JP2000237543A - 光触媒装置 - Google Patents

光触媒装置

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JP2000237543A
JP2000237543A JP11044685A JP4468599A JP2000237543A JP 2000237543 A JP2000237543 A JP 2000237543A JP 11044685 A JP11044685 A JP 11044685A JP 4468599 A JP4468599 A JP 4468599A JP 2000237543 A JP2000237543 A JP 2000237543A
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fluid
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JP11044685A
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English (en)
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Shiro Ogata
四郎 緒方
Kazuhiko Sonomoto
和彦 園元
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Tao Corp
Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Tao Corp
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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理対象物質とより多くの接触機会を作るこ
とができると共に、メインテナンスが容易な光触媒フィ
ルターを用いた浄化装置を提供する。 【解決手段】 異物除去手段を有する流体処理ユニット
に、光触媒部材が収容された光触媒ユニット1が、接続
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒機能により
気体や液体(以下流体という)中の有機化合物や無機ガ
ス類を分解して清浄化する光触媒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石油化学製品が増加して居住環境内外で
有害有機化合物の複合汚染が問題となっている。これを
解決する手段として光触媒半導体による酸化分解を利用
した浄化装置が使用されている。
【0003】例えば、基体の表面に光触媒半導体を担持
したフィルターを有害有機物が浮遊する流体中に置くこ
とにより有害有機物を光触媒半導体に接触させるように
構成した装置がある。しかるに従来の装置では光触媒を
担持したフィルターが流体の流れ方向に沿って伸びてい
るので、有害有機物と光触媒機能層との接触効率が低
く、またその光触媒半導体が励起波長の電磁波によって
十分に活性化され得ないという問題がある。
【0004】そのため、光触媒機能層を有するフィルタ
ーの形状や配置について種々の提案がなされている。例
えば、特開平7−108138号には、薄板からなる羽
根状の反応板に光触媒を担持させ、この反応板を空気通
路にブラインド形状に配列した装置が開示されている。
特開平8−121827号には、浄化空気通路中に設置
された紫外線ランプの前後に山形状に折り曲げた光励起
触媒不織布を設置した装置が開示されている。また、特
開平9−253640号には、硝化を行う浄化ユニッ
ト、脱室を行う浄化ユニット、殺菌を行う浄化ユニット
及び光触媒を有する浄化ユニットを組合せた流体浄化装
置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光触媒による酸化還元
分解は、処理対象物質がO 、OH等の活性ラジカ
ル種と接触することで分解性能が生まれると言われてい
る。しかしながら、構造的及び経済的制約から、上述し
た従来の装置では、処理対象物質の量が多い場合、光触
媒フィルターと処理対象物質が確実に接触するには時間
がかかったり、光触媒フィルターと処理対象物質が接触
