JPH0536711Y2

JPH0536711Y2 -

Info

Publication number: JPH0536711Y2
Application number: JP1984069537U
Authority: JP
Priority date: 1984-05-11
Filing date: 1984-05-11
Publication date: 1993-09-16
Also published as: JPS60182139U

Description

【考案の詳細な説明】

「産業上の利用分野」本考案は、ワツクス系バインダーを主成分とす
るインキリボンを利用する感熱転写プリンターで
の熱転写記録に付される光透過性のシートに関す
るもので、熱転写記録の印字性能が良好で、か
つ、解像度に優れた熱転写記録が得られ、しか
も、オーバーヘツドプロジエクターでの読み取り
が可能な光透過性を具備する記録用シートを提供
する。「従来の技術」オーバーヘツドプロジエクターでの読み取りに
利用される記録用シートは、光透過性を具備する
ものであることは勿論であるが、該記録用シート
は比較的多数回に亙つて繰り返して利用され、か
つ、長期間に亙つて保存される性質のものである
ことから、機械的強度や堅牢性をも具備すること
が必要とされている。したがつて、機械的強度や堅牢性に優れ、しか
も、透明性を具備する各種のプラスチツクシート
が、記録用シートとして利用されたが、これらの
プラスチツクシートは印字適性が悪く、特に高速
印字の場合には、転写欠け、転写斑、尾引き等の
弊害が頻発するだけでなく、インキの定着性も悪
く、印字部分を指先で擦すると簡単に印字が脱落
してしまう等の欠点を有していた。このため、プラスチツクシートの表面をサンド
ブラスト処理したマツト化シートや、インキ受用
適性を具備するアンカーコート層を具備プラスチ
ツクシート等が、印字適性が改良された記録用シ
ートとして提案されている。「考案が解決しようとする課題」前述のプラスチツクシートの表面をサンドブラ
スト処理したマツト化シートは、その透明性が維
持されず、また、樹脂によるアンカーコート層を
具備するプラスチツクシートは、未だ印字適性が
十分ではない。これに対して本考案は、ワツクス系バインダー
を主成分とするインキリボンを利用する感熱転写
プリンターに供される光透過性の記録用シートか
らなるもので、透明性を有するプラスチツクフイ
ルムによる基体の少なくとも片面に対して、ワツ
クスに対する親和性が良好な樹脂によるバインダ
ー成分と、吸油性能の良好な無機質微粉末とによ
つて形成されているインキ受理層を具備してお
り、かつ、該光透過性の記録用シートの縁辺付近
には、検知用マークが形成されており、該検知マ
ークによりその取り扱い特性においても優れた作
用を奏する光透過性の記録用シートを提供する。「課題を解決するための手段」本考案の感熱転写プリンター用の光透過性の記
録用シートは、ワツクス系バインダーを主成分と
するインキリボンを利用する感熱転写プリンター
に供される記録用シートからなるもので、本第１
の考案の感熱転写プリンター用の光透過性の記録
用シートは、透明性を有する厚さ25〜250μのプ
ラスチツクフイルムによる基体と、該基体の少な
くとも片面に形成されているインキ受理層とを具
備するシートからなる。前記構成による光透過性の記録用シートにおけ
るインキ受理層は、飽和ポリエステル樹脂，酢酸
ビニル樹脂，ポリアミド樹脂，塩化ビニル，酢酸
ビニル共重合樹脂，ポリビニルブチラール樹脂，
ポリ塩化ビニリデン樹脂及びアクリロニトリル・
ブタジエン共重合樹脂の中から選択される透明な
皮膜形成能を有する樹脂100重量部と、平均粒径
1μ以下のシリカ，酸化アルミニウム，炭酸マグ
ネシウム及び二酸化スズの中から選択される無機
質微粉末25〜250重量部を含有するコーテイング
用組成物による厚さ0.2〜2μの塗膜によつて形成
されており、いかも、該シートの縁辺付近には、
反射読み取り方式あるいは透過読み取り方式によ
る検知用マークが付されている。本第２の考案の感熱転写プリンター用の光透過
性の記録用シートは、第１の考案の光透過性の記
録用シートの構成において、インキ受理層の表面
に帯電防止剤の塗工処理が付されている。本第３の考案の感熱転写プリンター用の光透過
性の記録用シートは、第１の考案の構成を有する
光透過性の記録用シートの構成において、インキ
受理層中に帯電防止剤が含有されている。本第４の考案の感熱転写プリンター用の光透過
性の記録用シートは、第１の考案の光透過性の記
