JPH0539002U - 誘電体フイルタ - Google Patents

誘電体フイルタ

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JPH0539002U
JPH0539002U JP8556491U JP8556491U JPH0539002U JP H0539002 U JPH0539002 U JP H0539002U JP 8556491 U JP8556491 U JP 8556491U JP 8556491 U JP8556491 U JP 8556491U JP H0539002 U JPH0539002 U JP H0539002U
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JP
Japan
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coupling
coupling coil
dielectric
heat
coil
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JP8556491U
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English (en)
Inventor
肇 末政
貴司 丸山
直志 島
Original Assignee
株式会社村田製作所
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構成により、誘電体共振器間を結合す
る結合コイルの耐熱性を高め、これによりハンダ付け時
の加熱に起因する不良品発生を有効に防止できる誘電体
フィルタを実現する。 【構成】 複数の誘電体共振器7a、7b、7c、7d
とこの誘電体共振器間を静電容量的に結合する結合基板
4と、この結合基板に取付けられた結合コイル5と、こ
の結合コイルの近傍のハンダ付け部とを有する誘電体フ
ィルタにおいて、前記結合コイルが耐熱性絶縁部材で覆
われている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、複数の誘電体共振器とこれらを結合する結合コイルを有する誘電体 フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
誘電体フィルタには、一つの比較的大型の誘電体ブロックに複数個の共振孔を 形成して複数の共振器とし、これを例えば共振孔の間の結合孔により結合するモ ノブロックタイプの誘電体フィルタがある。
【0003】 一方、他のタイプとして1つの円筒型または四角柱型の誘電体の中心部に1つ の共振孔を形成して共振器とし、これを多数配列して外部の外付け誘電体基板に より結合してなる、いわゆるディスクリートタイプの誘電体フィルタがある。前 者のモノブロックタイプの誘電体フィルタにおいては、共振器間の結合は、誘電 体ブロックに設けた共振孔により行なうので、結合用コンデンサや結合コイルは 通常用いられず、このため共振器間の結合のためのハンダ付け工程は不要である 。
【0004】 しかし、後者のディスクリートタイプの誘電体フィルタにおいては、1つのケ ースの中に結合用の誘電体基板および結合コイルを収納するのみならず、複数個 の分離した共振器を1個づつケース内の所定の箇所に配置し、これらの結合用の 誘電体基板、結合用コイル、各共振器をそれぞれ互いに電気的、機械的にリフロ ーハンダ等により接続する必要がある。
【0005】 したがって、結合用コイルの近傍でのハンダ付けにより結合用コイルが製造工 程において高温に加熱されることが避けられなかった。ここで、従来、結合用コ イルとしては、高周波における誘電特性、ハンダ付け性、着色性を考慮してポリ ウレタン銅線を線材として用いていた。このポリウレタン銅線は、銅線上にポリ エステルをイソシアネートで架橋反応させたポリウレタン樹脂を主体とした絶縁 ワニスを焼付けた線であり、リレーコイル、通信機器用コイルとして一般的に使 用されるものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
このように、ディスクリートタイプの誘電体フィルタにおいては、誘電体フィ ルタ間を結合する結合コイル近傍でのハンダ付けにより、結合コイルの高温加熱 が避けられなかった。ここでポリウレタン銅線の耐熱指標はE種(120℃)で あるため、この被覆線材の結合コイルは近傍でのハンダ付け時にこれを越える高 温にさらされた場合、線材の被覆が溶けて結合コイル内での短絡の危険性があり 、製品の品質上問題があった。本考案は、前記課題を解決するもので、簡単な構 成により、ハンダ付け時の加熱による結合コイルの特性劣化を防止できる誘電体 フィルタの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の誘電体フィルタは前記目的を達成するために、複数の誘電体共振器と 、この誘電体共振器間を静電容量により結合する結合基板と、前記結合基板に取 付けられた結合コイルと、前記結合コイルの近傍に位置するハンダ付け部とを有 する誘電体フィルタにおいて、前記結合コイルが耐熱性絶縁材で覆われているこ とを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
