JPH0537389U

JPH0537389U - 光照射装置

Info

Publication number: JPH0537389U
Application number: JP095889U
Authority: JP
Inventors: 裕司山越
Original assignee: 株式会社日本フオトサイエンス
Priority date: 1991-10-28
Filing date: 1991-10-28
Publication date: 1993-05-21

Abstract

(57)【要約】【目的】流体に対する光照射処理を行い、細菌、有機
物、有害物等の存在しない処理流体を得るについて、光
照射ランプが破損、飛散することによって、その破片が
処理流体に混入することを防止する。【構成】光照射ランプを処理筒内に配設して、流体中
の細菌の殺菌、有機物の酸化分解、有害物質の分解等の
光照射処理を光触媒の存在下において行うについて、光
照射ランプの外側面に、飛散防止フィルムを被覆または
飛散防止筒を配設した光照射装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、液体や気体等の流体中の細菌の殺菌、有機物の酸化分解、有害物質の分解等の光照射処理を光触媒の存在下において行うことにより、半導体や医薬品等の製造工程で使用する、細菌、有機物、有害物等の存在しない処理流体を得る光照射装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

光照射ランプ、例えば紫外線ランプを用いて流体に対して紫外線照射処理を行い、細菌、有機物、有害物等の存在しない処理流体を得ているが、この紫外線ランプによる流体の紫外線照射処理を行っている間に、紫外線ランプが熱や流体圧によって破損、飛散し、その破片が処理流体に混入する不都合があった。

【０００３】従来、この対策として、流体の流圧を低くしたり、流速を遅くしたりして、光照射ランプに対する流体の衝撃を小さくしていたが、処理効率が低下することは避けられなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、流体に対する光照射処理を行い、細菌、有機物、有害物等の存在しない処理流体を得るについて、光照射ランプが破損、飛散することによって、その破片が処理流体に混入することを防止するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、光照射ランプを処理筒内に配設して、流体中の細菌の殺菌、有機物の酸化分解、有害物質の分解等の光照射処理を光触媒の存在下において行うについて、光照射ランプの外側面に飛散防止フィルムを被覆したことを特徴とする光照射装置に関するものである。また本考案は、前述した流体の光照射処理を行うについて、光照射ランプの外側面に近接させて光透過性の飛散防止筒を配設した光照射装置に関するものである。

【０００６】

【実施例】

本考案の光照射装置で使用する光照射ランプを紫外線ランプを例として以下に説明をする。図１に示すように、立設型のステンレス製の処理筒１の内部に、紫外線ランプ２をＯリング３を介して配設して液体の光照射処理を行う流路４を形成するが、この紫外線ランプ２としては、その外側面に飛散防止フィルム５を被覆したものを用いる。飛散防止フィルム５としては、液体の光照射処理を行う際の紫外線の波長によって異なるが、通常の場合においては、光透過性のテフロンの熱収縮チューブやポリエチレンの熱収縮チューブを使用し、これらのチューブを紫外線ランプ２の外側面にはめ込んで、熱収縮させて被覆すればよく、光透過性のテフロンの熱収縮チューブやポリエチレンの熱収縮チューブ以外にも、紫外線透過率が高く、かつ流体中に溶出物が流出しない材質であれば使用できる。また処理筒１には、前述した液体の光照射処理を行う流路４に接続する流体の流入管６と流出管７を設けるが、処理筒１や流入管６および流出管７の材質としては、ステンレスを使うことが多いが、これ以外にも溶出物が流出しない材質であれば使用が可能である。

【０００７】さらに本考案は、図２に示すように、ステンレス製の処理筒１の内部に、飛散防止筒８をＯリング３を介して配設して液体の光照射処理を行う流路４を形成するが、この飛散防止筒８の内部に紫外線ランプ２を挿填する点に特徴がある。飛散防止筒８としては、液体の光照射処理を行う際の紫外線の波長によって異なるが、通常の場合においては、光透過性の石英筒や硬質ガラス筒あるいはテフロン筒を使用するとよく、石英筒、硬質ガラス筒、テフロン筒以外にも、紫外線透過率が高く、かつ流体中に溶出物が流出しない材質であれば使用できる。