録用シートの構成において、透明性を有するプラ
スチツクフイルムによる基体中に帯電防止剤が含
有されている。前記構成による本考案のワツクス系バインダー
を主成分とするインキリボンを利用する感熱転写
プリンターに供される光透過性の記録用シートに
おいて、透明性を有するプラスチツクフイルムに
よる基体としては、強度，取り扱い容易性，経済
性等の点から、厚さ25μ〜250μのプラスチツクフ
イルムが好ましく、例えば、ポリエステルフイル
ム，ポリプロピレンフイルム，トリアセテートフ
イルム，アクリル系フイルム，ポリカーボネート
フイルム，ポリエチレンフイルム，セロフアン，
塩化ビニリデンフイルム等が使用される。基体の少なくとも片面に形成されているインキ
受理層は、インキ受理層形成用のコーテイング用
組成物を、例えば、グラビアコート，ロールコー
ト，ナイフコート，バーコート等の一般の塗工手
段で適用することにより、容易に形成される。インキ受理層を形成するための透明な樹脂皮膜
形成能を有する熱可塑性樹脂には、ワツクスに対
する親和性が良好な樹脂、すなわち、飽和ポリエ
ステル樹脂，酢酸ビニル樹脂，ポリアミド樹脂，
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂，ポリビニル
ブチラール樹脂，ポリ塩化ビニリデン樹脂あるい
はアクリロニトリル・ブタジエン共重合樹脂の中
から選択される樹脂が利用される。また、前述のワツクスに対する親和性が良好な
樹脂の中でも、特に、飽和ポリエステル樹脂，酢
酸ビニル樹脂，ポリビニルブチラール樹脂が利用
される場合には、これらの樹脂の中にイソシアネ
ート系化合物を添加しておくことにより、基体と
インキ受理層との間の接着力を高めることができ
る。前記インキ受理層には、該インキ受理層の印字
適性を効果的に改良する無機質微粉末が含有され
ている。特に本考案のワツクス系バインダーを主
成分とするインキリボンを利用する感熱転写プリ
ンターに供される光透過性の記録用シート、ワツ
クス系バインダーを主成分とするインキの吸着性
能が良好な無機質微粉末、すなわち、良好な吸油
性能を有するシリカ，酸化アルミニウム，炭酸マ
グネシウムまたは二酸化スズが選択，利用されて
いる。したがつて、これらの無機質微粉末による
良好な吸油性能により、ワツクス系バインダーを
主成分とするインキリボンを利用する熱転写プリ
ンターに対する特に良好な転写性能が奏され、解
像度の高い感熱転写記録が得られる。インキ受理層における前述の無機質微粉末の含
有量が、バインダー成分をなす熱可塑性樹脂100
重量部に対して25重量部未満になると無機質微粉
末の添加の効果が十分ではなくなり、また、250
重量部を超えると記録用シートの透明性が十分で
はなくなる。さらに、インキ受理層における無機質微粉末の
平均粒径が1μを超えるような場合には、インキ
受理層における印字適性を改良するのに十分な量
の微粉末を添加すると、インキ受理層自体が十分
な透明性を維持し得なくなる。したがつて、酸化
アルミニウム，炭酸マグネシウムまたは二酸化ス
ズからなる無機質微粉末は、平均粒径が1μ以下、
好ましくは0.5μ以下のものが利用される。さらに、感熱転写プリンター用の光透過性の記
録用シートには、反射読み取り方式あるいは透過
読み取り方式による検知マーク、すなわち、記録
用シートの有，無を検出するための検知マーク、
記録用シートの表，裏を判別するための検知マー
ク、または、プリンター内での記録用シートの位
置決め用の検知マーク、すなわち、機械検出によ
つてシートの有，無を検出したり、あるいは、シ
ートの位置を検出したり、するための検知マーク
が、記録用シートの縁辺部付近に付されており、
枚葉のシートに対する感熱記録の際の記録開始あ
るいは記録終了等を自動的に検知するマーク等と
して利用し得る。前記反射読み取り方式あるいは透過読み取り方
式によるシートの検知マークは、例えば、白色塗
料による小部分の塗布層を形成することにより反
射読み取り方式による検知マークとして、また、
黒やメタリツク系塗料による小部分の塗布量を形
成することにより透過読み取り方式の検知マーク
として形成される。また、記録用シートの表，裏を判別するための
表，裏表示用の検知マークは、例えば、「オモテ」
の文字を先に説明したような塗料によりインキ受
理層の縁辺を印字する等によつて形成される。第１図〜第３図は、本考案の感熱転写プリンタ
ー用の光透過性の記録用シートの代表的な構成例
であり、第１図に示されるワツクス系バインダー
を主成分とするインキリボンを利用する感熱転写
