JP2001121000A - 立体型光触媒装置および空気清浄器 - Google Patents

立体型光触媒装置および空気清浄器

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JP2001121000A
JP2001121000A JP30894999A JP30894999A JP2001121000A JP 2001121000 A JP2001121000 A JP 2001121000A JP 30894999 A JP30894999 A JP 30894999A JP 30894999 A JP30894999 A JP 30894999A JP 2001121000 A JP2001121000 A JP 2001121000A
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photocatalyst
dimensional
photocatalytic
filter
photocatalyst device
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JP30894999A
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English (en)
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Shiro Ogata
四郎 緒方
Narimitsu Ishiwata
成光 石綿
Kazuhiko Sonomoto
和彦 園元
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Tao Corp
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Tao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理能力の高い立体型光触媒装置を提供す
る。 【解決手段】 励起発光管と、励起発光管を放射状に囲
むように設けた複数の帯状の光触媒フィルターとを備
え、光触媒フィルターどうしの間隔が少なくとも1箇所
で励起発光管の放射方向の移動を可能とする間隔に形成
されるように立体型光触媒装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒機能により
気体や液体(以下流体という)中の有機化合物や無機ガ
ス類を分解して清浄化する機器の処理システムに取付け
る光触媒機能を有する、効率的な透過接触性能をもつフ
ィルターを備えた立体型光触媒装置及びそれを用いた空
気清浄器に関する。
【0002】
【従来の技術】石油化学製品が増加して居住環境内外で
有害有機化合物の複合汚染が問題となっている。これを
解決する手段として光触媒半導体による酸化分解を利用
した浄化方法がある。
【0003】例えば、機器や機具を構成している基体の
表面に光触媒半導体を担持させ、これらの機器や機具を
有害有機物が浮遊する流体中に置くことにより有害有機
物を光触媒半導体に接触させる方法がある。この場合に
光触媒機能を高く発揮させるには、光触媒機能層の表面
積が大きいこと、その光触媒半導体が励起波長の電磁波
によって十分に活性化される必要がある。
【0004】そのため、従来から基体の表面積を増大す
る技術や光触媒機能層を形成する造膜技術に関して種々
の提案がなされている(例えば特開平5−309267
号公報、特開平8−196903号公報参照)。さら
に、光触媒を有するフィルターの形状や配置についても
種々の提案がなされている。例えば、特開平7−108
138号には、薄板からなる羽根状の反応板に光触媒を
担持させ、この反応板を空気通路にブラインド形状に配
列した装置が開示されている。特開平8−121827
号には、浄化空気通路中に設置された紫外線ランプの前
後に山形状に折り曲げた光励起触媒不織布を設置した装
置が記載されている。特開平9−187491号には、
空気の通路内に、両面に光触媒層を有する基板を光源の
周囲に放射状に設けた部材を有する装置が記載されてい
る。特開平9−248426号には、流体を搬送又は攪
拌する凸部の表面に光触媒機能層を設け、内側に紫外線
放射部材を収容した可動体が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光触媒の酸化還元分解
は、処理対象物質がO 、OH等の活性ラジカル種
と接触することで分解性能が生まれると言われている。
それゆえに、上述した従来の光触媒フィルターでは処理
対象物質の量が多い場合、光触媒体と処理対象物質が確
実に接触するには時間がかかったり、光触媒体と処理対
象物質が接触する構成が出来難いという問題があった。
従来のフィルターの様に透過率が高くて処理能力を高め
