JPH0539836Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、ロボツトガンのガンブラケツトと
ロボツトの手首の間にトランスを保持するように
したロボツトガンにおけるトランスの保持構造に
関するものである。

［従来の技術］ 従来、ロボツトガンに用いられるトランスの保
持態様としては、第３図に示すようにガンアーム
ａを枢着するガンブラケツトｂにトランスｃの前
方の締付枠c₁を接合し、ロボツトｄの手首ｅに後
方の締付枠c₂を接合するのが普通であつた。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、これによればトランスｃの前、後の
締付枠c₁，c₂はそれぞれ独立してガンブラケツト
ｂ、ロボツトｄの手首ｅに接合されるため、強度
的にかなり頑強なもので構成しなければならない
と共に該前後の締付枠c₁，c₂によるトランスの締
付のための頑強な多数の（普通４本）の締付ボル
トを必要とするものである。

そのため、ガンブラケツトを中空枠で構成しそ
の中空部内にトランスを挿入固定するもの（例え
ば特公昭62−11950号公報参照）があるが、これ
にしても、特別に大きい重量のある中空枠を用い
ることからして、操作を容易にするためできるだ
け軽量を必要とするロボツトガンのトランス保持
構造としては不向きであつた。

この考案は、従来技術の有するこのような問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、トランスの前後の締付枠を従来のもの
に比して肉薄の軽量な構成とすることを可能と
し、該前後の締付枠によるトランスの組付け・締
付を簡易化するものである。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、この考案に係るロボ
ツトガンにおけるトランスの保持構造は、 トランス３の前後の締付枠４，５がコアー１２
を保持するガイド１５を備え、且つガンアーム１
を枢着するガンブラケツト２にトランス３の前後
の締付枠４，５の各一側面６をトランス締付ボル
ト１４と直角方向に接合し、ロボツト７の手首８
に前記トンス３の前後の締付枠４，５の他側面９
をトランス締付ボルト１４と直角方向に接合し
た、 ものである。

［作用］ ガンアーム１を枢着するガンブラケツト２には
トランス３の前後の締付枠４，５の各一側面６が
トランス締付ボルト１４と直角方向に接合されて
いると共に該トランス３の前後の締付枠４，５の
他側面９がロボツト７の手首８にも接合されてい
るため、前部の締付枠４と後部の締付枠５との位
置関係に狂いを生じさせることがない。また該両
締付枠４，５の位置関係に狂いを生じさせること
がないことから、両締付枠４，５によるトランス
３の締付のための締付ボルト１４は小数（例えば
１本）ですみ、トランス３の締付が簡易化され
る。

しかも、トランス３のコアー１２はガイド１５
により抱き抱えられる状態で両締付枠４，５に組
付けられるので、トランス３の組付けも容易であ
り且つ使用時におけるトランス３内の部品の移動
も防止される。

［実施例］ 第１図はこの考案に係るトランスの保持構造を
示すものであり、第２図にはトランスの一実施例
を示す。

第２図において、前後の締付枠４，５の間には
一次コイル１０、二次コイル１１、コアー１２，
１３が配設され、該両締付枠４，５は締付ボルト
１４によつて連結されている。１５は各締付枠
４，５の隅部に形成されたコアー１２を抱きかか
え位置決め保持するためのガイドであり、該コア
ー１２の外周は薄鉄板の外装ケース１６によつて
覆われている。そして、前部締付枠４にはガンに
給電するための二次端子１７が設置され、後部締
付枠５にはトランス３への一次給電用の端子ボツ
クス１８が取付けられている。

前後の締付枠４，５の各一側面６にはトランス
締付ボルト１４と直角方向にガンアーム１を枢着
するガンブラケツト２に該トランス３を接合する
ためのねじ孔１９，２０が、また前後の締付枠
４，５の各他側面９にはロボツト７の手首８に該
トラス３を接合するためのねじ孔２１，２２がそ
れぞれ形成されている。

このトランス３は第１図に示すようにロボツト
およびガンに接合される。

即ち、ガンアーム１を枢着するガンブラケツト
２にトランス３の前後締付枠４，５の前記各一側
面６が前記ねじ孔１９，２０を利用して接合さ
れ、ロボツト７の手首８に前記トランス３の前後
の締付枠４，５の前記他側面９が前記ねじ孔２
１，２２を利用して接合される。

一次給電用の端子ボツクス１８を介してトラン
ス３に給電された電気は該トランス３によつて溶
接電圧まで変圧されて二次端子１７からガンに送
られ溶接に供される。

溶接箇所の変位はロボツト７の手首８の移動に
より遂行されるが、この手首８の移動にトランス
３は同伴されて移動する。

［考案の効果］ この考案によると、ガンアームを枢着するガン
ブラケツトにトランスの前後の締付枠の各一側面
をトランス締付ボルトと直角方向に接合し、ロボ
ツトの手首に前記トランスの前後の締付枠の他側
面をトランス締付ボルトと直角方向に接合したた
め、ロボツトの手首移動に伴つてトランスを介し
てガンが移動する際、前後の締付枠が相互に引つ
張り合うことがないので、両締付枠間の位置関係
に狂いを生じさせることがなく、枠板は従来のも
のに比して薄いものですみ、それだけトランスの
重量が軽減されることになつてロボツトガンには
最適のものとなる。また該両締付枠の位置関係に
狂いを生じさせることがないことから、両締付枠
によるトランスの締付のための締付ボルトは小数
（例えば１本）ですみ、トランスの締付、組立て
が簡易化され、一次、二次ケーブルの配線の制約
も少なくなる。

しかも、トランスのコアーは締付枠に設けたガ
イドにより抱き抱えられる状態で両締付枠に組付
けられるので、トランスの組付けが更に容易であ
り且つ使用時におけるトランス内の部品の移動も
防止されてトランス全体の強度も増進される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るロボツトガンにおける
トランスの保持構造の１例の側面図、第２図はそ
のトランスの側面図、第３図は従来例の側面図を
示す。 １……ガンアーム、２……ガンブラケツト、３
……トランス、４……前部締付枠、５……後部締
付枠、６……一側面、７……ロボツト、８……手
首、９……他側面、１２……コアー、１４……ト
ランス締付ボルト、１５……ガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロボツトガンのガンブラケツトとロボツトの手
   首の間にトランスを保持するようにしたロボツト
   ガンにおけるトランスの保持構造において、前記
   トランスの前後の締付枠がコアーを保持するガイ
   ドを備え、且つガンアームを枢着するガンブラケ
   ツトにトランスの前後の締付枠の各一側面をトラ
   ンス締付ボルトと直角方向に接合し、ロボツトの
   手首に前記トランスの前後の締付枠の他側面を前
   記トランス締付ボルトと直角方向に接合したこと
   を特徴とするロボツトガンにおけるトランスの保
   持構造。