JP2000086497A - 立体光触媒フィルター及びフィルター装置 - Google Patents

立体光触媒フィルター及びフィルター装置

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JP2000086497A
JP2000086497A JP10264567A JP26456798A JP2000086497A JP 2000086497 A JP2000086497 A JP 2000086497A JP 10264567 A JP10264567 A JP 10264567A JP 26456798 A JP26456798 A JP 26456798A JP 2000086497 A JP2000086497 A JP 2000086497A
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photocatalyst
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photocatalytic
dimensional
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Shiro Ogata
四郎 緒方
Kazuhiko Sonomoto
和彦 園元
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Tao Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2305/00Use of specific compounds during water treatment
    • C02F2305/10Photocatalysts

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  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理対象物質とより多くの接触機会を作り得
る立体光触媒フィルター及びこの立体光触媒フィルター
を用いたフィルター装置を提供する。 【解決手段】 流体透過性を有する複数の板状光触媒フ
ィルター2が立体的に組合わされ、その板状光触媒フィ
ルター2が流体の透過方向に対して傾斜して配置されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒機能により
気体や液体(以下流体という)中の有機化合物や無機ガ
ス類を分解して静浄化する機器の、処理システムに取付
ける光触媒機能を有する、効率的な透過接触性能をもつ
フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】石油化学製品が増加して居住環境内外で
有害有機化合物の複合汚染が問題となっている。これを
解決する手段として光触媒半導体による酸化分解を利用
した浄化方法がある。
【0003】例えば、機器や機具を構成している基体の
表面に光触媒半導体を担持させ、これらの機器や機具を
有害有機物が浮遊する流体中に置くことにより有害有機
物を光触媒半導体に接触させる方法がある。この場合に
光触媒機能を高く発揮させるには、光触媒機能層の表面
積が大きいこと、その光触媒半導体が励起波長の電磁波
によって十分に活性化される必要がある。
【0004】そのため、従来から基体の表面積を増大す
る技術や光触媒機能層を形成する造膜技術に関して種々
の提案がなされている(例えば特開平5−309267
号公報、特開平8−196903号公報参照)。さら
に、光触媒を有するフィルターの形状や配置についても
種々の提案がなされている。例えば、特開平7−108
138号には、薄板からなる羽根状の反応板に光触媒を
担持させ、この反応板を空気通路にブラインド形状に配
列した装置が開示されている。特開平8−121827
号には、浄化空気通路中に設置された紫外線ランプの前
後に山形状に折り曲げた光励起触媒不織布を設置した装
置が記載されている。特開平9−187491号には、
空気の通路内に、両面に光触媒層を有する基板を光源の
周囲に放射状に設けた部材を有する装置が記載されてい
る。特開平9−248426号には、流体を搬送又は攪
拌する凸部の表面に光触媒機能層を設け、内側に紫外線
