JPH053573A - 輝度信号・色信号分離回路 - Google Patents

輝度信号・色信号分離回路

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JPH053573A
JPH053573A JP15324091A JP15324091A JPH053573A JP H053573 A JPH053573 A JP H053573A JP 15324091 A JP15324091 A JP 15324091A JP 15324091 A JP15324091 A JP 15324091A JP H053573 A JPH053573 A JP H053573A
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JP
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signal
luminance
color
circuit
diagonal
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JP15324091A
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English (en)
Inventor
Juichi Hitomi
寿一 人見
Hideyuki Naka
秀之 中
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】輝度信号に斜め成分が含まれている場合でも、
確実に輝度信号と色信号とを分離する。 【構成】1H遅延回路2,3によって、入力された現信
号は1H遅延信号及び2H遅延信号となる。更に、単位
遅延回路21〜26によって、各ラインで3ポイントの信号
が得られ、2次元ロジック回路27には上下左右に連続し
た9ポイントの信号が入力される。2次元ロジック回路
27は9ポイントの信号に対して斜めの相関を求め、これ
により、輝度斜め成分を検出する。2次元ロジック回路
27は、検出結果に基づいて、フィルタ29,30及びDCF
回路28を選択する。フィルタ29,30は輝度の斜め成分を
阻止しており、クロスカラーが低減されて出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラーテレビジョン受像
機等の輝度信号・色信号分離回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の輝度信号・色信号分離回路
を示すブロック図である。入力端子1に導入したコンポ
ジット映像信号は、1H遅延回路2において1H(Hは
水平周期)遅延し、更に、1H遅延回路3において1H
遅延する。こうして、BPF4,5,6には夫々現信号
a、1H遅延信号b及び2H遅延信号cが与えられる。
BPF4,5,6は色副搬送波周波数近傍の周波数帯
(3.58MHz 帯)の信号成分を通過させる。BPF
4、6を通過した信号d,fを夫々増幅器11,12に与
え、BPF5を通過した信号eは反転増幅器7により極
性を反転させる。これらの増幅器11、反転増幅器7及び
増幅器12の出力を中間値検出回路10に与える。
【0003】中間値検出回路10により、増幅器11,12及
び反転増幅器7の出力の中間値を検出する。これらの信
号は、同一水平期間の搬送色信号成分については同一位
相となっている。従って、中間値検出回路10からは、搬
送色信号成分を含んだ中間値信号hが出力されることに
なる。また、中間値検出回路10からは、増幅器11,12及
び反転増幅器7出力のいずれにも輝度信号成分が含まれ
る期間にのみ、輝度信号成分が含まれる中間値信号hが
出力される。
【0004】増幅器11及び反転増幅器7の出力を加算器
8に導入して加算し、増幅器13を介して加算信号gを中
間値検出回路15に出力する。また、反転増幅器7及び増
幅器12の出力は加算器9に導入し、加算器9は増幅器14
を介して加算信号iを中間値検出回路15に出力する。中
間値検出回路15も中間値検出回路10と同一構成であり、
中間値検出回路15は中間値検出回路10からの中間値信号
h及び加算信号g,iの中間値を検出する。増幅器12の
出力と反転増幅器7の出力とは同一水平期間の輝度信号
成分が相互に逆位相であるので、増幅器11,12及び反転
増幅器7出力のいずれにも輝度信号が含まれる期間にお
ける加算信号gには、輝度信号成分が含まれていない。
また、同様に、この期間の加算信号iにも輝度信号成分