プリンター用の光透過性の記録用シート１は、透
明性を有するプラスチツクフイルムによる基体２
と、該基体２の片面に形成されているインキ受理
層３とかなる。第２図に示される感熱転写プリン
ター用の光透過性の記録用のシート４は、透明性
を有するプラスチツクフイルムによる基体５と、
該基体５の表，裏の両面に形成されているインキ
受理層６及び７とからなる。第３図に示される感
熱転写プリンター用の光透過性の記録用シート８
は、透明性を有するプラスチツクフイルムによる
基体９と、該基体９の片面にプライマー層１０を
介して形成されているインキ受理層１１とからな
る。なお、第３図に示されるワツクス系バインダー
を主成分とするインキリボンを利用する感熱転写
プリンター用の光透過性の記録用シート８におけ
るプライマー層１０は、基体９とインキ受理層１
１との間の接着を強化するものであり、公知のプ
ライマー用塗料を適用することによつて形成され
る。例えば、基体９が熱可塑性ポリエステルフイル
ムからなる場合には、アクリル系樹脂，ポリエス
テル系樹脂，ポリ酢酸ビニル系樹脂，塩化ビニ
ル・酢酸ビニル樹脂，ポリオールとジイソシアネ
ート，ポリオールとメラミン，エポキシ樹脂とジ
イソシアネー等によるプライマー用塗料を利用す
ることにより、基体９とインキ受理層１１との間
に特に良好な接着強度が得られるようになる。また、本考案の感熱転写プリンター用の光透過
性の記録用シートにおいては、該シートに帯電防
止性能を付与することにより、塵埃付着防止性や
フイーデイング特性を具備させ得る。帯電防止性能の付与は、例えば、アニオン系，
カチオン系，非イオン系，さらには両性の界面活
性剤等による通常の帯電防止剤が混合されている
プラスチツクフイルムを基体として利用したり、
あるいは、インキ受理層形成用のコーテイング組
成物中に前述の帯電防止剤を添加したり、さらに
は、インキ受理層の表面に帯電防止剤を塗布すう
等の手段によつて行なわれる。なお、インキ受理層中に含有されている無機質
微粉末が二酸化スズの場合には、インキ受理層自
体が導電性を有するようになるために、前述の帯
電防止性を付与する特別の工程を付されなくと
も、塵埃付着防止性やフイーデイング特性におい
て優れた作用を奏する光透過性シートが得られ
る。「実施例」以下、本考案の感熱転写プリンター用の光透過
性の記録用シートの具体的な構成を、製造実施例
に以つて説明し、得られた記録用シートの光透過
率と、ワツクス系バインダーを主成分とするイン
キリボンに対する印字特性とを説明する。実施例１〜３厚さ100μの熱可塑性ポリエステルフイルム
［東レ(株)：ルミラーＴタイプ］による基体の片側
表面に、以下に記載する組成のコーテイング用組
成物〜からなるコーテイング剤を、グラビア
塗工方式にて塗工量0.5ｇ（固形成分）／m²の割
合に塗布してインキ受理層を形成した。続いて、得られたシートの縁辺付近に、黒色系
塗料による５mm×５mmの塗工層を形成することに
よつて、透過読み取り方式にてシートの有，無を
検出するための検知マークーを付し、本考案の実
施例品である３種類のワツクス系バインダーを主
成分とするインキリボンを利用する感熱転写プリ
ンターに供される光透過性の記録用シート［Ａ］
〜［Ｃ］を得た。コーテイング用組成物 (1) γ・Al₂O₃（デグサ製） …10重量部 (2) 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂（UCC製） …８重量部 (3) 熱可塑性ポリエステル樹脂［バイロン200：東洋紡績(株)製］ …８重量部 (4) キシレンジイソシアネート …６重量部 (5) トルエン …70重量部 (6) MEK …60重量部コーテイング用組成物 (1) マイクロシリカ …10重量部 (2) ポリアミド樹脂 …18重量部 (3) トルエン …22重量部 (4) ｎ・プロピルアルコール …45重量部 (5) 水 …５重量部コーテイング用組成物 (1) SnO₂微粉末 …16重量部 (2) 熱可塑性ポリエステル樹脂 …８重量部 (3) 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂
…８重量部 (4) トルエン …90重量部 (5) MEK …80重量部 (6) キシレンジイソシアネート …５重量部なお、コーテイング用組成物及びは、イソ
シアネート成分を除いた樹脂成分を溶剤に溶解し
た後、これに無機質微粉末成分を添加し、サンド
ミルで２時間混練し、さらに、コーテイング剤の
塗工工程の直前にイソシアネート成分を添加する
