JP5357540B2 - 水性液中の被処理物質の処理方法並びにその方法に使用する装置及び光触媒材 - Google Patents

水性液中の被処理物質の処理方法並びにその方法に使用する装置及び光触媒材 Download PDF

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Description

本発明は、二酸化チタン光触媒を利用して、水性液中の被処理物質を処理する方法並びにその方法に使用する装置及び光触媒材に関する。より詳しくは、水性液中の二酸化チタン光触媒に光及び超音波を同時に照射して、水性液中の有害物質を分解する方法に関する。
光触媒が、細菌や窒素酸化物等の有害物質を分解する能力を有することは広く知られており、様々な分野において光触媒作用の応用が検討されている。
光触媒は通常は紫外線照射によって活性化され、その作用を発揮する。そのため、光触媒が光エネルギーに曝露されるように光源を設ける必要があるが、水性溶液中の被処理物質を光触媒によって分解しようとする場合、水中の光触媒に光が届きにくいため、光源と光触媒表面の間に形成される反応空間が狭くなり、処理量が限られるという問題がある。
これに対し、特許文献1において、流体中で、超音波の照射下に、二酸化チタン触媒粒子と水を接触させることを特徴とする、ヒドロキシラジカルの製造方法が開示されている。この方法によれば、光を照射しなくても光触媒を活性化することができるため、処理量が少ないという従来の問題を解決することができる。
また、特許文献2において、ハロゲン化有機化合物を含有する水性液の処理方法において、(a)該水性液を光触媒と接触させると共に、(b)該水性液に光線を照射し、さらにまた、(c)同時に該水性液を音波エネルギーに曝露することを特徴とする水性液の処理方法が開示されている。この方法によれば、光照射と超音波照射を組み合わせることにより、反応速度および効率をさらに改善することが可能である。特許文献2では、小粒状の光触媒が好ましいとされ、実際には、酸化チタン光触媒粒子が使用されている。
特許文献1及び2では、粒状の二酸化チタン光触媒の使用が開示されているが、光触媒型酸化チタン粉末は、通常、粒径がナノオーダーの微粉末であり、そのまま使用した場合は、処理後に液中から酸化チタン粉末を分離回収することが困難であるという問題がある。この問題を改善するため、上記粉末をミリオーダーの粒径を持つ粉末に造粒することが考えられるが、高温で焼成する必要があるため、アナターゼ型二酸化チタンがルチル型に変異しやすく、光触媒作用が低下するという問題がある。
一方、光触媒型の酸化チタン粉末をバインダーや分散剤、安定剤と混錬し、適当な基材上にコーティングして用いることが考えられるが、コーティング性の光触媒を用いて超音波照射を行った場合、コーティング膜が超音波による負荷に耐えられず、光触媒機能を発揮する以前にボロボロに剥離してしまい、使用することができないという問題がある。また、バインダー等の有機成分がまざるため、コーティング面すべてが光触媒機能を持つわけではなく(光触媒反応子が点在しているにすぎず)、光触媒としての性能が低下するという問題がある。
さらにまた、水性液中で光触媒作用を発現させることは非常に難しく、超音波と光照射を併用した場合であっても十分な効果は得られにくく、水性液中での使用に好適な光触媒がないという問題があった。
特開2003−26406号公報 特表平5−503252号公報
従って、本発明は、水性液中でも高い光触媒作用を発揮できるとともに、超音波に対して耐久性を有し、光及び超音波の両方を照射することによって光触媒活性が増強され、且つ分離回収等の取り扱いが容易な光触媒材を用いて、水性液中の被処理物質を効率よく分解する方法及び装置を提供することを課題とする。また本発明は、水性液中での使用に好適な光触媒材を提供することを課題とする。
本願発明者は、上記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、金属チタンからなる基材を酸化処理することによって、基材表面に二酸化チタン光触媒層を析出させた光触媒材を使用することに着目し、この光触媒材が超音波に対して耐久性を有するとともに、光及び超音波の同時照射によって光触媒活性が増強されることを見出し、さらに改良を重ねた結果、水性液中でも非常に優れた光触媒活性を発揮する光触媒材の開発に成功し、前記課題を解決した。
すなわち本発明は、水性液中に溶解あるいは分散した被処理物質を分解する方法であって、前記水性液に光触媒材を浸漬させ、該水性液に光線及び超音波を同時に照射して、前記光触媒材を光エネルギー及び超音波エネルギーに曝露させる工程を含み、前記光触媒材は、金属チタン基材とその表面に一体的に形成された二酸化チタン光触媒層とからなり、前記層の厚みが1μmより大きいことを特徴とする、被処理物質の処理方法である。
