JPH0539017Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用ヒユーズユニツト構造の改良
に関する。

（従来技術） 近時、自動車にあつては、電装品の増加に伴
い、電源の分配あるいはハーネスとの接続端子
（コネクタ）が増大し、これらの配電部材の配設
の自由度は低下の傾向にある。

ところで、電装品と電源との間には、ヒユーズ
ユニツトが電気的に介在されのが一般的である
（特開昭60−179456号公報参照）。ヒユーズユニツ
トは、ヒユーズが露出しては不都合であることか
らヒユーズカバーが設けられ、このヒユーズカバ
ーは着脱自在とされて、ヒユーズの取換えができ
るようにされている。このため、ヒユーズカバー
の回りはヒユーズ取換え作業空間として開放して
おく必要がある。

しかしながら、ヒユーズカバーの回りは、見方
を変えれば、デツドスペースとして存在すること
になる。

そこで、本考案の目的は、ヒユーズ取換え作業
空間を配電部材設置空間として活用するようにし
た自動車用ヒユーズユニツト構造を提供すること
にある。

（問題点を解決するための手段、作用） 上記技術的課題を達成すべく、本考案にあつて
は、ヒユーズカバーの内底部に配電板を設け、こ
の配電板の接続端子をヒユーズカバーの側壁に設
けるようにしてある。

このような構成とすることにより、必要とされ
る配電板及び接続端子の一部がヒユーズカバーに
吸収され、他の配電板等の配設空間の負担を軽減
することが可能とされる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図において、１は運転席近傍のカウルサイ
ドに設けられらたベースジヨイントボツクス、２
は助手席近傍のカウルサイドに設けられた第１の
ローカルジヨイントボツクス、３はエンジンルー
ムの左に設けられた第２のローカルジヨイントボ
ツクス、４はトランクルームの右に設けられた第
３のローカルジヨイントボツクスである。

上記ベースジヨイントボツクス１と第１のロー
カルジヨイントボツクス２とは横に走り左右のカ
ウルサイドを結ぶワイヤーハーネス６により、ベ
ースジヨイントボツクス１と第２のローカルジヨ
イントボツクス３とはエンジンルームの右端、前
端に沿つて配設されたワイヤーハーネス７によ
り、ベースジヨイントボツクス１と第３のローカ
ルジヨイントボツクス４とは車の右端に沿つて配
設されたワイヤーハーネス８により、かつ第１及
び第２のローカルジヨイントボツクス２及び３は
エンジンルームの左端に沿つて配設したワイヤー
ハーネス９によりそれぞれ連結されており、各ワ
イヤーハーネスは電力線と信号線とからなる。

上記ジヨイントボツクス１〜４と自動車内電力
消費装置となる電装品（ヘツドランプ１１、１
２、方向支持灯１３，１４、リヤコンビネーシヨ
ンランプ１５，１６、ワイパーモータ１７，ウオ
ツシヤモータ１８など）とはワイヤーハーネス７
〜９に引き出された支線２０により接続されてい
る。

更に、電力供給源であるバツテリイ２２がその
近傍の第２ローカルジヨイントボツクス３に接続
され、かつステアリングに設けられた方向支持ス
イツチ、ワイパースイツチなどのコラムスイツチ
群２３の他、各種検知スイツチ２４などの自動車
内制御装置となる電装品がその近傍の接続ブロツ
ク１〜４に接続されている。

各ジヨイントボツクス１〜４は、ヒユーズユニ
ツト３０と制御回路の一部を構成する制御ユニツ
ト３１とで概略構成されており、各ジヨイントボ
ツクス１〜４の制御ユニツト３１が集合して制御
回路を構成している。このため、このジヨイント
ボツクス１〜４については、ベースジヨイントボ
ツクス１を例にとつて説明する。

ベースジヨイントボツクス１は、長尺形状とさ
れており、その一端側（第３図中、左端）には取
付ブラケツト３２が設けられ、その他端側（第３
図中、右端側）には制御ユニツト用補充ボツクス
３３が設けられている。補充ボツクス３３は、電
装品の増加に伴なつて制御ユニツトが増える場合
に対処するもので、ジヨイントボツクス１が機能
するために必ずしも必要なものではない。このた
め、補充用ボツクス３３内には現在、制御ユニツ
トは入つていない。ジヨイントボツクス１の内部
には、複数のブスバー回路板（配電板）３４が上
下方向に積層されている。この配電板３４には３
つのコネクタ３５が所定の関係をもつて接続さ
れ、これらコネクタ３５はジヨイントボツクス１
の一端側上面に設けられている。

