JPH0537180A - 電子部品実装装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パーツカセットの部品情報記憶手段からの部
品情報の読み取りを低コストの構成で行う電子部品実装
装置を提供する。 【構成】 回路基板１２を実装位置に搬入搬出する回路
基板搬送手段７と、保有する部品の名称，数量，特性等
の部品情報を記憶している部品情報記憶手段２１を有し
部品供給部６に並べて設置されている多数のパーツカセ
ット１１と、パーツカセット１１の部品を回路基板１２
に実装する実装ヘッド４と、上記部品情報記憶手段２１
から部品情報を読み取る手段３２とを備え、かつ上記部
品情報を読み取る手段３２は上記実装ヘッド４に装着さ
れていて、そのために特別な機構を設けることなく部品
情報を読み取る位置につくことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子部品等の各種部品
を回路基板等に実装する電子部品実装装置に関し、特に
部品供給部が移動しない多機能型の電子部品実装装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】電子部品を回路基板に実装する電子部品
実装機は２種類あり、ひとつは部品テープを装着したパ
ーツカセットを部品供給部に並べて搭載し、この部品供
給部を移動させてパーツカセットを順次部品取り出し位
置に位置決めし、間けつ的に回転するロータリー式の実
装ヘッドで部品を取り出して部品実装位置に移送して回
路基板上に部品を実装するようにした高速型の電子部品
実装機である。もうひとつは部品供給部は移動せず、実
装ヘッドが水平方向に移動可能に構成され、部品実装速
度は遅いが上記高速型の部品実装機ではできないような
多品種の部品を実装できる多機能型の電子部品実装機で
ある。この多機能型の電子部品実装機の具体例を図５を
参照して説明する。１は電子部品実装機本体、１０は本
体フレームで、その上部にＹ軸テーブル２およびＸ軸テ
ーブル３が設置され、さらにこのＸ軸テーブル３に実装
ヘッド４が設置され、この実装ヘッド４に電子部品を吸
着保持して昇降可能な吸着ノズル５が取り付けられてい
る。本体フレーム１０の上面の前部には、部品テープを
装着したパーツカセット１１を並べた第１の部品供給部
６が配設され、その後に電子部品を実装すべき回路基板
１２を所定位置に搬入搬出する基板搬送手段７が配設さ
れ、さらにその後部にパーツカセット１１を並べた第２
の部品供給部８や電子部品を収容したトレーを配置した
第３の部品供給部９等が配設されている。

【０００３】一方、本出願人は先に、特開平２−２５０
９０８号明細書において図６に示すようにパーツカセッ
ト１１に、部品名称や部品保持数などの部品の情報を記
憶するとともにその記憶内容の書換えが可能な部品情報
記憶手段２１を設け、パーツカセット１１からの部品取
り出し動作に連動して揺動する揺動レバー１８に永久磁
石２６を取付けるとともに部品取り出し動作による永久
磁石２６の移動を検知する検知手段２２を設けてこの検
知手段２２からの検出信号に基づいて部品情報記憶手段
２１に記憶されている部品保持数を減算して記憶させる
ように構成し、この部品情報を電子部品実装機に設けた
部品情報読み取り手段３２にて任意に読み取るようにし
た部品情報管理システムを提案している。このシステム
によると、各パーツカセット１１の部品残数を必要時に
読み出すことができ、部品切れ等に能率的に対処できて
稼動率を向上できる。また電子部品実装機１の制御部に
対する部品情報の入力作業も容易になるとともに誤入力
のおそれがなく、パーツカセットの搭載位置のミスもチ
ェックでき、それによる誤実装も防止できる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記多機能
型の電子部品実装機に部品情報記憶手段２１を設けたパ
ーツカセットを搭載してその部品情報を読み取るように
する場合には部品供給部の上部にパーツカセットの配列
方向に移動可能な移動手段を設けてそれによって読み取
り手段を移動させるようにする必要があり、新たに駆動
系や制御系を前後にて系列必要になってコスト高になる
という問題がある。また、各パーツカセットごとに読み
取り手段を設ける方法もあるが、これも同様にコスト高
となるとともにパーツカセットの着脱も困難になるとい
う問題がある。