が含まれていない。従って、中間値信号hの輝度信号成
分は中間値検出回路15により削除され、中間値検出回路
15から出力端子18に導出される中間値信号jは、輝度信
号成分が含まれない搬送色信号となる。
【0005】加算器16は中間値信号jと1H遅延回路2
の出力とを加算する。両者の搬送色信号の位相は相互に
逆位相であるので、加算器16からの出力信号lには搬送
色信号成分は含まれない。こうして、出力端子17には輝
度信号が導出される。こうして、輝度信号と色信号とを
確実に分離し、垂直方向においても比較的高い解像度の
絵柄を得ることができる。
【0006】更に、図4の回路を水平フィルタと垂直フ
ィルタの動作に分けて説明する。水平フィルタはBPF
4,5,6によって構成しており、入力コンポジット映
像信号は、先ず、この水平フィルタによって水平方向の
色信号成分が抽出される。一方、垂直フィルタとしては
3ラインダイナミックコムフィルタ(以下、DCFとい
う)回路を採用している。DCF回路は、図4では1H
遅延回路2,3及び一点鎖線部分19によって構成してい
る。水平フィルタによって水平方向の色信号成分を抽出
した後、DCF回路によって垂直方向の色信号成分jを
抽出する。次に、こうして得た色信号jを入力コンポジ
ット映像信号から減算することにより輝度信号lを得て
いる。なお、色信号の中心周波数(fsc)は、2次元周
波数表示では下記式(1)によって与えられる。
【0007】
【数1】
【0008】 μ=3.58MHz 、ν=525/4cpH …(1) 但し、μは水平周波数、νは垂直周波数である。
【0009】垂直フィルタとしてDCF回路を採用する
ことにより、垂直方向に色信号が変化するような絵柄の
部分において発生するドット妨害を低減することができ
る。このように、水平2ライン間の相関を利用するくし
形フィルタを使用する場合に比して、垂直非相関部分に
おける輝度信号と色信号の分離(以下、Y/C分離とい
う)精度を向上させることができる。
【0010】しかしながら、輝度信号の斜め成分を判別
することができないことから、斜め成分を多く含む映像
ではY/C分離が確実に行われずクロスカラーを生じて
しまうという問題があった。下記表1及び表2並びに図
5の説明図を参照してこの問題を説明する。表1は2f
scのサンプリング周波数で色信号をサンプリングし、各
サンプリングポイントにおける色信号振幅を正規化して
示したものである。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】表1に示すように、色信号は1H前と1H
後とで位相が反転している。
【0014】いま、演算mid(A,B,C)をA,
B,Cの中間値を求める演算と定義すると、中間値検出
回路10の出力hは下記式(2)によって示すことがで
き、
【0015】
【数2】
【0016】h=mid(d,e′,f) …
(2) 但し、e′はeの反転信号である。中間値検出回路15か
らの色信号jは下記式(3)によって示すことができ
る。
【0017】
【数3】
【0018】 j=mid(h,(d+e′)/2,(e′+f)/2) …(3) この式(3)を上記表1に適用することにより、色信号
が入力された場合の色信号jを求める。信号eは表1の
1H遅延信号を反転させたものであり中間値検出回路10
からは現信号と同一の出力が得られ、更に、中間値検出
回路15からも、現信号と同一の色信号jが得られる。
【0019】一方、入力端子1を介して輝度斜め成分を
有する白黒映像信号を入力するものとする。図5はこの
ような斜め成分を有する画像が表示された画面を示して
おり、黒の部分(斜線部)と白の部分との境界は斜め右
上りの変化線20で区画されている。図6(a)乃至
(f)は夫々この場合における図4中の信号a乃至fを
示す波形図である。また、上記表2は図5の映像信号が
入力された場合の各部の信号d,e,f,h,i,g,
jを2fscのサンプリング周波数でサンプリングし、そ
の振幅を正規化して示したものである。
【0020】図6(a)乃至(c)に示すように、所定
の3ラインの映像信号は変化線20の傾きに応じて、黒レ
ベルから白レベルに変化するタイミングが所定期間だけ
ずれている。これらの信号a,b,cは夫々BPF4,
5,6によって帯域制限されることにより、図6(d)
乃至(f)に示す振幅の信号に変換される。なお、図6
(d)乃至(f)の○印は、上記表2を作成するための
サンプリングポイントを示している。
【0021】これらの信号d,e,fを中間値検出回路