金属チタン基材の表面に一体的に形成された二酸化チタン光触媒層を有する光触媒材を使用することによって、超音波を照射しても光触媒層が剥離せず、光触媒機能を保持することができる。また、基材の表面に光触媒層を析出させてなるため、粒径がナノメートル単位の光触媒粉末自体を用いたときのように、分離回収が困難という問題もなく、扱いやすい。また、光照射と超音波を併用することにより、それぞれを単独で適用した場合に比べて、光触媒作用が相乗的に増強される。さらに、光触媒層の厚みを1μmより大きくすることにより、水中で使用しても、十分な効果を得ることができる。
前記光触媒の層の厚みは、より好ましくは1.5μm以上であり、特に好ましくは2.0μm〜3.0μmである。
また本発明は、前記処理方法を行うための装置であって、水性液を収容する水処理槽と、処理槽内に配置されて水性液に浸漬される光触媒材と、処理槽内に配置されて光触媒材に対し超音波を照射する超音波装置と、処理槽内に配置されて光触媒材に対し光を照射する光照射装置とを備え、前記光触媒材は、金属チタン基材とその表面に一体的に形成された二酸化チタン光触媒層とからなり、前記層の厚みが1μmより大きいことを特徴とする、処理装置に関する。
また本発明は、前記処理方法を行うための装置であって、壁面の少なくとも一部が光透過性素材からなる、水性液を収容する水処理槽と、処理槽内に配置されて水性液に浸漬される光触媒材と、処理槽内に配置されて光触媒材に対し超音波を照射する超音波装置と、前記光透過性素材からなる壁面に対向するように処理槽の外側に配置されて、光触媒材に対し光を照射する光照射装置とを備え、前記光触媒材は、金属チタン基材とその表面に一体的に形成された二酸化チタン光触媒層とからなり、前記層の厚みが1μmより大きいことを特徴とする、処理装置に関する。
前記光触媒材として、板面を貫通する多数の貫通孔を有する板状の金属チタン基材の全表面に光触媒層が形成されている光触媒板を用いれば、光触媒に対して超音波と光の両方を照射しやすく、光触媒の活性を効率よく行うことができる。また、水性液が貫通孔を通り抜けるため、水性液と接触する光触媒の表面積が広くなり、処理効率を高めることができる。特に水性液を流通させながら連続的に処理を行うのに好適である。また、板状であるため、取り替えや回収等も容易である。
前記光触媒板の一面側に超音波照射装置を、他面側に光照射装置を配置すれば、超音波と光の両方を広面積の光触媒に効率よく照射することができ、好ましい。
また、前記水処理槽が円筒あるいは角柱状であって、長手方向の一端側に水性液の投入口が、他端側に水性液の排出口が設けられ、処理槽内部の一側面には長手方向に沿って光照射装置が設置され、その反対側の側面には長手方向に沿って超音波照射装置が設置され、2つの照射装置の間に複数枚の前記光触媒板が長手方向に一列に並んで配置され、かつ各光触媒板の板面が各照射装置に対して傾斜するように配置されている処理装置を用いれば、超音波と光の両方が広面積の光触媒に効率よく照射されるとともに、投入口から排出口へ流れる水性液は、複数枚の多孔板の貫通孔を通過して流れるため、複数回にわたって光触媒と接触し、処理残しを生じることなく非常に効率よく水性液を処理することができる。
また本発明は、液体中での使用に特に適した光触媒材であって、金属チタン基材とその表面に一体的に形成された二酸化チタン光触媒層とからなり、前記光触媒層の厚みが2μm以上であり、前記光触媒層の表面に最大径0.5μm以上の孔が点在していることを特徴とする、光触媒材に関する。
本発明に係る処理方法、処理装置及び光触媒材によれば、超音波を照射しても光触媒層が剥離して光触媒機能が損なわれることがなく、光照射と超音波照射を同時に行って光触媒機能を相乗的に増強させることができる。また、水性溶液中でも高い光触媒作用を発揮するため、非常に効率よく被処理物質を分解することができる。さらに、光触媒の分離回収等の取り扱いが容易である。
図1は、本発明にかかる光触媒材の断面を示すSEM写真である。 図2は、本発明にかかる装置の一実施例の透視図である。 図3は、本発明にかかる装置の別の実施例の縦断面図である。 図4は、本発明にかかる光触媒材に対し、紫外線と超音波を単独または併用して照射した場合の、メチレンブルー着色水の分解テストの結果を示すグラフである。 図5は、光触媒層の厚みとメチレンブルーの分解能力との関係を示すグラフである。 図6は、光触媒材B(層の厚み0.5〜0.8μm)の表面状態を示すSEM写真である。 図7は、光触媒材D(層の厚み2μm)の表面状態を示すSEM写真である。
符号の説明
1 水処理槽
2 光触媒材
3 超音波照射装置
4 光照射装置
5 投入口
6 排出口
7 光触媒板の固定具
本発明において、光触媒材は、金属チタン基材とその表面に一体的に形成された二酸化チタン光触媒層とからなる。金属チタン基材の表面に一体的に形成された二酸化チタン光触媒層とは、金属チタン基材の表面を酸化処理することによって析出させた二酸化チタン光触媒層を指し、コーティングによる層は含まない。前記酸化処理としては、陽極酸化及び大気酸化を組み合わせることが好ましく、さらに好ましくは、陽極酸化の前に、過酸化物を含有する水性溶液中に前記基材を浸漬する前処理を行う。金属チタン基材の表面を酸化処理して得られた前記光触媒層は、金属チタン基材に連続して形成されるため、剥離の恐れがない。また、バインダーや分散剤等が混入されていないため、光触媒機能の低下が生じない。