ることが難しかった。また、光触媒機能化には、光触媒
半導体金属に見合う励起波長を受光することが必要条件
であり効率的に受光させる構成を作ることが重要な課題
であった。更に、紫外線放射部材の交換や光触媒フィル
ターの洗浄等のメンテナンスが容易ではなかった。
【0006】そこで、本発明者等は、特願平11−10
9143号で、軸方向に沿って被処理流体が流れる筒体
と、筒体の内部に収納された光触媒フィルターユニット
を有し、前記光触媒フィルターユニットは励起波長発光
手段を内蔵するリテーナとその周囲に放射状に配設され
かつねじり組付けられた複数の透過接触性を有する帯状
光触媒フィルターを有する立体型光触媒装置を提案し
た。この立体型光触媒装置から筒体を除いた状態、即ち
光触媒フィルターユニットの側面図と正面図をそれぞれ
図10と図11に示す。光触媒フィルターユニット20
0は、枠状に形成されたリテーナ33に放射状にかつス
パイラル状にねじり組付けられた複数個の透過接触性を
有する帯状の光触媒フィルター21〜32(図10では
21以外の光触媒フィルターは不図示)と、放射状に配
置された光触媒フィルター群によって形成される内部空
間に配置される励起発光管34とを有する。各光触媒フ
ィルターの両端部はリテーナ33で保持されている。励
起発光管34は、その両端部においてソケット部(不図
示)により支承されている。励起発光管34の両端はソ
ケット部に挿入固定されるか、あるいはソケット部に対
して回転可能に支持されている。この立体型光触媒装置
は、処理対象物と光触媒フィルターとの接触機会が多く
かつ光触媒フィルターは励起波長を有効に受光しうる構
造であるが、次ぎのような若干の改善すべき点がある。
すなわち、光触媒フィルターユニット200内を被処理
流体が流れる際、流体はリテーナ33に設けられた開口
33a及びリテーナ33と励起発光管34との隙間を通
るが、流体通過可能な断面積は光触媒フィルターユニッ
ト200の全断面積に比べてかなり小さくなり、リテー
ナ33を通過する時の流体の圧力損失が大きい。従って
この立体型光触媒装置は処理能力の点で必ずしも十分と
はいえない。
【0007】次に前記の立体型光触媒装置を用いた空気
清浄器について、図12〜図14を使って説明する。図
12は空気清浄器の平面図、図13はその正面図、図1
4は図13のA−A断面図である。立体型光触媒装置2
00とファン48は直列に配置され、励起発光管(ブラ
ックライト)41はその両端でソケット44を介してブ
ラケット45で支持される。46,47はそれぞれ安定
器とグロースタータである。これら全体がベース43に
配設された構造である。図12ではファン48の作動に
より左から右への空気の流れが形成され、立体型光触媒
装置200内に送り込まれた空気が清浄化されてでてく
る。カバー(図12〜図14では不図示)は、空気の流
れを妨げないよう左右方向は大きく開口しているものと
する。この空気清浄器は壁面等に姿勢を問わずに取付る
ことができる。一方で、光触媒フィルターの洗浄あるい
は励起発光管41の交換等の際は、光触媒フィルター及
び励起発光管の両方を取り外し、再び取り付けるという
作業が必要になるので、この点で改良が望まれている。
【0008】したがって本発明の目的は、処理能力の向
上した立体型光触媒装置を提供することである。本発明
の他の目的は、装置全体の着脱及び部品の交換が容易に
行える空気清浄器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、励起発光管と、励起発光管を放射状に囲む
ように設けた複数の帯状の光触媒フィルターとを備え、
光触媒フィルターどうしの間隔は少なくとも1箇所で励
起発光管の放射方向の移動を可能とする間隔となってい
る立体型光触媒装置である。本発明において、光触媒フ
ィルターは、前記の放射方向の断面において開口を有す
る筒体の内面に取り付けられていることが好ましい。本
発明において、筒体は励起波光を反射することが可能な
材料で形成されかつ内面に光触媒半導体金属を含む光触
媒機能層を有することが好ましい。本発明において、光
触媒フィルターは、透過接触性を有しかつスパイラル状
にねじって設けられていることが好ましい。本発明にお
いて、光触媒フィルターは、金属材料からなる基板と光
触媒機能層を有することが好ましい。本発明において、
光触媒フィルターは、平織金網及びその表面に担持され
た金属焼結層からなる基板とそこに担持された光触媒機
能層を有することが好ましい。本発明においては、フィ
ルター構成基板は、ステンレス鋼、Al、Ti、Cu、
Fe又はこれらを含む合金の中から選ばれた1種の金属
材料で形成されていることが好ましいが、その基板は、
セラミック、ガラス、プラスチック等の透過接触性能を
有し多表面体を有するものであれば基材の種類は問わな
い。本発明において、上記筒体としては、例えば円筒体
を用い得るが、これに限らず横断面が楕円状あるいは多
