JPH0535589A - キヤツシユメモリ装置 - Google Patents

キヤツシユメモリ装置

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JPH0535589A
JPH0535589A JP3188813A JP18881391A JPH0535589A JP H0535589 A JPH0535589 A JP H0535589A JP 3188813 A JP3188813 A JP 3188813A JP 18881391 A JP18881391 A JP 18881391A JP H0535589 A JPH0535589 A JP H0535589A
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hit
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JP3188813A
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English (en)
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Tatsuhiro Goshima
龍宏 五島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高速小容量キャッシュの持つヒット時の高速ア
クセス性能と低速大容量キャッシュの持つ高ヒット率と
が最大限に活用できるようにすることである。 【構成】演算制御部から仮想アドレスによるロードリク
エストが発行されると、高速小容量仮想キャッシュ2お
よびTLB4がアクセスされる。ここで仮想キャッシュ
2がヒットすると、そのヒットエントリのデータがセレ
クタ11により選択されて演算制御部に渡される。一
方、仮想キャッシュ2のミスヒット時には、TLB4を
用いて変換された物理アドレスにより低速大容量物理キ
ャッシュ7がアクセスされる。ここで物理キャッシュ7
がヒットすると、そのエントリのデータがセレクタ11
により演算制御部に選択出力される。同時に、このデー
タはセレクタ12によって選択され、制御部10の制御
により、仮想キャッシュ2のミスヒットエントリに登録
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高速小容量キャッシ
ュと低速大容量キャッシュとを備えたキャッシュメモリ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に計算機等の情報処理装置では、主
記憶アクセスの高速化のために、主記憶の一部のデータ
の写しが置かれるキャッシュメモリ装置が設けられてい
る。
【0003】一方、LSI技術の進歩やアーキテクチャ
の改良によって、情報処理装置の演算制御部はますます
高速化しており、主記憶装置との動作速度差が広がって
きている。
【0004】このため、演算制御部と主記憶装置との間
に位置するバッファ装置としてのキャッシュメモリ装置
を効果的に実現することにより、演算制御部の性能を最
大限に引出すことが重要となってきている。
【0005】そこで近年は、キャッシュメモリ装置を高
速RAM等で構成することで、高速アクセス化を図るよ
うにしている。しかし、高速RAMを用いた場合には高
価格となることから、通常は小容量キャッシュ(高速小
容量キャッシュ)構成をとらざるを得ない。この場合、
キャッシュヒット時には確かに高速化が図れるが、小容
量であるためにヒット率が低く、したがってミスヒット
が多発して主記憶装置からのブロックリードが頻繁に発
生し、高速化が阻害される問題があった。
【0006】勿論、キャッシュメモリ装置を低速RAM
等で構成することにより、大容量キャッシュ(低速大容
量キャッシュ)構成を実現し、ヒット率を高めることも
可能であるが、高速アクセスは図れない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
キャッシュメモリ装置では、高速アクセスを可能とする
ために高速小容量キャッシュ構成をとるのが一般的であ
ったが、ヒット率が低いためにミスヒットが多発してブ
ロックリードが頻繁に発生し、高速化が阻害される問題
