JPH0538123U - 壁パネルの固定具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 床面上に壁パネルを固定具により固定したと
き、この固定具が外部から見えないようにして固定後の
壁パネルの見栄えが向上するようにし、かつ、このよう
にした場合でも、壁パネルの固定作業が容易にできるよ
うにする。 【構成】 床面３上に壁パネル１を固定させるための固
定具２が、床面３上に固定される基部９と、この基部９
から上方に向って突出し上記壁パネル１を構成した角パ
イプ４の下端を外嵌させる突出部１０とを備え、この突
出部１０に角パイプ４の下端を外嵌させたとき、この角
パイプ４の下端内面に、上記突出部１０が圧接して、上
記壁パネル１が床面３上に固定されるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、縦長の角パイプを備えた壁パネルを、床面上に固定する固定具に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

建屋内を間仕切りして、所望形状の部屋を得ようとする場合などには、従来よ り、床面上の所定位置に壁パネルを固定具により固定させることが行われている 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来構成では、固定具は外部から見えるところに設けられてお り、このため、固定後の壁パネルの見栄えが低下するという不都合がある。 そこで、壁パネル自体の内部空間に固定具を位置させて、外部から容易には見 えないようにすることが考えられる。しかし、単にこのようにすると、壁パネル に遮られて固定具に対する操作がしにくくなり、つまり、壁パネルの固定作業が 煩雑になるおそれがある。

【０００４】

【考案の目的】

この考案は、上記のような事情に注目してなされたもので、床面上に壁パネル を固定具により固定したとき、この固定具が外部から見えないようにして固定後 の壁パネルの見栄えが向上するようにし、かつ、このようにした場合でも、壁パ ネルの固定作業が容易にできるようにすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するためのこの考案の特徴とするところは、床面上に壁パネル を固定させるための固定具が、建屋等の床面上に固定される基部と、この基部か ら上方に向って突出し上記壁パネルを構成した角パイプの下端を外嵌させる突出 部とを備え、上記突出部に角パイプの下端を外嵌させたとき、この角パイプの下 端内面に上記突出部が圧接するようにした点にある。

【０００６】

【作 用】

上記構成による作用は次の如くである。 床面３上に壁パネル１を固定させるための固定具２が、床面３上に固定される 基板（基部）９と、この基板（基部）９から上方に向って突出し上記壁パネル１ を構成した角パイプ４の下端を外嵌させる突出板（突出部）１０とを備え、この 突出板（突出部）１０に角パイプ４の下端を外嵌させたとき、この角パイプ４の 下端内面に、上記突出板（突出部）１０が圧接して、上記壁パネル１が床面３上 に固定される。 このため、上記床面３上に壁パネル１を固定したときには、角パイプ４の下端 の内部に少なくとも固定具２の突出板（突出部）１０が位置することとなって、 この固定具２が外部から全体的に見えることは防止される。 また、上記壁パネル１の固定は、床面３上に予め取り付けてある固定具２の突 出板（突出部）１０に、同上壁パネル１を構成する角パイプ４の下端を単に外嵌 させることによって得られる。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面により説明する。 （第１実施例） 図１から図５は第１実施例を示している。 図２において、符号１は壁パネルで、この壁パネル１は室の間仕切りのために 複数列設されている。これら各壁パネル１は一対の固定具２，２により、建屋の コンクリート製床面３上に固定されている。なお、以下の説明の便宜上、図中Ｆ ｒの方向を前方とし、左右とは、上記前方に向っての方向をいうものとする。

【０００８】 全図において、上記壁パネル１は前後一対の縦長の角パイプ４，４と、これら 角パイプ４，４の左右側面に取り付けられる一対のボード５，５で構成されてお り、上記角パイプ４はアルミ製である。また、上記壁パネル１上には天井パネル ６が取り付けられている。

【０００９】 特に図５において、上記固定具２はアルミ製で、床面３上にアンカーボルト８ によって着脱自在に固定される基部たる基板９と、この基板９の左右両端を上方 に向って折り曲げ、かつ、延出させることにより形成される突出部たる左右突出 板１０，１０とで構成され、これら突出板１０，１０は上方に向うに従い互いに わずかに接近するよう形成されている。なお、各突出板１０，１０は互いに平行 に突出させてもよい。

【００１０】 上記突出板１０，１０の各突出端は互いに離反する方向で、かつ、斜め下方に 向って折り曲げられ、これら折曲片１１，１１によって、上記突出板１０，１０ の突出端が矢先形状とされている。 なお、上記固定具２は幅寸法が一定の帯状の板を折り曲げて形成したもので、 全体に弾性を有している。

【００１１】 上記固定具２には角パイプ４の下端が外嵌可能とされている。 即ち、角パイプ４の内孔１３の前後幅と固定具２のそれとがほぼ同じとされて いる。一方、図１中仮想線で示すように固定具２の自由状態では、左右折曲片１ １，１１の基部間寸法は内孔１３の左右幅寸法よりも少し短くされ、左右折曲片 １１，１１の突出縁１１ａ，１１ａ間寸法は同上内孔１３の左右幅寸法よりも大 きくされている。また、角パイプ４の内孔１３と基板９とは、互いにあまりがた つきがないように嵌合可能とされている。