【０００５】本発明は上記課題を解決するもので、部品
供給部が移動しない電子部品実装装置においてパーツカ
セットの部品情報記憶手段からの記憶内容の読み取りを
低コストの構成にて可能にする電子部品実装装置を提供
することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電子部品実装装置は、回路基板を実装位置
に搬入搬出する回路基板搬送手段と、実装する部品を供
給する部品供給部と、保有する部品の名称，数量，特性
等の部品情報を記憶している部品情報記憶手段を有し上
記部品供給部に並べて設置されている多数のパーツカセ
ットと、このパーツカセットと実装位置の間を自在に移
動してパーツカセットの部品を回路基板に実装する実装
ヘッドと、上記部品情報記憶手段から部品情報を読み取
る手段とを備えており、かつ上記部品情報を読み取る手
段は上記実装ヘッドに装着されている。さらに本発明の
電子部品実装装置に適した構成としては、部品情報記憶
手段が、書換え可能な記憶手段であり、かつ部品が取り
出されるごとに、部品情報記憶手段に記憶されている部
品数量を書換える処理演算手段をパーツカセットが備え
ている。

【０００７】

【作用】部品情報読み取り手段は、実装ヘッドの動きに
ともなってパーツカセットの部品情報を読み取る位置に
つくことができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図１において、１は多機能型の電子部品実
装機であり、その構成は図５，図６の従来例で説明した
ものと実質的に同一構成であり、対応する構成要素に
は、同一の番号を付している。４はＹ軸テーブルやＸ軸
テーブル（図示せず）にて水平方向に移動可能な実装ヘ
ッドであり、この実装ヘッド４に電子部品を吸着保持し
て昇降可能な吸着ノズル５が取り付けられている。電子
部品実装機１の前部には部品テープを装着したパーツカ
セット１１を並べた第１の部品供給部６が配設され、そ
の後部に電子部品を実装する回路基板１２を所定位置に
搬入，搬出する基板搬送手段７が配設され、さらにその
後部にパーツカセットを並べた第２の部品供給部８や電
子部品を収容したトレーを配置したその他の部品供給部
（図示せず）が配設されている。

【０００９】パーツカセット１１には、図２に示すよう
に部品テープ１３が装着されており、そのリールには識
別用のシリアルナンバー，部品名，部品の初期保持数，
部品の抵抗値や静電容量等の特性をコード表示したバー
コード１４が付されている。そしてパーツカセット１１
は、部品テーフ１３を回転可能に装着するリール装着部
１５を後部に備え、前端部に部品テープ１３を間けつ送
りして各部品を部品取り出し位置に順次移動させるため
の送り部１６が、その後方には部品テープ１３のカバー
テープを巻き取る巻き取り部１７と送り部１６を駆動す
る揺動レバー１８が設けられている。巻き取り部１７の
後方には、このパーツカセット１１を電子部品実装機１
にセットするためのクランプ手段１９が設けられ、巻き
取り部１７とクランプ手段１９の間には記録処理手段２
０が配設されている。記録処理手段２０は、図３に示す
ように部品テープ１３の部品名と保持数量と部品特性等
を読み取り書き込み可能に格納する部品情報記憶手段２
１と、部品の取り出し動作を検出する検知手段２２と、
検知手段２２から出力される取り出し検出信号に応じて
記憶されている保持数量から１を減算してその値を部品
情報記憶手段２１に書き込む処理演算手段部２３と、部
品情報記憶手段２１の記憶内容を処理演算手段２３を介
して部品実装機１に設けられた読み取り手段３２や、そ
の他の読み取りまたは書き込み手段との間で送受信する
ための受送信手段２４が設けられている。

【００１０】この記録処理手段２０の具体的な構成例を
図４により説明する。検知手段２２は揺動レバー１８の
遊端部に取付けられた永久磁石２６の接近動作を検知す
るように配置されたリードスイッチ２７にて構成され、
処理演算手段２３と部品情報記憶手段２１は、その主要
部を構成するＩＣ２８とその他の電子部品２９を実装し
た基板３０にて構成され、受送信手段２４はコイル３１
にて構成され、これらリードスイッチ２７回路基板３０
およびコイル３１が合成樹脂ケース２５内に配置されて
ユニット化されている。図１に戻り、部品実装機１の実
装ヘッド４の前部には、前方に向けて水平に延びた読み
取り姿勢と垂直上方に起立した退避姿勢との間で揺動可
能なレバー３３が設けられ、その先端部に読み取り手段
３２が取り付けられて第１の部品供給部６に設置された
パーツカセット１１の記録処理手段２０内の部品情報記
憶手段２１からその記憶内容を読み取り可能に構成され
ている。また実装ヘッド４の後部には昇降部材３４が設
けられ、その下部に読み取り手段３２が取付けられ、第
２の部品供給部８に設置されたパーツカセット１１の記
録処理手段２０からその記憶内容を読み取り可能に構成
されている。

