JPH0619176B2 - ４点接触球軸受の合成樹脂製保持器 - Google Patents

４点接触球軸受の合成樹脂製保持器

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JPH0619176B2
JPH0619176B2 JP59205717A JP20571784A JPH0619176B2 JP H0619176 B2 JPH0619176 B2 JP H0619176B2 JP 59205717 A JP59205717 A JP 59205717A JP 20571784 A JP20571784 A JP 20571784A JP H0619176 B2 JPH0619176 B2 JP H0619176B2
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Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、２つの側輪とこれらの側輪を接続するウェブ
とを有して玉を収容するポケットを形成し、ウェブは玉
を保持する突部を備えている４点接触玉軸受の合成樹脂
製保持器に関する。
（従来技術とその問題点） かかる保持器は例えば米国特許第3027206 号明細書で知
られている。この周知の保持器の場合、玉は軸受の組立
前に保持器ポケットに入れられ、その後に玉を保持する
ための突起が屈曲によって形成される。この保持器はそ
の製作に非常に経費がかかるという欠点を有している。
さらに、玉が内外輪と４点にて接触するいわゆる４点接
触玉軸受においては一般に、保持器を深溝型外輪の孔に
はめ込み、玉を半径方向内側から保持器ポケットにはめ
込むことが知られている。この周知の保持器は、玉に対
して保持突起の寸法が小さ過ぎる場合に玉を保持器ポケ
ットにはめ込むために非常に大きな押し込み力が必要で
あり、突起が容易に破損してしまうという欠点を有して
いる。これに対し、保持突起の寸法が大き過ぎる場合に
は、玉の挿入は容易にできるが、これは軸受の玉の数を
減らすことによってしか実現できず、また玉の案内が非
常に不正確になってしまう。
（発明の目的） 本発明の目的は、２つの側輪とこれらの側輪を接続する
ウェブとを有して半径方向から挿入される玉を収容する
ポケットを形成し、ウェブは玉を保持するために周方向
にて対向する位置にポケット内方に突部を備えている４
点接触玉軸受の合成樹脂製保持器を、良好な保持器案内
特性を有し保持器ポケットへの玉の挿入のための押し込
み力が小さくてすむように弾性をもたせ、かつ円周方向
で大きな荷重が受けられるように形成することにある。
（発明の構成および効果） 本発明によればこの目的は、冒頭に述べた形式の保持器
において、側輪は、薄肉で軸受半径方向の高さがポケッ
ト中心付近の円周方向位置で小さくそしてウェブ付近の
円周方向位置で大きくなるように円周方向に波状に周面
が形成され、両側輪の間に側輪の肉厚に比し円周方向に
厚く形成された複数のウェブが円周方向の所定間隔位置
に軸方向に延びて配置され、このウェブは軸受軸線方向
において保持器のほぼ半分の幅となっていることによっ
て達成される。この形状によって、大きな荷重が受けら
れ、しかも弾性的な保持器が得られる。
また、本発明では、保持器ポケットの壁面は、ピッチ円
の近傍の半径方向範囲が、軸受中心に向くポケット中心
線に対して平行でこの中心線からずれた位置の中心線に
曲率中心をもった４つの円筒面によって形成され、その
円筒面の曲率半径は玉の半径より大きく設定されてい
る。このことによって玉と保持器ポケットの壁面との摩
擦が非常に小さくなる。さらに玉と保持器との間に潤滑
剤を収容するための自由空間が大きく確保できる。
本発明の発展形態においては、保持器ポケットの外周面
に半径方向外方に向けて円筒状に段を設ければそのシー
ル性を良好にすることができる。
保持器の半径方向の案内は、保持器ポケットの２つの相
対する円筒面が円錐面に移行することによって達成され
る。該円錐面は、ピッチ円の上側およびないし下側にお
いてウェブから半径方向に突出して形成されるウェブ突
部に設けられる。かく形成される円筒面によって、摩耗
による玉と保持器との間の半径方向間隙は僅かしか増え
ない。
（実施例） 以下図面に示す実施例に基づいて本発明を詳細に説明す
る。
第１図〜第４図に示した４点接触玉軸受の合成樹脂製保
持器は、複数のウェブ２と該ウェブ２によって互いに接
続されている２個の側輪１から構成されている。側輪１
は非常に薄くかつ円筒方向に波状を成して作られ、ウェ
ブ２と共に玉4（一点鎖線で図示）を収容する保持ポケ
ット３を形成している。上記波状は、側輪１の軸受半径
方向高さが、軸受円周方向においてポケット中心付近で
小さく、ウェブ付近で大きくなるように形成されてい
る。このように形成される側輪１を備える保持器は上記
側輪１の高さの小さい部分にて大きな弾性をもつように
なるので、保持ポケット３への玉４のはめ込み圧力が小
さくとも、玉４は保持器によって確実に案内される。ま
た、軸受回転中に保持器に作用する円周方向の力は、上
記側輪１の高さの大きい部分で受けるようになる。保持
ポケット３の内壁面はピッチ円の近傍範囲において、軸
受半径方向に延びる４つの円筒面５，５，６，６によっ
て形成されている。これらの円筒面５，５，６，６は軸
受中心に向くポケット中心線７に対して平行に形成され
かつこの中心線７からずれてそれぞれ位置する中心線８
を中心に描かれている。これらの各中心線８は保持ポケ
ット３の中心線７を通って直交している二つの軸心9, 1