上記前処理で用いる過酸化物としては、過酸化水素が好ましい。好適な前処理液は、3〜10重量%の過酸化水素を含む水溶液である。なお前処理液への基材の浸漬時間は、好ましくは5〜48時間である。
上記陽極酸化の工程では、有機酸またはその塩を含む電解液が使用される。好適な有機酸および有機酸塩としては、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、琥珀酸、グルコン酸およびフマル酸のナトリウム塩が挙げられる。電解液中における有機酸または有機酸塩の濃度は、0.5〜5重量%が好ましい。また、電解液は、上記の有機酸や有機酸塩に加えて、陽極酸化時におけるイオン伝導を促進するためのpH調整剤を更に含んでいてもよい。好適なpH調整剤としては、硫酸、塩酸および水酸化ナトリウム等が挙げられる。このようなpH調整剤は、電解液中に、0.5〜5重量%含まれていることが好ましい。また、前記電解液は過酸化水素を0.1〜5重量%含むことが好ましい。
上記の電解液中に陽極(基板)と陰極とを設置して、これらの電極間に電圧を印加し、この印加電圧を除去するまでを1回の陽極酸化工程と考える。陽極酸化における電圧プロフィールは、0.1〜0.3V/秒の速度で電圧は段階的または連続的に上げられ、50〜250Vのピーク電圧において、100秒間以上保持されることが好ましい。その後、瞬間的または傾斜的に印加電圧を除去する。陽極酸化された基材は、十分に水洗いをしてから次の処理工程に移行されることが好ましい。
上記大気酸化の工程では、大気酸化温度は好ましくは500〜600℃であり、大気酸化時間は好ましくは0.5〜2時間である。
上記の陽極酸化工程と大気酸化工程とを組み合わせて行うことによって、光触媒活性を有するアナターゼ型の酸化チタン皮膜を基材の表面に確実に形成することが可能である。なお、上記陽極酸化工程と大気酸化工程の何れか又は両方を2回または3回以上繰り返してもよい。
本発明において、金属チタン基材とは、純チタンまたはチタン合金から成る基材を指す。特に好ましくは純チタン基材である。上記のチタン合金を構成する金属としては、例えば白金、金、錫、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、コバルト、クロム、モリブデン、アルミニウム、バナジウムおよびジルコニウム等が挙げられる。好適なチタン合金としては、チタン・アルミニウム・錫合金(例えばTi−5Al−2.5Sn)、チタン−アルミニウム−バナジウム合金(例えばTi−6Al−4V)、およびチタン−モリブデン−ジルコニウム合金(例えばTi−15Mo−5Zr)等が挙げられる。
本発明において、光触媒材に照射する光は、使用する光触媒を活性化(励起)できる波長の光であればよく、特に限定されない。一般に光触媒は紫外光で活性化するものが多く、この場合は400nm以下の紫外線、より好ましくは360nm付近の波長域の紫外線を照射すればよい。また、300nm以下の波長域を持つ光を照射した場合は、オゾンが発生するため、光触媒作用とオゾンの複合化が見込める。従って、例えば180〜260nmの波長の紫外線を照射してもよい。また、可視光応答型の光触媒を用いた場合は、可視光を照射すればよい。実用性の高い波長として、185nm付近、254nm付近、360nm付近の紫外線を挙げることができる。特に好ましくは254nmの紫外線である。
また、光触媒の表面積に対して、0.1〜15mW/cmで光照射を行うことが好ましい。光触媒を気体中で用いる場合は1〜3mW/cmで十分な効果が期待できるが、本発明では光触媒材を水性液中で用いるため、十分な効果を得るためには、さらに強い光を照射することが好ましい。より好ましくは3〜12mW/cm、特に好ましくは5〜10mW/cmである。
また、より多くの光触媒層が光エネルギーに曝露されることが好ましく、例えば、両面に光触媒層を有する金属チタン板を使用する場合、板の両側から光を照射することが好ましい。光源は、水性液を入れる容器の中に設けてもよく、あるいは容器の外側に設けて、容器の被照射面を光透過性素材で構成してもよい。当然のことながら、光透過性素材とは、使用する光触媒を活性化できる波長の光を通す素材であり、例えば紫外線応答型の光触媒を用いる場合は、波長域400nm以下の紫外光を透過できるガラスまたは透明合成樹脂などを用いることができる。
光触媒に照射する超音波の波長域は、1kHz〜1MHzが好ましく、30〜500kHzがより好ましく、35〜70kHzが特に好ましい。出力は、装置の大きさ等によって適宜好ましい範囲とすればよいが、一般に200W〜1500Wが好ましく、400W〜1500Wがより好ましく、特に好ましくは1000W以上である。好ましい一実施例として、35〜45kHz:1100〜1300Wの装置を挙げることができるが、用途によっては400W程度でもよい。例えば、持ち運び可能な小型の装置であれば、40kHz:400Wの装置としてもよい。