する機会が少ないという問題があった。また、光触媒機
能化のためには、光触媒フィルターが光触媒半導体金属
に見合う励起波長を受光することが必要であるが、従来
の装置では励起波長を効率的に受光しうる構造とはなっ
ていなかった。特に、従来の浄化装置では、光触媒フィ
ルターの表面に付着堆積した中間生成物を除去すること
が難しく、又保守点検も面倒であった。また、通常の浄
化ユニットに光触媒機能を有する浄化ユニットを組合せ
た場合でも、光触媒機能を有する浄化ユニットは、励起
波長を効率的に受光しうる構造とはなっておらず、光触
媒機能を付加した装置としては満足のできるものではな
かった。
【0006】したがって本発明の目的は、光触媒機能を
十分に発揮することのできる光触媒装置を提供すること
である。本発明の第2の目的は、光触媒半導体金属に確
実に励起波長を受光しかつ散乱光を有効に利用し得る光
触媒装置を提供することである。本発明の第3の目的
は、中間生成物をはじめとする付着物を容易に除去しう
る構造をもった光触媒装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、流体の流入口及び流出口と流体
中の異物を除去する除去手段を有する流体処理ユニット
と、前記流入口又は前記流出口に接続される処理容器と
その内部に収容された、全体として流体の移動方向に沿
って伸長しかつその移動方向と交叉する光触媒機能層を
有する光触媒部材と前記光触媒部材に励起波長を照射す
る照射手段とを有する光触媒ユニットとを有する、とい
う技術的手段を採用した。本発明において、前記除去手
段は、光触媒機能層を有する光触媒部材を有することが
できる。本発明において、前記光触媒部材は、前記処理
容器内に着脱自在に装着されることが好ましい。本発明
において、前記光触媒ユニットは、前記光触媒機能層の
活性化を増大させる手段を具有することができる。本発
明において、前記光触媒ユニットは、流体中物質の物理
的吸着水を分解する手段を有することができる。本発明
において、前記処理容器は、流体の流入管及び流出管を
有すると共に、前記流入管及び前記流出管の断面積より
も大なる有効断面積を有することができる。これによ
り、流体の流速が早い場合、及び圧力が高い場合にも、
流体の滞留時間及び光触媒部材との接触時間を増すこと
ができる。本発明において、前記光触媒部材は、ステン
レス鋼又は、Cu、Al、Ti及びそれらの合金の内の
1種以上の材料からなる透過接触性をもつ金属基板の上
に光触媒機能層が担持されていることが好ましい。この
金属基板によれば、流体の透過量が少ないので、光触媒
部材に加わる圧力を下げ、流動性を向上することがで
き、従って光触媒部材との接触機会を増すことができ
る。本発明において、前記光触媒部材は、流体の移動方
向に沿って配置されていることが好ましい。本発明にお
いて、前記光触媒部材は10μm以下の空孔径を有し、
各光触媒部材間には、粒状、多孔質もしくは不織布状で
かつ100μm以上の空孔径を有する透光性かつ透過接
触性光触媒体が充填されていることができる。この光触
媒体により、処理対象物が光触媒機能層の表面に生じる
活性ラジカル種と接触する機会を増すことができる。本
発明において、前記光触媒部材は非透過性を有しかつ多
表面積接触性を有し、各光触媒部材間に、粒状、多孔質
又は不織布状でかつ100μm以上の空孔径を有する光
触媒部材間には透過接触性光触媒体が充填されているこ
とができる。この光触媒部材によっても流体の滞留時間
を長くすることができる。本発明において、前記照射手
段として、1種又は2種以上の波長帯を有する励起波長
発生管を用い得る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細を図面により説
明する。図1(a)〜(d)は、本発明の光触媒装置の
システム構成を示すブロック図である。本発明は、図1
(a)に示すように、気相又は液相状態の被処理対象物
(流体)を処理容器10A内で処理し、次いで処理容器
10Aから排出された流体を光触媒機能を有するユニッ
ト10Bに導入し、そこで流体中に含まれる異物を分解
・除去し、次いで清浄化された流体を限定空間(居住空
間)Sに排出するといったシステム構成を採用すること
ができる。即ち、処理容器10Aに光触媒機能を有する
