JPH0539961U - カセツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電子出願以前の出願であるので 要約・選択図及び出願人の識別番号は存在しない。

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、帯状媒体を内装したカセットに係る ものであり、詳しくはプリンターに装填して画像 等を印字するのに使用されるカセットに関するも のである。

［従来の技術］ 従来、例えば帯状媒体である転写テープを感熱 転写プリンターへ装着するのを容易にするために、 転写テープの巻取を保持した供給側ボビンと転写 テープを巻き取る巻取側ボビンとを収納したカセ ットが使用されているが、カセットケース内に収 納されたボビンの回転防止手段が講じられていな いと、カセットの未使用時やプリンターから取り 外した不使用時において、転写テープが緩んで損 傷を受けたり、或いは、使用時に即応できないと いう不便さがあった。

そこで、第６図又は第７図に示すように、身部 ａと蓋部ｂとで構成されるカセットケースにおい て、転写テープｃを巻回したボビンｄの回転を阻 止するための可撓性突出片21，22を身部ａ或いは 蓋部ｂの何れかより突設しておき、このカセット をプリンターに装填した時に、プリンター側から のピン部材ｅ，ｆにて上記の可撓性突出片21，22 を傾動させ、ボビンｄの係合突子23との係合を解 くことによりボビンｄを回転可能な状態とするよ うにしたものが知られている（例えば、実開昭61 −120552号公報参照）。

［考案が解決しようとする課題］ 上記した従来のカセットにおいては、可撓性突 出片をカセットケースと一体に成形しているので、 バネ等の余分な部品を必要とせずその構成が簡単 ではあるものの、可撓性突出片はカセットケース からボビンの係合突子に向けて真っ直ぐに延設さ れておりその腕の長さが短くなっているので、係 合突子との係合を解くために傾動させた場合にそ の根元の部分には大きな力が掛かり、この動作が 繰り返されると根元の部分で折れてしまうことか ら、使用時における強度上の信頼性に欠けるとい う問題点があった。

本考案は、上述のような問題点に鑑みてなされ たものであり、その目的とするところは、耐久性 に優れた回転防止機構が設けられているカセット を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、本考案は、帯状媒体 の巻取を保持した供給側ボビンと帯状媒体を巻き 取る巻取側ボビンとをカセットケースの相対向す る両側のボビン収納部に互いに平行に収納してな るカセットにおいて、前記各ボビンには、カセッ トケース内に位置する一端側の端面に複数の凹部 又は凸部からなる係合部が設けられており、前記 カセットケースには、前記各ボビンの係合部に向 けて前記ボビン収納部を軸方向に切り欠いた形状 の腕部と、該腕部の先端に内向きに立設され前記 ボビンにおける係合部に係合する係止部と、該係 止部と前記腕部との境界部分に形成された貫通孔 と、該貫通孔に隣接して前記腕部の内面に設けら れた傾斜面とを有する可撓性腕片が設けられてい ると共に、カセットをプリンターに装填した時に 前記可撓性腕片の傾斜面を押圧して可撓性腕片の 係止部を前記ボビンの係合部から解くためのピン 部材が通過する開口部が設けられていることを特 徴としている。

［作用］ 上記の構成からなるカセットをプリンターに装 着すると、プリンター側のピン部材がカセットケ ースにおける開口部を通って貫通孔に進入するこ とにより、可撓性腕片はその傾斜面の部分で押圧 されて外側に曲がった状態とされる。そして、こ の動作により可撓性腕片先端の係止部はボビンの 係合部との係合が解かれることになり、ボビンは 回転可能な状態とされる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す る。

第１図は本考案の一実施例を示すものであって、 感熱転写プリンターに使用されるカセットの蓋部 を取り除いた状態での平面図である。また、第２ 図は第１図のＡ−Ａ断面図である。

第１図及び第２図に示すように、カセット１は、 プラスチック製の身部２と蓋部（図示せず）とで 形成されるカセットケース内に、帯状媒体である 転写テープ（図示せず）の巻取を保持した供給側 ボビン３とこの転写テープを巻き取る巻取側ボビ ン４とを収納している。すなわち、身部２と蓋部 とを組み合わせることにより、供給側ボビン３及 び巻取側ボビン４の収納部を一定間隔で構成し、 身部２と蓋部の側面にそれぞれ形成された半円状 の切欠で構成される円形状の開口とその反対側の 軸受部とにより供給側ボビン３及び巻取側ボビン ４の軸部を回転可能に支持するようになっている。