本考案では、誘電体共振器間を結合する結合コイルを耐熱性絶縁材で覆うこと により、近傍でのハンダ付けによる加熱時においても線材の被覆が溶けて結合コ イル内での電気的短絡が発生するのを防止できるものである。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。 図1は本考案の一実施例における誘電体フィルタの分解斜視図、図2はケース を開けた状態の組立後の同フィルタの斜視図、図3は同フィルタの等価回路図で ある。
【0010】 これらの図において、1は金属板を穴開け、折り曲げして作った下側金属ケー スである。この下側金属ケース1は、誘電体フィルタを収納して保護するととも にプリント配線基板への電気的、機械的な接続手段となるものである。2は誘電 体板よりなるスペーサであり、このスペーサ2はその上面に入出力端子3a、3 bと接触する電極が形成され、その役目は入出力端子3a、3bの高さの位置合 わせをすることと、所定部分の絶縁性を保つことである。また、入出力端子3a 、3bは高周波信号の入出力部となるものでたんざく形の金属板を折り曲げて作 っており、その一端はスペーサ2上の電極とハンダ接続されている。
【0011】 4は、結合用誘電体基板であり、この結合用誘電体基板4には、上面と下面に 誘電体基板を介して容量を形成するための電極が形成されており、この形成され た容量は後に述べる誘電体ブロック共振器間を結合させる役目、および入出力端 子3a、3bと誘電体ブロック共振器間を容量的に接続する役目をはたす。この 結合用誘電体基板4の下面に形成された電極は、入出力端子3a、3bの一端と ハンダにより接続されている。
【0012】 5は、結合コイルであり、らせん状に巻かれた筒形の形状を有している。この 結合コイル5は、誘電体ブロック共振器間を誘導的に結合するものであり、その 両端子は結合用誘電体基板4上のとなりあう電極にハンダ付けされている。この 結合コイル5の線材は、ポリウレタン被覆銅線を用いており、この結合コイル5 だけでは耐熱指標はE種(120℃)である。この結合コイル5の耐熱性と絶縁 性を向上させるため、その筒形の外周部を耐熱性の熱収縮チューブ6が覆ってい る。この熱収縮チューブ6は、例えばジュンフロンFEPよりできており、結合 コイル5にかぶせられた後、加熱工程で収縮させ結合コイル5の外周部と密着さ せる。
【0013】 7a、7b、7cおよび7dはぞれぞれ下側金属ケース1の中央部に収納され た誘電体共振器である。この誘電体共振器7a、7b、7cおよび7dはそれぞ れ1つの貫通孔を有し、その貫通孔内部および接続ピン9が挿入されている側の 端面の1部分をのぞいて全面が導電体膜(図示せず)で覆われている。また接続 ピン9はその一端が誘電体ブロック7a、7b、7cおよび7dの貫通孔内の導 電体膜と電気的に接続された状態で、この貫通孔内に固定されている。接続ピン 9の他端は、結合用誘電体基板4の上面の各電極と当接した状態において、スポ ットハンダまたはリフローハンダにより、この各電極と電気的接続されている。
【0014】 10は、上側金属ケースであり、組立の最終工程で下側金属ケース1と組み合 わされ固定される。
【0015】 以上の本実施例の誘電体フィルタの特徴は筒形状に加工された結合コイル5の 外周部を熱収縮チューブ6で密着的に覆うことにより誘電体フィルタ製造時の耐 熱性、絶縁性を向上させていることである。
【0016】 この点を同フィルタの製造工程の概略を記述することにより以下に説明する。 同フィルタの製造工程の順序として、 1)まず、スペーサ2と入出力端子3a、3bと結合用誘電体基板4と外周が 熱収縮チューブ6に覆われた結合コイル5とをスポットハンダまたはリフローハ ンダにより相互に電気的、機械的に接続して結合回路アセンブリを構成する。こ のハンダ時の加熱により、従来においては結合コイル5の線材の被覆を熱劣化さ せていたのであるが、熱収縮チューブ6がこの劣化を防止している。
【0017】 2)次に、1)で組み立てた結合回路アセンブリおよび誘電体フィルタ7a、 7b、7c、7dを下側金属ケース1に収納する際に、接続ピン9が結合用誘電 体基板4の上面電極とスポットハンダまたはリフローハンダにより接続される。 この時の加熱による結合コイル5の線材の被覆の熱劣化も、熱収縮チューブ6に より防止される。