部材又は励起波長発生装置を組込むことや、中間生成物
あるいは異物を除去する手段を設けることが、技術的、
あるいは経済的に困難な場合には、処理容器10Aとは
別に処理装置10Aと限定空間Sとの間に光触媒ユニッ
ト10Bをバイパスとして設ければよい。上記の光触媒
ユニットにより、流体中のHOは光触媒機能により、
O+h→OH+Hの反応でヒドロキシシルラ
ジカルは各種化合物を酸化し、H による活性化で、被
処理流体の清浄化が行なわれる。この光触媒機能による
酸化還元分解作用を補充するために、図1(b)に示す
ように、光触媒ユニット10Bに化合物の分子間結合力
や静電間結合力を弱める手段B1(例えば電場、磁場、
電磁波又はオゾン等の酸化又は還元剤)を付加すること
ができる。図1(b)では、容器V内に収容された処理
対象物は、手段B1を有する光触媒ユニット10Bで処
理された後、処理装置10Aに供給されるが、光触媒ユ
ニット10Bの後段に処理装置10Aを設けてもよい。
また本発明では、図1(C)に示すように光触媒ユニッ
ト10Bに、光触媒機能層の表面で起こる酸化還元作用
のうち、HO+h→OH+Hといった酸化側の
反応により、流体中物質に極微量含有される水分を分解
除去する手段B2を設けることができる。この反応は、
が存在する雰囲気中ではサーキュレートしてしまう
恐れがあるので、不活性ガス(例えばNガス)雰囲気
中で行うことが望ましい。本発明では、図1(d)に示
すように上記光触媒ユニット10Bにポンプなどの流体
圧送手段10Dを付加することができる。但し、流体が
加圧されるあるいは流体搬送システムそれ自体に搬送圧
力がある場合には、流体圧送手段を設けるまでもない。
また図1(d)に示すように光触媒体B0を有する光触
媒ユニット10B内に異物を除去するためのフィルター
Fを設けることができる。但し光触媒体が光触媒機能と
フィルター機能を併せ持つ場合には、フィルターは不要
である。本発明では、処理容器10A内に光触媒部材を
設け、その光触媒機能を補完するために光触媒ユニット
を付設してもよい。この構成であると、光触媒部材の光
触媒機能がやや弱くともよいので、従来装置の技術的及
び経済的な不具合を解消することができる。
【0009】次に、本発明の光触媒ユニットの具体的構
造を説明する。図2は本発明の一実施例に係る光触媒ユ
ニットの縦断面図、図3は図2のA-A線矢視図であ
る。両図において、1は光触媒ユニットであり、ベース
(図示せず)上に立設された円筒状を有する処理容器2
とその内部に収納された斜円板状の透過接触性光触媒部
材3とを有する。処理容器2は、下部に被処理流体(例
えば汚染された空気)が流入する流入口4を有し、上部
には、浄化された空気が流出する流出口5が形成される
と共に、処理容器2の上端面はボルト9を介して着脱自
在に取着されたふた6で密閉されている。ふた6の内面
には、保護管付励起発光管7が装着されている。8は電
源プラグである。自然光も利用して光触媒を機能化する
場合には、処理容器2に、図示しない透光性化粧窓[例
えばシリンダー3の一部を切欠いてそこに透明なシート
(プラスチック板又はガラス板)を貼着して形成され
る]を設けてもよい。
【0010】上記処理容器2は、励起発光管7から照射
された紫外線を反射させ、光触媒体に導くために、例え
ば紫外線が近紫外線の場合には、アルミニウム合金又は
ステンレス鋼のような励起波長を反射しうる機能を有す
る材料で形成することが望ましい。更に処理容器2の内
周面に光触媒機能層を形成しておくと、空気の清浄化を
より効率よく行うことができる。なお紫外線の波長は2
60nm程度であればよいが、紫外線の殺菌効果や有機
化合物の分子間結合やビールス、ウィルス等の外殻皮を
破壊するには、185nm又は250nmの波長を有す
る紫外線を混合又は1種以上並置してもよい。
【0011】上記光触媒ユニット1によれば、浄化ユニ
ット(図示せず)で粗大な異物が除去され、流入口4よ
り処理容器2内に流入した汚染空気は、光触媒部材3と
接触し、励起発光管7からの紫外線で活性化された光触
媒により汚染空気中の各種化合物が酸化分解され、次い
で清浄空気が処理容器2に排出される。光触媒部材3
は、励起発光管7に対して傾斜して配置されているの
で、光触媒機能層は均等にかつ大量の紫外線を受光する
ことが可能となり、光触媒機能化を確実に行うことがで
