JP2001121002A - 立体型光触媒装置および空気清浄器 - Google Patents

立体型光触媒装置および空気清浄器

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JP2001121002A
JP2001121002A JP30895099A JP30895099A JP2001121002A JP 2001121002 A JP2001121002 A JP 2001121002A JP 30895099 A JP30895099 A JP 30895099A JP 30895099 A JP30895099 A JP 30895099A JP 2001121002 A JP2001121002 A JP 2001121002A
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photocatalyst
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photocatalyst device
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Shiro Ogata
四郎 緒方
Narimitsu Ishiwata
成光 石綿
Kazuhiko Sonomoto
和彦 園元
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Tao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理能力の高い立体型光触媒装置を提供す
る。 【解決手段】 筒体と、その内面に放射状にかつスパイ
ラル状にねじり組付けられた複数個の透過接触性を有す
る帯状の光触媒フィルターと、放射状に配置された光触
媒フィルター群によって形成される内部空間に配置され
る励起発光管とで立体型光触媒装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒機能により
気体や液体(以下流体という)中の有機化合物や無機ガ
ス類を分解して清浄化する機器の処理システムに取付け
る光触媒機能を有する、効率的な透過接触性能をもつフ
ィルターを備えた立体型光触媒装置及びそれを用いた空
気清浄器に関する。
【0002】
【従来の技術】石油化学製品が増加して居住環境内外で
有害有機化合物の複合汚染が問題となっている。これを
解決する手段として光触媒半導体による酸化分解を利用
した浄化方法がある。
【0003】例えば、機器や機具を構成している基体の
表面に光触媒半導体を担持させ、これらの機器や機具を
有害有機物が浮遊する流体中に置くことにより有害有機
物を光触媒半導体に接触させる方法がある。この場合に
光触媒機能を高く発揮させるには、光触媒機能層の表面
積が大きいこと、その光触媒半導体が励起波長の電磁波
によって十分に活性化される必要がある。
【0004】そのため、従来から基体の表面積を増大す
る技術や光触媒機能層を形成する造膜技術に関して種々
の提案がなされている(例えば特開平5−309267
号公報、特開平8−196903号公報参照)。さら
に、光触媒を有するフィルターの形状や配置についても
種々の提案がなされている。例えば、特開平7−108
138号には、薄板からなる羽根状の反応板に光触媒を
担持させ、この反応板を空気通路にブラインド形状に配
列した装置が開示されている。特開平8−121827
号には、浄化空気通路中に設置された紫外線ランプの前
後に山形状に折り曲げた光励起触媒不織布を設置した装
置が記載されている。特開平9−187491号には、
空気の通路内に、両面に光触媒層を有する基板を光源の
周囲に放射状に設けた部材を有する装置が記載されてい
る。特開平9−248426号には、流体を搬送又は攪
拌する凸部の表面に光触媒機能層を設け、内側に紫外線
放射部材を収容した可動体が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光触媒の酸化還元分解
は、処理対象物質がO 、OH等の活性ラジカル種
と接触することで分解性能が生まれると言われている。
それゆえに、上述した従来の光触媒フィルターでは処理
対象物質の量が多い場合、光触媒体と処理対象物質が確
