JPH053858B2 - - Google Patents

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JPH053858B2
JPH053858B2 JP14556486A JP14556486A JPH053858B2 JP H053858 B2 JPH053858 B2 JP H053858B2 JP 14556486 A JP14556486 A JP 14556486A JP 14556486 A JP14556486 A JP 14556486A JP H053858 B2 JPH053858 B2 JP H053858B2
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JP
Japan
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optically active
formula
reducing agent
alcohol
lower alkyl
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JP14556486A
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JPS632935A (ja
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Yukio Komeyoshi
Takeo Suzukamo
Naoto Konya
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は光学活性アルコール類の製造方法に関
し、詳しくは一般式() (式中、R1は低級アルキル基を、R2は置換基
を有することもあるアリール基を、〓は不斉炭素
を表わす。) で示される光学活性アルコール類の製造方法に関
するものである。 〈従来の技術〉 一般式()で示される光学活性アルコール類
は医農薬、香料などの原料、中間体あるいは合成
助剤として重要な化合物である。 光学活性アルコールの製造法としては、従来よ
りラセミ化合物を一旦製造し、次いでこれに例え
ば光学活性カルボン酸を反応させてエステル誘導
体となし、生成したジアステレオマーの溶解度差
を利用して一方のジアステレオマーを分離し、し
かる後にエステル誘導体を加水分解して一方の対
掌体である光学活性アルコール類を分離回収する
という、いわゆる光学分割法が採用されている。 また水素化リチウムアルミニウムをナフチルア
ルコール、N−メチルエフエドリンなどの不斉ア
ルコールで修飾した不斉還元剤を用いてケトン類
を還元する方法も提案されている(例えば特開昭
55−51093号公報、特開昭57−23855号公報)。 〈発明が解決しようとする問題点〉 アルコール類の光学分割法は前記したように操
作が繁雑で効率が悪いという問題、さらにはラセ
ミ化合物を用いた場合は、必要な光学活性アルコ
ールは50%を越えて取得し得ない等の問題があつ
た。 一方、前記不斉還元剤を用いる方法では、一段
の反応で光学活性体が得られるという利点はある
ものの目的とする光学活性アルコール類の収率、
あるいは光学純度などの点で必ずしも充分満足し
得るものではなく、より優れた光学活性アルコー
ル類の製造方法の開発が望まれていた。 〈問題を解決するための手段〉 本発明者らは、このような状況下にさらに優れ
た光学活性アルコール類の製造方法を開発すべ
く、不斉還元剤について鋭意検討を重ねた結果、
還元剤として特定のアミノアルコールで修飾した
水素化リチウムアルミニウム系還元剤を用いるこ
とにより、目的とする光学活性アルコール類が高
純度でしかも高収率で得られることを見い出すと
ともに、更に種々の検討を加え本発明を完成し
た。 すなわち本発明は一般式() (式中R1は低級アルキル基を、R2は置換基を
有することもあるアリール基を表わす。) で示されるケトン類を式() (式中、R3は低級アルキル基を、〓は不斉炭
素を表わす。) で示される光学活性アミノアルコールとN−モノ
アルキル置換アリールアミンとで修飾された水素
化リチウムアルミニウム系還元剤で不斉還元する
ことを特徴とする一般式() (式中、R1,R2は前記と同じ意味を表わし、
〓は不斉炭素を表わす。) で示される光学活性アルコール類の工業的に優れ
た製造方法を提供するものである。 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明は原料として一般式()で示されるケ
トン類を用いるものであるが、R1としては例え
ばメチル、エチル、プロピル、ブチル等の低級ア
ルキル基、R2としては例えばフエニル、o−,