【００１１】以上の構成において、部品実装中は部品の
取り出し動作ごとに揺動レバー１８が揺動して検知手段
２２から取り出し検出信号が出力され、そのつど処理演
算手段２３にて部品情報記憶手段２１に記憶されている
部品保持数量が１つづつ減算して書換えられる。この部
品実装作業中に適宜部材切れチックが行われる。すなわ
ち、各パーツカセット１１の部品情報記憶手段２１に記
憶されている部品保持数量の現在値が読み取り手段３２
にて読み取られる。その際、第１の部品供給部６のパー
ツカセット１１からの読み取り時には、実装ヘッド４が
所定のパーツカセット１１に対向位置した後レバー３３
が水平な読み取り姿勢とされ、読み取り手段３２が記録
処理手段２０に対向することによって読み取られ、読み
取り後はレバー３３が退避姿勢に揺動することによって
読み取り手段３２が実装ヘッド４の移動経路の各種障害
物と干渉することはない。同様に第２の部品供給部８の
パーツカセット１１からの読み取りに際しては昇降部材
３４が昇降することによって障害物と干渉することな
く、読み取りが可能である。こうして読み取られた保持
部品の現在値と基板１枚当たりの使用数量と基板１枚の
装着作業に要する時間に基づいて各部品が部品切れにな
るまでの時間が演算されて適宜表示手段に表示される。
この部品切れ情報に基づいて適当な時点にパーツカセッ
ト１１の交換が行われる。さらに交換したパーツカセッ
ト１１の記録処理手段２０の記憶内容を読み取り手段３
２にて読み取ることによって適正なパーツカセット１１
が搭載されたかどうか確認される。また、回路基板の機
種切り換えにともなって、第１の部品供給部６や第２の
部品供給部８におけるパーツカセット１１の搭載位置が
大幅に変更された場合には、実装ヘッド４をそれぞれの
部品供給部６，８に沿って順次移動させ部品情報読み取
り手段３２にて各パーツカセット１１の各々の部品名を
読み取りそれを電子部品実装機１の制御部に記憶されて
いる各搭載位置の部品名と比較し、各部品が所定位置に
セットされているかどうか判別することにより搭載ミス
を未然に防止できる。

【００１２】上記実施例では記憶手段として記録処理手
段２０を用いた例を示したが、部品テープ１３に設けら
れたバーコード１４を記憶手段として用い、読み取り手
段としてバーコードリーダを設けて部品名を読み取るよ
うにしてもよい。なお、本発明の電子部品実装装置では
実施例で説明したパーツカセット以外の部品供給装置を
使用できる。たとえばトレイに部品取り出しに連動する
揺動レバーと図４に示す記録処理手段とを取りつけた部
品供給装置でもよい。

【００１３】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
電子部品実装装置では、部品情報を読み取る手段は実装
ヘッドの動きにともなってパーツカセットの部品情報を
読み取る位置につく構成であるので、そのために特別な
機構を必要とせず、部品数量やパーツカセットの搭載ミ
スのチェックを低コストで行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電子部品実装装置の概略構成を説明す
る図

【図２】本発明の電子部品実装装置で使用されるパーツ
カセットの側面図

【図３】図２のパーツカセットが有する記録処理手段の
構成を示すブロック図

【図４】図２のパーツカセットが有する記録処理手段の
正面図

【図５】電子部品実装機の斜視図

【図６】従来のパーツカセットの側面図

【符号の説明】

１ 電子部品実装機 ４ 実装ヘッド ６ 部品供給部 ７ 回路基板搬送装置 ８ 部品供給部 １１ パーツカセット １２ 回路基板 ２０ 記録処理手段 ２１ 部品情報記憶手段 ２３ 処理演算手段 ３２ 部品情報読み取り手段（部品情報を読み取る手
段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大路 士朗 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回路基板を実装位置に搬入搬出する回路
   基板搬送手段と、実装する部品を供給する部品供給部
   と、保有する部品の名称，数量，特性等の部品情報を記
   憶している部品情報記憶手段を有し上記部品供給部に並
   べて設置されている多数の部品供給装置と、部品供給装
   置と実装位置の間を自在に移動して部品供給装置の部品
   を回路基板に実装する実装ヘッドと、上記部品情報記憶
   手段から部品情報を読み取る手段とを備え、かつ上記部
   品情報を読み取る手段は上記実装ヘッドに装着されてい
   る電子部品実装装置。
2. 【請求項２】 部品情報記憶手段が、書換え可能な記憶
   手段である請求項１記載の電子部品実装装置。
3. 【請求項３】 部品が取り出されるごとに、部品情報記
   憶手段に記憶されている部品数量を書換える処理演算手
   段を部品供給装置が備えている請求項１または２記載の
   電子部品実装装置。