実に接触するには時間がかかったり、光触媒体と処理対
象物質が接触する構成が出来難いという問題があった。
従来のフィルターの様に透過率が高くて処理能力を高め
ることが難しかった。また、光触媒機能化には、光触媒
半導体金属に見合う励起波長を受光することが必要条件
であり効率的に受光させる構成を作ることが重要であ
る。
【0006】そこで、本発明者等は、特願平11−10
9143号で、軸方向に沿って被処理流体が流れる筒体
と、筒体の内部に収納された光触媒フィルターユニット
を有し、前記光触媒フィルターユニットは励起波長発光
手段を内蔵するリテーナとその周囲に放射状に配設され
かつねじり組付けられた複数の透過接触性を有する帯状
光触媒フィルターを有する立体型光触媒装置を提案し
た。この立体型光触媒装置から筒体を除いた状態、即ち
光触媒フィルターユニットの側面図と正面図をそれぞれ
図10と図11に示す。光触媒フィルターユニット20
0は、枠状に形成されたリテーナ33に放射状にかつス
パイラル状にねじり組付けられた複数個の透過接触性を
有する帯状の光触媒フィルター21〜32(図11では
21以外の光触媒フィルターは不図示)と、放射状に配
置された光触媒フィルター群によって形成される内部空
間に配置される励起発光管34とを有する。各光触媒フ
ィルターの両端部はリテーナ33で保持されている。励
起発光管34は、その両端部においてソケット部(不図
示)により支承されている。励起発光管34の両端はソ
ケット部に挿入固定されていてもよいし、あるいはソケ
ット部に対して回転可能に支持されていてもよい。この
立体型光触媒装置は、処理対象物質と光触媒フィルター
との接触機会が多くかつ光触媒フィルターは励起波長を
有効に受光しううる構造となっているが、次の点で若干
の改良が望まれている。すなわち、光触媒フィルターユ
ニット200内を被処理流体が流れる際、流体はリテー
ナ33に設けられた開口33a及びリテーナ33と励起
発光管34との隙間を通るが、流体通過可能な断面積は
光触媒フィルターユニット200の全断面積に比べてか
なり小さくなり、リテーナ33を通過する時の流体の圧
力損失が大きい。また、この立体型光触媒装置を用いて
空気清浄器を形成すると、消費電力が多くしかも騒音も
高くなる。
【0007】したがって本発明の目的は、処理能力の高
い立体光触媒装置を提供することである。本発明の他の
目的は、消費電力及び騒音の少ない空気清浄器を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、筒体と、筒体内面に放射状にかつスパイラ
ル状にねじり組付けられた複数個の透過接触性を有する
帯状の光触媒フィルターと、放射状に配置された光触媒
フィルター群によって形成される内部空間に配置される
励起発光管とを有する立体型光触媒装置である。本発明
においては、筒体は励起波発光を反射することが可能な
材料で形成されかつ内面に光触媒機能層を有することが
好ましい。本発明において、光触媒フィルターは、金属
材料からなる基板と光触媒機能層を有することが好まし
い。本発明において、光触媒フィルターは平織金網及び
その表面に担持された金属焼結層からなる基板とそこに
担持された光触媒機能層を有することが好ましい。本発
明においては、フィルター構成基板は、ステンレス鋼、
Al、Ti、Cu、Fe又はこれらを含む合金の中から
選ばれた1種の金属材料で形成されていることが好まし
いが、その基板は、セラミック、ガラス、プラスチック
等の透過接触性能を有し多表面体を有するものであれば
基材の種類は問わない。本発明において、上記筒体とし
ては、例えば円筒体を用い得るが、これに限らず横断面
が楕円状あるいは多角形状等種々の形状のものも使用で
きることはもちろんである。本発明において、上記立体
型光触媒装置とその内部に空気を送り込むファンとで空
気清浄器を構成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細を図面により説
明する。図1は本発明の一実施例に係る立体型光触媒装
置の概略側面図、図2は同正面図である。立体型光触媒
装置100は、円筒体13と、円筒体13内に放射状に
かつスパイラル状にねじり組付けられた複数個の透過接
触性を有する帯状の光触媒フィルター1〜12(図2で
は1以外の光触媒フィルターは不図示)と、放射状に配
置された光触媒フィルター群によって形成される内部空