があった。また、ヒット率を高めるために低速大容量キ
ャッシュ構成とすることも知られていたが、ヒット時で
も高速アクセスが図れないという問題があった。
【0008】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
でその目的は、高速小容量キャッシュの持つヒット時の
高速アクセス性能と低速大容量キャッシュの持つ高ヒッ
ト率とを最大限に活用でき、高速アクセス且つ大容量化
が図れるキャッシュメモリ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のキャッシュメ
モリ装置は、高速小容量の第1のキャッシュと低速大容
量の第2のキャッシュとを設けて並行動作させると共
に、第1のキャッシュには第2のキャッシュに保持され
ているデータの一部だけが保持されるように制御する制
御手段と、これら両キャッシュから読出されるデータの
いずれか一方を選択してアクセス要求元に出力するため
の選択回路とを設けたことを特徴とするものである。
【0010】この発明はまた、読出しアクセス要求に対
し、少なくとも、第2のキャッシュだけがヒットした場
合には、同キャッシュから読出されるデータが第1のキ
ャッシュに登録されるように制御し、第2のキャッシュ
がミスヒットしたために該当ブロックデータを同キャッ
シュに登録する場合には、このデータが第1のキャッシ
ュにも登録されるように制御することも特徴とする。
【0011】この発明は更に、上記選択回路により通常
は第1のキャッシュ側が選択され、第1のキャッシュが
ミスヒットした場合には第2のキャッシュ側が選択され
る構成としたことも特徴とする。
【0012】
【作用】上記したキャッシュメモリ装置の構成におい
て、高速小容量キャッシュ(第1のキャッシュ)と低速
大容量キャッシュ(第2のキャッシュ)とは、演算制御
部からのアクセス要求に対して並行に動作する。これら
両キャッシュからの読出しデータは選択回路に導かれ
る。
【0013】選択回路は、通常は小容量キャッシュ(高
速小容量キャッシュ)側の読出しデータを選択してお
り、この小容量キャッシュがミスヒットした場合だけ大
容量キャッシュ側の読出しデータを選択する。したがっ
て、小容量キャッシュがヒットしている限りは、高速ア
クセスが可能となり、大容量キャッシュ(低速大容量キ
ャッシュ)だけの構成に比べてアクセス性能が向上す
る。
【0014】ところで、大容量キャッシュは当然のこと
ながらヒット率が高い。このため、小容量キャッシュが
ミスヒットしても、大容量キャッシュがヒットする確率
は極めて高い。
【0015】小容量キャッシュがミスヒットし、大容量
キャッシュがヒットした場合には、この大容量キャッシ
ュでのヒットデータが制御手段の制御によって高速大容
量キャッシュに速やかに登録(アップロード)される。
これに対し、従来のような小容量キャッシュだけの構成
であれば、同キャッシュがミスヒットとなった場合には
主記憶からのブロックリードが発生するために、高速処
理は困難となる。
【0016】上記したように、小容量キャッシュがミス
ヒットしても、大容量キャッシュでヒットすれば、その
ヒットデータがアップロード処理によって小容量キャッ
シュに速やかに登録される。このため、次の同一アドレ
ス(ブロックアドレス、ラインアドレス)でのアクセス
要求に対しては小容量キャッシュでもヒットし、高速ア
クセスが可能となる。
【0017】また、大容量キャッシュでミスヒットとな
った場合(このとき、小容量キャッシュでもミスヒット
となる)には、主記憶からのブロックリードが発生する
が、そのブロックデータは大容量キャッシュだけでなく
小容量キャッシュにも登録される。このため、次の同一
アドレスでのアクセス要求に対しては小容量キャッシュ
でもヒットし、やはり高速アクセスが可能となる。
【0018】このように、上記したキャッシュメモリ装
置の構成によれば、小容量キャッシュには大容量キャッ
シュが保持するデータの一部だけが必ず保持される。即
ち、小容量キャッシュ中に目的データが保持されていれ
ば(小容量キャッシュでヒットすれば)、大容量キャッ
シュ中にもそのデータは必ず存在する。したがって本キ
ャッシュメモリ装置では、小容量キャッシュの高速アク
セス性能を持ちながら、その実質的な容量を大容量キャ
ッシュの容量と等しくすることができる。
