JPH0536108Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） この考案は二つ割りに分割容易に形成した上結
合時緩みを防止できる溶接止めを設けてなる割り
型スプロケツトに関するものである。

（従来の技術） 従来、チエーンコンベヤ等において摩耗等によ
つてスプロケツトの取替、補修作業を行う際、そ
の取付軸を含む部分組立状態のままで分解する他
ないため特に大型のチエーンコンベヤでは著しく
多くの工数を要し作業上の問題点となつていた。

（考案の解決しようとする問題点） この考案は上述の事情を解決するためスプロケ
ツトを二つ割りに形成し結合するとき結合ボルト
の緩みを予防できる手段を有する割り型スプロケ
ツトを得ようとするものである。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） この考案は上述の目的を達成するため、外周に
スプロケツト歯が形成されるリム部の中心部に、
取付軸に対するボス部が形成され、そのボス部の
中心を通つて二分割される一対の分割スプロケツ
トからなる割り型スプロケツトにおいて、前記一
対の分割スプロケツトの相互のボス部には、これ
らボス部をボルトで結合するボルト結合部を設け
るとともに、前記一対の分割スプロケツトのリム
部には、これら分割スプロケツトの分割面で分割
される突起部をそれぞれ突設し、これら両突起部
の突出端部を溶接部としてこれら両突起部を溶接
止めしたことを特徴とする。

（作用） この考案の作用を実施例の図面を参照して説明
する。

第１図はこの考案の割り型スプロケツト１を示
しリム部１０の両側面に突設され分割面４におい
て二つ割りされる突起部１１の合わせ目１２の上
に溶接止め１３を被覆して形成し結合ボルト６の
緩み止めの作用を分担させる。従つて、スプロケ
ツトの交換、補修等の必要を生じた場合、特に大
型化したチエーンコンベヤ等においては取付軸を
含む部分組立状態のまま取外し分解をする他ない
ため手間が著しく掛かる問題点を割り型スプロケ
ツトにして分割容易に形成しスプロケツトのみの
取替作業に改善することができる。即ち、先ず上
述の溶接止め１３を施工された突起部１１をグラ
インダーによつて研削し突起部の合わせ目が完全
に現れるまで除去した上、ボス部を締め付けてい
る結合ボルトを緩めてスプロケツトを分割し取付
軸から取外すことができる。

従つて、スプロケツトの取替、補修に要する工
数を著しく節減できる作用効果が大である上、結
合ボルトの緩み止めとなる溶接止めによるスプロ
ケツト使用時の利点もある。

（実施例） この考案の実施例を以下図面に基づいて説明す
る。

第１図、第２図はこの考案の割り型スプロケツ
トの実施例として外径428粍、歯数12枚、ローラ
ーＲの直径44.5粍のコンベヤチエーンRF214−Ｒ
用スプロケツトを割り型に形成してなるものであ
る。

なお、取付軸孔２は直径90粍、キー溝３を削設
しスプロケツト１をキー止めとしキー溝３をを含
む一側と、含まない他側にスプロケツトの歯底直
径に沿つて分割面４を設け二つ割りに形成され
る。スプロケツト１の取付軸を嵌合するボス部５
にはスプロケツトの回転面中心yyの両側におい
て分割面４に直交する軸心を有する結合ボルト６
をボス部５の一側に座ぐり部７を設けて他側に設
けためねじ孔８に螺着して割り型スプロケツト１
を結合する。また、スプロケツトの歯底９に近接
するリム部１０の両側面に突設した四角形の突起
部１１をスプロケツトの分割面４において二つ割
りされるよう形成し、その合わせ目１２を外側か
ら被覆できる溶接止め１３を設けてなる緩み止め
とする。なお、溶接止め１３は割り型スプロケツ
ト１を取付調整した後実施され、分割時にはグラ
イダーによつて容易に研削、除去し簡単にスプロ
ケツトを分割できる。また、再び取付ける時は再
び溶接止めを施して使用するため突起部１１の高
さを数回の研削、除去作業の繰り返しに耐えられ
るよう形成するものとする。

〔考案の効果〕

この考案は上記の構成を有するので下記の利点
がある。

(1) スプロケツトの取替、補修を要する場合、取
付軸を含む部分組立状態で分解取外しを行う必
要がなく直ちにスプロケツトの分割を現地作業
で容易に実施できるので従来著しく多くの工数
を要していた作業を簡略化し工数節減を計り得
ること。

(2) 従つてスプロケツトの取付時も調整容易に結
合し、さらに、溶接止めを施し緩み止めを形成
できるので故障の要因を排除できること。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の割り型スプロケツトの実施
例の全体組立説明図（正面図）、第２図は第１図
のxx視断面図である。 主要部分の符号の説明、１……割り型スプロケ
ツト、４……分割面、５……ボス部、６……結合
ボルト、１０……リム部、１１……突起部、１２
……合わせ目、１３……溶接止め。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 外周にスプロケツト歯が形成されるリム部の中
   心部に、取付軸に対するボス部が形成され、その
   ボス部の中心を通つて二分割される一対の分割ス
   プロケツトからなる割り型スプロケツトにおい
   て、 前記一対の分割スプロケツトの相互のボス部に
   は、これらボス部をボルトで結合するボルト結合
   部を設けるとともに、 前記一対の分割スプロケツトのリム部には、こ
   れら分割スプロケツトの分割面で分割される突起
   部をそれぞれ突設し、これら両突起部の突出端部
   を溶接部としてこれら両突起部を溶接止めしたこ
   とを特徴とする割り型スプロケツト。