間に配置される励起発光管14とを有する。各光触媒フ
ィルターは円筒体13の内面に固定されている。励起発
光管14は、その両端部においてソケット部(不図示)
により支承されている。励起発光管14としては、ブラ
ックライトや蛍光灯などの紫外線(例えば波長360〜
390nmのもの)を放射するランプを用い得る。本発
明の立体型光触媒装置100はリテーナを使用していな
いため、被処理流体が流れる断面積を充分大きく確保す
ることができ、本装置を流体が流れる際の圧力損失が小
さい。従って処理能力を向上することができる。
【0010】上記円筒体13は、励起発光管14から照
射された紫外線を反射させ、光触媒フィルター1〜12
に導くために、例えば紫外線が近紫外線の場合には、ア
ルミニウム合金又はステンレス鋼のような励起波長を反
射しうる機能を有する材料で形成することが望ましい。
更に円筒体13の内周面に光触媒機能層を形成しておく
と、ガスの分解効率をより高めることができる。
【0011】上記の光触媒装置において、光触媒機能を
十分に発揮させるためには、光触媒フィルターと励起発
光管との位置関係が重要である。これを図1により説明
する。光触媒フイルター4は、立体型光触媒装置100
の断面の放射方向に対して所定角度(傾斜角)θだけ
傾斜して、かつ、等角度間隔(取付角)θで円筒体1
3の内面に取り付けられている。光触媒フイルターはそ
の全長に渡り立体型光触媒装置100の中心軸に対し所
定のねじれ角を有するように組付けられている。このね
じれ角は、例えば取付角θの整数倍(2以上)になる
ように設定されている。
【0012】傾斜角θは、紫外線及びその反射光が各
光触媒フィルター1〜12の全面に照射されるような範
囲に設定することが好ましく、例えば光触媒フィルター
が24枚の場合は、θ=30°となるようにすればよ
い。また、ねじれ角が大きい程、光触媒フィルターと被
処理流体との接触頻度を高めることができるが、大きす
ぎると光触媒フィルターの加工が困難になるので、例え
ば光触媒フィルターが24枚の場合で、ねじれ角=45
°{3×θ(=15°)}となるように設定すればよ
い。光触媒フィルターは対称に配置されることが好まし
いが、その枚数は被処理流体の種類や流量などに応じて
適宜定めればよく、所定の傾斜角θを確保するために
は、24枚もしくはそれ以下の枚数(例えば12枚、6
枚)が好ましい。
【0013】円筒体13内に光触媒フィルター1〜12
を取り付ける方法を図3、図4を用いて説明する。最初
に長方形状平板130を準備し、その表面131に光触
媒フィルター1〜12を例えば接着又は溶接により取り
付ける。溶接による場合はスポット溶接で充分な固定強
度が得られる。ねじれ角を付けるために光触媒フィルタ
ーは平板130の長辺132に対し適当な角度αだけ傾
け(図3)、かつ所定の傾斜角θが得られるように表
面131に対し適当な角度βだけ傾けて(図4)固定す
る。この状態で平板130を丸めて合わせ目を溶接する
ことにより、円筒体13が得られる。
【0014】上記立体型光触媒装置100によれば、円
筒体13内に流入した被処理流体(例えば排ガス)は、
光触媒フィルター1〜12と接触し、励起発光管14か
らの紫外線で活性化された光触媒によりガスが酸化分解
され、次いで清浄な空気が円筒体13外に排出される。
各光触媒フィルターは、励起発光管14に対して傾斜し
て配置されているので、光触媒機能層は均等にかつ大量
の紫外線を受光することが可能となり、光触媒機能化を
確実に行うことができる。上記光触媒による酸化分解が
継続して行われると、窒素化合物、イオウ化合物あるい
は塩素化合物の場合には、中間生成物が光触媒機能層の
表面に付着して、分解効率が低下する。その場合には、
励起発光管14を取り外したうえで立体型光触媒装置1
00を水(例えば弱酸性水)で洗浄すればよい。
【0015】次に上記立体型光触媒装置を用いた空気清
浄器について、図5〜図8を参照して説明する。図5は
本発明の空気清浄器の平面図、図6はその正面図、図7
は図6のA−A断面図、図8は図6のB−B矢視図であ
る。立体型光触媒装置100とファン48は直列に配置
され、励起発光管(ブラックライト)41はその両端で
ソケット44を介してブラケット45で支持される。4
6,47はそれぞれ安定器とグロースタータである。こ
れら全体がベース43上に配設された構造である。図5