【0019】さて、キャッシュアクセスの高速化を図る
のに、キャッシュを高速RAMで構成するだけでなく、
このキャッシュを演算制御部と同一のLSIチップ(プ
ロセッサを構成するLSIチップ)上に配置することが
考えられる。しかし、プロセッサを構成するLSIチッ
プ上に更にキャッシュをも配置するには、その容量を小
さくしなければならず、小容量キャッシュ(高速小容量
キャッシュ)構成をとらざるを得ない。この場合、キャ
ッシュヒット時には確かに高速化が図れるが、小容量で
あるためにヒット率が低く、したがってミスヒットが多
発して主記憶からのブロックリードが頻繁に発生し、高
速化が阻害される。
【0020】ところが、上記した本発明の構成では、高
速キャッシュは小容量でよいため、この高速小容量キャ
ッシュを演算制御部と同一のLSIチップに配置し、低
速大容量キャッシュを同チップから独立に設けることが
可能となる。こうした場合、小容量キャッシュの一層の
高速化を図りながら、その実質的なキャッシュ容量の一
層の大容量化をも図ることが可能となる。
【0021】
【実施例】図1はこの発明の一実施例に係るキャッシュ
メモリ装置の構成を示すブロック図である。
【0022】図1のキャッシュメモリ装置は仮想記憶方
式を適用する情報処理装置の演算制御部と主記憶装置
(の主記憶制御部)との間に位置するもので、1は演算
制御部(図示せず)から与えられるリクエストアドレス
(仮想アドレス)を保持するための仮想アドレスレジス
タ(以下、VARと称する)である。
【0023】2はVAR1に保持されているリクエスト
アドレスによってアクセスされる高速小容量の仮想キャ
ッシュ(小容量仮想キャッシュ)である。この小容量仮
想キャッシュ2は高速RAM等により構成されるもの
で、例えばダイレクトマッピング方式を適用している。
小容量仮想キャッシュ2は、ディレクトリ部(仮想アド
レスタグ部)、データ部、および該当エントリが有効で
あるか否かを示す有効(バリッド)ビット部(Vビット
部)など周知の構成を有している。小容量仮想キャッシ
ュ2には、VAR1に保持されたリクエストアドレスが
同キャッシュ2にヒットしたか否かをチェックするため
の、比較器により構成されるヒットチェック回路3が付
加されている。
【0024】4はVAR1に保持されているリクエスト
アドレス(仮想アドレス)を高速に物理アドレスに変換
するためのTLB(Translation Look-aside Buffer :
アドレス変換バッファ)である。TLB4は、高速RA
M或いはレジスタ群により構成されており、仮想アドレ
ス(仮想アドレスタグ)と物理アドレスとの対を含むア
ドレス変換情報が登録される複数のエントリを有する。
【0025】5はVAR1のリクエストアドレスからT
LB4をアクセスするためのエントリアドレス(TLB
アドレス)を例えばハッシュ法により生成するためのT
LBアドレス生成回路(以下、ハッシュ回路と称する)
である。
【0026】6はTLB4から変換出力される物理アド
レスを保持するための物理アドレスレジスタ(以下、P
ARと称する)、7はPAR6に保持されている物理ア
ドレスによってアクセスされる低速大容量の物理キャッ
シュ(大容量物理キャッシュ)である。
【0027】大容量物理キャッシュ7は低速RAM等に
より構成されており、小容量仮想キャッシュ2の2倍の
アクセスサイクルを必要とするものとする。大容量物理
キャッシュ7は小容量仮想キャッシュ2と同様にダイレ
クトマッピング方式を適用しており、ディレクトリ部
(物理アドレスタグ部)、データ部、およびVビット部
など周知の構成を有している。大容量物理キャッシュ7
には、PAR6に保持された物理アドレスが同キャッシ
ュ7にヒットしたか否かをチェックするための、比較器
により構成されるヒットチェック回路8が付加されてい
る。
【0028】9はヒットチェック回路3のヒットチェッ
ク結果を保持するためのヒットチェック結果レジスタ
(以下、HCRRと称する)、10はHCRR9の内容
およびヒットチェック回路8のヒットチェック結果等を
もとに、主とてして小容量仮想キャッシュ2または大容
量物理キャッシュ7の登録制御を行うための制御部であ
る。制御部10はまた、主記憶装置(の主記憶制御部)
へのブロックリードリクエスト発行制御も行うようにな
っている。
【0029】11は小容量仮想キャッシュ2からの読出