【００１２】 図１中仮想線と、図５とで示すように固定具２の上方から、角パイプ４を下降 させると（図１、図５中矢印Ａ）、角パイプ４の下端における内孔１３の開口縁 と各折曲片１１，１１の上面とが摺接して、両突出板１０，１０が弾性変形し、 これらの各突出端が互いに接近する（図１中矢印Ｂ）。そして、これら両突出板 １０，１０上端の対向面同士が互いに接してから、更に、角パイプ４を下降させ ると、各折曲片１１が同上角パイプ４の下端開口縁に押されて下方に向って弾性 変形する。この後、角パイプ４の下端が両突出板１０，１０に外嵌し始めて、各 折曲片１１の突出縁１１ａに対し角パイプ４の下端内面が摺接して下降する。次 に、角パイプ４の下端がハの字形に弾性変形した各突出板１０，１０の外面を摺 接して案内され、基板９に円滑に外嵌する。つまり、角パイプ４の下端が固定具 ２に外嵌する（各図中実線図示）。

【００１３】 この場合、上記折曲片１１の突出縁１１ａが角パイプ４の下端内面に圧接して おり、角パイプ４を上昇させようとすると、上記折曲片１１の突出縁１１ａが角 パイプ４の内面に食い込んで角パイプ４を係止させ、角パイプ４の上昇を阻止す る。 つまり、上記固定具２に角パイプ４を外嵌させたときには、角パイプ４が所定 位置に位置決めされることによって、壁パネル１の位置決めがなされ、かつ、角 パイプ４が固定具２に係止されて、壁パネル１が床面３上の所定位置に固定され る。

【００１４】 そして、上記したように上記床面３上に壁パネル１を固定したときには、角パ イプ４の下端の内部に固定具２が全体的に位置することとなって、この固定具２ が外部から見えることが防止される。また、上記固定具２を中心として、その弾 性変形で壁パネル１を多少左右回動させることができるため、この固定具２によ れば、壁パネル１の姿勢調整ができて有益である。

【００１５】 なお、以上は図示の例によるが、壁パネル１はその一面だけにボード５を備え たものであってもよく、この場合には、ボード５を設けない側は、例えばコンク リート壁に近接して対面させられる。また、固定具２や角パイプ４は樹脂製等で あってもよい。更に、上記実施例における固定具２は、平面視で９０°回転させ た姿勢のものであってもよい。

【００１６】 （第２実施例） 図６は第２実施例を示している。 これによれば、固定具２は、前記第１実施例における固定具２を平面視で９０ °回転させた姿勢とされている。また、固定具２は連結板１４上に一対が並設さ れており、各固定具２と連結板１４とはアンカーボルト８，８によって床面３に 共締めされている。 図中仮想線で示すように、上記各固定具２に対しそれぞれ壁パネル１の角パイ プ４の下端を外嵌させたとき、各壁パネル１，１が相対的に所定位置となるよう 、予め上記各固定具２，２が連結板１４上に位置決めされている。 他の構成や作用は前記第１実施例と同様であるため、図に共通の符号を付して その説明を省略する。

【００１７】 （第３実施例） 図７と図８は第３実施例を示している。 これによれば、固定具２の有する一対の突出板１０，１０は、その上下中途部 が互いに離れる方向に折り曲げられている。そして、この固定具２に角パイプ４ の下端が外嵌したときには、上記突出板１０の折り曲げによる突出面１０ａが上 記角パイプ４の下端内面に圧接するようになっている。 他の構成や作用は前記第２実施例と同様であるため、図に共通の符号を付して その説明を省略する。

【００１８】

【考案の効果】

この考案によれば、固定具が、床面上に固定される基部と、この基部から上方 に向って突出し壁パネルを構成した角パイプの下端を外嵌させる突出部とを備え 、この突出部に角パイプの下端を外嵌させたとき、この角パイプの下端内面に、 上記突出部が圧接して、上記壁パネルが床面上に固定されるため、上記床面上に 壁パネルを固定したときには、角パイプの下端の内部に少なくとも固定具の突出 部が位置することとなって、この固定具が外部から全体的に見えることは防止さ れる。よって、固定後の壁パネルの見栄えが向上する。 また、上記壁パネルの固定は、床面上に予め取り付けてある固定具の突出部に 、同上壁パネルを構成した角パイプの下端を単に外嵌させることによって得られ るため、上記壁パネルの固定作業は極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例で、図２の１‐１線矢視断面図であ
る。

【図２】第１実施例で、全体斜視図である。

【図３】第１実施例で、図１の３‐３線矢視部分断面図
である。

【図４】第１実施例で、図１の４‐４線矢視断面図であ
る。

【図５】第１実施例で、展開斜視図である。

【図６】第２実施例で、側面部分断面図である。

【図７】第３実施例で、側面部分断面図である。

【図８】第３実施例で、固定具の斜視図である。

【符号の説明】

１ 壁パネル ２ 固定具 ３ 床面 ４ 角パイプ ５ ボード ８ アンカーボルト ９ 基板（基部） １０ 突出板（突出部） １１ 折曲片 １１ａ 突出縁 １３ 内孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦長の角パイプを備えた壁パネルを、床
   面上に固定する固定具であって、上記床面上に固定され
   る基部と、この基部から上方に向って突出し上記角パイ
   プの下端を外嵌させる突出部とを備え、この突出部に角
   パイプの下端を外嵌させたとき、この角パイプの下端内
   面に上記突出部が圧接するようにした壁パネルの固定
   具。