角形状等種々の形状のものも使用できることはもちろん
である。本発明において、上記立体型光触媒装置とその
内部に空気を送り込むファンとで空気清浄器を構成する
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細を図面により説
明する。図1は本発明の一実施例に係る立体型光触媒装
置の概略側面図、図2は同正面図である。立体型光触媒
装置100は、一部が開口している筒体13と、筒体1
3内に放射状にかつスパイラル状にねじり組付けられた
複数個の透過接触性を有する帯状の光触媒フィルター1
〜12(図2では1以外の光触媒フィルターは不図示)
と、放射状に配置された光触媒フィルター群によって形
成される内部空間に配置される励起発光管14とを有す
る。各光触媒フィルターは筒体13の内面に固定されて
いる。励起発光管14は、その両端部においてソケット
部(図示省略)により支承されている。励起発光管14
の両端はソケット部に挿入固定される。励起発光管14
としては、ブラックライトや蛍光灯などの紫外線(例え
ば波長360〜390nmのもの)を放射するランプを
用い得る。本発明の立体型光触媒装置100はリテーナ
を使用していないため、被処理流体が流れる断面積を充
分大きく確保することができ、本装置を流体が流れる際
の圧力損失を小さくすることができる。
【0011】上記筒体13は、励起発光管14から照射
された紫外線を反射させ、光触媒フィルター1〜12に
導くために、例えば紫外線が近紫外線の場合には、アル
ミニウム合金又はステンレス鋼のような励起波長を反射
しうる機能を有する材料で形成することが望ましい。更
に円筒体13の内周面に光触媒機能層を形成しておく
と、ガスの分解効率をより高めることができる。
【0012】上記の光触媒装置において、光触媒機能を
十分に発揮させるためには、光触媒フィルターと励起発
光管との位置関係が重要である。これを図1により説明
する。光触媒フイルター4は、立体型光触媒装置100
の断面の放射方向に対して所定角度(傾斜角)θだけ
傾斜して、かつ、等角度間隔(取付角)θで筒体13
の内面に取り付けられている。光触媒フイルターはその
全長に渡り立体型光触媒装置100の中心軸に対し所定
のねじれ角を有するように組付けられている。このねじ
れ角は、例えば取付角θの整数倍(2以上)になるよ
うに設定されている。
【0013】傾斜角θは、紫外線及びその反射光が各
光触媒フィルター1〜12の全面に照射されるような範
囲に設定することが好ましく、例えば光触媒フィルター
が24枚の場合は、θ=30°となるようにすればよ
い。また、ねじれ角が大きい程、光触媒フィルターと被
処理流体との接触頻度を高めることができるが、大きす
ぎると光触媒フィルターの加工が困難になるので、例え
ば光触媒フィルターが24枚の場合で、ねじれ角=45
°{3×θ(=15°)}となるように設定すればよ
い。光触媒フィルターは対称に配置されることが好まし
いが、その枚数は被処理流体の種類や流量などに応じて
適宜定めればよく、所定の傾斜角θを確保するために
は、24枚もしくはそれ以下の枚数(例えば12枚、6
枚)が好ましい。しかし上記の光触媒フィルターと励起
発光管との位置関係は筒体の直線部分13aではθ
保たれる必要があるが、θは適宜決めればよい。
【0014】筒体13内に光触媒フィルター1〜12を
取り付ける方法を図3、図4を用いて説明する。最初に
長方形状平板130を準備し、その表面131に光触媒
フィルター1〜12を例えば接着又は溶接により取り付
ける。溶接の場合はスポット溶接で充分な固定強度が得
られる。所定のねじれ角を付けるために光触媒フィルタ
ーを平板130の長辺132に対し適当な角度だけαだ
け傾け(図3)、かつ所定の傾斜角θが得られるよう
表面131に対し適当な角度βだけ傾け(図4)て固定
する。この状態で平板を湾曲させて下部に開口部を有す
る逆U字型の筒体とする。
【0015】上記立体型光触媒装置100によれば、筒
体13内に流入した被処理流体(例えば排ガス)は、光
触媒フィルター1〜12と接触し、励起発光管14から
の紫外線で活性化された光触媒によりガスが酸化分解さ
れ、次いで清浄な空気が筒体13外に排出される。各光
触媒フィルターは、励起発光管14に対して傾斜して配
置されているので、光触媒機能層は均等にかつ大量の紫
外線を受光することが可能となり、光触媒機能化を確実
に行うことができる。上記光触媒による酸化分解が継続
して行われると、窒素化合物、イオウ化合物あるいは塩
素化合物の場合には、中間生成物が光触媒機能層の表面
に付着して、分解効率が低下する。その場合には、励起
発光管14を取り外したうえで立体型光触媒装置100
を水(例えば弱酸性水)で洗浄すればよい。
【0016】次に上記の立体型光触媒装置を用いた空気
清浄器について、図5〜図8を参照して説明する。図5
は本発明の空気清浄器の平面図、図6はその正面図、図