ことによつて調製した。また、コーテイング用組成物は、樹脂成分を
溶剤に溶解した後、これに無機質微粉末成分を添
加し、サンドミルで２時間混練することによつて
調製した。また、前述の感熱転写プリンター用の光透過性
の記録用シート［Ａ］〜［Ｃ］にけるインキ受理
層の厚さは、いずれも略1μである。実施例で得られた各感熱転写プリンター用の光
透過性の記録用シート［Ａ］〜［Ｃ］のワツクス
系バインダーを主成分とするインキリボンを利用
する熱転写印字適性を、東芝(株)製の感熱プリンタ
ーTN−5000によつて判定し、鮮明な印字が得ら
れたものを○、鮮明な印字が得られなかつたもの
を×で、第１表中にて表示する。さらに、各ワツクス系バインダーを主成分とす
るインキリボンを利用する感熱転写プリンター用
に供される光透過製の記録用シート［Ａ］〜
［Ｃ］の可視光域400〜700nmの光透過率を、島津
(株)製自記分光度［RC−330（積分球使用）を利用
して測定した。これらの結果を第１表に併記する。

【表】実施例４下記に表示する組成のコーテイング用組成物
によるコーテイング剤を、厚さ100μの熱可塑性
ポリエステルフイルム［東レ(株)：ルミラーＴタイ
プ］からなる基体の片側表面に、グラビア塗工方
式によつて0.5ｇ（固形成分）／m²の割合の塗工
量で塗布した。続いて、得られたシートの縁辺付近に、黒色系
印刷用インキを利用して「オモテ」の文字を印刷
し、シートの表，裏を透過読み取り方式にて判定
するための検知マークを付すことにより、本考案
の実施例品であるワツクス系バインダーを主成分
とするインキリボンを利用する感熱転写プリンタ
ーに供される光透過性の記録用シートを得た。この感熱転写プリンター用の光透過性の記録用
シートに対して、前記実施例１〜３による感熱転
写プリンター用の光透過性の記録用シートの場合
と同様に、ワツクス系バインダーを主成分とする
インキリボンを利用する感熱転写記録による印字
適性を判定したところ、良好な印字適性が得られ
た。また、光透過性も高く、しかも、フイーデイン
グ（feeding）性においても優れた性能を有して
いた。コーテイング用組成物 (1) マイクロシリカ …10重量部 (2) ポリアミド樹脂 …18重量部 (3) トルエン …22重量部 (4) ｎ・プロピルアルコール …45重量部 (5) 水 …５重量部 (6) カチオン系界面活性剤 …２重量部（エレクノンOR−5802−Ａ：ニユーフアインケミカル社製）実施例５前述の実施例１で得られたワツクス系バインダ
ーを主成分とするインキリボンを利用する感熱転
写プリンターに供される光透過性の記録用シート
［Ａ］のインキ受理層の表面に、カチオン系界面
活性剤（エレクノンOR−5802−Ａ）の200倍エ
タノール溶液をグラビアコート方式で塗布し、本
考案の実施例である光透過性の記録用シートを得
た。この光透過性の記録用シートに対して、前記実
施例１〜４による光透過性の記録用シートの場合
と同様に、ワツクス系バインダーを主成分とする
インキリボンを利用する感熱転写による印字適性
を判定したところ、良好な印字適性が得られた。また、光透過性も高く、しかも、帯電防止性に
ついても、前記実施例４による光透過性のシート
の場合よりも更に優れていた。「発明の作用，効果」本考案の感熱転写プリンター用の光透過性の記
録用シートは、ワツクス系バインダーを主成分と
するインキリボンを利用する感熱転写プリンター
に供されるものであつて、該記録用シートにおけ
る基体として透明性を有する厚さ25〜250μのプ
ラスチツクフイルムが利用されているため、該基
体により、比較的多数回に亙つて繰り返し利用さ
れ、かつ、長期間に亙つて保存されるに必要とさ
れる十分な機械的諸強度が具備される。さらに、本考案の感熱転写プリンター用の光透
過性の記録用シートは、前述の基体の少なくとも
片面に形成されているインキ受理層が、飽和ポリ
エステル樹脂，酢酸ビニル樹脂，ポリアミド樹
脂，塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂，ポリビ
ニルブチラール樹脂，ポリ塩化ビニリデン樹脂及
びアクリロニトリル・ブタジエン共重合樹脂の中
から選択される透明な皮膜形成能を有する樹脂
100重量部に対して平均粒径1μ以下のシリカ，酸
化アルミニウム，炭酸マグネシウム及び二酸化ス
ズの中から選択される無機質微粉末25〜250重量
部を含有するコーテイング用組成物によつて形成
されているので、インキ受理層におけるバインダ
ー用樹脂とワツクス系バインダーを主成分とする
インキによる感熱転写用リボンとの間の親和性が