【0018】 なお、熱収縮チューブ6で被覆した結合コイル5は、1)の工程ではなく2) の工程で誘電体フィルタ7a〜7dとともに結合用誘電体基板4の上面電極にハ ンダ付けされる場合もあるが、同様の効果が得られる。
【0019】 以上のように、結合コイル5にかぶせられた熱収縮チューブ6は、誘電体フィ ルタの製造工程での複数回にわたるハンダ付け時の加熱から、結合コイル5を有 効にまもって、結合コイル内の短絡を防止している。
【0020】 図4(a)、(b)、(c)は、それぞれ本考案の他の実施例の誘電体フィル タにおける結合コイルと耐熱性絶縁部材とを示す斜視図である。図4(a)では ポリウレタン被覆銅線よりなる結合コイル11に熱収縮チューブではない通常の 絶縁性、耐熱性の樹脂例えば、テフロン(商標名)チューブを用いて被覆し、耐 熱性を向上させている。図4(b)ではポリウレタン被覆銅線よりなる結合コイ ル13の表面に絶縁性、耐熱性樹脂14をコーティングしたものであり、これは 例えば、液状樹脂中へ多数の結合コイルを同時に浸して引き上げることにより簡 易かつ大量に形成される。これによって、結合コイル13の絶縁性、耐熱性を向 上させている。
【0021】 図4(c)は、結合コイル15を構成する線材そのものを樹脂被覆した実施例 を示している。この結合コイル15の線材の例として、ポリアミドイミド銅線が あげられる。ポリアミドイミド銅線はポリアミドイミド樹脂を主体とした絶縁ワ ニスを焼付けた銅線であり、耐熱性、耐摩耗性、耐冷媒性、耐過負荷特性にすぐ れており、耐熱指標はC種(200℃)である。
【0022】 他の線材として、ポリエステルイミド銅線も使用できる。この線は、イソシア ヌル酸系のポリエステルイミド樹脂を主体とした絶縁ワニスを焼付けた線であり 、電気的、化学的、機械的特性のいずれの特性もバランスがとれて優れている。 この耐熱指標はH種(180℃)である。さらに他の線材として、ポリイミド銅 線が使用できる。この線は、合成エナメル線の中で耐熱性が最も優れており、リ フローハンダの高熱でも高い絶縁性を示す。
【0023】
【考案の効果】
以上の実施例より明らかなように、本考案によれば、簡単な構成により誘電体 共振器を結合する結合コイルの耐熱性を高められ、誘電体フィルタの製造時の不 良品の発生を有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の誘電体フィルタの分解斜視
図である。
【図2】同フィルタの斜視図である。
【図3】同フィルタの等価回路図である。
【図4】本考案の他の実施例の誘電体フィルタの結合コ
イルおよび耐熱性絶縁部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
4 結合基板 5 結合コイル 6 耐熱性絶縁部材(熱収縮チューブ) 7a,7b,7c,7d 誘電体フィルタ

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体共振器と、この誘電体共振
    器間を静電容量により結合する結合基板と、前記結合基
    板に取付けられた結合コイルと、前記結合コイルの近傍
    に位置するハンダ付け部とを有する誘電体フィルタにお
    いて、前記結合コイルが耐熱性絶縁部材で覆われている
    ことを特徴とする誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 結合コイルが、らせん状に巻かれた筒形
    であり、この筒形の外周部が耐熱性絶縁材で覆われてい
    ることを特徴とする請求項1記載の誘電体フィルタ。
  3. 【請求項3】 結合コイルの耐熱性絶縁材が線材の外周
    を被覆するポリアミドイミド、ポリエステルイミドまた
    はポリイミドのいずれかである請求項1記載の誘電体フ
    ィルタ。
JP8556491U 1991-10-21 1991-10-21 誘電体フイルタ Pending JPH0539002U (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62122110A (ja) * 1985-11-20 1987-06-03 Toshiba Corp コイル装置
JPH03181205A (ja) * 1989-12-11 1991-08-07 Fuji Elelctrochem Co Ltd 誘電体フィルタ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62122110A (ja) * 1985-11-20 1987-06-03 Toshiba Corp コイル装置
JPH03181205A (ja) * 1989-12-11 1991-08-07 Fuji Elelctrochem Co Ltd 誘電体フィルタ

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