7は図6のA−A断面図、図8は図6のB−B矢視図で
ある。立体型光触媒装置100とファン48は直列に配
置され、励起発光管(ブラックライト)41はその両端
でソケット更にブラケットで支持される。46,47は
それぞれ安定器とグロースタータである。これら全体が
ベース43に乗った構造である。図5ではファン48の
作動により図中左から右への空気の流れが形成され、立
体型光触媒装置100内に送り込まれた空気が清浄化さ
れ排出される。図5〜図8ではカバーは図示省略してい
るが、空気の流れを妨げないよう左右方向は大きく開口
しているものとする。この空気清浄器は壁面等に姿勢を
問わずに取付ることができる。
【0017】立体型光触媒装置100の洗浄の際は、励
起発光管41を取り外す必要がなく立体型光触媒装置1
00のみを着脱すればよい。励起発光管41の交換の際
は、先ず立体型光触媒装置100のみを外すことができ
るので交換作業は容易である。
【0018】本発明では、上述した光触媒フィルター1
〜12は、基体の表面に光触媒機能層が造膜された構造
を有し、図9に示すように、基体を多数の空孔21を有
する基板20に微粒子22からなる多孔質層23を形成
して、透過接触性能を有しかつ多表面積をもつ多孔質積
層体(以下多表面積多孔質積層体という)とした構成と
することが好ましい。光触媒フィルターに多表面積をも
たせるための多孔質層を構成する微粒子は、セラミッ
ク、ガラス、金属、プラスチック等材質は問わないが、
基板の材質と同一であることが望ましい。また基板は、
金網、エクスパンドメタル、パンチングメタル等の網状
体又はそれと類似のものであってもよい。この場合基板
と微粒子との位置関係が重要であって、微粒子は、処理
対象物質を含有する気体や液体が透過する空孔21の周
辺に効果的に接触し、且つ励起波長を受光する位置に配
されている必要がある。図9おいて、処理対象物質を含
有する気体や液体が多表面積多孔質積層体{平面投影面
積(A)}を透過する時の単位時間当りの透過量をa、
多表面積多孔質積層体の内光触媒半導体金属が造膜され
た領域の平面投影面積(b)と上記平面投影面積(A)
との比率(表面積比)をb/A、多表面積多孔質積層体
の側面の表面積(c)と上記平面投影面積(A)との比
率(側面表面積比)をC/Aとすると、励起波長が図面
の上下から発生しているとして、透過量(a)及び表面
積比(b/A)ができるだけ多く、かつ、側面表面積比
(C/A)ができるだけ小さいといった条件を満足させ
ることが好ましい。
【0019】また、光触媒機能化の条件を満足するため
には、光触媒半導体金属が励起波長を受光することが必
要であり、多数の板状光触媒フィルターが表裏とも均等
に受光することが望ましい。そのために本発明では板状
の光触媒フィルターを励起波長発源に対し傾斜させてい
ることで造膜面により多く受光することが可能になる。
【0020】本発明では、次のようにして複数の空孔を
有する基板の表面に微粒子からなる多孔質層を形成する
ことが望ましい。この多孔質層は、例えば、平均粒径1
0〜400μmの金属粉末を水等の溶媒に混合したスラ
リー(固形分60〜80重量%)を基板の表面に塗布
し、乾燥後焼結することにより得られる。基板もしくは
微粉末を形成する金属材料としては、SUS304、S
US310、SUS316等のオーステナイト系ステン
レス鋼、Ti又はその合金(Ti−Mn系、Ti−Cr
系等)、Cu又はその合金あるいは、Al又はその合金
(Al−Si−Mg系)、Fe又はその合金を用い得
る。但しFe系材料の場合は、表面に耐酸化性皮膜(酸
化鉄)を形成することが好ましい。金属粉末は、その粒
径が小さすぎると価格が高くなり(粉砕時間が長くな
る)、大きすぎると微細な空孔が得られなくなるので、
平均粒径10〜400μmのものを用いることが好まし
い。焼結温度は、金属粉末の材質に応じて定めればよい
が、低すぎると十分な焼結密度が得られず、強度が低下
し、一方金属の融点近くになると各粒子が融着して却っ
て粗大な空孔が形成されてしまうので、SUS、Ti、
Cuの場合は800〜1000℃の範囲が、Alの場合
は300〜400℃の範囲が好ましい。
【0021】このようにして得られた多孔質層は、5〜
1000μmの空孔径を有することが好ましい。空孔径
が大きすぎると、空気の浄化に使用しても微細な異物を
阻止できなくなり、清浄な空気が得られなくなるので、
1000μm以下とする必要がある。また多孔質層の厚
さは薄いと強度が不足し、一方厚いと透過抵抗が大きく
なるので、10〜100μmの厚さが好ましい。
【0022】多孔質層を形成する金属粒子は、定形粒子
(球形あるいは粒状粉粒子)又は不定形粒子(角状粉粒
子のような鋭利な角をもつ粒子)のことが多いが、鱗状
あるいは薄片状であってもよい。基体への固定に焼付け
などの溶融手段を採用するときは、馴染がよいことから
基体と同じ素材であることが好ましい。しかし、素材が
異なっても適切なバインダーを適量に利用することなく