そして、このカセット１においては、両ボビン３， ４の回転防止機構が同様な形態で設けられており、 以下、供給側ボビン３の方についてその回転防止 機構を説明する。

カセットケース内に収納される供給側ボビン３ には、第２図に示すように、そのカセットケース 内に位置する一端側の端面に複数の凹部５からな る係合部が設けられており、一方、カセットケー スには、身部２における半円筒状のボビン収納部 に可撓性腕片６が設けられている。この可撓性腕 片６は、第３図にその要部を拡大して示すように、 身部２のボビン収納部を軸方向にコの字状に切り 欠いた形状の腕部７と、この腕部７の先端に内向 きに立設されボビン３における係合部の凹部５に 係合する突部８をその内面に備えた係止部９と、 係止部９と腕部７との境界部分に形成された貫通 孔10と、貫通孔10に隣接して腕部７の内面に設け られた傾斜面11とを有している。さらに、カセッ トケースには、可撓性腕片６に隣接した端面に開 口部12が設けられており、カセットをプリンター に装填した時にプリンター側に設けられたピン部 材13（第４，５図参照）がこの開口部12を通り貫 通孔10に進入して傾斜面11の部分で可撓性腕片６ を押圧するようになっている。なお、本実施例に おいては、前記凸部８は一方に傾斜した三角形状 とされており、可撓性腕片６の係止部９とボビン ３の係合部が係合した状態であっても、転写テー プを張る方向に回転できるようになっている。し たがって、転写テープが緩んだ場合には、手で供 給側ボビン３又は巻取側ボビン４を回すことによ り張った状態にできる。

上記の構成からなるカセット１は、未使用時、 或いはプリンターより取り外した不使用時におい ては、第４図に示すように、可撓性腕片６先端の 係止部９における突部８がボビン３の係合部にお ける凹部５に係合してその回転を阻止しているが、 使用時にカセット１をプリンターに装填すると、 第５図に示すように、プリンター側のピン部材13 がカセットケースの開口部11を通り貫通孔10に進 入して傾斜面11の部分で可撓性腕片６を押圧する ので、可撓性腕片６はその腕部７が外側に曲げら れて先端の係止部９における凸部８がボビン３の 係合部における凹部５から離れた状態とされ、そ の結果供給側ボビン３が回転自在とされる。この 場合、腕部７は前記のようにボビン収納部を軸方 向に切り欠いた形状とされており、第６図又は第 ７図に示される従来のものに比べればその長さが 長くなっているので、外側に曲げられた時にその 根元部分には過大な力が掛かることがない。そし て、カセット１をプリンターから取り外すと、可 撓性腕片６は元に戻って係止部９の凸部８が係合 部の凹部５と係合して再びボビン３の回転を阻止 することとなる。なお、巻取側ボビン４にも同様 な係合部が設けられており、また、第１図から分 かるように、カセットケースの身部２にはこの巻 取側ボビン４収納部の方にも同様な形態の可撓性 腕片６と開口部とが設けられており、両ボビン３， ４は同時に回転が阻止されると共に同時に回転可 能な状態となる。

そして、プリンター側の２本のピン部材13がそ れぞれカセットケースの開口部12を通り貫通孔10 に進入して傾斜面11を押圧することにより各ボビ ン３，４の係合を解きそれらを回転可能な状態に すると同時に、各ボビン３，４の軸部にプリンタ ーの駆動部が嵌合し、この駆動部により両ボビン ３，４を回転させながら画像記録が行なわれる。

なお、ボビン３の端面における係合部を凸部と して可撓性腕片６の係止部９に凹部を設けて両者 を係合するようにしてもよい。また、上記実施例 では、回転防止機構をカセットケースの身部２側 に設けた例を示したが、蓋部の方に設けても構わ ないものである。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案のカセットは、ボビ ンの係合部と係合する係止部をその先端に設けて なる可撓性腕片の腕部を、カセットケースにおけ るボビン収納部を軸方向に切り欠いた形状とした ことにより、その腕部の長さが従来のものより長 くなっていることから、プリンターに装填した時 にプリンター側のピン部材により腕部が曲げられ てもその根元に過大な力が働かないので、強度的 に耐久性ある回転防止機構を有することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るカセットの一実施例をそ の蓋部を取り除いた状態で示す平面図、第２図は 第１図のＡ−Ａ断面図、第３図はカセットケース における可撓性腕片の部分を拡大して示す斜視図、 第４図は第２図の一部分をピン部材と共に示す拡 大断面図、第５図はピン部材が挿入された状態を 示す拡大断面図、第６図及び第７図は従来のカセ ットにおける要部を示す断面図である。 １…カセット、２…身部、３…供給側ボビン、 ４…巻取側ボビン、５…凹部、６…可撓性腕片、 ７…腕部、８…凸部、９…係止部、10…貫通孔、 11…傾斜面、12…開口部、13…ピン部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯状媒体の巻取を保持した供給側ボビン
   と帯状 媒体を巻き取る巻取側ボビンとをカセットケース の相対向する両側のボビン収納部に互いに平行に 収納してなるカセットにおいて、前記各ボビンに は、カセットケース内に位置する一端側の端面に 複数の凹部又は凸部からなる係合部が設けられて おり、前記カセットケースには、前記各ボビンの 係合部に向けて前記ボビン収納部を軸方向に切り 欠いた形状の腕部と、該腕部の先端に内向きに立 設され前記ボビンにおける係合部に係合する係止 部と、該係止部と前記腕部との境界部分に形成さ れた貫通孔と、該貫通孔に隣接して前記腕部の内 面に設けられた傾斜面とを有する可撓性腕片が設 けられていると共に、カセットをプリンターに装 填した時に前記可撓性腕片の傾斜面を押圧して可 撓性腕片の係止部を前記ボビンの係合部から解く ためのピン部材が通過する開口部が設けられてい ることを特徴とするカセット。