また、より多くの光触媒層が超音波エネルギーに曝露されることが好ましく、例えば、両面に光触媒層を有する金属チタン板を使用する場合、板の両側から超音波を照射してもよい。
本発明において、光触媒層の厚みは、光走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察によって確認することができる。本発明の光触媒層は、金属チタン基材と連続して形成されているため、コーティング性の被膜と異なり、光触媒層と基材との間に明確な境界がない。しかし、光走査型電子顕微鏡(SEM)によって断面を観察すれば、金属チタンと二酸化チタン光触媒の区別が可能となるため、おおよその層の厚みを割り出すことができる(図1参照 上下の矢印に挟まれた箇所が層厚である[2000倍 1目盛り:1.5μm])。チタン基材表面に形成される層の厚みはほぼ一定であるが、場所により厚みが若干異なるため、本発明における光触媒層の厚みとは、光触媒層が形成されている箇所における層厚の平均値を指す。
光触媒材の形状は、とくに限定されず、板状、棒状、網状、繊維状、粒状等どんなものであってもよい。本発明において、光触媒材は固定されることが好ましいため、例えば粒状の光触媒材を用いる場合は、透明樹脂製カラム(光触媒を活性化する波長域の光線を透過する)等に充填して用いることが好ましい。多孔質粒状の光触媒を用いれば、表面積が大きく効率がよい。コストの点からは薄板形状が好ましく、また、板面を貫通する多数の孔を有する多孔板形状(例えば、ラス網状やパンチングメタル状の多孔板)とすれば、光及び超音波を一面側からのみ照射した場合にも、他面の光触媒層を活性化することができ、好ましい。多数の貫通孔を有する板としては、板面のほぼ全面に渡って貫通孔が形成されている板が好ましい。また、一定以上の機械的強度を有すれば、水性液中での固定が容易である。例えば純チタンからなる薄板形状の場合、0.5mm程度の厚みを有することが好ましい。
光触媒層は、金属チタン基材の全面、あるいは水性液に浸漬する部分の金属チタン基材の全面に形成されていることが好ましいが、光及び超音波照射が一方向からのみ行われる場合は、少なくとも照射を受ける部分の表面に光触媒層が形成されていればよい。
水性液に対する光触媒の量は、被処理物質の種類、水質の硬度、光または超音波の照射条件にもよるが、水性液1mに対し、光触媒表面積0.5m以上であることが好ましい。また、コスト及び処理効率の上限を考えた場合、水性液1mに対し10m以下が好ましい。より好ましくは水性液1mに対し1.5m以上であり、特に好ましくは2m以上である。上記表面積は、水性液中に浸漬している部分の光触媒の総表面積を指す。光触媒材は水性液中に完全に浸漬している必要はない。
例えば光触媒材として、全表面に光触媒層が析出したラス網状の多孔板(菱形状の内径が3mmと6mmの「3-6材」)を水性液中に完全に浸漬させて用いる場合、水性液1mに対し、500mm×500mm×1mmサイズの多孔板を1〜30枚用いることが好ましく、3〜20枚用いることがより好ましく、5枚以上用いることが特に好ましい。
本発明の方法及び装置は、生活排水や産業排水の浄化に用いることができ、例えば、温泉、銭湯、プール、マンションの屋上の給水槽、工場の排水等に適用することができる。従って、本発明に係る被処理物質としては、上記水性液中に含まれ得る有機物や、ウイルス、細菌等の病原菌、ハロゲン化有機化合物等の環境有害物質などを挙げることができる。
図2に、本発明の処理装置の一実施例を示す。1は水性液を収容する水処理槽であり、2は光触媒材である。本実施例では、水1mを収容できる水処理槽の中に、全表面に光触媒層が析出したラス網状の光触媒材(0.5m×0.5m×厚み1mmの「3-6材」)が4枚設置されている。3は超音波照射装置、4は紫外線照射装置である。本実施例では光照射装置及び超音波装置は処理槽内部の側壁に設置され、光触媒材は底面に固定して設置されている。5は水性液の投入口であり、6は排出口である。
なお、超音波照射装置及び光照射装置の設置箇所は特に限られず、複数個設置しても良い。また、光照射装置を処理槽の外側に設け、光照射装置と対向する処理槽の壁面を光透過性の素材で構成しても良い。
また、本発明にかかる装置の好ましい実施形態として、水処理槽の内部に超音波照射装置と光照射装置が設置され、板面に多数の貫通孔を有する板形状の純チタン基材の全表面に光触媒層が形成されてなる光触媒材が複数枚、両方の照射装置に対して板面が傾斜して面するよう設置された装置を挙げることができる。例えば図3に示すように、円筒あるいは角柱状の水処理槽を有する装置であって、長手方向の一端付近の側面に水性液の投入口が、他端付近の側面に排出口が設けられ、装置内部の一側面には長手方向に沿って光照射装置が設置され、その反対側の面には長手方向に沿って超音波照射装置が設置され、2つの照射装置の間には複数枚の多孔板形状の光触媒材が長手方向に並んで配置され、かつ各光触媒材の板面が各照射装置に対して傾斜するように設置されている連続式の水処理装置を挙げることができる。