ではファン48の作動により図面左から右への空気の流
れが形成され、立体型光触媒装置100内に送り込まれ
た空気が清浄化されて排出される。カバー(図5〜図8
では不図示)は、空気の流れを妨げないよう左右方向は
大きく開口しているものとする。この空気清浄器は壁面
等に姿勢を問わずに取付ることができる。
【0016】本発明では、上述した光触媒フィルター1
〜12は、基体の表面に光触媒機能層が造膜された構造
を有し、図9に示すように、基体を多数の空孔21を有
する基板20に微粒子22からなる多孔質層23を形成
して、透過接触性能を有しかつ多表面積をもつ多孔質積
層体(以下多表面積多孔質積層体という)とした構成と
することが好ましい。光触媒フィルターに多表面積をも
たせるための多孔質層を構成する微粒子は、セラミッ
ク、ガラス、金属、プラスチック等材質は問わないが、
基板の材質と同一であることが望ましい。また基板は、
金網、エクスパンドメタル、パンチングメタル等の網状
体又はそれと類似のものであってもよい。この場合基板
と微粒子との位置関係が重要であって、微粒子は、処理
対象物質を含有する気体や液体が透過する空孔21の周
辺に効果的に接触し、且つ励起波長を受光する位置に配
されている必要がある。図9において、処理対象物質を
含有する気体や液体が多表面積多孔質積層体{平面投影
面積(A)}を透過する時の単位時間当りの透過量を
a、多表面積多孔質積層体の内光触媒半導体金属が造膜
された領域の平面投影面積(b)と上記平面投影面積
(A)との比率(表面積比)をb/A、多表面積多孔質
積層体の側面の表面積(c)と上記平面投影面積(A)
との比率(側面表面積比)をC/Aとすると、励起波長
が図面の上下から発生しているとして、透過量(a)及
び表面積比(b/A)ができるだけ多く、かつ、側面表
面積比(C/A)ができるだけ小さいといった条件を満
足させることが好ましい。
【0017】また、光触媒機能化の条件を満足するため
には、光触媒半導体金属が励起波長を受光することが必
要であり、多数の板状光触媒フィルターが表裏とも均等
に受光することが望ましい。そのために本発明では板状
の光触媒フィルターを励起波長発源に対し傾斜させてい
ることで造膜面により多く受光することが可能になる。
【0018】本発明では、次のようにして複数の空孔を
有する基板の表面に微粒子からなる多孔質層を形成する
ことが望ましい。この多孔質層は、例えば、平均粒径1
0〜400μmの金属粉末を水等の溶媒に混合したスラ
リー(固形分60〜80重量%)を基板の表面に塗布
し、乾燥後焼結することにより得られる。基板もしくは
微粉末を形成する金属材料としては、SUS304、S
US310、SUS316等のオーステナイト系ステン
レス鋼、Ti又はその合金(Ti−Mn系、Ti−Cr
系等)、Cu又はその合金あるいは、Al又はその合金
(Al−Si−Mg系)、Fe又はその合金を用い得
る。但しFe系材料の場合は、表面に耐酸化性皮膜(酸
化鉄)を形成することが好ましい。金属粉末は、その粒
径が小さすぎると価格が高くなり(粉砕時間が長くな
る)、大きすぎると微細な空孔が得られなくなるので、
平均粒径10〜400μmのものを用いることが好まし
い。焼結温度は、金属粉末の材質に応じて定めればよい
が、低すぎると十分な焼結密度が得られず、強度が低下
し、一方金属の融点近くになると各粒子が融着して却っ
て粗大な空孔が形成されてしまうので、SUS、Ti、
Cuの場合は800〜1000℃の範囲が、Alの場合
は300〜400℃の範囲が好ましい。
【0019】このようにして得られた多孔質層は、5〜
1000μmの空孔径を有することが好ましい。空孔径
が大きすぎると、空気の浄化に使用しても微細な異物を
阻止できなくなり、清浄な空気が得られなくなるので、
1000μm以下とする必要がある。また多孔質層の厚
さは薄いと強度が不足し、一方厚いと透過抵抗が大きく
なるので、10〜100μmの厚さが好ましい。
【0020】多孔質層を形成する金属粒子は、定形粒子
(球形あるいは粒状粉粒子)又は不定形粒子(角状粉粒
子のような鋭利な角をもつ粒子)のことが多いが、鱗状
あるいは薄片状であってもよい。基体への固定に焼付け
などの溶融手段を採用するときは、馴染がよいことから
基体と同じ素材であることが好ましい。しかし、素材が
異なっても適切なバインダーを適量に利用することなく