放射部材を収容した可動体が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光触媒の酸化還元分解
は、処理対象物質がO 、OH等の活性ラジカル種
と接触することで分解性能が生まれると言われている。
それゆえに、上述した従来の光触媒フィルターでは処理
対象物質の量が多い場合、光触媒体と処理対象物質が確
実に接触するには時間がかかったり、光触媒体と処理対
象物質が接触する構成が出来難いという問題があった。
従来のフィルターの様に透過率が高くて処理能力を高め
ることが難しかった。また、光触媒機能化には、光触媒
半導体金属に見合う励起波長を受光することが必要条件
であり効率的に受光させる構成を作ることが重要な課題
であった。
【0006】したがって本発明の第1の目的は、処理対
象物質とより多くの接触機会を作り得る立体光触媒フィ
ルターを提供することである。本発明の第2の目的は、
透過接触性能を有しかつ多表面積をもつ多孔質積層体で
構成された立体光触媒フィルターを提供することであ
る。本発明の第3の目的は、中間生成物をはじめとする
付着物を容易に除去しうるハニカム構造をもった立体光
触媒フィルターを提供することである。本発明の第4の
目的は、光触媒半導体金属に確実に励起波長を受光しか
つ散乱光を有効に利用し得るフィルター装置を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、流体透過性を有する複数の板状
光触媒フィルターが立体的に組合された立体光触媒フィ
ルターであって、その板状光触媒フィルターが流体の透
過方向に対して傾斜しているという、技術的手段を採用
した。本発明においては、板状光触媒フィルターは少な
くとも1軸方向に傾斜し且つ各フィルターは同一方向に
傾斜していることが好ましい。本発明においては、板状
光触媒フィルターの傾斜角度が25°〜89°の範囲に
あることがより好ましい。本発明においては、板状光触
媒フィルターは空孔をもつ平板もしくは線状体の表面に
微粒子や繊維状物等の多表面体が積層された多孔質層を
有することが好ましい。本発明においては、板状光触媒
フィルターは、ステンレス鋼、Al、Ti、Cu、Fe
又はこれらを含む合金の中から選ばれた1種の金属材料
で形成されていることが好ましいが、フィルター構成基
板は、セラミック、ガラス、プラスチック等の透過接触
性能を有し多表面体を有するものであれば基材の種類は
問わない。本発明においては、上記の立体光触媒フィル
ターが、湾曲面形状または円筒形状を有しており、その
曲面内側に励起波長発光源を設けることにより立体光触
媒フィルター装置を構成することができる。本発明にお
いては、この立体光触媒フィルター装置は、処理対象物
が長手方向から流入することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細を図面により説
明する。図1は本発明の原理を説明するための立体光触
媒フィルターの正面図である。同図において、1は立体
光触媒フィルター、2は板状光触媒フィルター、3は支
持枠である。本発明者等は、光触媒半導体金属を基体に
担持した光触媒機能を有する造膜に、処理対象物質がよ
り多く接触する機会を作り得る透過接触性板状光触媒フ
ィルターの構成について種々検討した結果、図1に示す
構造がよいことがわかった。詳述すると、接触する機会
を作るという条件のみを満たすのであれば、多表面体で
ある球の集積体での中や、多孔質体である不織布やグラ
スウール、あるいは海綿状の基体に光触媒機能膜を造膜
し、これらの中を処理対象物質を通過させるという手法
が考えられるが、基体が励起波長を吸収したり遮断する
ため、有効な多表面集積体や多孔質も内部まで機能させ
ることが不可能である。要は、励起波長が到達する深さ
がないフィルターしか得られないのである。内部まで励
起波長が到達するものとして、唯一、石英ガラス、ソー
ダガラス類の集積体や多孔質体であるグラスウールがあ
る。しかるにこれらの材料からなる球体で直径は10m
m〜30mm、その他の基材では吸収遮断率が大きいた
め、板材の厚さは2mm程度が限界であり、工業上利用
できる分野はそれ程広いとは言えない。そこで、本発明
では、図1に示すように透過接触性板状光触媒フィルタ
ー2を好ましくは多表面積・多孔質状にした上で長辺方