このような構成とすることにより、超音波と光の両方が広面積の光触媒に効率よく照射されるとともに、投入口から排出口へ流れる水性液は、複数枚の多孔板の貫通孔を通過して流れるため、複数回にわたって光触媒と接触することとなり、処理残しを生じることなく非常に効率よく水性液を処理することができる。投入された水性液が光触媒と確実に接触した後に排出されることが好ましいため、前記光触媒板の板面は、水性液の流路となる水処理槽内の空洞をほぼ塞ぐ大きさ及び形状を有することが好ましい。具体的には、水処理槽内において、光触媒板の板面と同一平面の空間面積の70%以上を占める形状とサイズを有する光触媒板を使用することが好ましい。特に好ましくは前記空間面積の80%以上、さらに好ましくは90%以上を占める光触媒板を使用する。上記構成とすれば、小型の装置であっても非常に高い処理効率を発揮することができる。例えば、底面積500〜700cm×高さ50〜80cm程度の水処理槽の中に、厚みが0.5〜3mmで水性液の流路をほぼ塞ぐ大きさと形状をもち、全表面に光触媒層が形成されているラス網状の光触媒板を10〜20枚設置すれば、持ち運びができるサイズでありながら処理効率の非常に高い水処理装置を構成することができる。
光触媒の活性を効率よく行う点から、前記光触媒板は、照射装置と板面によって形成される鋭角θ(図3参照)が、40〜75度となるよう傾斜して設置されることが好ましく、45〜70度となるよう傾斜して設置されることがより好ましい。
本発明の処理槽の大きさや形状は特に限定されず、設置場所や処理水量等に合わせて適宜変更可能である。
本発明の二酸化チタン光触媒層は、層の厚みが2μm以上あり、表面に最大径0.5μm以上の孔が点在しているものが好ましい。層の表面積1000μmあたり、最大径0.5μm以上の孔が10個以上存在していることが好ましく、より好ましくは20個以上、さらに好ましくは50個以上、特に好ましくは100個以上存在する。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
[光触媒材の製造]
15mm×50mmで厚さ1mmの純チタンからなる板状の基材を用意した。この基材はあらかじめ、10重量%フッ化水素水でおよび3重量%フッ化水素水と10重量%過酸化水素で酸洗しておいた。上記の基材を、5重量%の過酸化水素水溶液に常温で24時間浸漬して、前処理を行った。上記の前処理に引き続いて、上記の基材を、1重量%酒石酸ナトリウム、1重量%硫酸および2重量%の過酸化水素からなる電解液中において陽極酸化処理した。陽極酸化処理条件として、1.5秒毎に0.24Vづつ電圧を段階的に上げ、120Vに達したところで100秒間保持し、そしてスイッチをオフする電圧プログラムからなる陽極酸化を行った。引き続いて上記の基材を、水洗の後乾燥させて、500℃に於いて60分間大気酸化を行った。上記基材を再び、1重量%酒石酸ナトリウム、1重量%硫酸および2重量%の過酸化水素からなる電解液中において陽極酸化処理した。陽極酸化処理条件として、1.5秒毎に0.24Vづつ電圧を段階的に上げ、120Vに達したところで100秒間保持し、そしてスイッチをオフする電圧プログラムからなる陽極酸化を行った。上記の基材を水洗の後乾燥させた後、再び、500℃に於いて60分間大気酸化を行いサンプルとした。
上記方法で得られた光触媒材は、基材となる純チタン全表面に二酸化チタン光触媒層が析出していた。
図1に前記光触媒材の断面図の写真を示す。該写真は、光走査型電子顕微鏡(SEM)によるものである。図1に示すように、光走査型電子顕微鏡(SEM)で断面を観察した場合、二酸化チタン光触媒層が白っぽい層として観察されるため、二酸化チタン光触媒と純チタンとの区別が可能である。図1から分かるように、実施例1で製造した光触媒材の光触媒層は、純チタン基材の表面に一体的に形成されており、二酸化チタン光触媒が純チタンに連続している構成を有する。
[比較例1]
(超音波単独照射)
実施例1で製造した光触媒材を用いて、超音波のみを照射してメチレンブルー着色水の分解テストを行った。
メチレンブルー着色水の分解テスト
10ppm濃度に調整したメチレンブルー水溶液100mlをキャップ付ガラス瓶に入れたサンプルケースを2個用意した。上記作製した光触媒材をあらかじめ、30分間予備照射し、表面を清浄な状態にした後、ガラス瓶に入れ、もう一方のガラス瓶には何もいれずブランクとした。つぎに超音波洗浄機(300mm×240mm深さ150mm)を用意し、水道水4Lをこの超音波洗浄機槽の中に入れ、超音波発信基となる洗浄機槽底部中央の超音波振動板にそれぞれのガラス瓶が中央に位置するようガラス瓶を固定した後、高周波出力を39kHz/200Wとなるように設定した超音波を照射し、一定時間ごとにメチレンブルー水溶液を採取し、分光光度計にて吸光度比を測定した。
光触媒材を入れたガラス瓶中のメチレンブルー濃度は、超音波を照射することで徐々に薄く分解されているが、ブランクの濃度はほとんど変化していない。これにより、光触媒材に超音波を照射することで紫外線照射をしなくても分解できることがわかった。