m−,p−トリル、2,4−,2,6−キシリ
ル、o−,m−,p−クロルフエニル、2,4
−,2,6−ジクロルフエニル、ナフチル、フル
オレニル、フエナントレニル、ピリジル、アント
ラセニル等のアリール基、置換アリール基が例示
できる。 より具体的化合物としては例えば、アセトフエ
ノン、o−,m−,p−メチルアセトフエノン、
2,4−,2,6−ジメチルアセトフエノン、o
−,m−,p−クロルアセトフエノン、2,4
−,2,6−ジクロルアセトフエノン、1′−アセ
トナフトン、2′−アセトナフトン、2−アセチル
フルオレン、2−アセチルフエナントレン、3−
アセチルフエナントレン、9−アセチルフエナン
トレン、2−アセチルピリジン、3−アセチルピ
リジン、4−アセチルピリジン、等が例示され
る。 一般式()で示される光学活性アルコール類
のR1,R2としては前記ケトン類()の場合と
同様の置換基が例示でき、より具体的化合物とし
ては上記のケトンに対応する光学活性アルコール
類が例示できる。これ等の中でも光学活性な1−
(0−クロルフエニル)−エタノール、1−(2,
4−ジクロルフエニル)−エタノール等は文献未
記載の化合物であり、医薬中間体であるカルバペ
ネムの不斉合成助剤(特開昭60−32765号公報)
として特に有用である。 本発明は前述のようなケトン類を前記一般式
()で示される特定の光学活性アミノアルコー
ルとN−モノアルキル置換アリールアミンとで修
飾された水素化リチウムアルミニウム系還元剤を
用いて還元するものであるが、光学活性アミノア
ルコール()としては例えば、R3がメチル、
エチル、プロピル、ブチル等の低級アルキル基で
あるN−低級アルキル−N−ベンジル−2−アミ
ノ−1−フエニルエタノールが挙げられる。 かかる光学活性アミノアルコールは例えば、光
学活性マンデル酸、アンモニア、ベンズアルデヒ
ド、アルキルハライド等を原料とすることにより
容易に製造することができる。 N−モノアルキル置換アリールアミンとして
は、例えばNにメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシルなどの炭素数1〜6のア
ルキル基が置換したフエニルアミン、ピリジルア
ミン、ナフチルアミン等が挙げられる。 本発明で使用される不斉修飾された水素化リチ
ウムアルミニウム系還元剤は通常、水素化リチウ
ムアルミニウムに対し、1モル倍の前記光学活性
アミノアルコールと2〜2.6モル倍の上記N−モ
ノアルキル置換アリールアミンを用いることによ
り調製される。 還元剤の調製に当つては、通常、窒素、アルゴ
ンなどの不活性気体の雰囲気下で行われ、反応溶
媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族化合物、もしくはこれ等の混合物が
通常使用されるが、好ましくはエーテル類であ
る。また調製温度は特に限定はないが通常0〜85
℃である。 かくして、不斉修飾された還元剤が調製される
が、還元剤は通常単離することなしにそのまま還
元反応に用いられる。 還元反応に際し、還元剤の使用量は前記ケトン
類()に対し水素化リチウムアルミニウム換算
で通常、1〜3倍モルである。 また反応温度は通常−80〜30℃であり、室温程
度の温度でも比較的良好な結果が得られるが、よ
り低温で実施することが好ましい。反応の進行は
ガスクロマトグラフイー等の分析手段により確認
することができ、反応に要する時間は実施する温
度によつて異なるが、通常0.5〜10時間程度であ
る。 反応終了後、塩酸、硫酸等の鉱酸の水溶液を加
えた後、有機層を分離回収し、乾燥、溶媒留去す
ることにより目的とする光学活性アルコール類
()を高収率で得ることができる。 一方、有機層を分離後の水層に苛性ソーダ等の
アルカリを加え、有機溶媒で抽出を行い、乾燥、
溶媒留去することにより、用いたN−アルキル置
換アリールアミン、光学活性アミノアルコールは
ほぼ定量的に回収することができる。光学活性ア
ミノアルコールは立体保持で回収される。 また、光学活性アルコール類()の光学純度
は光学活性充填剤を用いた液体クロマトグラフイ
ーで直接エナンチオマー比を測定することにより
求めることができる。 〈発明の効果〉 かくして本発明の目的とする光学活性アルコー
ル類()が得られるが、本発明によれば従来技
術に比し、光学純度の高い光学活性アルコールが
高収率でしかも効率良く得られるという利点を有
する。 〈実施例〉 以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。 実施例 1 乾燥エーテル4mlと水素化リチウムアルミニウ
ム(111.2mg、2.98mmol)との混合物中へ室温下
