JPH0537128U - 持ち帰り用弁当箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】主食と副食を整然と分別してしかもコンパクト
なセットとして収容し取り扱うことができ、電子レンジ
での再加熱も行え、かつ、焼却も容易なこの種の持ち帰
り用弁当箱を提供することにある。 【構成】テーパー状に径が拡大した紙製の第１ボックス
１と、前記第１ボックスに下部が嵌合するように径がテ
ーパー状に拡大した紙製の第２ボックス２と、第２ボッ
クスに被せられる紙製の蓋体３とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は持ち帰り用弁当箱に関する。

【０００２】

【従来の技術及びその技術的課題】

生活様式の変化などに伴い持ち帰り弁当が盛んに利用されている。このような 持ち帰り弁当に用いられる弁当箱は、従来一般に、熱可塑性樹脂シートを成形し た比較的深さの浅い本体と蓋体によって構成され、その本体に主食と副食を収容 して販売されていた。 このため、主食と副食の絶対量が不足して食べ盛りの若者などでは満腹感が得 られなかったり、持ち運び中に主食と副食が混じり合ってしまったする点に問題 があり、これを避けるには、２つの本体に主食と副食を別々に収容しておのおの 蓋体を被せなければならず、このため、手間がかかり、コストも高くなり、また ２体に独立した弁当箱となるため、携帯や持ち運びに不便であるという問題があ った。 また、収容した主食や副食が冷えた場合に、電子レンジに直接装填して加熱す ることができず、いちいち別の容器に移さなければならないわずらわしさがあっ た。さらに、高分子化合物のため、使用後に焼却すると炉を損傷したり、有害ガ スが発生するなど、廃棄処理上でも問題があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記のような問題点を解消するために考案されたもので、その目的と するところは、主食と副食を整然と分別収容ししかもコンパクトなセットとして 取り扱うことができ、電子レンジでの再加熱も行え、かつ、焼却も容易なこの種 の持ち帰り用弁当箱を提供することにある。 上記目的を達成するため本考案は、径がテーパー状に拡大した紙製の第１のボ ックスと、前記第１のボックスに下部が嵌合するように径がテーパー状に拡大し た紙製の第２のボックスと、第２ボックスに被せられる紙製の蓋体とから構成し たものである。

【０００４】

【実施例】

以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明する。 図１と図２は本考案の第１実施例を示しており、第１ボックス１と、該第１ボ ックス１に嵌合状態で重ねられた第２ボックス２と、この第２ボックス２の開口 を覆う蓋体３とからなっており、それぞれ緻密で、耐水性、防湿性、はっ水性の 良好な板紙などの紙材によって作られている。 前記第１ボックス１は、上方に向かって径が連続的に拡大したテーパー状胴部 体１ａを有し、該テーパー状胴部体１ａは下部内側に立上り屈曲部１０を有し、 この立上り屈曲部１０と胴部壁との間に、底部体１ｂのリング状をなした下向き 屈曲縁部１１が嵌合され、接着剤を介して圧着されることにより有底カップ状に 作られている。 そして、前記テーパー状胴部体１ａの上部域には、外向きの係止用段部１２が 形成され、その係止用段部１２には拡大した径の嵌合用テーパ胴部１３が連設さ れ、その嵌合用テーパ胴部１３の上端外側にカール部１４が形成されている。

【０００５】 第２ボックス２は、第１ボックス１と同様に、上方に向かって径が連続的に拡 大したテーパー状胴部体２ａと、下向き屈曲縁部２１がテーパー状胴部体２ａの 下部に形成した立上り屈曲部２０に嵌まり圧着された底部体２ｂを有している。 前記テーパー状胴部体２ａは第１ボックス１のテーパー状胴部体１ａとほぼ同 等のテーパ角度を有し、所要範囲が嵌合用テーパ胴部１３に内嵌するとともに底 面(下縁部)２２が係止用段部１２に接している。テーパー状胴部体２ａの上端外 側にはカール部２４が形成されている。 蓋体３は紙管などで作られたストレートな胴部３ａの上端に内向きカール部３ １を形成し、この内向きカール部３１に蓋片３ｂを取付けたもので、胴部３ａは 前記第２ボックス２のカール部２４に外嵌し得る内径を有している。

【０００６】 図３は本考案の第２実施例を、図４は本考案の第３実施例を示している。それ ら実施例も、おのおのテーパー状に拡大した第１ボックス１と第２ボックス２お よび蓋体３からなり、それぞれが紙質で作られていること、また、第１ボックス １と第２ボックス２がそれぞれテーパー状胴部体１ａ，２ａと底部体１ｂ，２ｂ からなっていることは、第１実施例と同様である。 第２実施例は、第１ボックス１よりも第２ボックス２のテーパー角度を適度に 大きく構成し、かつ第１ボックス１のテーパー状胴部体１ａの上端開口内径を、 第２ボックス２のテーパー状胴部体２ａの底部基端径すなわち、底部体２ｂの主 部半径方向に相当する部位の外径と同等に構成し、第２ボックス２のテーパー状 胴部体下部を第１ボックス１の開口部に嵌め込むことで、テーパ角度の差を利用 して摩擦係止したものである。この場合、必要に応じて第１ボックス１内には第 ２ボックス２の底を支える落し蓋片４が装着される。