しデータまたは大容量物理キャッシュ7からの読出しデ
ータのいずれか一方をロードデータとしてHCRR9の
状態に応じて演算制御部に選択出力するためのセレクタ
である。セレクタ11は、通常状態では小容量仮想キャ
ッシュ2側を選択し、HCRR9によりミスヒット状態
が示されている場合には大容量物理キャッシュ7側を選
択する。12は大容量物理キャッシュ7からの読出しデ
ータまたは主記憶制御部を介して転送される主記憶装置
からのブロックリードデータ(ブロックデータ)のいず
れか一方を制御部10からの制御により選択するための
セレクタである。セレクタ12は通常状態では大容量物
理キャッシュ7側を選択し、ブロックリード時には主記
憶制御部側を選択する。
【0030】なお本実施例では、小容量仮想キャッシュ
2および大容量物理キャッシュ7に保持されるデータ
は、命令(命令データ)およびオペランド(オペランド
データ)など種類によらないものとするが、仮想キャッ
シュと物理キャッシュのそれぞれについて、命令キャッ
シュとオペランドキャッシュのように、用途別に用意す
ることも可能である。次に、図1の構成の基本的な動作
を、演算制御部からの主記憶読出し要求(ロードリクエ
スト)の場合を例に説明する。
【0031】(1)第1サイクル まず、演算制御部からロードリクエストが発行される
と、そのロードリクエストアドレス(仮想アドレス)が
VAR1に保持される。
【0032】(2)第2サイクル VAR1にロードリクエストアドレスが保持されると、
同アドレスで決まる小容量仮想キャッシュ2のエントリ
がリードアクセス(参照)される。
【0033】また、これと並行して、ハッシュ回路5に
よって生成されるTLBアドレスにより指定されるTL
B4内エントリがリードアクセス(参照)される。この
アクセスの結果、TLB4にヒットした場合には、VA
R1に保持されているロードリクエストアドレス(仮想
アドレス)がそのエントリに登録されている物理アドレ
スに変換される。この物理アドレス(ここでは物理ロー
ドアドレス)はPAR6に保持される。
【0034】なお、TLB4にミスヒットした場合に
は、周知のように主記憶に置かれているアドレス変換テ
ーブルを用いたアドレス変換が必要となるが、本発明に
直接関係しないので説明を省略する。
【0035】一方、小容量仮想キャッシュ2に付加され
ているヒットチェック回路3は、VAR1に保持されて
いるロードリクエストアドレス(の所定フィールド)
と、上記リードアクセスされた小容量仮想キャッシュ2
内エントリのアドレスタグとを比較し、一致しているな
らばキャッシュヒットを示すヒットチェック結果を出力
する。このヒットチェック回路3のチェック結果はHC
RR9に保持される。セレクタ11は、HCRR9によ
りミスヒットが示されていない限り、小容量仮想キャッ
シュ2(のデータ部)からの読出しデータを選択出力す
る。
【0036】したがって、ヒットチェック回路3でキャ
ッシュヒットが検出された場合には、VAR1に保持さ
れているロードリクエストアドレスの指定によってアク
セスされた小容量仮想キャッシュ2内エントリのデータ
部のデータが選択され、要求されたロードデータとして
ロードリクエスト元の演算制御部に渡される。
【0037】この時点で、ロードリクエスト処理は完了
するので、次の第3サイクルでの大容量物理キャッシュ
7のアクセスは必要ない。また、本サイクル(第2サイ
クル)で演算制御部から次のロードリクエストが発行さ
れているならば、そのロードリクエストアドレスが本サ
イクルの終了時にVAR1に保持される。
【0038】(3)第3サイクル もし、先の第2サイクルで小容量仮想キャッシュ2がミ
スヒットとなった場合には、PAR6に保持された(ア
ドレス変換後の)物理ロードアドレスで決まる大容量物
理キャッシュ7のエントリがリードアクセス(参照)さ
れる。このアクセスは、大容量物理キャッシュ7が低速
であることから、次の第4サイクルまで続けられる。
【0039】(4)第4サイクル 第4サイクルでは、PAR6に保持された物理ロードア
ドレスで決まる大容量物理キャッシュ7内エントリの内
容が読出される。大容量物理キャッシュ7に付加されて
いるヒットチェック回路8は、PAR6に保持されてい
る物理ロードアドレス(の所定フィールド)と、大容量