固定することができる。なお、基体と表面積を増大する
ための粒子とが異種の素材である場合には線膨張係数を
合わせておくか、どちらか一方の材の線膨張に見合う伸
縮性を保持していることが必要である。バインダーとし
ては無機ガラス、フリット(釉薬)、金属粉あるいは通
常の熱可塑性樹脂などを用い得る。上記金属粒子を積層
するには、スプレーやディッピングを数回繰り返すなど
の他にスクリーンを用いた転写(プリント)を繰り返す
などの手段がある。そして、積層に際して粒子を基体側
が密に基体から離れるにしたがって粗に積層する場合に
は、スプレー液やディッピング液における粒子の分散程
度(密度)を調節するとかプリントに使用するスクリー
ンの目の粗さを選択する。また、積層する粒子の粒径を
選択することでも可能である。さらに、断面における積
層の構造を選定することでも可能である。すなわち正確
に位置決めできるスクリーンを数枚用い、積層の断面形
態において基体側を底辺とし基体から離れた位置に頂点
を備えた構造とする。この構造によっても上記金属粒子
は結果的に基体側が密に基体から離れるにしたがって粗
に積層される。
【0021】本発明において、光触媒機能層は、例えば
TiOなどの光触媒半導体を混入しているゾル液を、
基体の表面にスプレーやディッピングで付着させ、乾燥
させたのち、50℃〜500℃未満の温度で焼き付けて
形成することができる。なお、ゾル中に光触媒半導体の
他にアモルファス型過酸化チタンまたは酸化チタンをチ
タン重量比(乾量)で1:1あるいは1:5の範囲で混
合しておくと比較的低い温度で光触媒半導体の粒子を強
固に担持させることができる。
【0022】さらに、防黴殺菌などの機能補完用にP
t、Ag、Rh、RuO、Nb、Cu、Sn、NiO
の粒子を微量混入したり、吸着機能を付加して酸化還元
による分解性能を向上させるためにゼオライト、シリカ
(二酸化ケイ素)、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、ルチル型酸化チタン、リン酸ジルコニウムなどの
無機材料、あるいは各種の活性炭、多孔質のフェノール
樹脂やメラミン樹脂を一種または二種以上混入すること
ができる。
【0023】また、基体の表面に過酸化チタン水溶液な
どの保護材をスプレーして保護被膜を形成する下地処理
を施してから光触媒機能層を形成することもできる。い
ずれの場合も過酸化チタン水溶液で事前に被膜を形成し
ておくとTiOゾル液の付着、展延性が改善されて濡
れ易く、基体の表面に光触機能層を均一に、かつ、広く
形成することができる。この過酸化チタン水溶液は基体
がステンレス鋼のような金属の場合でも展延性に優れT
iOゾル液を広く均一に塗布するのに有効である。過
酸化チタン水溶液はバインダーとしても機能するが、組
成的にセラミック系統のものを含まず、金属との相性が
良いので基体の表面に形成した光触媒機能層が、基体が
撓んだり振動しても剥離することが少ない。
【0024】光触媒半導体としてはTiOの他にZn
O、SrTiO、CdS、CdO、CaP、InP、
In、CaAs、BaTiO、KNbO
Fe 、Ta、WO、SnO、Bi
、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS
MoS、InPb、RuO、CeOなどがある。
この中で酸化チタンTiO(アナターゼ型)が安価で
特性が安定しており、かつ、人体に無害であり、光触媒
として最も優れている。
【0025】
【発明の効果】本発明の立体型光触媒装置は、コンパク
トであって、しかも流体中を浮遊する有機化合物と光触
媒機能層との接触頻度が高く、流体中に含まれる有機化
合物を効率よく分解することが出来る。本発明の立体型
光触媒装置は、圧力損失が小さい構造であるためより小
容量のファンで充分な空気量を装置内に供給でき、低消
費電力かつ低騒音の空気清浄器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る立体型光触媒装置の概
略側面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る立体型光触媒装置の正
面図である。
【図3】内面に光触媒フィルターを取り付けた円筒体の
展開図である。
【図4】図3をX方向からみた矢視図である。
【図5】本発明の立体型光触媒装置を用いた空気清浄器
