JPH0536044Y2 - - Google Patents

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JPH0536044Y2
JPH0536044Y2 JP15363886U JP15363886U JPH0536044Y2 JP H0536044 Y2 JPH0536044 Y2 JP H0536044Y2 JP 15363886 U JP15363886 U JP 15363886U JP 15363886 U JP15363886 U JP 15363886U JP H0536044 Y2 JPH0536044 Y2 JP H0536044Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は、埋立地等の軟弱地盤に直接基礎工法
により構築する建築物に関するものである。 (従来技術及びその問題点) 通常、埋立地等においては、埋立用の土砂の重
みで粘土層の中の大量の水分が絞り出されること
によつて、いわゆる圧密沈下という地盤沈下現象
が起こる。また、埋立地以外の軟弱地盤において
も、この地盤の上に建築物を建てると、その重量
によつて地盤沈下が生じる。 このような軟弱地盤に建築物を建てるときは、
一般的に、軟弱層よりさらに深い砂質、岩盤等の
支持層まで杭を打ち込む杭基礎工法が採用されて
いる。 しかしながら、この杭基礎工法は、支持層が深
い場合は費用が非常に多くかかる欠点がある。さ
らに、杭基礎工法では、建築物の重量を杭で支え
るため、建築物の周辺の地面が沈下して建物が浮
き上がつてしまつたり、あるいは、地盤沈下に伴
つて支持杭を引き下げる力が働き、建物を地面に
引き込む、いわゆる不等沈下現象を起こすことが
ある。不等沈下が起きると、建物が傾いたり、亀
裂を生ずるなどの危険があり、また建築物の床面
と地面との間に段差を生じたり、上下水道管や電
気ケーブル等の設備が破断されたりするなど、大
きな支障を生ずることになる。 杭基礎を用いずに行なう他の方法として、直接
地面に、あるいは地中に建築物を建てる直接基礎
工法がある。 この直接基礎工法は、建築物の重量が直下の地
面を押圧する方向に作用するため、地上階のみの
建物を建てたときには、建物の重量が圧密沈下を
促進する。一方、地下空間を利用した、主として
地下階のみの建物を建てた場合、その地下階によ
り排除される排土の重量が建物重量より一般的に
重いため、建物底部の地面にかかる重量は相対的
に小さくなり、圧密沈下を抑制する方向に作用す
る。上記いずれの場合も不等沈下の原因となり得
る。 そこで、軟弱地盤に直接基礎工法により建築物
を建てる場合において、不等沈下を解決するため
には、地下階部分と地上階部分との比率を適正に
して、周辺の圧密沈下量と建物部分の圧密沈下量
とに有意差を生じないようにすることが必要であ
る。一般に、地上階数を地下階数の2乃至数倍に
するのが適当である。 しかしながら、このような階層構造の建築物
は、その重心が地面よりかなり上方に位置する場
合が起こり、不安定な構造を有することになる。
従つて、耐震性に問題が生ずる。 (考案の目的) 本考案の目的は、軟弱地盤に直接基礎工法によ
り建築物を建てる場合において、安定した建物構
造を提供することにある。 (考案の構成) 地下階部分と地上階部分とからなる階層構造を
有し、かつ建築物重量と、地下階部分により排除
される排土重量との均衡を保つとともに建築物の
重心を下げる目的をもつて、地下階部分の底部若
しくは下層階に重量物を配置するものである。 (実施例) 建築物重量と排土重量との均衡を保ち、重心を
下げるために、例えば建物の底部のコンクリート
基礎部を厚くすることが考えられる。しかしなが
ら基礎部を厚くすると、排土量がそれだけ増大
し、その分浮力が大きくなる。従つてコンクリー
トの厚さを増した分の相当部分の重量が浮力で相
殺されてしまい、非能率的である。 本考案は、排土量(掘削深さ)をできるだけ変
えずに地上階と地下階との重量バランスをとりつ
つ、建物の重心を極力低い位置に設定するもので
ある。 本実施例では、不要になつた古レールを地下階
の底部に埋め込み、建物全体の安全を図るように
している。以下、図面を参照して実施例を詳細に
説明する。 今、第5図に示したように、埋立地に地下2階
