JPH0539750U - 不定形耐火物の流込み時に用いる充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 円形鍋に内張りされる不定形耐火物の施工時
において、鍋容器と中子とによって形成される型枠内に
不定形耐火物を流込む際、不定形耐火物にバイブレータ
による振動を与えて型枠への充填を行う充填装置をサイ
ズの異なる複数の鍋容器に対応できるようにする。 【構成】 電動シリンダー１１により前進位置と後退位
置とに切換えられるガイドプーリ１３を設けて巻取りリ
ール８より繰出されるワイヤー９を掛け、ガイドプーリ
１３より垂れ下がるバイブレータ１０を鍋容器２のサイ
ズに合わせて径方向に移動させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、溶銑鍋、溶滓鍋、取鍋、転炉など溶銑、溶滓、溶鋼等を入れるため の各種円形鍋に内張りされる不定形耐火物の流込み装置において、型枠へ不定形 耐火物を流込む際に用いる充填装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

円形鍋に内張りされる不定形耐火物の施工は従来、ターンテーブル上に中子を 入れた鍋容器を設置し、ターンテーブルを一定量づゝ回転させて鍋容器と中子に よって形成される型枠内にミキサーで混練された不定形耐火物を流込むことによ って行われており、型枠内に不定形耐火物を流込む際には、モータと巻取りリー ルよりなる巻取装置と、リールに巻取られたワイヤーの先端に取着されるバイブ レータよりなる充填装置を用い、バイブレータを型枠内に垂らして流込んだ不定 形耐火物にバイブレータによる振動を与えて型枠への充填を行っていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

鍋としては通常、同じサイズのものが用いられていることから不定形耐火物の 流込みに用いる従来の充填装置も固定式で、同じサイズの鍋容器にしか用いるこ とができない。異なったサイズの鍋容器に対して用いようとすれば、巻取装置の 取付位置を変えねばならない。

【０００４】 本考案は、かゝる点に鑑みてなされたもので、従来の充填装置に僅かな変更を 加えるのみで、サイズの異なった鍋容器にも簡単に対処することができるような 不定形耐火物の充填装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題の解決手段】

本考案の充填装置は、モータと巻取りリールよりなる巻取装置と、リールに巻 取られた索条の先端に取着されるバイブレータよりなり、ターンテーブル上に設 置された円形の鍋容器と中子とによって形成される型枠内に不定形耐火物を流込 む際に用いる充填装置において、鍋容器の径方向に位置調節可能なガイドプーリ を設けてリールより繰出したワイヤー、ロープ等の索条を掛けることを特徴とす るものである。

【０００６】

【作用】

ガイドプーリを鍋容器の径方向に移動させることによりガイドプーリより垂れ 下がるバイブレータの位置が径方向に移動する。 ガイドプーリの取付位置を変えるには例えば、電動シリンダーのピストンロッ ド端にガイドプーリを取着してガイドプーリを数段階で位置調節する方法、ネジ 軸に回転止めされたナットを螺着し、ネジ軸の回転によってナットをネジ軸に沿 って進退させ、ナットに連結されたガイドプーリを無段階に位置調節する方法、 ピニオンラック機構を用いてガイドプーリを位置調節する方法などを用いること ができる。

【０００７】

【実施例】

ターンテーブル１上に設置された鍋容器２には中子３が入れられて容器２との 間で型枠４が形成され、これにミキサー５で混練された不定形耐火物が流込まれ るようになっている。そして図２に示すような充填装置Ａで不定形耐火物が型枠 内の隅々まで行き渡るように充填されるようになっている。

【０００８】 充填装置Ａは図２、更には図３に詳細に示されるように、旋回によって使用位 置と不使用位置とに切換可能な弧状の支持台６と、支持台６上に等間隔で設置さ れるモータ７と、モータ７により正或いは逆方向に回転する巻取りリール８と、 巻取りリール８より繰出され、巻取りリール８の正或いは逆方向の回転により巻 取り或いは巻戻しが行われ、先端にバイブレータ１０を連結したワイヤー９と、 支持台上に各モータ７に対応して設置される電動シリンダー１１と、電動シリン ダー１１のピストンロッド１２端に取着され、ワイヤー９が掛けられるガイドプ ーリ１３とより構成され、ガイドプーリ１３は電動シリンダー１１により前進位 置と後退位置の二段階に切換えられ、サイズの異なる二種類の容器に対応できる ようにしてある。

【０００９】 型枠内への不定型耐火物の流込み時においては、鍋容器２のサイズに合わせて 電動シリンダー１１の作動によりガイドプーリ１３を前進位置或いは後退位置に 切換え、ついでモータ７の駆動により巻取りリール８からワイヤー９を繰り出し て先端のバイブレータを型枠内に降下させ、流込んだ不定型耐火物に振動を与え て不定型耐火物が型枠内の隅々まで行き渡るように充填する。

【００１０】

【考案の効果】

本考案の不定形耐火物の充填装置は以上のように、従来の充填装置に単にガイ ドプーリを容器の径方向に位置調整可能にして設けたもので、従来の充填装置に 僅かな変更を加えるのみで、サイズの異なった鍋に不定形耐火物を充填するのに 用いることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ターンテーブル上に設置された鍋の正面図。

【図２】本考案に係る充填装置の平面図。

【図３】同充填装置の部分断面正面図。

【符合の説明】

１・・・ターンテーブル ２・・・鍋容器 ３・・・中子 ４・・・型枠 ５・・・ミキサー ６・・・支持台 ８・・・巻取りリール ９・・・ワイヤー １０・・バイブレータ １１・・電動シリン
ダー １３・・ガイドプーリ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山内 浩行 北九州市八幡西区東浜町１番１号 黒崎窯 業株式会社内 (72)考案者 石井 義隆 広島県呉市中通１丁目３番12号 黒崎窯業 株式会社広島営業所内 (72)考案者 小野又 剛志 広島県呉市中通１丁目３番12号 黒崎窯業 株式会社広島営業所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータと巻取りリールよりなる巻取装置と、リールに巻
   取られた索条の先端に取着されるバイブレータよりな
   り、ターンテーブル上に設置された円形の鍋容器と中子
   とによって形成される型枠内に不定形耐火物を流込む際
   に用いる充填装置において、鍋容器の径方向に位置調節
   可能なガイドプーリを設けてリールより繰出した索条を
   掛けることを特徴とする充填装置。