10に入力して上記式(2)に基づく出力hを得る。ま
た、加算器8,9は夫々表2の信号g,iを出力し、中
間値検出回路15は上記式(3)の演算を行って、表2に
示す色信号jを出力する。表2に示すように、中間値検
出回路15からの色信号jには振幅が0でない部分が発生
する。このように、入力された映像信号は白黒であって
本来色成分が含まれていないにも拘らず、輝度信号に斜
め成分が含まれている場合には、出力端子18から色成分
が出力され、クロスカラーが生じてしまう。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来の輝度信号・色信号分離回路においては、斜め成分
が含まれる場合には、不要な色成分が出力されてしま
い、例えば、白黒の斜め縞のネクタイ等の絵柄には色が
加わって表示されてしまうという問題点があった。
【0023】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、斜め成分が含まれている場合でも、確実に
輝度信号と色信号とを分離することができる輝度信号・
色信号分離回路を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係る輝度信号・
色信号分離回路は、入力されたコンポジット映像信号か
ら色信号成分を分離すると共に分離した色信号成分を利
用して輝度信号を得る輝度信号・色信号分離回路におい
て、前記入力コンポジット映像信号を色副搬送波に同期
した所定のサンプリング周波数でサンプリングするサン
プリング手段と、このサンプリング手段による所定サン
プリングポイントのコンポジット映像信号とこの所定サ
ンプリングポイントに対して水平及び垂直に異なる斜め
のサンプリングポイントのコンポジット映像信号との斜
めの相関を検出する斜め相関検出手段と、前記入力され
たコンポジット映像信号から色信号成分を分離するため
の水平フィルタ、垂直フィルタ、右斜めフィルタ及び左
斜めフィルタの少なくとも一つを前記斜めの相関結果に
基づいて選択して出力色信号を得る選択手段とを具備し
たものである。
【0025】
【作用】本発明において、斜め相関検出手段は、所定サ
ンプリングポイントとこの所定サンプリングポイントに
対して斜めのサンプリングポイントのコンポジット映像
信号について斜めの相関演算を行う。これにより、色信
号成分と輝度斜め成分との判別が可能となる。選択手段
は、この斜めの相関結果に基づいて、水平フィルタ、垂
直フィルタ、右斜めフィルタ及び左斜めフィルタの少な
くとも一つを選択する。こうして、選択手段によってク
ロスカラーが低減された出力色信号が得られる。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係る輝度信号・色信号分離
回路の一実施例を示すブロック図である。図1において
図4と同一の構成要素には同一符号を付してある。
【0027】入力端子1にはコンポジット映像信号を入
力する。このコンポジット映像信号をBPF4及び1H
遅延回路2に供給する。1H遅延回路2はコンポジット
映像信号を1H遅延させてBPF5、1H遅延回路3及
び加算器16に与える。1H遅延回路3は1H遅延回路2
からの信号を1H遅延させて、BPF6に与える。BP
F4,5,6はいずれも色副搬送波周波数近傍の周波数
帯(3.58MHz 帯)を通過帯域としており、導入し
たコンポジット映像信号のうち搬送色信号と3.58M
Hz 帯の輝度信号とを通過させる。
【0028】本実施例においては、BPF4の通過信号
d(現信号)を2次元ロジック回路27に与えると共に、
単位遅延回路21,22の直列回路を介して2次元ロジック
回路27に与える。単位遅延回路21,22は入力された信号
を単位時間だけ遅延させて2次元ロジック回路27に与え
る。また、BPF5の通過信号e(1H遅延信号)を2
次元ロジック回路27に与えると共に、単位遅延回路23,
24の直列回路を介して2次元ロジック回路27に与える。
単位遅延回路23,24は、入力された信号を単位時間だけ
遅延させて2次元ロジック回路27に与える。また、同様
に、BPF6の通過信号f(2H遅延信号)を2次元ロ
ジック回路27に与えると共に、単位遅延回路25,26の直
列回路を介して2次元ロジック回路27に与える。単位遅
延回路25,26は入力された信号を単位時間だけ遅延させ
て2次元ロジック回路27に与える。これにより、2次元
ロジック回路27には、同一タイミングで、所定の連続し
た3ラインの、各ラインで連続した3点の映像信号x1
乃至x3、x4乃至x6及びx7乃至x9、すなわち、