[比較例2]
(紫外線単独照射)
実施例1で製造した光触媒材を用いて、紫外線のみを照射してメチレンブルー着色水の分解テストを行った。
メチレンブルー着色水の分解テスト
10ppm濃度に調整したメチレンブルー水溶液100mlをキャップ付ガラス瓶に入れたサンプルケースを2個用意した。上記作製した光触媒材をあらかじめ、30分間予備照射し、表面を清浄な状態にした後、ガラス瓶に入れ、もう一方のガラス瓶には何もいれずブランクとした。つぎに超音波洗浄機(300mm×240mm深さ150mm)を用意し、水道水4Lをこの超音波洗浄機槽の中に入れ、超音波発信基となる洗浄機槽底部中央の超音波振動板にそれぞれのガラス瓶が中央に位置するようガラス瓶を固定した後、超音波は照射せず、20W×2本のブラックライトを超音波洗浄機槽中に固定したガラス瓶に上方から、1mW/cm2の紫外線強度になるよう紫外線照射して、一定時間ごとにメチレンブルー水溶液を採取し、分光光度計にて吸光度比を測定した。
光触媒材を入れたガラス瓶のメチレンブルー溶液は、紫外線照射をすることで徐々に薄く分解されているが、ブランクの濃度はほとんど変化していない。この実験により、本来の紫外線照射のみで発現する光触媒酸化分解反応が確認できると共に、紫外線照射単独と超音波照射単独では、ほとんど差がなくメチレンブルー濃度が減少されることが分かった。
[紫外線と超音波の同時照射]
実施例1で製造した光触媒材を用いて、紫外線及び超音波を同時に照射してメチレンブルー着色水の分解テストを行った。
メチレンブルー着色水の分解テスト
10ppm濃度に調整したメチレンブルー水溶液100mlをキャップ付ガラス瓶に入れたサンプルケースを2個用意した。上記作製した光触媒材をあらかじめ、30分間予備照射し、表面を清浄な状態にした後、ガラス瓶に入れ、もう一方のガラス瓶には何もいれずブランクとした。つぎに超音波洗浄機(300mm×240mm深さ150mm)を用意し、水道水4Lをこの超音波洗浄機槽の中に入れ、超音波発信基となる洗浄機槽底部中央の超音波振動板にそれぞれのガラス瓶が中央に位置するようガラス瓶を固定した。高周波出力を39kHz/200Wとなるように設定した超音波を照射し、また、あわせて同時に20W×2本のブラックライトを超音波洗浄機槽中に固定したガラス瓶に上方から、1mW/cm2の紫外線強度になるよう紫外線照射して、一定時間ごとにメチレンブルー水溶液を採取し、分光光度計にて吸光度比を測定した。本実施例では、光触媒サンプルおよびブランクに対して、紫外線および超音波を同時に照射した。
比較例1・2及び実施例2の結果を表1及び図4に示す。表中の数値は吸光度比である。表1及び図4に示す通り、超音波および紫外線の単独照射(比較例1及び比較例2)と比較して、超音波と紫外線を同時に照射した場合、メチレンブルー濃度が大幅に減少することが確認された。なお、実施例2のブランクについてはほとんど濃度減少がみられなかった。この結果により紫外線および超音波を光触媒材に同時に照射することで被処理物質の酸化分解能力が大きく向上することが明らかとなった。
[光触媒層の有無による性能比較]
15mm×50mmで厚さ1mmの純チタンからなる板状の基材を用意した。この基材はあらかじめ、10重量%フッ化水素水でおよび3重量%フッ化水素水と10重量%過酸化水素で酸洗しておいた。上記の基材を、5重量%の過酸化水素水溶液に常温で24時間浸漬して、前処理を行った。上記の前処理に引き続いて、上記の基材を、1重量%酒石酸ナトリウム、1重量%硫酸および2重量%の過酸化水素からなる電解液中において陽極酸化処理した。陽極酸化処理条件として、1.5秒毎に0.24Vづつ電圧を段階的に上げ、120Vに達したところで100秒間保持し、そしてスイッチをオフする電圧プログラムからなる陽極酸化を行った。引き続いて上記の基材を、水洗の後乾燥させて、500℃に於いて60分間大気酸化を行った。
上記の基材を再び、1重量%酒石酸ナトリウム、1重量%硫酸および2重量%の過酸化水素からなる電解液中において陽極酸化処理した。陽極酸化処理条件として、1.5秒毎に0.24Vづつ電圧を段階的に上げ、120Vに達したところで100秒間保持し、そしてスイッチをオフする電圧プログラムからなる陽極酸化を行った。上記の基材を水洗の後乾燥させた後、再び、500℃に於いて60分間大気酸化を行い光触媒材サンプルとした。得られた光触媒材の光触媒層の厚みは約0.8〜1μmであった。
一方、基材の純チタンに酸洗のみを行い光触媒処理は行わない無処理純チタン板材を、無処理サンプルとした。
メチレンブルー着色水の分解テスト
