を行わせるものである。具体的には、図1
5の変更濃縮モード(b)に示すように例えば試料液供
給時間を5分間に、サイクル時間を1時間に、全体の濃
縮時間を12時間にそれぞれ設定することにより、12
時間の間に、1時間毎に、濃縮カラム8に対して5分の
連続した試料液供給を行わせることができるものである
(前記サイクル時間の中で試料液供給時間の経過中は、
図13のタイミングチャートに示すように、加圧ポンプ
6がON状態、三方バルブ5がON状態(点線側)に設
定され、また、前記試料液供給時間以外の経過中は、加
圧ポンプ6がOFF状態、三方バルブ5がOFF状態に
設定される。すなわち、加圧ポンプ6及び三方バルブ5
が一定時間毎に駆動されるものである。
【0029】なお、SP23で設定された濃縮時間(T
3)をカラム8の「濃縮時間」、カラム9の「停止時間」
とする(図14参照)。そして、タイマが設定された濃
縮時間(T3)を計測すると(SP24)、サンプリン
グバルブ1を次の流路へ切り換え(流入路1Aから1B
に切り換え、流入路1Bから1Aとは濃度の異なった試
料液を供給する)、この切り換わるタイミングのみポン
プ2はOFFとする。また、これと同時に、濃縮カラム
8で吸着された金属イオンの吸光度測定に際して、吸光
光度計12の0点をONさせるパルス信号を出力し再度
キャリブレーションを取る。また、ここで四方バルブ7
・10をともにR側(図1に点線で示す側)に切り換
え、更にポンプ17・20をONとして、次に、濃縮カ
ラム9による濃縮処理の準備を行う(SP25)(この
ときのタイミングを図13にT〔7〕で示す)。
【0030】<SP26〜29>図6に示すように、タ
イマーにより、予め設定された設定時間(T4)の計測を
開始させる(SP26)。この間、前記濃縮カラム8に
溶離液が供給されて該濃縮カラム8に吸着された金属成
分が分析手段32に溶出させられるとともに、他方の濃
縮カラム9に、流入路1Bから供給された試料液が供給
される。そして、前記分析手段32においては前記金属
成分の濃度が測定され(SP27)、また、前記濃度カ
ラム9を経由した試料液はライン35を経て排水路34
に排出される。なお、前記SP26の設定時間(T4)
を、濃縮カラム8の「分析時間」、濃縮カラム9の「置
換時間」とする(図14参照)。そして、タイマーが、
設定された濃縮時間(T4)を計測し終えると(SP2
8)、三方バルブ5をOFF(図1に実線で示す側)に
設定し、加圧ポンプ6はOFFとする。これと同時に、
四方バルブ7のみをL側(図1に実線で示す側)に切り
換える(SP29)(このときのタイミングを図13に
T〔8〕で示す)。また、前記SP28とSP29との
間にはSP28Aがあり、このSP28Aにおいて濃縮
カラム8による「置換〜洗浄〜濃縮〜分析」処理を繰り
返し行うか否かを判断するようにしている。
【0031】<SP30〜32>図6に示すように、タ
イマーにより、予め設定された設定時間(T2)の計測等
を開始させる(SP30)。この間、前記濃縮カラム9
に溶離液が供給され、該溶離液により溶離させられた濃
縮カラム9内の金属成分はライン35を通じて排水路3
4に排出させられる。また、前記三方バルブ5、加圧ポ
ンプ6は共にOFFに設定されているので、濃縮カラム
8は停止した状態となっている。なお、前記SP30の
設定時間(T2)を、濃縮カラム8の「停止時間」、濃
縮カラム9の「洗浄時間」とする(図14参照)。そし
て、タイマーが、設定された濃縮時間(T2)を計測し終
えると(SP31)、三方バルブ5をON(図1に点線
で示す側)に設定し、ポンプ6をON、ポンプ17・2
0をOFFとする。これと同時に、四方バルブ7のみを
R側(図1に点線で示す側)に切り換える等の処理を行
う(SP32)(このときのタイミングを図13にT
〔9〕で示す)。
【0032】<SP33〜36>タイマーにより、予め
設定された濃縮時間(T3)の計測を開始させる(SP
33)。この間、濃縮カラム9には流入路1Bから供給
された試料液が供給されて、該濃縮カラム9に該試料液
中の金属成分を吸着させ、この後、濃縮カラム9を通過
して金属成分が除かれた試料液はライン35を経て排水
路34に排出される。また、このとき加圧ポンプ17は
停止しているので濃縮カラム8は停止した状態が保持さ
れることになる。ここで、前記SP5−1において、濃