固定することができる。なお、基体と表面積を増大する
ための粒子とが異種の素材である場合には線膨張係数を
合わせておくか、どちらか一方の材の線膨張に見合う伸
縮性を保持していることが必要である。バインダーとし
ては無機ガラス、フリット(釉薬)、金属粉あるいは通
常の熱可塑性樹脂などを用い得る。上記金属粒子を積層
するには、スプレーやディッピングを数回繰り返すなど
の他にスクリーンを用いた転写(プリント)を繰り返す
などの手段がある。そして、積層に際して粒子を基体側
が密に基体から離れるにしたがって粗に積層する場合に
は、スプレー液やディッピング液における粒子の分散程
度(密度)を調節するとかプリントに使用するスクリー
ンの目の粗さを選択する。また、積層する粒子の粒径を
選択することでも可能である。さらに、断面における積
層の構造を選定することでも可能である。すなわち、正
確に位置決めできるスクリーンを数枚用い、積層の断面
形態において基体側を底辺とし基体から離れた位置に頂
点を備えた構造とする。この構造によっても上記金属粒
子は結果的に基体側が密に基体から離れるにしたがって
粗に積層される。
【0023】本発明において、光触媒機能層は、例えば
TiOなどの光触媒半導体を混入しているゾル液を、
基体の表面にスプレーやディッピングで付着させ、乾燥
させたのち、50℃〜500℃未満の温度で焼き付けて
形成することができる。なお、ゾル中に光触媒半導体の
他にアモルファス型過酸化チタンまたは酸化チタンをチ
タン重量比(乾量)で1:1あるいは1:5の範囲で混
合しておくと比較的低い温度で光触媒半導体の粒子を強
固に担持させることができる。
【0024】さらに、防黴殺菌などの機能補完用にP
t、Ag、Rh、RuO、Nb、Cu、Sn、NiO
の粒子を微量混入したり、吸着機能を付加して酸化還元
による分解性能を向上させるためにゼオライト、シリカ
(二酸化ケイ素)、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、ルチル型酸化チタン、リン酸ジルコニウムなどの
無機材料、あるいは各種の活性炭、多孔質のフェノール
樹脂やメラミン樹脂を一種または二種以上混入すること
ができる。
【0025】また、基体の表面に過酸化チタン水溶液な
どの保護材をスプレーして保護被膜を形成する下地処理
を施してから光触媒機能層を形成することもできる。い
ずれの場合も過酸化チタン水溶液で事前に被膜を形成し
ておくとTiOゾル液の付着、展延性が改善されて濡
れ易く、基体の表面に光触媒機能層を均一に、かつ、広
く形成することができる。この過酸化チタン水溶液は基
体がステンレス鋼のような金属の場合でも展延性に優れ
TiOゾル液を広く均一に塗布するのに有効である。
過酸化チタン水溶液はバインダーとしても機能するが、
組成的にセラミック系統のものを含まず、金属との相性
が良いので基体の表面に形成した光触媒機能層が、基体
が撓んだり振動しても剥離することが少ない。
【0026】光触媒半導体としてはTiOの他にZn
O、SrTiO、CdS、CdO、CaP、InP、
In、CaAs、BaTiO、KNbO
Fe 、Ta、WO、SnO、Bi
、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS
MoS、InPb、RuO、CeOなどがある。
この中で酸化チタンTiO(アナターゼ型)が安価で
特性が安定しており、かつ、人体に無害であり、光触媒
として最も優れている。
【0027】
【発明の効果】本発明の立体型光触媒装置は、コンパク
トであって、しかも流体中を浮遊する有機化合物と光触
媒機能層との接触頻度が高く、流体中に含まれる有機化
合物を効率よく分解することが出来る。本発明の空気清
浄器は、立体型光触媒装置および励起発光管の着脱作業
が極めて容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る立体型光触媒装置の概
略断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る立体型光触媒装置の正
面図である。
【図3】内面に光触媒フィルターを取り付けた筒体の展
開図である。
【図4】図3をX方向からみた矢視図である。
【図5】本発明の立体型光触媒装置を用いた空気清浄器
の平面図である。
【図6】本発明の一実施例に係わる空気清浄器の正面図
である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】図6のB−B矢視図である。
【図9】本発明の板状光触媒フィルターを構成する基体
の断面を示す模式図である。
【図10】参考例に係わる立体型光触媒装置の側面図で
ある。
【図11】図10の立体型光触媒装置の正面図である。
【図12】図10,図11に示す立体型光触媒装置を用
いた空気清浄器の平面図である。
【図13】図11に示す立体型光触媒装置を用いた空気