0 上に位置している。円筒面5, 6の半径は、玉４がポケ
ット内壁に４点だけで接触するようにするために、玉４
の半径より大きく設定されている。保持ポケット３には
保持器の外周面11に向けて円筒状突起12が設けられてい
る。保持ポケット３のウェブ２に形成された円筒面６は
ピッチ円の下側で収斂する円錐面13に移行している。こ
の円錐面13はウェブ２の保持器内面側に自由に突出して
いるウェブ突部14に形成されている。上記円錐面13は玉
４を保持器で半径方向に案内する。ウェブ２は軸受軸線
方向で保持器のほぼ半分の幅となっている。
ウェブ２は円周方向に非常に厚く形成されているので、
玉４の色々な転がり状態において、軸受に生ずる大きな
荷重はこの範囲で丈夫なウェブ２によって受けられる。
上述の実施例は本発明の保持器の一例に過ぎない。本発
明の範囲内において容易にその構造を変更できる。すな
わち本発明に基づく保持器は、分割型の内輪をもった４
点接触玉軸受だけでなく、分割型の内輪をもった深溝玉
軸受並びに単列アンギュラ玉軸受にも使用できる。さら
に保持器に図示例のごとく設けられた、玉を案内するた
めの円錐面13をもち内周面側に突出したウェブ突部14
を、保持器の外周面11ないし外周面ならびに保持器の内
周面側に設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
第１図は４点接触玉軸受用の本発明に基づく保持器の軸
受軸線に平行な面での断面図、第２図は第１図のＡ方向
から見た部分拡大詳細図、第３図は第１図に示された保
持器の一部についての部分破断側面図、第４図は第３図
のＢ方向から見た部分拡大詳細図である。 １……側輪 ２……ウェブ ３……保持ポケット ４……玉 5, 6……円筒面 ７……ポケット中心線 ８……円筒面5, 6の中心線 11……保持器の外周面 12……円筒状突起 13……円錐面 14……ウェブの突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライネル シユルガー ドイツ連邦共和国、8722 シユバンフエル ト、アンスバツハリング12 (56)参考文献 実開 昭58−94920（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭39−2205（ＪＰ，Ｙ１)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】２つの側輪とこれらの側輪を接続するウェ
    ブとを有して半径方向から挿入される玉を収容するポケ
    ットを形成し、ウェブは玉を保持するために周方向にて
    対向する位置にポケット内方に向けて突部を備えている
    ４点接触玉軸受の合成樹脂製保持器において、 側輪１は、薄肉で軸受半径方向の高さがポケット中心付
    近の円周方向位置で小さくそしてウェブ付近の円周方向
    位置で大きくなるように円周方向に波状に周面が形成さ
    れ、両側輪1, 1の間に該側輪１の肉厚に比して厚く形成
    された複数のウェブ２が円周方向の所定間隔位置に軸方
    向に延びて配置され、このウェブ２は軸受軸線方向にて
    保持器のほぼ半分の幅となって延びており、 保持器ポケット３の壁面は、ピッチ円の近傍の半径方向
    範囲が、軸受中心に向くポケット中心線７に対して平行
    でこの中心線７からずれた位置の中心線８に曲率中心を
    もった４つの円筒面5, 5, 6, 6によって形成されている
    ことを特徴とする４点接触玉軸受の合成樹脂製保持器。
  2. 【請求項２】円筒面5, 6の曲率半径は、玉４の半径より
    大きいことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項に記載
    の４点接触玉軸受の合成樹脂製保持器。
  3. 【請求項３】保持器ポケット３は、保持器の外周面に半
    径方向外方に向けて円筒状段部12を有していることを特
    徴とする特許請求の範囲第(1)項または第(2)項に記載の
    ４点接触玉軸受の合成樹脂製保持器。
  4. 【請求項４】保持器ポケット３の相対する２つの円筒面
    ６は、ピッチ円の上側およびないし下側において、収斂
    する円錐面13に移行して形成されていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第(1)項ないし第(3)項のいずれか１つ
    に記載の４点接触玉軸受の合成樹脂製保持器。
  5. 【請求項５】円錐面13は、ウェブ２から半径方向に突き
    出したウェブ突部14に形成されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第(4)項に記載の４点接触玉軸受の合成
    樹脂製保持器。
JP59205717A 1983-10-08 1984-10-02 ４点接触球軸受の合成樹脂製保持器 Expired - Lifetime JPH0619176B2 (ja)

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DE8329136 1983-10-08

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JPS6098219A JPS6098219A (ja) 1985-06-01
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