JPH0537519Y2 - - Google Patents

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JPH0537519Y2
JPH0537519Y2 JP7877188U JP7877188U JPH0537519Y2 JP H0537519 Y2 JPH0537519 Y2 JP H0537519Y2 JP 7877188 U JP7877188 U JP 7877188U JP 7877188 U JP7877188 U JP 7877188U JP H0537519 Y2 JPH0537519 Y2 JP H0537519Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電源回路のシールド装置に関し、特
に磁束制御型スイツチング電源回路等に用いて好
適な磁気シールド装置に関する。
〔考案の概要〕
本考案は、電源回路のシールド装置に関し、回
路基板上で電源回路を2枚の放熱板で挟むととも
に、上下方向から一対の断面U字型のシールドケ
ースで囲むことによつて、簡単な構造で上記電源
回路部の洩れ磁束をシールドし、シールドケース
内に熱がこもらないようにした。
〔従来の技術〕
従来の電源回路のシールド装置としては、例え
ば、第3図に示すようなものが知られている。
この第3図に示すシールド装置30は、例え
ば、特開昭62−64266号公報に開示されているよ
うな磁束制御型スイツチング電源装置をシールド
するためのものであり、この磁束制御型スイツチ
ング電源装置は、PRT(電源レギユレーシヨント
ランス)31,PIT(電源絶縁トランス)32等
を設置した回路基板33上にパワートランジスタ
34を取り付けた放熱板35を設置し、入力リー
ド線36,出力リード線37を配して構成されて
いた。
上記磁束制御型スイツチング電源回路のPIT3
2は洩れインダクタンスによつて動作しており、
構造上1次側巻線と2次側巻線がボビンの中間で
ある絶縁距離を介して巻装されるため、洩れ磁束
の発生が大きい。
この洩れ磁束をシールドするため、上記電源回
路全体をシールドケース38で覆い、該シールド
ケース38の前後の開口部を蓋板39a,39b
によつて閉じる所謂、完全密閉型の構造としてい
た。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで先に述べたシールド装置30は、シー
ルドケース38及び蓋板39a,39bのコスト
が高くつき、また、電源回路全体をシールドケー
ス38及び蓋板39a,39bによつて覆つてし
まうため、上記シールドケース38及び蓋板39
a,39bに多数の通風孔が設けられているにも
かかわらず、パワートランジスタ34等の発熱に
より、シールドケース内に熱がこもる他、入力リ
ード線36,出力リード線37を高温度保証の2
重絶縁リード線にしなければならず、ますますコ
ストが高くなつていた。更に、サービス時に回路
基板を取り出しにくいというのも欠点であつた。
そこで、本件出願人は上記の発明を改善すべく
先に、実願昭62−118363号を出願している。
このシールド装置を第4図に示す。
このシールド装置40はPRT41,PIT42,
入力コネクタリード43,出力コネクタリード4
4,整流ダイオード45等を設置し、電源回路を
形成する回路基板46と、パワートランジスタ4
7を設置し、放熱板と兼用するようにした上側の
シールドケース48aと下側のシールドケース4
8bとで構成されている。
上記上側のシールドケース48aには、係止片
49aが設けられており、この係止片49aを上
記回路基板46に設けられたスリツト49bに挿
入し、上記シールドケース48aの側面所定位置
にパワートランジスタ47を設置する。そして、
上記下側のシールドケース48bに設けられた係
止片50aを上記回路基板46に設けられている
スリツト50bに挿入突出させ、上記パワートラ
ンジスタ47を挟み、ビス51でビス止めし、組
立られる。
なお、この組立られたシールド装置40は、回
路基板46の四隅に設けられたビス穴52を介し
て、シヤーシにビス止めされる。
ところで、このシールド装置40は、組み立て
たときに上側のシールドケース48a及び下側の
シールドケース48bに開口される部分ができる
ため、PRT41及びPIT42の洩れ磁束が上記
開口方向に飛び出し、この開口方向に設置された
電子機器の負荷、あるいは、スピーカーの音声妨
害、カラーブラウン管のテレビ画面の電源妨害等
の悪影響を及ぼしていた。
また、CRTのランデイング妨害が発生するた
め、シールド装置の設置場所を考慮する必要があ
つた。
そして、上記上側のシールドケース48aには
パワートランジスタ47が設置されているため、