向に多数設置した構成とし、さらに処理対象物質を長辺
方向(矢印Fで示す)から導入し、多数の透過接触性を
有する板状光触媒フィルター2を透過させると同時に透
過許容量を越えたものは、その表面を浮遊接触すること
により接触機会を増大することができる。
【0009】次に、本発明では、上記板状光触媒フィル
ターは、図2に示すように、基体を多数の空孔21を有
する基板20に微粒子22からなる多孔質層23を形成
して、透過接触性能を有しかつ多表面積をもつ多孔質積
層体(以下多表面積多孔質積層体という)とした構成と
することが好ましい。板状光触媒フィルターに多表面積
をもたせるための多孔質層を構成する微粒子は、セラミ
ック、ガラス、金属、プラスチック等材質は問わない
が、基板の材質と同一であることが望ましい。また基板
は、金網、エクスパンドメタル、パンチングメタル等の
網状体又はそれと類似のものであってもよい。この場合
基板と微粒子との位置関係が重要であって、微粒子は、
処理対象物質を含有する気体や液体が透過する空孔21
の周辺に効果的に接触し、且つ励起波長を受光する位置
に配されている必要がある。図2において、処理対象物
質を含有する気体や液体が多表面積多孔質積層体{平面
投影面積(A)}を透過する時の単位時間当りの透過量
をa、多表面積多孔質積層体の内光触媒半導体金属が造
膜された領域の平面投影面積(b)と上記平面投影面積
(A)との比率(表面積比)をb/A、多表面積多孔質
積層体の側面の表面積(c)と上記平面投影面積(A)
との比率(側面表面積比)をC/Aとすると、励起波長
が図面の上下から発生しているとして、透過量(a)及
び表面積比(b/A)ができるだけ多く、かつ、側面表
面積比(C/A)ができるだけ小さいといった条件を満
足させることが好ましい。したがって本発明では、図2
(b)よりも図2(a)の構成が好適である。
【0010】次に、光触媒機能により各種化合物を酸化
分解する時、N(窒素)、S(イオウ)、Cl(塩素)
化合物では中間生成物が光触媒半導体造膜表面に付着す
るので、効率よくフィルター機能を発揮するにはそれら
を定期的に除去する必要があり、分解効率の低下を防止
するために清掃作業が容易な構成にすることが必要であ
る。すなわち透過損圧を低下させないと同時に逆噴や弱
酸性水による中間生成物の除去のための流水作業に支障
がないようにするためには、図3に示すように複数の透
過性板状光触媒フィルター2を同方向に傾斜して配置す
ることが望ましい。図3において、図1と同一部分は同
一の参照符号で示す。
【0011】また、光触媒機能化の条件を満足するため
には、光触媒半導体金属が励起波長を受光することが必
要であり、多数の板状光触媒フィルターが表裏とも均等
に受光することが望ましい。そのために板状光触媒フィ
ルターを励起波長発源に対し傾斜させることで造膜面に
より多く受光することが可能になる。例えば発光源が板
状光触媒フィルターの両側にある場合は、図4に示すよ
うに板状光触媒フィルター2を山形状に配置すればよ
い。図4において、図1と同一部分は同一の参照符号で
示す。
【0012】本発明では、次のようにして複数の空孔を
有する基板の表面に微粒子からなる多孔質層を形成する
ことが望ましい。この多孔質層は、例えば、平均粒径1
0〜400μmの金属粉末を水等の溶媒に混合したスラ
リー(固形分60〜80重量%)を基板の表面に塗布
し、乾燥後焼結することにより得られる。基板もしくは
微粉末を形成する金属材料としては、SUS304、S
US310、SUS316等のオーステナイト系ステン
レス鋼、Ti又はその合金(Ti−Mn系、Ti−Cr
系等)、Cu又はその合金あるいは、Al又はその合金
(Al−Si−Mg系)、Fe又はその合金を用い得
る。但しFe系材料の場合は、表面に耐酸化性皮膜(酸
化鉄)を形成することが好ましい。金属粉末は、その粒
径が小さすぎると価格が高くなり(粉砕時間が長くな
る)、大きすぎると微細な空孔が得られなくなるので、
平均粒径10〜400μmのものを用いることが好まし
い。焼結温度は、金属粉末の材質に応じて定めればよい
が、低すぎると十分な焼結密度が得られず、強度が低下
し、一方金属の融点近くになると各粒子が融着して却っ
て粗大な空孔が形成されてしまうので、SUS、Ti、
Cuの場合は800〜1000℃の範囲が、Alの場合
は300〜400℃の範囲が好ましい。