画面上で上下左右に隣接した3点ずつの9ポイントの映
像信号が入力されることになる。
【0029】また、これらの9ポイントの映像信号x1
乃至x9はDCF回路28及びフィルタ29,30にも入力さ
れている。右斜めフィルタ及び左斜めフィルタとしての
フィルタ29,30は、夫々例えば、下記式(4),(5)
に示す演算によって、斜めの輝度成分を除去した信号x
o1,xo2をスイッチ31の端子a,cに出力するようにな
っている。また、DCF回路28は図4の一点鎖線にて囲
った部分19と同一構成であり、上記式(2),(3)に
示す演算によって求めた色信号jをスイッチ31の端子b
に出力するようになっている。なお、DCF回路28は、
例えば、信号x2,x5,x8について色信号を分離し
てもよく、また他のタイミングの信号x1,x4,x7
又は信号x3,x6,x9について演算を行ってもよ
い。
【0030】
【数4】
【0031】 xo1=(x1+x5+x9)/3 …(4)
【0032】
【数5】
【0033】 xo2=(x3+x5+x7)/3 …(5) 2次元ロジック回路27は、入力される9ポイントの映像
信号に対して所定の演算を行ってスイッチ31を切換え制
御し、これらのフィルタ29,30及びDCF回路28の出力
を選択的に加算器16に与えるようになっている。
【0034】ところで、従来から、所定のサンプリング
ポイントに対して水平及び垂直のいずれにも隣接する3
ポイント、すなわち、計5ポイントのサンプリングポイ
ントでサンプリングした映像信号について、演算を行っ
て色信号成分を分離するものは存在する。しかしなが
ら、上下左右の5ポイントでは、輝度斜め成分を判定す
ることはできない。図2はこれを説明するための説明図
である。図2(a)は色信号をサンプリングし正規化し
て示したものであり、図2(b)は黒地に白の斜め線を
サンプリングし正規化して示したものである。
【0035】図2(a),(b)に示すように、上下左
右の5ポイント(枠で囲った部分)については、BPF
の出力は色信号も白の斜め線の輝度信号も同一の信号と
なる。したがって、この5ポイントを用いても色信号と
輝度信号とを分離することはできない。この理由から、
本実施例においては、注目するサンプリングポイントに
対して斜めのサンプリングポイントを含む9ポイントの
映像信号について演算を行っている。
【0036】2次元ロジック回路27は9ポイントの映像
信号x1乃至x9から右上り相関及び左上がり相関を求
める斜め相関検出回路を有している。斜め相関検出回路
は、9ポイントの信号x1乃至x9に対して、下記式
(6),(7)の演算を行って、右上り相関DR 及び左
上り相関DL を求めるようになっている。
【0037】
【数6】
【0038】DR =−(x1+x9)/2+x5
…(6)
【0039】
【数7】
【0040】DL =−(x3+x7)/2+x5
…(7) 水平3ラインの色信号成分をサンプリングし正規化して
示した上記表1から明らかなように、色信号においては
斜め成分は全て“1”であるか又は全て“−1”であ
る。すなわち、色信号は右上り相関DR 及び左上り相関
DL が略一致する。これに対し、上記表2から明らかな
ように、斜め成分を有する輝度信号については、斜め線
近傍において、右上り相関と左上り相関との偏差は比較
的大きい。このように、右上り相関と左上り相関との偏
差を求めることにより、輝度斜め成分を判別することが
できる。
【0041】この理由から、2次元ロジック回路27は、
この斜め相関DR ,DL の絶対値の差(|DR |−|D
L |)と所定値kとの比較に基づいて、スイッチ31を制
御するようになっている。すなわち、2次元ロジック回
路27は、(|DR |−|DL|)>kである場合にはフ
ィルタ29を選択させ、(|DR |−|DL |)<−kで
ある場合にはフィルタ30を選択させ、−k≦(|DR |
−|DL |)≦kである場合にはDCF回路28を選択さ
せるようになっている。
【0042】スイッチ31の出力は加算器16に与える。加
算器16は1H遅延回路2の出力からスイッチ31の出力を
減算して輝度信号成分を求めて出力端子17に出力するよ
うになっている。
【0043】次に、このように構成された輝度信号・色
信号分離回路の動作について表3及び表4並びに図3を
参照して説明する。図3は各絵柄の周波数帯域を示すと
共に、フィルタ29,30の特性を示す説明図である。ま
た、表3は色信号が入力された場合の各部の信号を2f
scのサンプリング周波数でサンプリングし正規化して示