前記配電板３４の上方には、ヒユーズユニツト
３０が設けられている。このヒユーズユニツト３
０は複数のヒユーズ３６が取付けられるヒユーズ
取付部３７を有し、このヒユーズ取付部３７は複
数のヒユーズコネクタ３８を備えて、各ヒユーズ
コネクタ３８は所定の関係で前記各配電板３４に
接続されている。

ヒユーズユニツト３０においては、ヒユーズ取
付部３７に対してヒユーズカバー３９が着脱可能
に設けられている。このヒユーズカバー３９は、
その側壁３９ａに第２のコネクタ４０が設けら
れ、また、ヒユーズカバー３９の内部には、第２
の配電板４１が配設されている。

第２の配電板４１は、ヒユーズカバー３９の内
底面３９ｂから下方に延びる支柱４２にビス４３
を利用して取付けられている。第２の配電板４１
には、ここでは、その上面と下面とに導電パター
ン４４が形成され（第４図参照）、これら導電パ
ターン４４は導線４４ａを介して所定の関係のも
とで上記第２のコネクタ４０に接続されている。
上記第２の配電板４１には、第５図に示すよう
に、フレキシブル導電板４５がその一端部におい
て接続されており、その他端部はヒユーズカバー
３９内の側壁に沿いつつ該ヒユーズカバー３９の
開口側に向つて延び、その後、ヒユーズカバー３
９の開口端内周縁部に形成された溝４６に入るよ
うに折り曲げられている。このヒユーズカバー３
９を取付部４７に保持させると、第５図に示すよ
うに、溝４６にジヨイントボツクス１側の接続端
子４８と上記フレキシブル導電板４５とが接触す
ることになつている。これにより、第２の配電板
４１とジヨイントボツクス１内の配電板３４とが
所定の関係で導通される。このフレキシブル導電
板４５の他端部と接続端子４８との接続の構成
は、上記場合に限らず、第６図に示すように、ヒ
ユーズカバー３９の開口内周縁部に切欠き４９を
形成し、その切欠き４９にフレキシブル導電板４
５の他端部を折曲げて入れる一方、接続端子４８
をジヨイントボツクス１上面に沿つて折曲げるよ
うにしたものでもよい。

上記実施例において、ヒユーズカバー３９に、
コネクタ４０及び配電盤４１が設けられているた
め、ヒユーズ取換え作業空間を有効に利用するこ
とができる。また、本実施例におけるように、ジ
ヨイントボツクス１にヒユーズユニツト３０が組
み込まれているような場合には、ヒユーズカバー
３９を有効に利用してコネクタ４０、配電板４１
を配設することが可能となるため、ジヨイントボ
ツクス１をコンパクトにまとめることができ、ジ
ヨイントボツクス１の配設の自由度を高めること
ができるという利点がある。

（考案の効果） 本考案は以上述べたように、本来デツドスペー
スであるヒユーズ取換え作業空間をコネクタ、配
電板の配設空間として有効に活用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るヒユーズユニツトが設け
られた各ジヨイントボツクスの電気配線関係を示
す図、第２図はジヨイントボツクスを示す平面
図、第３図はジヨイントボツクスを示す一部断面
図、第４図はヒユーズカバーを下から見た下視
図、第５図は第３図の部分拡大図、第６図は第５
図の変形例を示す図、 ３０……ヒユーズユニツト、３１……制御ユニ
ツト、３７……ヒユーズ取付部、３９……ヒユー
ズカバー、３９ａ……ヒユーズカバーの側壁、３
９ｂ……ヒユーズカバーの内底面、４０……第２
のコネクタ、４１……第２の配電板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ヒユーズ取付部を覆うヒユーズカバーの内底部
   に配電板が設けられ、 該配電板の接続端子が前記ヒユーズカバーの側
   壁に設けられている、 ことを特徴とする自動車用ヒユーズユニツト構
   造。