(鉄骨・鉄筋コンクリート構造)−地上4階(鉄骨
構造)の建物1を建てるものとする。GLは地面
のレベルであり、WLは水面(若しくは海面)の
レベルとする。なお図面においてWの数値は各階
の平方メートル当りの重さ(t/m2;tはトン)
を表わし、他の数値は長さ(mm)を表わす。ただ
し、基礎部2の数値は通常の基礎の場合の値を示
してある。 第1図は、本考案の一実施例を示したもので、
建物1の基礎部2に、古レールを適宜の長さに切
断し、コンクリートで角柱状に成形したレールコ
ンクリート3を埋め込んでいる。建物1の基礎部
の寸法は第2図に示したようになつており、その
1区間Aを第3図に示す。基礎部の各区画毎に形
成された凹部に、第4図に示す寸法のレールコン
クリート3を並べて埋め込む。 このように構成された本実施例においては、レ
ールコンクリート3の長さを1.8mとして、その
重量は3.9t/m2となり、この重量が、第5図の通
常の基礎の場合の建物重量10.3t/m2に付加され
て14.2t/m2となる。一方、建物の地下階による
排土重量は、水面WLより上部の比重を1.8、下部
の比重を1.0とすると、 4.5(m)×1.8(t/m3)+4.4(m)×1.0(t/m3
) =12.5t/m2 となる。また、建物1に作用する浮力は4.4t/m2
となる。 以上の数値から、不等沈下に与える影響をまと
めると、第1表のようになる。
【表】 以上のように、レールコンクリートによる付加
荷重を施すことにより、排土重量との差を減少さ
せることができる。 さらに、上記実施例における基礎部分を2倍に
すると、第2表に示すように、排土重量との差は
0.3t/m2となり、不等沈下はほとんど解消でき
る。
【表】 なお、実施例では、地下階部分の底部若しくは
下層階に配置する重量物を古レールとしたが、こ
れは、非常に経済的であるとともに、品質的に均
一なため、施工上あるいは建物のバランスを保つ
ために大変有利であるからである。しかし、本考
案はこれに限定するものではなく、鉄、鉛等の比
重の大きいものであればどのようなものでもよ
い。 (考案の効果) 以上説明したように、本考案によれば、排土量
(掘削深さ)を変えることなく、建築物重量と地
下階部分により排除される排土重量とをバランス
させ、建築物全体としての重心を低くすることが
できるので、不等沈下が防止され、また耐震性が
改善されて安定した建物構造を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例の構成図、第2図
は、同実施例の基礎部平面図、第3図は、第2図
のA部の斜視図、第4図は、レールコンクリート
の断面図、第5図は、建物の階層と地面及び水面
のレベルとの関係を示す図である。 1……建物、2……基礎部、3……レールコン
クリート、GL……地面レベル、WL……水面レ
ベル。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 軟弱地盤に直接基礎工法により構築する建築物
    1であつて、地下階部分と地上階部分とからなる
    階層構造を有し、前記地下階部分の底部に設けた
    基礎部2に重量物3を埋設し、その重量物を含む
    建築物1の全重量から建築物に作用する軟弱地盤
    中の液体による浮力を差し引いたものと、前記地
    下階部分により排除される排土の重量とが近似す
    るように、前記重量物の重量を設定したことを特
    徴とする軟弱地盤に構築する建築物。
JP15363886U 1986-10-08 1986-10-08 Expired - Lifetime JPH0536044Y2 (ja)

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JP4914940B1 (ja) * 2011-02-15 2012-04-11 スターツCam株式会社 中間層免震建物
JP5896351B2 (ja) * 2011-12-20 2016-03-30 株式会社グレイプ 基礎構造及び基礎の構築方法
JP6273771B2 (ja) * 2013-10-29 2018-02-07 Jfeエンジニアリング株式会社 基礎構造

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