10ppm濃度に調整したメチレンブルー水溶液100mlをキャップ付ガラス瓶に入れたサンプルケースを2個用意した。上記作製した光触媒材をあらかじめ、30分間予備照射し、表面を清浄な状態にした後、ガラス瓶に入れ、もう一方のガラス瓶には無処理の純チタン板材をいれ無処理サンプルとした。つぎに超音波洗浄機(300mm×240mm深さ150mm)を用意し、水道水4Lをこの超音波洗浄機槽の中に入れ、超音波発信基となる洗浄機槽底部中央の超音波振動板にそれぞれのガラス瓶が中央に位置するようガラス瓶を固定した。高周波出力を39kHz/200Wとなるように設定した超音波を照射し、また、あわせて同時に20W×2本のブラックライトを超音波洗浄機槽中に固定したガラス瓶に上方から、1mW/cm2の紫外線強度になるよう紫外線照射して、一定時間ごとにメチレンブルー水溶液を採取し、分光光度計にて吸光度比を測定した。
結果を表2に示す。実施例2と同様、処理有り(光触媒層あり)は、紫外線および超音波照射によりメチレンブルーの濃度を大幅に減少したが、処理無し(光触媒層なし)では、ほとんど濃度減少が認められないことがわかった。
超音波照射により発生するキャビテーションエネルギーによって、無処理純チタン板材には光触媒機能はないものの障害物となり、一定の濃度減少を及ぼすと推察されたが、ほとんど影響がないことが分かった。このことから、紫外線および超音波照射による大幅なメチレンブルーの分解は、ほぼ全て光触媒作用に基づくことが明らかとなった。
[光触媒層の厚みの検討]
光触媒材の製造
チタン基材として、15mm×50mm×厚さ1mmの板状の純チタンを用い、上記基材を酸洗(エッチング[10重量%フッ化水素水で1次エッチングの後、3重量%フッ化水素と10重量%過酸化水素混合水溶液で2次エッチングする酸洗工程を施す])し、下記の処理を行って光触媒層の厚みの異なる各光触媒材A〜Cを得た。
光触媒材A(光触媒層の厚み0.3〜0.5μm)・・・過酸化水素水溶液浸漬前処理(以下、前処理)、陽極酸化処理(以下、陽)、大気酸化処理(以下、大)。
光触媒材B(光触媒層の厚み0.5〜0.8μm)・・・前処理、陽、陽、大。
光触媒材C(光触媒層の厚み0.8〜1μm)・・・前処理、陽、大、陽、大。
メチレンブルー着色水の分解テスト
実施例2と同様にして、光触媒材に紫外線と超音波を同時に照射する条件の下、上記光触媒材A〜Cの性能比較を行った。結果を表3に示す。表3に示すように、光触媒層の厚みが増大するに伴い、メチレンブルーの分解能力が向上することが確認できた。
[光触媒層の厚みがより大きい光触媒材の製造]
実施例4の結果に鑑み、光触媒層をより厚くすることによって、水性液中の被処理物質の分解スピードがより向上するかどうかを確認するため、1μmより厚い光触媒層を有する光触媒材の製造を試みた。改良を重ねた結果、光触媒層の厚みが2μm以上の光触媒材を製造することに成功した。以下の処理により製造した光触媒材Dを用いて、実施例4と同じ手順でメチレンブルー着色水の分解テストを行った。
光触媒材D(光触媒層の厚み2μm)・・・前処理、陽、陽、大、陽、陽、大。
結果を表4に示す。また、実施例4及び実施例5の結果をまとめたグラフを図5に示す。図5に示すように、光触媒層の厚みが2μmの光触媒材Dは、非常に優れた分解スピードを持つことがわかった。
[光触媒層の表面状態の観察]
コーティング性の光触媒でも、塗りと乾燥を繰り返すことにより、層の厚みを大きくすることは可能であるが、厚みを大きくしても光触媒の性能は向上しないか、あるいはバインダーなどの有機物が不純物因子として被膜中に残るため、却って性能が低下すると考えられる。
本発明において、光触媒層の厚みを大きくすることにより、光触媒の性能が向上した原因を探るため、光触媒材B(光触媒層の厚み0.5〜0.8μm)及び光触媒材D(光触媒層の厚み2μm)の表面をSEMで観察した。図6及び図7に光触媒材B及びDの光触媒層表面の写真を示す(6000倍 1目盛:0.5μm)。
図に示すように、光触媒材Bと光触媒材Dの表面には明らかな差があった。光触媒材Bの表面は、表面に無数の小さな凹凸があり、0.1μm程度の径をもつ小さな孔が存在していたが、光触媒材Dの表面は、多孔質の層が幾重にも重なったような外観を呈し、最大径が0.2μm以上の孔が多数見られ、最大径が0.5〜1.0μm程度の非円形の不規則な形状の孔が点在し、1.0μm以上の最大径を持つ孔も観察された。
このことから、本発明における光触媒層の厚みと光触媒性能の関係は、多孔質積層状の表面状態による光触媒表面積の増大が原因と考えられる。なお、このような表面形状は、大気酸化処理によってアモルファス皮膜を結晶性のある酸化チタンに変える際に形成される他、前処理である過酸化水素化学処理や陽極酸化処理でできるだけ負荷をかけて強制的に皮膜成長を行うため、表面が荒れた状態となり、多孔質状態が形成されると考えられる。
[病原性細菌に対する抗菌効果]
レジオネラ菌を含む水性液及び大腸菌を含む水性液に光触媒材Dを浸漬し、紫外線及び超音波を同時に照射して抗菌効果を検討した。その結果、光触媒材Dは、レジオネラ菌及び大腸菌を短時間で大幅に減少させた。このことより、本発明が病原性細菌に対しても有効であることが実証された。
[本発明の装置]
