JP3044078B2 - 不要磁界輻射防止装置 - Google Patents

不要磁界輻射防止装置

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JP3044078B2
JP3044078B2 JP3069094A JP6909491A JP3044078B2 JP 3044078 B2 JP3044078 B2 JP 3044078B2 JP 3069094 A JP3069094 A JP 3069094A JP 6909491 A JP6909491 A JP 6909491A JP 3044078 B2 JP3044078 B2 JP 3044078B2
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末廣 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスプレイモニタ等
において、機器の外部に不用に輻射される漏洩磁束を減
衰させる不要磁界輻射防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の不要磁界輻射防止装置は図2に示
す如く、ディスプレイモニタのキャビネット内の底部
に、水平幅調整コイル1を備えた底板2が敷設されると
ともに、該キャビネットの内部に、底板2の上方に位置
する偏向ヨーク3が配設され、この偏向ヨーク3の前部
には、ブラウン管4が装着されている。
【0003】上記偏向ヨーク3には、キャンセルコイル
5が取着されている。また、偏向ヨーク3と水平幅調整
コイル1からは、無効磁束6と漏れ磁束7がそれぞれ発
生するようになっており、該無効磁束6はキャンセルコ
イル5により打ち消され、抑制されるようになってい
る。
【0004】次に動作について説明する。偏向ヨーク3
に水平偏向電流(一般に15KHZ〜120KHZの鋸
波)が流れると、コア内の磁束が水平偏向に寄与する有
効偏向磁束と偏向に寄与しない無効偏向磁束(無効磁束
6)とに分かれ、無効磁束6が機器の外部に漏れ出る。
この対策として従来は図2に示す如く、偏向ヨーク3
に、キャンセルコイル5を取着して偏向ヨーク3の近く
に配置し、無効磁束6を打ち消し、漏洩を抑制してい
る。
【0005】また同様に、偏向ヨーク3に直列に接続さ
れた水平調整コイル1からも漏れ磁束7が発生し、機器
の外部に漏れ出ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の不要磁界輻射防
止装置は以上のように構成され、機器の外部に漏れる磁
束6・7を抑制するため、機器のシールド等が必要であ
り、キャビネットの内部構造の複雑化やコスト高を避け
得なかった。また、低周波漏洩磁界に対するスェーデン
規格が公表されてからは欧州で該規格に適合することが
販売上必要不可欠な要素となっている。
【0007】本発明は上記に鑑みなされたもので、キャ
ンセルコイルで打ち消し切れない磁束と水平幅調整コイ
ルより輻射される磁束を機器全体として低く抑制するこ
とのできる不要磁界輻射防止装置を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては上述の
目的を達成するため、ディスプレイモニタのキャビネッ
トの内部に、水平幅調整コイルを備えた底板を配設する
とともに、偏向ヨークを設け、この偏向ヨークには、ブ
ラウン管を装着しており、しかも、ブラウン管に、保護
テンションバンドを嵌着し、この保護テンションバンド
と底板の両側の間には、板金を架設して偏向ヨークや水
平幅調整コイルから輻射される磁束を抑制する渦電流の
電路をエンドレスのループ状に形成したことを特徴とし
ている。
【0009】
【作用】本発明によれば、無効磁束と漏れ磁束が底板,
板金,及び保護テンションバンドからなるループ状の電
路を横切ると、該ループに渦電流が流れて磁束が弱めら
れ、漏れ磁界が抑制される。
【0010】
【実施例】以下、図1に示す一実施例に基づき本発明を
詳述すると、本発明に係る不要磁界輻射防止装置は、図
示しないディスプレイモニタのキャビネット内の底部
に、水平幅調整コイル1を備えた底板2が敷設されると
ともに、キャビネットの内部に、底板2の上方に位置す
る偏向ヨーク3が配設され、この偏向ヨーク3の前方に
は、ブラウン管4が装着されており、このブラウン管4
の前部周面には、保護テンションバンド8が嵌着されて
いる。
【0011】そして、底板2の両側と保護テンションバ
ンド8の間には、取付金具と締結具を介して板金9が架
設されており、これらにより渦電流の電路がループ状に
形成されている。
【0012】従って、偏向ヨーク3からの無効磁束6や
漏れ磁束7が保護テンションバンド8・板金9・底板2
からなるループ状の電路を横切ると、該ループに渦電流
が流れ、機器外部への漏れ磁界を抑制することができ
る。
【0013】上記構成によれば、保護テンションバンド
8・板金9・底板2からなるループが漏れ磁界を抑制す
るので、キャビネット内の大幅な構造変更を防止するこ
とが可能となる。また、簡易な構造で水平偏向周波数の
漏れ磁界を大幅に低減できるので、装置が安価になる。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ブラウン
管に、保護テンションバンドを嵌着し、この保護テンシ
ョンバンドと底板の両側の間には、板金を架設して偏向
ヨークや水平幅調整コイルから輻射される磁束を抑制す
る渦電流の電路をループ状に形成しているので、キャビ
ネット内の大幅な構造変更を防止することが可能になる
という効果がある。また、簡易な構造で水平偏向周波数
の漏れ磁界を大幅に低減できるので、装置を安価に製造
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不要磁界輻射防止装置の一実施例
を示す外観図である。
【図2】従来の磁界輻射防止装置の構造と磁界分布を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 水平幅調整コイル 2 底板 3 偏向ヨーク 4 ブラウン管 8 保護テンションバンド 9 板金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/29 H01J 29/00 H01Q 17/00 H05K 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスプレイモニタのキャビネットの内
    部に、水平幅調整コイルを備えた底板を配設するととも
    に、上記底板の面に対して角度をなす方向を向いたブラ
    ウン管を前方に設けた偏向ヨークを上記底板上に装着し
    た不要磁界輻射防止装置において、上記ブラウン管の周
    囲の上記底板と対向する側を除いた部分に保護テンショ
    ンバンドを嵌着し、かつ上記ブラウン管の上記底板と対
    向する部分の両端に、上記保護テンションバンドの端に
    接続されるとともに上記底板の側面に沿って延びる板金
    をそれぞれ架装して、偏向ヨークや水平幅調整コイルか
    ら輻射される磁束を抑制する電流の電路を上記底板、一
    方の板金、保護テンションバンド、他方の板金、底板の
    電路によってループ状に形成したことを特徴とする不要
    磁界輻射防止装置。
JP3069094A 1991-03-08 1991-03-08 不要磁界輻射防止装置 Expired - Fee Related JP3044078B2 (ja)

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