したものであり、表4は同様にして斜め成分を有する輝
度信号について示したものである。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】入力端子1を介して入力されるコンポジッ
ト映像信号は1H遅延回路2,3によって遅延され、B
PF4,5,6には夫々現信号a、1H遅延信号b及び
2H遅延信号cが与えられる。BPF4,5,6を通過
した信号d,e,fは、夫々2次元ロジック回路27に与
えると共に、単位遅延回路21,23,25によって1単位時
間遅延させて2次元ロジック回路27に与える。1H遅延
回路2,3によって、連続した3ラインの映像信号を同
時に2次元ロジック回路27に与え、更に、単位遅延回路
21,23,25の出力を単位遅延回路22,24,26によって1
単位時間遅延させて2次元ロジック回路27に与える。単
位遅延回路21乃至26によって、2fscのサンプリング周
波数でサンプリングされた連続した3ポイントの映像信
号が2次元ロジック回路27に与えられることになる。こ
うして、斜め相関検出回路には上下左右に連続した3ポ
イントずつの9ポイントの信号x1乃至x9を入力す
る。
【0047】これらの信号x1乃至x9について斜め相
関検出回路は右上り相関DR 及び左上り相関DL を求め
る。すなわち、上記式(6)の演算を行って右上り相関
DRを求め、上記式(7)の演算を行って左上り相関DL
を求める。更に、これらの右上り相関DR 及び左上り
相関DLの絶対値の差を求めて所定値kと比較する。
【0048】いま、入力端子1に色信号を入力するもの
とする。この場合には、BPF4,5,6の出力は上記
表3に示すように1H前後で位相が反転し、正規化した
振幅の絶対値はいずれも略1である。したがって、これ
らの現信号d、1H遅延信号e及び2H遅延信号fに対
して上記式(6)の演算を行うと、右上り相関DR は表
3に示すように、全タイミングで0となる。また、同様
に、上記式(7)の演算によって求めた左上り相関DL
も全タイミングで0である。したがって、(|DR |−
|DL |)は、表3に示すように、全タイミングで0と
なる。
【0049】この場合には、2次元ロジック回路27はス
イッチ31に端子bを選択させる。これにより、DCF回
路28からの色信号が選択的に出力される。この出力色信
号mは、表3に示すように、色信号が正確に再生されて
いる。加算器16は1H遅延信号から出力色信号mを減算
して輝度信号を求めて出力端子17に出力する。
【0050】一方、上記表4に示すように、入力端子1
に斜め成分を含む輝度信号を入力するものとする。この
輝度信号がBPF4,5,6を通過すると、上記表4に
示す現信号d、1H遅延信号e及び2H遅延信号fが得
られる。これらの信号に対して、上記式(6),(7)
の演算を行って右上り相関DR 及び左上り相関DL を求
め、更に、(|DR |−|DL |)を求める。
【0051】ところで、図3(b)に示す斜め成分を有
していない絵柄の周波数帯域は、図3(b)′に示すよ
うに、(fsc,525/4cpH)を中心とする周波数
帯に略一様に分布する。これに対し、図3(a)に示す
左斜めの線で区画された斜めの輝度成分を有する絵柄の
周波数帯域は、図3(a)′に示すように、斜めの線に
よるステップ状の変化によって右上がり方向に高い周波
数成分が存在する。また、逆に、図3(c)に示す右斜
めの線で区画された絵柄では、図3(c)′に示すよう
に、この右斜めの線によるステップ状の輝度変化によっ
て、左上がり方向に高い周波数成分が存在する。
【0052】いま、図3(a)に示す絵柄の映像信号が
入力された場合には、(|DR |−|DL |)は所定値
kよりも大きくなり、2次元ロジック回路27はスイッチ
31に端子aを選択させる。フィルタ29は上記式(4)の
演算によって、輝度の斜め成分を除去する。すなわち、
フィルタ29は、図3(a)′の特性Aに示すように、
(fsc,525/4chH)近傍を通過帯域とし、図3
(a)′の破線にて示す部分を除去するバンドパスフィ
ルタとして機能する。
【0053】輝度の斜め成分を完全に除去すると、色成
分の一部も除去されてしまうことがある。このため、本
実施例では帯域が広がった輝度部分のみを除去するよう
にしている。こうして、フィルタ29からは表4に示す色
信号が出力される。前述したように、表4の左から3,
4番目のサンプリングポイントにおいては、輝度斜め成
分によるクロスカラーが生じている。しかし、本実施例
では、そのレベルが従来の1/3に減衰している。こう
