JPH053644U - 円筒ころ軸受用合成樹脂製保持器 - Google Patents

円筒ころ軸受用合成樹脂製保持器

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JPH053644U
JPH053644U JP5174691U JP5174691U JPH053644U JP H053644 U JPH053644 U JP H053644U JP 5174691 U JP5174691 U JP 5174691U JP 5174691 U JP5174691 U JP 5174691U JP H053644 U JPH053644 U JP H053644U
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Japan
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cylindrical roller
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synthetic resin
outer diameter
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久雄 船越
克哉 石橋
徹 鎌野
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒ころ軸受用合成樹脂製保持器において、
円筒ころに対するエッジの接触をなくして、潤滑を良好
にするとともに、温度上昇時の円筒ころの回転不良の発
生を防止する。 【構成】 環状の本体1の周方向等間隔位置に円筒ころ
3が内径側もしくは外径側から嵌め込まれるポケット2
が形成されている合成樹脂製保持器において、ポケット
2の内径側と外径側とにそれぞれ円筒ころ3と線接触す
る案内面2a,2cが形成され、内径側の案内面2aと
ポケット中心Poに位置する円筒ころ3との間の隙間α
1が、外径側の隙間α2より大きく設定されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、円筒ころ軸受に組み込まれる合成樹脂製保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】
円筒ころ軸受用の合成樹脂製保持器は、図2および図3に示すように、合成樹 脂で一体成形される環状の本体21の周方向等間隔位置に多数のポケット22を 形成したものである。ポケット22は、本体21の軸方向中央部に設けられ、円 筒ころ23が外径側もしくは内径側から嵌め込まれるようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、従来のこの種の保持器では、ポケット22内側の円筒ころ23用案 内面22aが、円筒ころ23の外径とほぼ同一の円弧面に形成されているのが普 通である。そのため、円筒ころ23の回転中、ポケット22の外径側もしくは内 径側で、案内面22aの端のエッジが円筒ころ23の外周面に接触し、円筒ころ 23の外周面に付着する潤滑剤を掻き取り、潤滑不良を引き起こす。
【0004】 また、従来のこの種の保持器では、ポケット22の案内面22aと円筒ころ2 3との隙間が内径側と外径側とで同一になっている(β1=β2)。そのため、回 転により軸受全体の温度が上昇し、これに伴い、保持器の径が熱膨張により大き くなると、ポケット22の内径側では案内面22aと円筒ころ23との隙間β1 が極めて小さくなり、エッジの接触による潤滑剤の掻き取りが一層生じやすくな るほか、円筒ころ23の回転が阻害され、円筒ころ23の回転不良が生じること がある。
【0005】 このような不都合を防止するために、ポケット22の案内面22aを後退させ て、案内面22aと円筒ころ23との隙間を大きくすることが考えられるが、そ の場合は、円筒ころ23に対して保持器全体が遊動しやすくなり、この遊動が振 動や騒音の発生源となるから、好ましくない。
【0006】 本考案は、かかる問題点に対処したものであって、円筒ころに対するエッジの 接触をなくして、潤滑を良好にするとともに、温度上昇時の円筒ころの回転不良 の発生を防止することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の課題を達成するために、環状の本体の周方向等間隔位置に円 筒ころが外径側もしくは内径側から嵌め込まれるポケットが形成されている合成 樹脂製保持器において、ポケットの内径側と外径側とにそれぞれ円筒ころと線接 触する案内面が形成され、内径側の案内面とポケット中心に位置する円筒ころと の間の隙間が外径側の隙間より大きく設定されている構成とした。