物理キャッシュ7から読出されるエントリ内容中のアド
レスタグとを比較し、一致しているならばキャッシュヒ
ットを示すヒットチェック結果を出力する。セレクタ1
1は、HCRR9によりミスヒットが示されている場合
には大容量物理キャッシュ7(のデータ部)からの読出
しデータを選択出力する。
【0040】したがって、先の第2サイクルにおいてヒ
ットチェック回路3でキャッシュミスが検出され、本サ
イクル(第4サイクル)においてヒットチェック回路8
でキャッシュヒットが検出された場合には、PAR6に
保持されている物理ロードアドレスの指定によってリー
ドアクセスされた大容量物理キャッシュ7内エントリの
データ部のデータが選択され、要求されたロードデータ
としてロードリクエスト元の演算制御部に渡される。
【0041】この場合、即ち大容量物理キャッシュ7か
ら演算制御部にロードデータの供給が行われる場合に
は、制御部10の制御により後述するアップロード処理
が行われる。
【0042】これに対し、小容量仮想キャッシュ2およ
び大容量物理キャッシュ7の両方がミスヒットとなった
場合には、制御部10の制御により後述するブロックリ
ード処理が行われる。
【0043】以上が演算制御部からのロードリクエスト
に対する図1のキャッシュメモリ装置の基本動作であ
る。したがって、演算制御部からロードリクエストLR
Q1,LRQ2が連続して発行される場合を例にとる
と、図1のキャッシュメモリ装置のロードリクエスト処
理は、図2のタイミングチャートに示すようになる。
【0044】この図2では、ロードリクエストLRQ1
については、同LRQ1がサイクルT0 で発行され、次
のサイクルT1 において小容量仮想キャッシュ2でミス
ヒットとなった様子が示されている。そして、更に後続
の2サイクルT2 ,T3 において大容量物理キャッシュ
7でヒットしたので、そのサイクルT3 において、即ち
ロードリクエストLRQ1の発行サイクルより3サイク
ル後に、(大容量物理キャッシュ7からの)ロードデー
タが(演算制御部に)供給された様子が示されている。
また、このロードデータが、同じサイクルT3 において
小容量仮想キャッシュ2に登録(アップロード)された
様子も示されている。
【0045】また図2では、LRQ1の次のロードリク
エストLRQ2については、先行するLRQ1がサイク
ルT1 で小容量仮想キャッシュ2にミスヒットしたため
に、このLRQ1に対するロードデータが演算制御部に
返されるサイクルT3 の終了までの期間、演算制御部か
ら継続して発行されている様子が示されている。そし
て、次のサイクルT4 においてLRQ2に応じて小容量
仮想キャッシュ2がアクセスされた結果ヒットとなり、
そのサイクルT4 においてLRQ2に対するロードデー
タが(小容量仮想キャッシュ2から)供給された様子も
示されている。
【0046】次に、アップロード処理の詳細について説
明する。制御部10は、(ヒットチェック回路3のヒッ
トチェック結果が保持された)HCRR9の状態とヒッ
トチェック回路8のヒットチェック結果とを監視してい
る。
【0047】もし、演算制御部からのロードリクエスト
に対して大容量物理キャッシュ7がヒットしたことがヒ
ットチェック回路8のヒットチェック結果によって示さ
れ、且つ(同じロードリクエストに対して)小容量仮想
キャッシュ2で既にミスヒットとなっていることがHC
RR9の状態により示されている場合(図2のサイクル
T3 の状態がこの場合に相当)には、制御部10はその
サイクル(図2の例ではT3 )において小容量仮想キャ
ッシュ2を書込みイネーブル状態とする。そして制御部
10は、VAR1に保持されているロードリクエストア
ドレスの指定する小容量仮想キャッシュ2内エントリの
データ部に、セレクタ12によって選択出力されるデー
タを書込むアップロード処理を行う。
【0048】さてセレクタ12は、通常は(大容量物理
キャッシュ7がミスヒットとならない状態では)大容量
物理キャッシュ7から読出されるデータ(ヒットデー
タ)を選択するように制御部10によって制御される。
【0049】したがって、上記のアップロード処理で
は、大容量物理キャッシュ7からのヒットデータ(した
がって演算制御部へのロードデータ)が、VAR1の指
定する小容量仮想キャッシュ2内エントリのデータ部に
書込まれることになる。このとき、同エントリのアドレ