して、斜め成分を含む輝度信号が入力された場合のクロ
スカラーが低減される。
【0054】また、図3(c)に示す絵柄の映像信号が
入力された場合には、(|DR |−|DL |)は所定値
−kよりも小さくなり、2次元ロジック回路27はスイッ
チ31に端子cを選択させる。フィルタ30は、図3
(c)′の特性Bに示すように、(fsc,525/4c
hH)近傍を通過帯域とし、図3(c)′の破線にて示
す部分を除去するバンドパスフィルタとして機能する。
こうして、この場合でも、輝度斜め成分によるクロスカ
ラーを低減することができる。
【0055】このように、本実施例においては、上下左
右に隣接する9ポイントの映像信号を利用して、右上り
相関DR 及び左上り相関DL を求めて、両者の絶対値の
差から輝度斜め成分を判別して、フィルタ29,30及びD
CF回路28の出力を選択的に出力させている。フィルタ
29,30は色成分を通過させるバンドパスフィルタとして
機能しており、輝度の斜め成分を阻止した出力を出力す
る。こうして、確実なY/C分離が可能となり、斜めの
絵柄を有する映像信号が入力された場合でも、クロスカ
ラーが低減される。
【0056】上記実施例では、9ポイントを例にとり説
明したが、本発明はこれに限らず、例えば、3ライン上
の少なくとも7ポイントを判断すれば、本発明の主旨を
変えることなく実施可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、斜
め成分が含まれている場合でも、確実に輝度信号と色信
号とを分離することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る輝度信号・色信号分離回路の一実
施例を示すブロック図。
【図2】実施例を説明するための説明図。
【図3】実施例の動作を説明するための説明図。
【図4】従来の輝度信号・色信号分離回路を示すブロッ
ク図。
【図5】従来例の問題点を説明するための説明図。
【図6】従来例の問題点を説明するための波形図。
【符号の説明】
2,3…1H遅延回路 21〜26…単位遅延回路 27…2次元ロジック回路 28…DCF回路 29,30…フィルタ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 入力されたコンポジット映像信号から色
    信号成分を分離すると共に分離した色信号成分を利用し
    て輝度信号を得る輝度信号・色信号分離回路において、
    前記入力コンポジット映像信号を色副搬送波に同期した
    所定のサンプリング周波数でサンプリングするサンプリ
    ング手段と、このサンプリング手段による所定サンプリ
    ングポイントのコンポジット映像信号とこの所定サンプ
    リングポイントに対して水平及び垂直に異なる斜めのサ
    ンプリングポイントのコンポジット映像信号との斜めの
    相関を検出する斜め相関検出手段と、前記入力されたコ
    ンポジット映像信号から色信号成分を分離するための水
    平フィルタ、垂直フィルタ、右斜めフィルタ及び左斜め
    フィルタの少なくとも一つを前記斜めの相関結果に基づ
    いて選択して出力色信号を得る選択手段とを具備したこ
    とを特徴とする輝度信号・色信号分離回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9909799B2 (en) 2013-01-28 2018-03-06 The Sure Chill Company Limited Refrigeration apparatus
US10704822B2 (en) 2015-09-11 2020-07-07 The Sure Chill Company Limited Portable refrigeration apparatus
US10767916B2 (en) 2012-01-27 2020-09-08 The Sure Chill Company Limited Fluid reservoir refrigeration apparatus

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US9909799B2 (en) 2013-01-28 2018-03-06 The Sure Chill Company Limited Refrigeration apparatus
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