良好であり、かつインキ受理層中に含有されてい
る無機質微粉末が吸油性能において優れた作用を
奏することから、ワツクス系バインダーを主成分
とするインキによる感熱転写用リボンに対する転
写性能に優れた作用が奏される。したがつて、本考案の感熱転写プリンターに供
される光透過性の記録用シートにおいては、感熱
記録時の転写性能が良好で、かつ、解像度の高い
記録が得られる。さらに、本考案のワツクス系バインダーを主成
分とするインキリボンを利用する感熱転写プリン
ターに供される光透過性の記録用シートは、基体
が透明性を有するプラスチツクフイルムで形成さ
れており、また、該基体に対して形成されている
インキ受理層が、飽和ポリエステル，酢酸ビニル
樹脂，ポリアミド樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合樹脂，ポリビニルブチラール樹脂，ポリ塩
化ビニリデン樹脂及びアクリロニトリル・ブタジ
エン共重合樹脂の中から選択される透明な皮膜形
成能を有する樹脂100重量部に対して平均粒径1μ
以下のシリカ，酸化アルミニウム，炭酸マグネシ
ウム及び二酸化スズの中から選択される無機質微
粉末25〜250重量部を含有するコーテイング用組
成物による厚さ0.2〜2μの塗膜として形成されて
いるので、インキ受理層の存在が基体の透明性に
大きく影響を及ぼすようなことがなく、通常、80
％以上の可視光透過率が維持される。したがつて、本考案の感熱転写プリンター用の
光透過性の記録用シートには、オーバーヘツドプ
ロジエクターでの読み取りに使用することのでき
る透明性が具備されており、比較的多数回に亙つ
て繰り返し利用され、かつ、長時間に亙つて保存
されることの多いオーバーヘツドプロジエクター
での読み取りに利用される記録用シートとしての
用途において、極めて優れた効果が奏される。さらに、本考案の感熱転写プリンター用の光透
過性の記録用シートは、透明性を有するプラスチ
ツクフイルムによる基体と、該基体の少なくとも
片面に形成されているインキ受理層とを具備して
おり、しかも、該記録用シートの縁辺部付近に
は、反射読み取り方式あるいは透過読み取り方式
による検知マークが付されていることから、該記
録用シートの有，無の検出やプリンター内での記
録用シートの位置決めの際の検出等がスムーズに
なり、その取り扱い性において優れた作用が奏さ
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は、本考案の感熱転写プリンタ
ー用の光透過性の記録用シートのそれぞれ異なる
実施例品を模型的に示す拡大断面図である。１……感熱転写プリンター用の光透過性の記録
用シート、２……透明性を有するプラスチツクフ
イルムからなる基体、３……インキ受理層。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 透明性を有する厚さ25〜250μのプラスチツ
クフイルムによる基体と、該基体の少なくとも
片面に形成されているインキ受理層とを具備す
るワツクス系バインダーを主成分とするインキ
リボンを利用する感熱転写プリンター用の光透
過性の記録用シートにおいて、インキ受理層
が、飽和ポリエステル樹脂，酢酸ビニル樹脂，
ポリアミド樹脂，塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合樹脂，ポリビニルブチラール樹脂，ポリ塩化
ビニリデン樹脂及びアクリロニトリル・ブタジ
エン共重合樹脂の中から選択される透明な皮膜
形成能を有する樹脂100重量部に対して平均粒
径1μ以下のシリカ，酸化アルミニウム，炭酸
マグネシウム及び二酸化スズの中から選択され
る無機質微粉末25〜250重量部を含有するコー
テイング用組成物によつて形成されている厚さ
0.2〜2μの塗膜からなり、しかも、該シートの
縁辺付近には、反射読み取り方式あるいは透過
読み取り方式による検知用マークが付されてい
ることを特徴とする感熱転写プリンター用の光
透過性の記録用シート。 (2) インキ受理層の表面が帯電防止剤の塗工処理
に付されている実用新案登録請求の範囲第１項
記載の感熱転写プリンター用の光透過性の記録
用シート。 (3) インキ受理層中に帯電防止剤が含有されてい
る実用新案登録請求の範囲第１項記載の感熱転
写プリンター用の光透過性の記録用シート。 (4) 透明性を有するプラスチツクフイルムによる
基体が帯電防止剤を含有する実用新案登録請求
の範囲第１項記載の感熱転写プリンター用の光
透過性の記録用シート。