きる。上記光触媒による酸化分解が継続して行われる
と、窒素化合物、イオウ化合物あるいは塩素化合物の場
合には、中間生成物が光触媒機能層の表面に付着して、
分解効率が低下する。その場合には、ふた6を開放した
後光触媒部材3を上方に引上げ、この光触媒部材3を水
(例えば弱酸性水)で洗浄してから、処理容器2内にセ
ットすればよい。
【0012】図4は本発明の他の実施例に係る浄化装置
の縦断面図、図5は図4のB−B線矢視図であり、図1
及び2と同一機能部分は同一の参照符号で示す。この光
触媒ユニット1では、処理容器2内に透光透過接触性を
有する光触媒体30が充填されている。上記光触媒ユニ
ット1によれば、図2の装置と同様に、流入口4から処
理容器2内に流入した汚染空気は、光触媒部材3、光触
媒体30と接触し励起発光管7からの紫外線で活性化さ
れた光触媒により、汚染空気中の各種化合物が酸化分解
され、より清浄化された空気が流出口8から排出され
る。また光触媒部材3及び光触媒体30を洗浄する場合
は、図2の場合と同様にふたを開放し、次いで光触媒部
材3及び光触媒体30を取出せばよい。
【0013】図6は本発明の他の実施例に係る光触媒ユ
ニットの縦断面図であり、図2と同一部分は同一の参照
符号で示す。この光触媒ユニットは、2種類の光触媒ユ
ニットを組合せたもので、図2に示す光触媒ユニット
1、1の間に、そのユニットから光触媒部材を取外した
ユニット11を複数個並べたもので、相隣るユニット間
を連結穴12を介して連通したものである。上記多段ユ
ニットによれば、流入口4からユニット1に流入した流
体は、そこで光触媒部材3による浄化作用を受け、更に
4個のユニット11で紫外線ランプによる浄化作用を受
け、最後にユニット1で光触媒部材による浄化作用を受
けるので、より清浄な被処理流体が得られる。
【0014】図7は本発明の他の実施例に係る光触媒装
置の縦断面図であり、図6と同一部分は同一の参照符号
で示す。この光触媒ユニットは、図6の装置において、
光触媒ユニット10の円筒状空間に透光透過接触性光触
媒体30を充填した構造を有し、この光触媒体30によ
り更に浄化された被処理水を得ることができる。
【0015】本発明では、上述した光触媒部材3は、基
体の表面に光触媒機能層が造膜された構造を有し、図8
に示すように、基体を多数の空孔21を有する基板20
に微粒子22からなる多孔質層23を形成して、透過接
触性能を有しかつ多表面積をもつ多孔質積層体(以下多
表面積多孔質積層体という)とした構成とすることが好
ましい。光触媒フィルターに多表面積をもたせるための
多孔質層を構成する微粒子は、セラミック、ガラス、金
属、プラスチック等材質は問わないが、基板の材質と同
一であることが望ましい。また基板は、金網、エクスパ
ンドメタル、パンチングメタル等の網状体又はそれと類
似のものであってもよい。この場合基板と微粒子との位
置関係が重要であって、微粒子は、処理対象物質を含有
する気体や液体が透過する空孔21の周辺に効果的に接
触し、且つ励起波長を受光する位置に配されている必要
がある。図8において、処理対象物質を含有する気体や
液体が多表面積多孔質積層体{平面投影面積(A)}を
透過する時の単位時間当りの透過量をa、多表面積多孔
質積層体の内光触媒半導体金属が造膜された領域の平面
投影面積(b)と上記平面投影面積(A)との比率(表
面積比)をb/A、多表面積多孔質積層体の側面の表面
積(c)と上記平面投影面積(A)との比率(側面表面
積比)をC/Aとすると、励起波長が図面の上下から発
生しているとして、透過量(a)及び表面積比(b/
A)ができるだけ多く、かつ、側面表面積比(C/A)
ができるだけ小さいといった条件を満足させることが好
ましい。
【0016】また、光触媒機能化の条件を満足するため
には、光触媒半導体金属が励起波長を受光することが必
要であり、多数の板状光触媒フィルターが表裏とも均等
に受光することが望ましい。そのために本発明では板状
の光触媒フィルターを励起波長発源に対し傾斜させてい
ることで造膜面により多く受光することが可能になる。
【0017】本発明では、次のようにして複数の空孔を
有する基板の表面に微粒子からなる多孔質層を形成する
ことが望ましい。この多孔質層は、例えば、平均粒径1
0〜400μmの金属粉末を水等の溶媒に混合したスラ
リー(固形分60〜80重量%)を基板の表面に塗布