清浄器の正面図である。
【図14】図13のC−C断面図である。
【符号の説明】
100 立体型光触媒装置、13 円筒体、1〜12
光触媒フィルター、14 励起発光管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園元 和彦 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地日立金属株式 会社磁性材料研究所内 Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 HH05 JJ03 KK08 LL10 MM02 QQ11 QQ17 QQ20 4D048 AA21 AB01 AB03 BA06Y BA07X BA13X BA15Y BA16Y BA17Y BA19Y BA20Y BA21Y BA22Y BA24Y BA26Y BA27Y BA32Y BA35Y BA36Y BA38Y BA39X BA41X BA42Y BA44Y BA45Y BA46Y BB07 BB18 BD06 CA01 CC32 CC36 CC40 CC63 CD08 EA01 4G069 AA03 AA08 AA11 BA02A BA04A BA04B BA17 BA18 BA48A BB04A BB06A BB09A BB13A BB15A BC03A BC09A BC12A BC13A BC18A BC21A BC22A BC25A BC27A BC31A BC35A BC36A BC43A BC50A BC55A BC56A BC59A BC60A BC66A BC68A BC70A BD05A CA01 CA11 EA12 EA30 EE07 FA04 FA05 FB15 FB23 FB24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起発光管と、励起発光管を放射状に囲
    むように設けた複数の帯状の光触媒フィルターとを備
    え、光触媒フィルターどうしの間隔が少なくとも1箇所
    で励起発光管の放射方向の移動を可能とする間隔に形成
    されている立体型光触媒装置。
  2. 【請求項2】 前記光触媒フィルターは、前記放射方向
    の断面において開口を有する筒体の内面に取り付けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の立体型光触媒装
    置。
  3. 【請求項3】 前記筒体は励起波光を反射することが可
    能な材料で形成されかつ内面に光触媒半導体金属を含む
    光触媒機能層を有することを特徴とする請求項2記載の
    立体型光触媒装置。
  4. 【請求項4】 前記光触媒フィルターは、透過接触性を
    有しかつスパイラル状にねじって設けられていることを
    特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の立体型光触
    媒装置。
  5. 【請求項5】 前記光触媒フィルターは、金属材料から
    なる基板と光触媒機能層とを有することを特徴とする請
    求項1乃至4の何れかに記載の立体型光触媒装置。
  6. 【請求項6】 前記光触媒フィルターは、平織金網及び
    その表面に担持された金属焼結層からなる基板とそこに
    担持された光触媒機能層を有することを特徴とする請求
    項1乃至4の何れかに記載の立体型光触媒装置。
  7. 【請求項7】 基板は、ステンレス鋼、Al、Ti、C
    u、Fe又はこれらを含む合金の中から選ばれた1種の
    金属材料で形成されていることを特徴とする請求項5又
    は6の立体型光触媒装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載の立体型
    光触媒装置とその内部に空気を送り込むファンを有する
    ことを特徴とする空気清浄器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016202889A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 有限会社トヨテック 外付殺菌消臭空気清浄装置
JP2018047411A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 アンデス電気株式会社 光触媒脱臭材料再生方法、光触媒脱臭材料再生システム、および再生済み光触媒脱臭材料製造方法
US11182930B2 (en) 2016-05-02 2021-11-23 Waves Audio Ltd. Head tracking with adaptive reference

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