【０００８】光照射、例えば紫外線照射を行う場合に使用する紫外線ランプ２としては、主波長２５４ｎｍの低圧殺菌ランプ、主波長１８５ｎｍ、２５４ｎｍの低圧オゾンランプ、主波長１８５ｎｍ、２５４ｎｍ、３６５ｎｍの中・高圧ランプがあり、紫外線照射以外にも、光化学反応処理の目的に応じて、太陽光ランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、その他７００ｎｍ以下の波長を発する各種のランプを使用することができる。

【０００９】また光化学反応処理を行うについて、流体に光触媒を添加すると光化学反応処理を促進させることができるが、この際に使用する光触媒の代表例として、酸化チタン（ＴｉＯ₂ ）があり、酸化チタンのなかでもアナタース型が一般的に使用されることが多く、アナタース型以外にも、ルチル型、ブルカイト型も使用できる。酸化チタン以外にも、酸化亜鉛（ＺｎＯ）、酸化第二鉄( Ｆｅ₂ ０₃)、カドミウム（ＣｄＳ）等の金属が使用できる。さらに酸化チタン（ＴｉＯ₂ ）に白金（Ｐｔ）を担持させたもの（ＴｉＯ₂／Ｐｔ）も光触媒として使用することができ、この場合においては、白金以外にも、ニッケル（Ｎｉ）、ロジュム（Ｒｈ）の半導体が使用できるし、また酸化チタン以外に、酸化亜鉛（ＺｎＯ）、酸化第二鉄( Ｆｅ₂ ０₃)、カドミウム（ＣｄＳ）の金属も使用できる。酸化チタン等の金属と白金等の半導体の混合割合は、１：0.002〜１５％にすることが望ましい。また酸化チタン等の金属と白金等の半導体の担持法としては、公知の含浸法、混練法による他、光析出法（光電析法）、コロイド混合法を採用できる。以上述べたような光触媒以外にも、光化学反応を促進できる光触媒であればどのようなものでも使用でき、これらの光触媒を光化学反応処理条件、処理目的等に応じて、適宜組み合わせて流体に添加すればよく、場合によっては、処理筒１の内側面や飛散防止フィルム５、飛散防止筒８等に、これらの光触媒を被覆してもよく、この場合に光触媒を被覆する際の厚さは１００〜１０００ A( オングストローム) あればよい。

【００１０】本考案の光照射装置の操作について説明をすると、細菌、有機物、有害物を含む流体に光触媒を添加し、この流体を処理筒１の入口管６より流路４に流入させて、紫外線ランプ２より紫外線を照射し、流体中の細菌の殺菌、有機物の酸化分解、有害物質の分解等の光照射処理を光触媒の存在下において行い、細菌、有機物、有害物等の存在しない処理流体を処理筒１の出口管６より外部に流出させ各用途のために使用する。

【００１１】

【効果】

以上述べたように、本考案においては、流体の光照射処理を行うについて、光照射ランプの外側面に飛散防止フィルムを被覆することにより、また光照射ランプの外側面に近接させて光透過性の飛散防止筒を配設することにより、光照射ランプが破損、飛散しても、その破片が処理流体に混入することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の光照射ランプの外側面に飛散防止フィ
ルムを被覆した光照射装置の断面図である。

【図２】本考案の光照射ランプの外側面に近接させて光
透過性の飛散防止筒を配設した光照射装置の断面図であ
る。

【符号の説明】

１処理筒２紫外線ランプ３Ｏリング４流路５飛散防止フィルム８飛散防止筒

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】光照射ランプを処理筒内に配設して、流
体中の細菌の殺菌、有機物の酸化分解、有害物質の分解
等の光照射処理を光触媒の存在下において行うについ
て、光照射ランプの外側面に飛散防止フィルムを被覆し
たことを特徴とする光照射装置。
【請求項２】請求項１の光照射ランプの外側面に近接
させて飛散防止筒を配設したことを特徴とする光照射装
置。