し、乾燥後焼結することにより得られる。基板もしくは
微粉末を形成する金属材料としては、SUS304、S
US310、SUS316等のオーステナイト系ステン
レス鋼、Ti又はその合金(Ti−Mn系、Ti−Cr
系等)、Cu又はその合金あるいは、Al又はその合金
(Al−Si−Mg系)、Fe又はその合金を用い得
る。但しFe系材料の場合は、表面に耐酸化性皮膜(酸
化鉄)を形成することが好ましい。金属粉末は、その粒
径が小さすぎると価格が高くなり(粉砕時間が長くな
る)、大きすぎると微細な空孔が得られなくなるので、
平均粒径10〜400μmのものを用いることが好まし
い。焼結温度は、金属粉末の材質に応じて定めればよい
が、低すぎると十分な焼結密度が得られず、強度が低下
し、一方金属の融点近くになると各粒子が融着して却っ
て粗大な空孔が形成されてしまうので、SUS、Ti、
Cuの場合は800〜1000℃の範囲が、Alの場合
は300〜400℃の範囲が好ましい。
【0018】このようにして得られた多孔質層は、1〜
10μmの空孔径を有することが好ましい。空孔径が大
きすぎると、空気の浄化に使用しても微細な異物を阻止
できなくなり、清浄な空気が得られなくなるので、10
μm以下とする必要がある。また多孔質層の厚さは薄い
と強度が不足し、一方厚いと透過抵抗が大きくなるの
で、10〜100μmの厚さが好ましい。
【0019】多孔質層を形成する金属粒子は、定形粒子
(球形あるいは粒状粉粒子)又は不定形粒子(角状粉粒
子のような鋭利な角をもつ粒子)のことが多いが、鱗状
あるいは薄片状であってもよい。基体への固定に焼付け
などの溶融手段を採用するときは、馴染がよいことから
基体と同じ素材であることが好ましい。しかし、素材が
異なっても適切なバインダーを適量に利用することなく
固定することができる。なお、基体と表面積を増大する
ための粒子とが異種の素材である場合には線膨張係数を
合わせておくか、どちらか一方の材の線膨張に見合う伸
縮性を保持していることが必要である。バインダーとし
ては無機ガラス、フリット(釉薬)、金属粉あるいは通
常の熱可塑性樹脂などを用い得る。上記金属粒子を積層
するには、スプレーやディッピングを数回繰り返すなど
の他にスクリーンを用いた転写(プリント)を繰り返す
などの手段がある。そして、積層に際して粒子を基体側
が密に基体から離れるにしたがって粗に積層する場合に
は、スプレー液やディッピング液における粒子の分散程
度(密度)を調節するとかプリントに使用するスクリー
ンの目の粗さを選択する。また、積層する粒子の粒径を
選択することでも可能である。さらに、断面における積
層の構造を選定することでも可能である。すなわち、正
確に位置決めできるスクリーンを数枚用い、積層の断面
形態において基体側を底辺とし基体から離れた位置に頂
点を備えた構造とする。この構造によっても上記金属粒
子は結果的に基体側が密に基体から離れるにしたがって
粗に積層される。
【0020】本発明において、基板がセラミックスや金
属材料等の無機材料の場合は、光触媒機能層は、例えば
TiOなどの光触媒半導体を混入しているゾル液を、
基体の表面にスプレーやディッピングで付着させ、乾燥
させたのち、200℃〜500℃未満の温度で焼き付け
て、0.1〜1.5μmの厚さに形成することができ
る。基板が有機高分子材料(FRP、アクリル、ポリカ
ーボネート等)の場合は、その表面に直接光触媒半導体
を造膜できないので、アモルファス型過酸化チタンまた
は酸化チタンをブロック層として基板の表面に設け、そ
の上に光触媒半導体を0.1〜1.5μmの厚さに造膜
し、常温〜200℃の温度で焼付けることにより光触媒
機能を有する基板を得るできる。
【0021】さらに、光触媒機能層の中に防黴殺菌など
の機能補完用にPt、Ag、Rh、RuO、Nb、C
u、Sn、NiOの粒子を微量混入したり、吸着機能を
付加して酸化還元による分解性能を向上させるためにゼ
オライト、シリカ(二酸化ケイ素)、アルミナ、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム、ルチル型酸化チタン、リン酸ジ
ルコニウムなどの無機材料、あるいは各種の活性炭、多
孔質のフェノール樹脂やメラミン樹脂を一種または二種
以上混入することができる。
【0022】また、基体の表面に過酸化チタン水溶液な