縮条件(濃縮モード選択時)が設定されていた場合には
「濃縮時間」中に、制御部Cは三方バルブ5及び加圧ポ
ンプ6に対して以下のような動作を行わせる。すなわ
ち、前記SP5−1において、全体の濃縮時間、濃縮カ
ラム8,9に対して試料液が供給する時間である試料液
供給時間、試料液供給時間がどれだけの時間毎に繰り返
し行われるかを示すサイクル時間が設定されている場合
には、これら濃縮時間、試料液供給時間、サイクル時間
(図16参照)に従って、長時間の濃縮処理を行わせる
ものである。具体的には、図15の変更濃縮モード
(b)に示すように例えば試料液供給時間を5分間に、
サイクル時間を1時間に、全体の濃縮時間を12時間に
それぞれ設定することにより、12時間の間に、1時間
毎に、濃縮カラム9に対して5分の連続した試料液供給
を行わせることができるものである(前記サイクル時間
の中で試料液供給時間の経過中は、図13のタイミング
チャートに示すように、加圧ポンプ6がON状態、三方
バルブ5がON状態(点線側)に設定され、また、前記
試料液供給時間以外の経過中は、加圧ポンプ6がOFF
状態、三方バルブ5がOFF状態に設定される。すなわ
ち、加圧ポンプ6及び三方バルブ5が一定時間毎に駆動
されるものである。
【0033】なお、SP33で設定された濃縮時間(T
3)を、濃縮カラム8の「停止時間」、濃縮カラム9の
「濃縮時間」とする(図14参照)。そして、タイマー
が、設定された濃縮時間(T3)を計測し終えると(SP
34)、サンプリングバルブ1を次の流路へ切り換え、
この切り換わるタイミングのみポンプ2はOFFとす
る。また、これと同時に、濃縮カラム9で吸着された金
属成分の吸光度測定に備えて、32の吸光光度計12の
0点をONさせるパルス信号を出力し再度キャリブレー
ションを取る。また、ここで四方バルブ7・10をとも
にL側(図1に実線で示す側)に切り換え、ポンプ17
・20をともにONとし、次の濃縮カラム8による濃縮
処理の準備を行う(SP35)(このときのタイミング
を図13にT〔10〕で示す)。そして、次のSP36
では、設定するサンプリングバルブ1の流入路は先(1
回前)の分析結果が適正ならば次の設定流路(流入路1
C)へと切換わるが、しかし、先の分析結果が適正な
く、制御しきい値等により不適の場合、先の分析した流
入路(流入路1A)にもどり、これを2のポンプより吸
引し再分析を行う。そしてその再分析では、金属イオン
の濃縮時間を可変して行う。
【0034】<SP37〜40>図8及び図9に示すよ
うに、予め設定された設定時間(T4)の計測をタイマ
ーにより開始させる(SP37)。この間、濃縮カラム
9に溶離液が供給されて該濃縮カラム9に吸着されてい
る金属成分が分析手段32に溶出させられるとともに、
他方の濃縮カラム8に、流入路1A又は1Cから供給さ
れた試料液が供給される。そして、前記分析手段32に
おいて前記金属成分の濃度が測定され(SP38)、ま
た、前記濃度カラム8を経由した試料液はライン35を
経て排水路34に排出される。なお、前記SP37の設
定時間(T4)を、濃縮カラム9の「分析時間」、濃縮
カラム8の「置換時間」とする(図14参照)。そし
て、タイマが設定された濃縮時間(T4)の計測し終え
ると(SP39)、前述した濃縮カラム8・9による
「置換〜洗浄〜濃縮〜分析」処理を繰り返し行うか否か
を各カラム8・9毎に判断し、その結果、濃縮カラム8
について前記サイクルの処理を行う場合にSP19に戻
り(図14に矢印(イ)で示す)、また、濃縮カラム9
について前記サイクルの処理を行う場合にSP29に戻
る。また、各濃縮カラム8・9において所定回数の処理
が終了した場合には、次のSP41に進む(以上、SP
40)(このときのタイミングを図13にT〔11〕で
示す)。また、このようなSP40の判断は、前述した
SP28Aにおいても同様に行っている。
【0035】<SP41〜44>分析が終了すると(図
13で示すタイミング〔11〕において)、まず、反応
器3のヒータをOFFとし、更にポンプ6・16・17
・20・58・59をOFFとした後、冷却ファン62
をONして反応器3を冷却させる(SP41)。その
後、吸光光度計12、流量計19、データ記録部DをO
FFとし、四方バルブ7・10をL側(図1に実線で示
す側)に設定した後、1のサンプリングバルブを流路1
Aに切換える。そして、このサンプリングバルブ1が切