1次側アース電位となり、サービス時にACライ
ンを接続したまま上記上側のシールドケース48
aに触れると感電する虞れがあるため、『感電注
意』等のラベル表示を設けなければならなかつ
た。
更に、今日の負荷電力の増大に伴うPITの大形
化によつて、回路基板46を該回路基板46の四
隅に設けられたビス穴52を介してシヤーシにビ
ス止めするやり方では、振動落下強度に不安があ
つた。
本考案は、このような実情に鑑みてなされたも
のであり、簡単な構造でPRT,PIT等の洩れ磁
束を完全にシールドするとともにスイツチングト
ランジスタ等の発熱を効率良く放熱し、サービス
時に感電等の心配なく容易に回路基板を取り出
せ、コスト的に安く、且つ、振動落下強度の強い
シールド装置の提供を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係るシールド装置は、回路基板上に立
設され、該回路基板上に配設された電源回路部を
挟んでシールドする一対の放熱板と、上記回路基
板の上下方向から、上記電源回路部を挟むように
配されるそれぞれ断面U字状の一対のシールド板
とから成り、上記一対のシールド板を組み合わせ
た状態での開口部に上記放熱板を配置することに
より、上記電源回路部を全方向から包囲すること
を特徴とするシールド装置でこのシールド装置を
用いることによつて上記の課題を解決する。
〔作用〕
本考案に係るシールド装置では、電源回路部を
放熱板および一対のシールド板により、全方向に
わたり包囲することにより、上記電源回路部内の
例えばPRT,PIT等の磁気発生部品の洩れ磁束
を完全にシールドできる。
また、上記放熱板は上記一対のシールド板を組
み合わせた状態での開口部に配置されているた
め、上記放熱板を介して放熱された熱がシールド
板の中にこもることがなくなつた。
〔実施例〕
以下、本考案に係るシールド装置の実施例につ
いて図面を参照しながら説明する。
第1図は本考案の実施例となるシールド装置を
示す分解斜視図である。
この第1図のシールド装置1において、回路基
板2に入力コネクタプラグ3,出力コネクタプラ
グ4,PRT5,PIT6等の回路部品を設置して、
例えば、特開昭62−64266号公報等に開示されて
いるような磁束制御型スイツチング電源回路を形
成している。
この磁束制御型スイツチング電源回路のPIT6
は洩れインダクタンスによつて動作しており、構
造上1次側巻線と2次側巻線がボビンの中間であ
る絶縁距離を介して巻装されるため、洩れ磁束の
発生が大きい。このため、上記PRT5,PIT6
の洩れ磁束のシールドが重要となつてくる。
そこで、本考案に係るシールド装置1では、上
記回路基板2上に立設され、該回路基板2上に配
設された電源回路部を挟んでシールドする一対の
U字型の鉄製放熱板7,8が立設されている。
上記放熱板7,8はそれぞれ本体7aに延長部
7b,7C,本体8aに延長部8b,8cを有し
ており、上記回路基板に立設するときは、少なく
ともPRT5,PIT6等の磁気発生部品を囲み、
上記脚部7b,を8bに、7c,を8cにそれぞ
れ所定の空隙gを設けて相対向するように配され
ている。
上記放熱板7,8の外周面所定位置には、PIT
6の1次側スイツチングトランジスタ9、及び2
次側整流ダイオード10がそれぞれ2個ずつ一定
の距離をおいて設置されている。
ここで、上記2枚の放熱板は、通常上記スイツ
チングトランジスタ9、及び整流ダイオード10
のそれぞれのアース電位となることを考慮し、こ
れらの放熱板7,8間の絶縁を図つて、上記空隙
gを設けている。
また、上記スイツチングトランジスタ9、及び
整流ダイオード10の発熱を放熱するため、上記
放熱板7,8には、放熱効果を高める通風孔11
が設けられている。
上記放熱板7,8は上記PRT5,PIT6から
の洩れ磁束をシールドする効果も兼ねており、回
路基板2の平面上の一方向である第1図中矢印で
示すX方向の洩れ磁束を本体7a,8aによつて
完全シールドしている。そして、上記回路基板2
の平面上の一方向である第1図中矢印で示すY方
向の洩れを磁束についても脚部7b,8b,7
c,8cによつてシールドしている。ただし、空
隙gが設けてある箇所での洩れ磁束は残存する。
上記回路基板2の上記放熱板7,8の間隙部側
には、スリツト12がそれぞれの側に4個づつ設
けられている。このスリツト12には、一対で断
面U字型の鉄製シールド板13,14の左右の側
面部にそれぞれ4個ずつ設けらたれ係止片13
a,14aが上記回路基板2を挟んで挿入され
る。
そして、シールド板13の係止片13aに設け
られたビス穴13bとシールド板14に設けられ
たビス穴14bを介して、上記シールドケース1
3,14をビス止めすることにより、上記回路基
板2及びシールド板13,14を完全に固着する