の平面図である。
【図6】本発明の立体型光触媒装置を用いた空気清浄器
の正面図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】図6のB−B矢視図である。
【図9】本発明の板状光触媒フィルターを構成する基体
の断面を示す模式図である。
【図10】リテーナを使用した光触媒フィルターユニッ
トの側面図である。
【図11】リテーナを使用した光触媒フィルターユニッ
トの正面図である。
【符号の説明】
100 立体型光触媒装置、13 円筒体、1〜12
光触媒フィルター、14 励起発光管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/86 B01D 53/36 J B (72)発明者 園元 和彦 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地日立金属株式 会社磁性材料研究所内 Fターム(参考) 4C080 AA07 AA10 BB02 CC01 HH05 JJ03 KK08 LL10 MM02 NN01 QQ17 4D048 AA06 AA17 AB01 AB03 BA07X BA39X BB05 CA01 CA07 CC29 CC33 CC35 CC36 EA01 4G069 AA01 AA04 AA08 AA09 AA11 BA02B BA04B BA04C BA17 BA18 BA48A BA48C BB04B BB04C BB06B BB06C BC03B BC09B BC12B BC13B BC18B BC21B BC22B BC25B BC27B BC31B BC35B BC36B BC43B BC55B BC56B BC59B BC60B BC66B BC68B BC70B BD05B BD07B BD08B CA02 CA03 CA05 CA13 CA14 CA15 DA06 EA06 FB15 FB23 FB24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒体と、筒体内面に放射状にかつスパイ
    ラル状にねじり組付けられた複数個の透過接触性を有す
    る帯状の光触媒フィルターと、放射状に配置された光触
    媒フィルター群によって形成される内部空間に配置され
    る励起発光管とを有することを特徴とする立体型光触媒
    装置。
  2. 【請求項2】 前記筒体は励起波光を反射することが可
    能な材料で形成されかつ内面に光触媒半導体金属を含む
    光触媒機能層を有することを特徴とする請求項1記載の
    立体型光触媒装置。
  3. 【請求項3】 前記光触媒フィルターは、金属材料から
    なる基板と光触媒機能層とを有することを特徴とする請
    求項1または2記載の立体型光触媒装置。
  4. 【請求項4】 前記光触媒フィルターは、平織金網及び
    その表面に担持された金属焼結層からなる基板とそこに
    担持された光触媒機能層を有することを特徴とする請求
    項1または2記載の立体型光触媒装置。
  5. 【請求項5】 基板が、ステンレス鋼、Al、Ti、C
    u、Fe又はこれらを含む合金の中から選ばれた1種の
    金属材料で形成されていることを特徴とする請求項3又
    は4記載の立体型光触媒装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載の立体型
    光触媒装置の内部に空気を送り込むファンを有すること
    を特徴とする空気清浄器。
JP30895099A 1999-10-29 1999-10-29 立体型光触媒装置および空気清浄器 Pending JP2001121002A (ja)

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JP2003053143A (ja) * 2001-08-10 2003-02-25 Bitsugu Sons:Kk 光触媒部材、それに用いられる基材および光触媒部材の製造方法
WO2012117547A1 (ja) * 2011-03-03 2012-09-07 株式会社オー・ティー・エー 空気清浄装置

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