本発明による連続式の水処理装置を製作した。図3にその模式図の縦断面図を示す。具体的には20cm×30cm×高さ60cmの角柱状の水処理槽1を構成し、底面側の側面に水性液の投入口5を、上面側の側面に水性液の排出口6を構成した。また、前記処理槽内の一側面には縦方向に長い光照射装置4を設置し、その反対側の側面には縦方向に長い超音波照射装置3を設置した。そして、2つの照射装置の間に、光触媒材Dと同様の方法で製造したラス網状(3-6材)の光触媒板2を15枚、傾斜角θが70度となるよう各照射装置に対して傾斜させて一列に配列した。光触媒板は水処理槽の一側面に設けた固定具7により固定した。光照射装置としては254nmの紫外光を5〜10mW/cmで照射する装置を用い、超音波照射装置としては38kHz・400Wの装置を用いた。また、光触媒板は、厚みが1mmであり、傾斜した状態にて処理槽内中空部の同一傾斜面をほぼ塞ぐ大きさ及び形状の光触媒板を用いた。
前記装置を用いて10ppm濃度に調製したメチレンブルー水溶液を流速100L/分で連続的に流し、超音波と紫外線を同時に照射した。投入したメチレンブルー水溶液と排出口から排出されたメチレンブルー水溶液の吸光度を分光光度計で測定し、吸光度比からメチレンブルーの分解率を調べたところ、その分解率はほぼ100%となり、本発明の装置が非常に高い処理能力を有することが明らかになった。
実施例の結果から、本発明の光触媒材に紫外線及び超音波を同時に照射することによって、光触媒活性が大幅に向上することが明らかとなった。また、金属チタンを基材として表面酸化処理だけで形成した光触媒層が、超音波照射といった非常に負荷の大きい環境に耐えて、高い光触媒活性を発揮すること、及び光触媒層の厚みを1μmより大きくすることにより、水性液中という非常に光触媒機能を発現させにくい状況においても、被処理物質を非常に効率よく分解できることが分かった。
従って、従来は、水流・水質・水圧・物質拡散速度等の条件やコーティング性光触媒の剥離の問題から、水性液中では光触媒はほとんど効果を発揮できず、水質浄化への展開は困難であるとされていたが、本発明であれば、水質浄化用途においても十分に効果を発揮できることが明らかになった。

Claims (8)

  1. 水性液中に溶解あるいは分散した被処理物質を分解する方法であって、
    前記水性液に光触媒材を浸漬させ、水性液中で固定された光触媒材に光線及び超音波を同時に照射して、水性液中の光触媒材を光エネルギー及び超音波エネルギーに曝露させる工程を含むこと、および、
    前記光触媒材は、貫通孔を有する多孔板状の金属チタン基材を、過酸化物を含有する水性溶液中に浸漬した後、2回の陽極酸化工程とそれに続く大気酸化工程とを繰り返す酸化処理を行うことによって得られた光触媒板であり、前記金属チタン基材とその表面に一体的に形成された厚み2μm以上の二酸化チタン光触媒層とからなること
    を特徴とする、被処理物質の処理方法。
  2. 前記光触媒層の表面に最大径0.5μm以上の孔が点在していることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記光触媒層の厚みが、2μm〜3μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 被処理物質を溶解あるいは分散状態で含有する水性液を処理するための装置であって、
    前記水性液を収容する水処理槽と、
    前記処理槽内に配置されて前記水性液に浸漬される、前記処理槽内に固定された光触媒材と、
    前記処理槽内に配置されて前記光触媒材に対し超音波を照射する超音波照射装置と、
    前記処理槽内に配置されて前記光触媒材に対し光を照射する光照射装置とを備え、
    前記光触媒材は、貫通孔を有する多孔板状の金属チタン基材を、過酸化物を含有する水性溶液中に浸漬した後、2回の陽極酸化工程とそれに続く大気酸化工程とを繰り返す酸化処理を行うことによって得られた光触媒板であり、前記金属チタン基材とその表面に一体的に形成された厚み2μm以上の二酸化チタン光触媒層とからなること
    を特徴とする、処理装置。
  5. 前記光触媒層の表面に最大径0.5μm以上の孔が点在していることを特徴とする、請求項4に記載の処理装置。
  6. 前記光触媒層の厚みが、2μm〜3μmであることを特徴とする、請求項4または5に記載の処理装置。
  7. 前記光触媒板の一面側に前記超音波照射装置が、他面側に前記光照射装置が配置されていることを特徴とする、請求項4〜のいずれか1項に記載の処理装置。
  8. 前記水処理槽が円筒あるいは角柱状であって、長手方向の一端側に水性液の投入口が、他端側に水性液の排出口が設けられ、前記処理槽内部の一側面には長手方向に沿って前記光照射装置が設置され、その反対側の側面には長手方向に沿って前記超音波照射装置が設置され、2つの照射装置の間に複数枚の前記光触媒板が長手方向に一列に配置され、かつ各光触媒板の板面が各照射装置に対して傾斜するように配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の処理装置。
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