に(−)−N−メチル−N−ベンジル−2−アミ
ノ−1−フエニルエタノール(742.4mg、
3.08mmol、光学純度98.9%)の乾燥エーテル
(3ml)溶液を加え、同温度で30分攪拌した。次
でN−メチルアニリン(753.5mg、7.03mmol)の
乾燥エーテル(3ml)溶液を加え、35℃で2時間
攪拌した後、−78℃に冷却し、これにアセトフエ
ノン(117.8mg、0.98mmol)の乾燥エーテル(3
ml)溶液を加え、同温度で3時間攪拌した。 次いで室温まで昇温した後、10%塩酸(8ml)
を加え、エーテル層を分液した。水層はエーテル
で抽出を行い、先のエーテル層と合わせて、10%
塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧濃縮することにより純度99.5
%の光学活性1−フエニルエタノール119mgを得
た。純収率99.2% 光学活性充填剤を用いた液体クロマトグラフイ
ーによりエナンチオマー比を分析したところ
(+)体/(−)体=5.76/94.28(光学純度88.5
%)であつた。 実施例 2 O−クロルアセトフエノン(1.55g
10.0mmol)、N−エチルアニリン(8.75g、
72.2mmol)を用い実施例1の10倍のスケールで
行う以外は実施例1と同様にして純度100%の光
学活性1−(O−クロルフエニル)エタノール
1.56gを得た。 純収率99.6%、光学純度88%であつた。 このものをフタル酸モノエステルに誘導した
後、ブルシンを用いて光学分割したところ、光学
純度99.7%の(−)体が得られた。 〔a〕22 D=−60.6(c=1.152,CHCl3)であつ
た。 実施例 3 実施例2においてO−クロルアセトフエノンの
代りに2,4−ジクロルアセトフエノン(2.12g、
11.2mmol)を用いる以外は実施例2と同様にし
て純度100%の光学活性1−(2,4−ジクロルフ
エニル)エタノール2.14gを得た。 収率99.9% 光学純度65%であつた。 このものを実施例2と同様に光学分割したとこ
ろ光学純度99.5%の(−)体が得られた。 〔a〕25 D=−64.8(c=0.965,CHCl3)であつ
た。 実施例 4〜8 表1に示す以外は実施例1と同様に行い、その
結果を表1に示した。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中R1は低級アルキル基を、R2は置換基を
    有することもあるアリール基を表わす。) で示されるケトン類を式() (式中、R3は低級アルキル基を、〓は不斉炭
    素を表わす。) で示される光学活性アミノアルコールとN−モノ
    アルキル置換アリールアミンとで修飾された水素
    化リチウムアルミニウム系還元剤で不斉還元する
    ことを特徴とする一般式() (式中、R1,R2は前記と同じ意味を表わし、
    〓は不斉炭素を表わす。) で示される光学活性アルコール類の製造方法。
JP14556486A 1986-06-20 1986-06-20 光学活性アルコ−ル類の製造方法 Granted JPS632935A (ja)

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US5380927A (en) * 1989-05-16 1995-01-10 Medice Chem.-Pharm. Fabrik Putter Gmbh & Co. Kg Process for preparing optically active 2-aryl-alkanoic acids, in particular 2-aryl-propionic acids
US6184381B1 (en) * 1995-12-06 2001-02-06 Japan Science & Technology Corp. Process for preparing optically active compounds
KR19980703369A (ko) * 1996-01-29 1998-10-15 후루따 다께시 카르보닐 화합물의 환원 방법
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EP2657214B1 (en) * 2010-12-24 2017-02-15 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Process for production of aromatic alcohol or heterocyclic aromatic alcohol

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