換わる時間のみポンプ2を一時的にOFFとし再度ON
とする(SP42)。その後、反応器3に設けられた温
度センサからの出力データに基づき、反応器3のヒータ
の温度が80〔℃〕にまで低下したならば、ポンプ2を
OFF、冷却ファン49及び62を共にOFFとし(S
P43)(このときのタイミングを図13にT〔12〕
で示す)、本フローを終了する(SP44)。なお、上
記フローの各SPにおいて説明はしないが、前記SP1
〜SP44において検出された経路内の圧力、反応器3
の温度、試薬残量は常時モータしており、それぞれ異常
発生時は、Bのグラフィックディスプレーに表示しかつ
外部コンピュータ表示を行う。また、このグラフィック
ディスプレーBには、「分析中」、「濃縮中」、「分析
終了」等といった表示がなされる。
【0036】以上詳細に説明した本実施例に示す金属成
分分析装置によれば、図3〜図12のフローチャート、
図13のタイムチャートの要部をまとめた図14の表を
参照して判るように、各カラム8・9において、「置
換」→「洗浄」といった工程をまず最初に行って、各カ
ラム8・9内を測定しようとする試料液に置き換えてか
ら、金属イオンの実際の「濃縮」→「分析」を行わせる
ようにしたので、各カラム8・9での濃縮効率が高ま
り、分析精度が向上するという効果が得られる。
【0037】また、前記SP22〜24、SP32〜3
4で示す濃縮行程において、全体の濃縮時間、濃縮時間
中において試料液を実際に供給する時間である試料液供
給時間、試料液供給時間がどれだけの時間毎に繰り返し
行われるかを表すサイクル時間等の濃縮条件(図16参
照)を制御部Cに設定し、この濃縮条件に従って濃縮処
理を行わせるようにしたので、濃縮カラム8,9による
金属イオンの濃縮パターンを自由に設定することがで
き、これによって以下のような濃縮処理を行うことが可
能となる。例えば三方自動切換弁5を点線で示すON側
に切り換え、かつこのときに加圧ポンプ6をONさせる
ような駆動を一定時間毎に行うことによって、試料液を
長時間に亙ってサンプリングすることができ、その結
果、金属濃度の変化が少ない定常時(試料液を排出する
装置(図示略)の定常時)において低いコストで金属濃
度分析を行うことが可能となる。すなわち、図16の
(c)に示す、試料液中の金属成分を濃縮カラム8,9
に時間をかけて浸透させるフィルター濃縮のような低コ
ストの濃縮が可能となる。
【0038】また、前記試料液を各濃縮カラム8,9に
導入しない間は、図15及び図13のタイミングチャー
トに示すように、三方自動切換弁5を実線で示すOFF
側に切り換え、かつこのときに加圧ポンプ6をOFF状
態とするようにし、この間に、前記濃縮カラム8,9中
に試料液に含有される金属イオンを浸透させるようにし
ている。すなわち、前記試料液を各濃縮カラム8,9に
導入しない間に、各濃縮カラムの8,9の吸着能力を充
分に回復させることができ、これによって次に金属イオ
ンを導入した際に該金属イオンを高い効率で吸着させる
ことができ、その濃縮処理の作業効率を向上させること
ができる効果が得られるものである。
【0039】次に、図1を参照して、本発明の第2実施
例である、pH調整部50に設けられたpH検出機構7
0について説明する。前記pH調整部50においてイオ
ン交換がなされた中和液(中和液貯留部57から供給さ
れたもの)を排出する中和液流出路56の途中には、前
記中和液のpHを検出するpHセンサ71が設けられ、
このpHセンサ71によって検出された中和液のpHを
示す検出信号は、制御部Cに供給されるようになってい
る。また、前記pHセンサ71の下流側に位置する中和
液流出路56には、制御部Cから出力された制御信号に
基づいて、前記中和液を、排出路34に通じる流路7
2、中和液貯留部57に通じる流路73のいずれか一方
に案内する切換弁74が設けられている。前記制御部C
の制御内容について説明すると、前記制御部Cは、前記
pHセンサ71の検出信号に基づき、前記pH調整部5
0を経由した中和液(例えば水酸化テトラメチルアンモ
ニウム溶液)が未だアルカリ性を呈しているか否かを判
定し、未だアルカリ性であるとの判定をした場合に、該
中和液を、中和液貯留部57に通じる流路73に導くよ
うに切換弁74を切り換え、また、前記中和液がアルカ
リ性でないとの判定をした場合に、該中和液を、排出路
34に通じる流路72に導くように切換弁74を切り換