【0013】このようにして得られた多孔質層は、5〜
1000μmの空孔径を有することが好ましい。空孔径
が大きすぎると、空気の浄化に使用しても微細な異物を
阻止できなくなり、清浄な空気が得られなくなるので、
1000μm以下とする必要がある。また多孔質層の厚
さは薄いと強度が不足し、一方厚いと透過抵抗が大きく
なるので、10〜100μmの厚さが好ましい。
【0014】多孔質層を形成する金属粒子は、定形粒子
(球形あるいは粒状粉粒子)又は不定形粒子(角状粉粒
子のような鋭利な角をもつ粒子)のことが多いが、鱗状
あるいは薄片状であってもよい。基体への固定に焼付け
などの溶融手段を採用するときは、馴染がよいことから
基体と同じ素材であることが好ましい。しかし、素材が
異なっても適切なバインダーを適量に利用することなく
固定することができる。なお、基体と表面積を増大する
ための粒子とが異種の素材である場合には線膨張係数を
合わせておくか、どちらか一方の材の線膨張に見合う伸
縮性を保持していることが必要である。バインダーとし
ては無機ガラス、フリット(釉薬)、金属粉あるいは通
常の熱可塑性樹脂などを用い得る。上記金属粒子を積層
するには、スプレーやディッピングを数回繰り返すなど
の他にスクリーンを用いた転写(プリント)を繰り返す
などの手段がある。そして、積層に際して粒子を基体側
が密に基体から離れるにしたがって粗に積層する場合に
は、スプレー液やディッピング液における粒子の分散程
度(密度)を調節するとかプリントに使用するスクリー
ンの目の粗さを選択する。また、積層する粒子の粒径を
選択することでも可能である。さらに、断面における積
層の構造を選定することでも可能である。すなわち、正
確に位置決めできるスクリーンを数枚用い、積層の断面
形態において基体側を底辺とし基体から離れた位置に頂
点を備えた構造とする。この構造によっても上記金属粒
子は結果的に基体側が密に基体から離れるにしたがって
粗に積層される。
【0015】光触媒機能層は、例えばTiOなどの光
触媒半導体を混入しているゾル液を、基体の表面にスプ
レーやディッピングで付着させ、乾燥させたのち、50
℃〜500℃未満の温度で焼き付けて形成することがで
きる。なお、ゾル中に光触媒半導体の他にアモルファス
型過酸化チタンまたは酸化チタンをチタン重量比(乾
量)で1:1あるいは1:5の範囲で混合しておくと比
較的低い温度で光触媒半導体の粒子を強固に担持させる
ことができる。
【0016】さらに、防黴殺菌などの機能補完用にP
t、Ag、Rh、RuO、Nb、Cu、Sn、NiO
の粒子を微量混入したり、吸着機能を付加して酸化還元
による分解性能を向上させるためにゼオライト、シリカ
(二酸化ケイ素)、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、ルチル型酸化チタン、リン酸ジルコニウムなどの
無機材料、あるいは各種の活性炭、多孔質のフェノール
樹脂やメラミン樹脂を一種または二種以上混入すること
ができる。
【0017】また、基体の表面に過酸化チタン水溶液な
どの保護材をスプレーして保護被膜を形成する下地処理
を施してから光触媒機能層を形成することもできる。い
ずれの場合も過酸化チタン水溶液(オキシサンタイニッ
ク・チタン・アシド)で事前に被膜を形成しておくとT
iOゾル液の付着、展延性が改善されて濡れ易く、基
体の表面に光触機能層を均一に、かつ、広く形成するこ
とができる。この過酸化チタン水溶液は基体がステンレ
ス鋼のような金属の場合でも展延性に優れTiOゾル
液を広く均一に塗布するのに有効である。過酸化チタン
水溶液はバインダーとしても機能するが、組成的にセラ
ミック系統のものを含まず、金属との相性が良いので基
体の表面に形成した光触媒機能層が、基体が撓んだり振
動しても剥離することが少ない。
【0018】光触媒半導体としてはTiOの他にZn
O、SrTiO、CdS、CdO、CaP、InP、
In、CaAs、BaTiO、KNbO
Fe 、Ta、WO、SaO、Bi
、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS
MoS、InPb、RuO、CeOなどがある。
この中で酸化チタンTiO(アナターゼ型)が安価で
特性が安定しており、かつ、人体に無害であり、光触媒
として最も優れている。