どの保護材をスプレーして保護被膜を形成する下地処理
を施してから光触媒機能層を形成することもできる。い
ずれの場合も過酸化チタン水溶液(オキシサンタイニッ
ク・チタン・アシド)で事前に被膜を形成しておくとT
iOゾル液の付着、展延性が改善されて濡れ易く、基
体の表面に光触機能層を均一に、かつ、広く形成するこ
とができる。この過酸化チタン水溶液は基体がステンレ
ス鋼のような金属の場合でも展延性に優れTiOゾル
液を広く均一に塗布するのに有効である。過酸化チタン
水溶液はバインダーとしても機能するが、組成的にセラ
ミック系統のものを含まず、金属との相性が良いので基
体の表面に形成した光触媒機能層が、基体が撓んだり振
動しても剥離することが少ない。
【0023】光触媒半導体としてはTiOの他にZn
O、SrTiO、CdS、CdO、CaP、InP、
In、CaAs、BaTiO、KNbO
Fe 、Ta、WO、SnO、Bi
、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS
MoS、InPb、RuO、CeOなどがある。
この中で酸化チタンTiO(アナターゼ型)が安価で
特性が安定しており、かつ、人体に無害であり、光触媒
として最も優れている。
【0024】透光性かつ透過接触性を有する光触媒体3
0は、粒状、多孔質体あるいは不織布といった種々の形
状であってかつ100μm以上の空孔径を有するものが
好ましい。この光触媒体は、例えば粒径1〜10mmの
ガラスビーズ又は樹脂粒子をビーズ状に成形し、成形体
の表面に光触媒機能層を形成することによって得られ
る。
【0025】本発明は、上述した実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形が可能である。例えば、光触媒
フィルターを収納する容器(シリンダー)の断面は円形
状あるいは矩形状のものに限らず、楕円形状あるいは多
角形状といった他の形状でもよく、また図4〜7の装置
に透光性化粧窓を設けてもよい。また本発明は、室内等
限定空間の浄化に限らず、大気の浄化、汚水(生活排
水、工場排水、下水等)の浄化、上水処理(沈澱池、沈
砂池、浄水池等からの異物除去)、工業炉の冷却水から
の異物除去、圧延工場のクーラントからの異物除去、各
種冷却水からの異物除去、空調用水からの異物除去、食
品製造工程における異物除去等広汎な用途に適用できる
ことはもちろんである。
【0026】
【発明の効果】本発明の光触媒装置は、通常の液体処理
ユニットとは別に特定の構造を有する光触媒ユニットを
設けるので、流体中を浮遊する有機化合物と光触媒機能
層との接触機会を多くすることができ、高い浄化性能を
得ることが出来る。また本発明の光触媒装置は、光触媒
部材を着脱自在に処理容器内に収納できるので、保守点
検が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒装置のシステム構成を示すブロ
ック図[(a)、(b)、(c)、(d)]である。
【図2】本発明の一実施例に係る光触媒ユニットを示す
縦断面図である。
【図3】図2のA−A線矢視図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る光触媒ユニットを示
す縦断面図である。
【図5】図4のB−B線矢視図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る光触媒ユニットを示
す縦断面図である。
【図7】本発明の他の実施例に係る光触媒ユニットを示
す縦断面図である。
【図8】本発明の板状光触媒フィルターを構成する基体
の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
1 光触媒ユニット、3 光触媒部材、7 励起発光管