【０００７】 第３実施例は、第２ボックス２を第１ボックス１に外嵌することでスタックす る方式としている。このため、第２ボックス２のテーパー状胴部体２ａの径を第 １ボックス１のテーパー状胴部体１ａよりも大きく構成し、第２ボックス２のテ ーパー状胴部体２ａ下部に設けた立上り屈曲部２０に底部体１ｂの下向き屈曲縁 部２１を嵌装し圧着した凹入底部２５の内径を、第１ボックス１のテーパー状胴 部体上端外側に形成したカール部１４の外径よりもわずか小さな寸法に構成し、 第２ボックス２の凹入底部２５をカール部１４外側に押し込むことによって、カ ール部１４の弾性復元力で密接させるようにしている。 なお、実施例では、第１・第２ボックス１，２および蓋体３は真円形断面であ るが、長円形、楕円形などでもよいし、矩形状ないしこれに類する断面であって もよいのは勿論である。 さらに、図２の仮想線で示すように、テーパー状胴部体１ａやテーパー状胴部 体２ａの開口径よりも小さな寸法の仕切り片６を装入すれば、周縁が胴部体のテ ーパー角度によって係止されるため、簡単に中仕切りを形成することができ、種 類の異なる食物を分別して収容することができる。 また、スプーンやフォークなどの飲食用具５は合成樹脂製の収納袋５０に収納 されているが、これをアタッチメントとして装着するには、図１と図２のように 蓋体３の蓋片３ｂに好ましくは剥離紙付きの粘着層３２を設けておき、これに収 納袋５０を貼り付け、あるいは、図３のように第２ボックス２と蓋体胴部３ａの 空隙に押し込んで保持させてもよい。さらには、図４のように蓋体３のカール部 ３１の一部に切欠き３１０を設け、この切欠き内に差し込むようにしてもよい。

【０００８】

【実施例の作用】

本考案による持ち帰り用弁当箱は、第１ボックス１と第２ボックス２がそれぞ れテーパー状胴部体１ａ、２ａを有しているため、弁当販売店においては、第１ ボックス同士、第２ボックス同士を嵌め合わせてストックすることができ、した がってスペースを取らない。 販売に当っては、たとえば、図１と図２のように第１ボックス１に米飯、スパ ゲッテイなどの主食Ａを入れ、第２ボックス２に副食Ｂを入れ、あるいは、図４ のように、第１ボックス１に副食Ｂを入れ、第２ボックス２に米飯、スパゲッテ イなどの主食Ａを入れる。そして、第２ボックス２を第１ボックス１に重合し、 第２ボックス２に蓋体３を装着すればよい。 それにより、第１実施例と第２実施例においては、第２ボックス２の下部が第 １ボックス１に嵌められ、第１実施例では第２ボックス２の下縁部が係止用段部 １２によって支えられ、第２実施例では第２ボックス２の胴部が第１ボックス胴 部内面に摩擦により支持される。第３実施例では、第２ボックス２の凹入底部２ ５が第１ボックス１のカール部１４に密接するとともに支持される。 したがって、主食Ａと副食Ｂは混じり合わないように整然と収容され、しかも 第１ボックス１と第２ボックス２はスタックされて一つの弁当箱としてコンパク トにまとまるため持ち運びも容易である。第２ボックス２が第１ボックス１の蓋 として機能するため、蓋は一つで足り、コストを低減することができる。 そして、第１ボックス１と第２ボックス２および蓋体３がすべて紙質からなっ ているため、カラフルな印刷を自在に施すことができるとともに、内容物が冷え ても直接電子レンジで温めることができ、さらに、使用後も焼却等の処分が容易 であり、公害問題を起さない。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明した本考案によるときには、十分な量の主食と副食を整然と区画して 収納でき、しかもまとまりのよいコンパクトなセットとすることができるため持 ち運びや店舗での陳列が容易であり、電子レンジでの再加熱も行え、かつ、焼却 も容易で公害問題も生じさせないなどのすぐれた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による持ち帰り用弁当箱の第１実施例を
示す部分切欠斜視図である。

【図２】同じく使用状態を示す縦断面図である。

【図３】第２実施例を示す縦断面図である。

【図４】第３実施例を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ 第１ボックス １ａ，２ａ テーパー状胴部体 ２ 第２ボックス ３ 蓋体 １２ 係止用段部 １４ カール部 ２５ 凹入底部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】テーパー状に径が拡大した紙製の第１ボッ
   クスと、前記第１ボックスに下部が嵌合するように径が
   テーパー状に拡大した紙製の第２ボックスと、第２ボッ
   クスに被せられる紙製の蓋体とからなる持ち帰り用弁当
   箱。
2. 【請求項２】第１ボックスのテーパー状胴部体１ａが開
   口より下方に係止用段部１２を有し、この係止用段部１
   ２に第２ボックス２の底部が支持されるようになってい
   る請求項１に記載の持ち帰り用弁当箱。
3. 【請求項３】第１ボックスのテーパー状胴部体１ａの開
   口領域に第２ボックス２のテーパー状胴部が嵌合し摩擦
   支持されている請求項１に記載の持ち帰り用弁当箱。
4. 【請求項４】第２ボックス２の凹入底部２５が第１ボッ
   クス１の上端に形成されたカール部１４に外嵌支持され
   ている請求項１に記載の持ち帰り用弁当箱。