【0019】以上のように構成した板状光触媒フィルタ
ーは種々の形態で使用することが可能であるが、一枚の
平板とした基体の両面に光触媒機能層を形成して使用す
ることがある。この場合平板の両側縁に沿って励起波長
の電磁波供給源を配置し、一方の励起波長の電磁波供給
源で平板の一面(表)を照射し、他方の励起波長の電磁
波の電磁波供給源で他面(裏)を照射するようにするこ
とができる。
【0020】本発明では、基体が多数の微細な貫通孔を
備えているのでこの板状光触媒フィルターを種々のフィ
ルターとして使用することができる。単にエレメントと
してのフィルターだけでなく、例えば、冷蔵庫のように
密閉される庫内の内壁を構成し、庫内を循環する気体の
フィルターとして使用すると、庫内の空気からエチレン
ガスなど野菜や果物を老廃させる有害な気体を除去し、
また硫化水素やメルカプタンなどの不快な臭気を除去す
ることができる。この場合内壁がフィルターとして機能
するので、フィルターを庫内へ別途に設ける場合に比べ
て庫内の容積を小さくしたり、フィルターが邪魔になっ
たりすることがない。
【0021】また、このような板状光触媒フィルターは
使用の態様によって清浄化機能と共に消音機能や視覚遮
蔽機能あるいは流体が液相の場合には消波や消泡の機能
を持たせることができる。消音とは、例えば、板状光触
媒フイルターを道路において車道と人道を区画する界壁
板として使用する場合であり、光触媒機能層によってN
Ox、SOxを分解除去すると同時に、基体を例えば平
織金網とすることで、音波を平織金網の複雑な内部空間
に導きその伝播エネルギーを吸収してしまうことであ
る。視覚遮蔽機能は光の通過を阻止する機能であって、
これにより板状光触媒フィルターを間仕切りなどに使用
することが可能となる。さらに、消波は音波の吸収に似
る。液体の波動は液体中に浮遊する有機化合物と光触媒
半導体との接触機会を不均一にするが、前記の金網によ
って流体は一時的に金網の内部空間に止まり、光触媒半
導体との接触機会がほぼ均一になる。その他、本発明の
板状光触媒フィルターは空調機や排ガス処理装置の機体
あるいはフィルター、便所や建築用の屋内壁板、防藻観
賞用水槽壁、水泳用プール壁などに利用が可能である。
【0022】図5は、各々が多数枚の透過接触性を有す
る板状光触媒フィルターからなる右上りのフィルター群
2aと右下がりのフィルター群2bが、菱形立方体に組
立てられ、各板状光触媒フィルターが同一の方向に所定
角度θ、θ(例えばθ=θ=45°)だけ傾斜
している構造を有するハニカム状立体光触媒フィルター
である。図6は、多数板の透過接触性を有する光触媒フ
イルター2が支持枠3に平行に所定角度θ(例えば3
0°)だけ傾斜して取り付けられている立体光触媒フィ
ルターである。図7は、各々が多数枚の透過接触性を有
する板状光触媒フィルターからなるフィルター群2cと
2dが、長方体に組立てられ、各板状光触媒フィルター
は、上下に所定角度θ(例えば60°)、左右に所定
角度θ(例えば30°)だけ傾斜している構造を有す
る立体光触媒フイルターである。図8は、各々が多数枚
の透過接触性を有する板状光触媒フィルターからなるフ
ィルター群2eと2fが、正方形立方体に組立てられ、
各板状光触媒フイルターが同一の方向に所定角度θ
(例えば45°)だけ傾斜し、その対角線上に別のフ
ィルター群2gを励起光源(図示せず)に対し垂直に組
み込み、傾斜した板状光触媒フィルターの乱反射光を利
用した立体光触媒フィルターである。図5〜8におい
て、矢印Fは処理対象物質の流入方向を示す。
【0023】本発明の光触媒体は、平板状のものに限ら
ず、用途や設置場所などに応じて種々の形状のものとす
ることができる。すなわち、本発明では、図1に示すシ
ート状の光触媒体を所定形状に加工したりあるいはこれ
らを組合せて形成した、曲面的な立体的形状を持たせる
ことができる。図9は、図示しないシリンダー状管内に
所定角度(例えば30°)だけ傾斜した形状を有する透
過接触性を有する円錐状(笠状)光触媒フィルター2h
が、上記管内中心部に配設された励起光源4に串刺し状
に装着されている立体光触媒フィルター装置である。図
10は、シリンダー管5内に多数の帯状の透過接触性を
有する光触媒フィルター2jが、スパイラル状にねじり
組立てあげられ、その中央に励起光源が取付けてある立
体光触媒フィルター装置である。この光触媒フィルター