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/72 101 B01D 53/36 J Fターム(参考) 4D037 AA11 AB02 BA18 BB01 CA01 CA12 4D048 AA17 AA21 AB03 BA02Y BA06Y BA07X BA13X BA15Y BA16Y BA17Y BA19Y BA20Y BA21Y BA22Y BA24Y BA26Y BA27Y BA32Y BA35Y BA36Y BA38Y BA39X BA41X BA42Y BA44Y BA45Y BA46Y BB01 BB03 BB08 BB17 CA01 CA07 CA10 CC36 CC38 CC40 CC45 EA01 EA04 4D050 AA12 AB11 BB01 BC06 BC09 BD03 BD08 CA07 4G069 AA03 AA12 BA02A BA04A BA04B BA18 BA48A BB02A BB04A BB06A BB09A BB13A BB15A BC03A BC09A BC12A BC13A BC17A BC18A BC21A BC22A BC25A BC27A BC31A BC35A BC36A BC43A BC50A BC55A BC56A BC59A BC60A BC66A BC68A BC70A BD05A CA05 CA07 CA10 CA11 CA17 DA05 EA02X EA02Y EA10 EA11 EA12 EB12X EB12Y EB15Y EB18Y EC09X EC09Y EC11X EC11Y EC12X EC12Y EC13X EC13Y EC14X EC14Y EC15X EC15Y EC16X EC16Y EC17X EC17Y EE08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流入口及び流出口と流体中の異物
    を除去する除去手段を有する流体処理ユニットと、前記
    流入口又は前記流出口に接続される処理容器とその内部
    に収容された、全体として流体の移動方向に沿って伸長
    しかつその移動方向と交叉する光触媒機能層を有する光
    触媒部材と前記光触媒部材に励起波長を照射する照射手
    段とを有する光触媒ユニットとを有することを特徴とす
    る光触媒装置。
  2. 【請求項2】 前記除去手段は、光触媒機能層を有する
    光触媒部材を有することを特徴とする請求項1記載の光
    触媒装置。
  3. 【請求項3】 前記光触媒部材は、前記処理容器内に着
    脱自在に装着されることを特徴とする請求項1記載の光
    触媒装置。
  4. 【請求項4】 前記光触媒ユニットは、前記光触媒機能
    層の活性化を増大させる手段を具有することを特徴とす
    る請求項1記載の光触媒装置。
  5. 【請求項5】 前記光触媒ユニットは、流体中物質の物
    理的吸着水を分解する手段を有することを特徴とする請
    求項1記載の光触媒装置。
  6. 【請求項6】 前記処理容器は、流体の流入管及び流出
    管を有すると共に、前記流入管及び前記流出管の断面積
    よりも大なる有効断面積を有することを特徴とする請求
    項1記載の光触媒装置。
  7. 【請求項7】 前記光触媒部材は、ステンレス鋼又はC
    u、Al、Ti及びそれらの合金の内の1種以上の材料
    からなる透過接触性をもつ金属基板の上に光触媒機能層
    が担持されていることを特徴とする請求項1記載の光触
    媒装置。
  8. 【請求項8】 前記光触媒部材は、流体の移動方向に沿
    って配置されていることを特徴とする請求項7記載の光
    触媒装置。
  9. 【請求項9】 前記光触媒部材は、10μm以下の空孔
    径を有し透過接触性を有する平板状部材であり、各光触
    媒部材間には、粒状、多孔質もしくは不織布状でかつ1
    00μm以上の空孔径を有する透光性かつ透過接触性光
    触媒体が充填されていることを特徴とする請求項8記載
    の光触媒装置。
  10. 【請求項10】 前記光触媒部材は非透過性を有しかつ
    多表面積接触性を有する平板状部材であり、各光触媒部
    材間に、粒状、多孔質又は不織布状でかつ100μm以
    上の空孔径を有する透光性かつ透過接触性光触媒体が充
    填されていることを特徴とする請求項8記載の光触媒装
    置。
  11. 【請求項11】前記照射手段は、1種又は2種以上の波
    長帯を有する励起波長発生管であることを特徴とする請
    求項1記載の光触媒装置。
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