えるための制御信号をそれぞれ出力するようになってい
る。
【0040】そして、以上のように構成された金属成分
分析装置によれば、pH調整部50においてイオン交換
後の中和液が未だアルカリを呈している場合に、該中和
液を、供給源である中和液貯留部57に戻して再利用す
るようにしたので、ランニングコストを安く抑えること
ができる効果が得られるものである。なお、この第2実
施例において、符号75で示すものは、中和液貯留部5
7に貯留されている中和液を攪拌するスターラーであっ
て、制御部Cから出力される制御信号によりその駆動が
制御されるようになっている。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したようにこの発明によ
れば、全体の濃縮時間、この濃縮時間の中で試料液供給
手段により試料液を供給させる試料液供給時間等の濃縮
条件に従って濃縮処理を行わせるようにしたので、濃縮
カラムによる金属イオンの濃縮パターンを自由に設定す
ることができ、これによって例えば試料液供給手段を一
定時間毎に駆動させるような設定を行って、長時間に亙
って間欠的に試料液をサンプリングさせることも可能と
なり、その結果、金属濃度の変化が少ない定常時(試料
液を排出する装置(図示略)の定常時)において低いコ
ストで金属濃度分析を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属成分分析装置の概略構成図。
【図2】図1に示す三方自動切換弁5を三方継手47に
置き換えた図。
【図3】金属成分分析装置の制御部Cの制御内容を示す
フローチャート。
【図4】図3に続く制御部Cの制御内容を示すフローチ
ャート。
【図5】図3及び図4に続く制御部Cの制御内容を示す
フローチャート。
【図6】図3〜図5に続く制御部Cの制御内容を示すフ
ローチャート。
【図7】図3〜図6に続く制御部Cの制御内容を示すフ
ローチャート。
【図8】図3〜図7に続く制御部Cの制御内容を示すフ
ローチャート。
【図9】図3〜図8に続く制御部Cの制御内容を示すフ
ローチャート。
【図10】図3〜図9に続く制御部Cの制御内容を示す
フローチャート。
【図11】図3〜図10に続く制御部Cの制御内容を示
すフローチャート。
【図12】図3〜図11に続く制御部Cの制御内容を示
すフローチャート。
【図13】前記フローチャートに対応したタイミングチ
ャート。
【図14】図13のタイミングチャートの要部を示す
図。
【図15】濃縮パターンを示す図。
【図16】濃縮条件を示す図。
【図17】従来の金属成分分析装置を示す概略構成図。
【符号の説明】
5 三方自動切換弁(試料液供給手段) 6 加圧ポンプ(試料液供給手段) 8 濃縮カラム 9 濃縮カラム C 制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料液中に含有される金属成分をイオン
    化してpH調整をした後、前記金属成分を濃縮カラムに
    吸着させ、更に該濃縮カラムに吸着された金属成分を溶
    離液により溶離することにより、該金属成分の濃度を測
    定するようにした金属成分分析装置において、 前記濃縮カラムに対して試料液を供給するための試料液
    供給手段と、 前記試料液供給手段を制御して、前記濃縮カラムに対し
    て金属成分を吸着させる濃縮処理を行わせる制御部とを
    有し、 前記制御部には、前記濃縮処理の全体時間、前記全体時
    間の中で試料液供給手段により試料液を供給させる試料
    液供給時間等の濃縮条件が設定され、この濃縮条件に従
    って濃縮処理を行わせることを特徴とする金属成分分析
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008180679A (ja) * 2007-01-26 2008-08-07 Dkk Toa Corp 金属イオン測定方法および測定装置

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JP2008180679A (ja) * 2007-01-26 2008-08-07 Dkk Toa Corp 金属イオン測定方法および測定装置

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