ことができる。
なお、上記入力コネクタプラグ3,出力コネク
タプラグ4は回路基板上の端部にそれぞれ設けら
れており、入力側のリード線及び出力側のリード
線をそれぞれのプラグ3,4に接続し易くなつて
いる。
上記のように組み立てたシールド装置を第2図
に示す。
この第2図に示すように上記放熱板7,8は上
記シールド板13,14の内側に配される形とな
るが、上記シールド板13,14にはそれぞれに
通風孔15,16が設けられているうえ、上記ス
イツチングトランジスタ9、及び整流ダイオード
10が設置されている方向に上記シールド板1
3,14が開口されるように配されるため、上記
スイツチングトランジスタ9及び、上記整流ダイ
オード10の発する熱がシールド板13,14内
にこもることはない。
また、上記シールド板13,14によつて、
PRT5,PIT6の回路基板2の平面上の一方向
である第1図中矢印で示すY方向の上記放熱板7
b,8b間、7c,8c間の空隙gより洩れる磁
束と、回路基板2の平面上の一方向である、第1
図中矢印で示すX方向及びY方向と直交する方向
であるZ方向の洩れ磁束をシールドすることがで
きるため、上記PRT5,PIT6の全方向におけ
る磁気シールドが達成される。
そして、上側のシールド板13に設けられた切
り起こし部13cによつて、シヤーシ24に支持
され、上記切り起こし部13cに設けられたビス
穴13dを介してシヤーシ24にビス止めされ
る。
以上の説明から明らかなように、本考案に係る
シールド装置1は、PRT5,PIT6等の洩れ磁
束を完全にシールドすることができるため、電子
機器内のどこに設置しても問題がなく、同時にス
イツチングトランジスタ9や、整流ダイオード1
0等の発熱も放熱することができるため放熱板及
びシールド板を安価な鉄製にすることができ、コ
ストダウンが図れる。
また、簡単な構造なので、回路基板2の取り出
しも容易になり、サービス面においても改善され
た。
そして、本件考案者が先に提案したシールド装
置40のように、シールドケース47aに直接ス
イツチングトランジスタ46を取り付けているの
ではなく、シールド板13とは、別に設けた放熱
板7,8に上記スイツチングトランジスタ9及び
整流ダイオード10を設置するため、アース処理
も問題なく感電の心配もなくなつた。
更に、従来のように回路基板をシヤーシにビス
止めするのではなく、シールド板をシヤーシにビ
ス止めするため、振動落下強度を増強することが
でき、PITが大型化しても対応可能となつた。
〔考案の効果〕
以上の説明から明らかなように、本考案に係る
シールド装置は、シールド板と該シールド板とは
別に設けた放熱板とにより、PRT,PIT等の洩
れ磁束を完全にシールドできるうえ、上記放熱板
に配置されたスイツチングトランジスタや整流ダ
イオードの発熱も、こもることなく放熱できるた
め、安価な鉄製にすることができ、コストダウン
が図れ、電子機器内の設置場所を問わない。ま
た、簡単な構造で実現することができるため、回
路基板の取り出しが容易になつた。
更に、本実施例のように、上記放熱板は上記シ
ールド板の内側に配される形となるため、サービ
ス時にACラインを接続したまま接触しても感電
等の心配がなくなつた。
なお、シールド板を直接シヤーシに取り付ける
ことによつて、振動落下強度の強いシールド装置
の提供を達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例としてのシールド装置
の分解斜視図、第2図は本考案の実施例としての
シールド装置を組み立てた斜視図、第3図は従来
の完全密閉型のシールド装置の分解斜視図、第4
図は本件考案者が先に提案したシールド装置の分
解斜視図である。 1,30,40……シールド装置、5,32,
41……PRT、6,31,42……PIT、7,
8……放熱板、13,14……シールド板。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 回路基板上に立設され、該回路基板上に配設さ
    れた電源回路部を挟んでシールドする一対の放熱
    板と、 上記回路基板の上下方向から、上記電源回路部
    を挟むように配されるそれぞれ断面U字状の一対
    のシールド板とから成り、 上記一対のシールド板を組み合わせた状態での
    開口部に上記放熱板を配置することにより、上記
    電源回路部を全方向から包囲することを特徴とす
    る電源回路のシールド装置。
JP7877188U 1988-06-14 1988-06-14 Expired - Lifetime JPH0537519Y2 (ja)

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