2iは、励起光源体接面に対し、例えば30°だけ傾斜
していることが望ましい。図5〜10の立体光触媒フィ
ルターは、流体通路内に固定配置してもよいし、また振
動させたりあるいは回転させてもよい。
【0024】
【発明の効果】本発明の立体光触媒フィルターは、流体
中を浮遊する有機化合物と光触媒機能層との接触機会が
多く、性能の高いフィルター装置を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための板状光触媒フィ
ルターの平面図である。
【図2】(a)、(b)は、本発明の板状光触媒フイル
ターを構成する基体の断面を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施例に係る立体光触媒フィルター
を示す平面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る立体光触媒フィルタ
ーを示す平面図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る立体光触媒フィルタ
ーの斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る立体光触媒フィルタ
ーの斜視図である。
【図7】本発明の他の実施例に係る立体光触媒フィルタ
ーの斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例に係る立体光触媒フィルタ
ーの斜視図である。
【図9】本発明の一実施例に係るフィルター装置の斜視
図である。
【図10】本発明の他の実施例に係るフィルター装置の
斜視図である。
【符号の説明】
1 立体光触媒フィルター、2 板状光触媒フィルタ
ー、3 支持枠、4 励起波長管、23 多孔質層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA02 AA04 AA08 AA11 BA17 BA48A BB02A BC16A BC31A BC50A BC66A CA02 CA05 CA10 CA11 DA06 EA18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体透過性を有する複数の板状光触媒フ
    ィルターが立体的に組合された立体光触媒フィルターで
    あって、その板状光触媒フィルターが流体の透過方向に
    対して傾斜していることを特徴とする立体光触媒フィル
    ター。
  2. 【請求項2】 板状光触媒フィルターは少くとも1軸方
    向に傾斜し、且つ各フィルターは同一方向に傾斜してい
    ることを特徴とする請求項1記載の光触媒フィルター。
  3. 【請求項3】 板状光触媒フィルターの傾斜角度が25
    °〜89°の範囲にあることを特徴とする請求項1又は
    2のいずれかに記載の光触媒フィルター。
  4. 【請求項4】 板状光触媒フィルターは空孔をもつ平板
    もしくは線状体の表面に微粒子が積層された多孔質層を
    有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の立体光触媒フィルター。
  5. 【請求項5】 板状光触媒フィルターが、ステンレス
    鋼、Al、Ti、Cu、Fe又はこれらを含む合金の中
    から選ばれた1種の金属材料で形成されていることを特
    徴とする請求項4記載の立体光触媒フィルター。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の立体光
    触媒フィルターが、湾曲面形状または、円筒形状をして
    おり、その曲面内側に励起波長発光源が設けられている
    ことを特徴とするフィルター装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のフィルター装置は、処
    理対象物が長手方向から流入することを特徴とするフィ
    ルター装置。
JP10264567A 1998-09-18 1998-09-18 立体光触媒フィルター及びフィルター装置 Pending JP2000086497A (ja)

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