【0008】
【作用】
上記構成において、円筒ころの外周面は、ポケットの案内面に線接触し、案内 面の端のエッジには接触しない。また、温度上昇により保持器全体の径が大径と なった場合、それまで狭かった外径側の案内面の隙間が広がり、それまで広かっ た内径側の隙間が狭まるから、外径側の隙間と内径側の隙間は同程度の広さにな り、内径側で円筒ころの回転が阻害されることがない。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の詳細を図1に示す一実施例に基づいて説明する。図1は、本考 案の一実施例に係る合成樹脂製保持器の一部を示す断面図である。
【0010】 この実施例の保持器が、合成樹脂で一体成形される環状の本体1の周方向等間 隔位置に多数のポケット2を形成したものであり、ポケット2が、本体1の軸方 向中央部に設けられ、円筒ころ3が外径側もしくは内径側から嵌め込まれるよう になっている点は、従来の保持器と同じである。
【0011】 この実施例の保持器は、ポケット2の内側面である案内面に特徴がある。すな わち、ポケット2の内側面は、内径側から外径側にかけて3段の平面2a,2b ,2cで構成され、内径側の平面2aと外径側の平面2cとが、それぞれ円筒こ ろ3の外周面に線接触しうる案内面となっている。各案内面2a,2cは、円筒 ころ3との線接触個所を中心にその接線方向に広がっている。
【0012】 また、各案内面2a,2cと、ポケット中心Poに位置する円筒ころ3との間 には、隙間α1,α2が形成されるが、内径側の案内面2aとの隙間α1は、外径 側の案内面2cとの隙間α2より所要の差分だけ大きく設定されている(α1>α 2 )。この両隙間α1,α2の間の差分は、熱膨張により生じる保持器全体の径の 増大量に対応して決められる。図中、Lは、保持器の中心を通る半径方向線であ る。
【0013】 上記構成において、回転中、円筒ころ3の外周面は、ポケット2の各案内面2 a,2cの中間部分に線接触する。各案内面2a,2cは、円筒ころ3との線接 触個所を中心にその接線方向に広がっているから、その端のエッジは円筒ころ3 の外周面に接触しない。したがって、潤滑剤の掻き取りは生じない。
【0014】 また、温度上昇により保持器全体の径が大径となった場合、それまで狭かった 外径側の案内面2cと円筒ころ3との隙間α2が広がり、それまで広かった内径 側の案内面2aとの隙間α1が狭まるから、外径側の隙間α2と内径側の隙間α1 は同程度の広さになり、内径側で円筒ころ3の回転が阻害されることがない。
【0015】 なお、上記の実施例では、ポケット2の内径側の案内面2aと外径側の案内面 2cとをともに平面で構成したが、各案内面2a,2cは円筒ころ3の外周面と 線接触しうるものであればよく、円筒ころ3の外周面より大幅に曲率が大きい曲 面で構成することもできる。
【0016】
【考案の効果】 以上述べたように、本考案によれば、円筒ころはポケットの案内面と線接触し 、案内面の端のエッジとは接触しないから、潤滑剤の掻き取りが発生せず、潤滑 が良好に維持される。
【0017】 また、熱膨張により保持器全体の径が大径となっても、内径側の案内面と円筒 ころとの隙間が狭くなり過ぎることがないから、円筒ころの回転が阻害されず、 温度上昇時の回転不良が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る合成樹脂製保持器の一
部を示す断面図。
【図2】従来の合成樹脂製保持器の軸方向に沿って切断
した断面図。
【図3】上記従来例の軸直交方向に沿って切断した断面
図。
【符号の説明】
1 本体 2 ポケット 2a 内径側の案内面 2c 外径側の案内面 3 円筒ころ α1 内径側の隙間 α2 外径側の隙間

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 環状の本体の周方向等間隔位置に、円筒
    ころが外径側もしくは内径側から嵌め込まれるポケット
    が形成されている合成樹脂製保持器において、 ポケットの内径側と外径側とに、それぞれ円筒ころと線
    接触する案内面が形成され、 内径側の案内面とポケット中心に位置する円筒ころとの
    間の隙間が、外径側の隙間より大きく設定されている、
    ことを特徴とする円筒ころ軸受用合成樹脂製保持器。
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