スタグ部にはVAR1に保持されているロードリクエス
トアドレス中のアドレスタグ相当部分が書込まれ、同エ
ントリのVビット部には制御部10から出力されるアク
ティブなVビットが書込まれる。
【0050】以上のアップロード処理の結果、最も最近
に参照されたデータを含むブロックが、高速アクセス
(本実施例では1サイクル)可能な小容量仮想キャッシ
ュ2に保持される。この結果、次に同じブロックアドレ
ス(ラインアドレス)のロードリクエストが出された場
合には、要求データを高速にアクセスできる。しかも、
このようなロードリクエストが続けて出される確率は高
いので、即ちアップロードされたブロック(最も最近に
参照されたデータを含むブロック)中のデータが続けて
参照される確率は高いので、アップロードの効果は極め
て大きい。
【0051】なお本実施例では、説明を簡略化するため
に、小容量仮想キャッシュ2および大容量物理キャッシ
ュ7がダイレクトマッピング方式を適用しているものと
して説明しているが、セットアソシアティブ方式を適用
している場合には、VAR1によって指定される各セッ
ト(way)の同一ラインのエントリのうち、例えば最
も以前に参照されたエントリを対象にアップロード処理
を行えばよい。
【0052】また本実施例では、ロードリクエストに対
して(小容量仮想キャッシュ2および大容量物理キャッ
シュ7のうちの)大容量物理キャッシュ7だけがヒット
した場合に上記のアップロード処理が行われるものとし
て説明しているが、制御を簡略化するために、大容量物
理キャッシュ7がヒットしたならば、たとえ小容量仮想
キャッシュ2でヒットしていてもアップロード処理が行
われる構成とすることも可能である。
【0053】次に、ブロックリード処理の詳細について
説明する。制御部10は、演算制御部からのロードリク
エストに対して大容量物理キャッシュ7がミスヒットと
なったことがヒットチェック回路8のヒットチェック結
果によって示され、且つ(同じロードリクエストに対し
て)小容量仮想キャッシュ2で既にミスヒットとなって
いることがHCRR9の状態により示されている場合に
は、ブロックリードリクエストを発行する。このブロッ
クリードリクエストは、PAR6に保持されている物理
アドレス(物理ロードアドレス)と共に、主記憶装置と
キャッシュメモリ装置との間のデータ授受を司る主記憶
インタフェース回路を介して主記憶制御部(いずれも図
示せず)に転送される。
【0054】主記憶制御部は、(キャッシュメモリ装置
の)制御部10からのブロックリードリクエストに応じ
て主記憶装置をアクセスし、要求されたブロックデータ
を読出す。このブロックデータは、主記憶インタフェー
ス回路を介してキャッシュメモリ装置のセレクタ12に
転送される。
【0055】制御部10は、主記憶制御部からブロック
データが転送されると、小容量仮想キャッシュ2および
大容量物理キャッシュ7をいずれも書込みイネーブル状
態とする。そして制御部10は、VAR1の指定する小
容量仮想キャッシュ2内エントリのデータ部と、PAR
6の指定する大容量物理キャッシュ7内エントリのデー
タ部に、セレクタ12によって選択出力されるデータを
書込む登録処理を行う。
【0056】さてセレクタ12は、ブロックリードリク
エスト時には、即ち演算制御部からのロードリクエスト
に対し小容量仮想キャッシュ2および大容量物理キャッ
シュ7がいずれもミスヒットとなった場合には、(大容
量物理キャッシュ7からの読出しデータではなく)主記
憶制御部から(主記憶インタフェース回路を介して)転
送されるブロックデータを選択するように制御部10に
よって制御される。
【0057】したがって、上記の登録処理では、主記憶
制御部からのブロックデータがVAR1の指定する小容
量仮想キャッシュ2内エントリのデータ部と、PAR6
の指定する大容量物理キャッシュ7内エントリのデータ
部に書込まれることになる。このとき、同じ小容量仮想
キャッシュ2内エントリのアドレスタグ部にはVAR1
に保持されているロードリクエストアドレス中のアドレ
スタグ相当部分が書込まれ、同エントリのVビット部に
は制御部10から出力されるアクティブなVビットが書
込まれる。同様に、同じ大容量物理キャッシュ7内エン
トリのアドレスタグ部にはPAR6に保持されている物
理アドレス中のアドレスタグ相当部分が書込まれ、同エ
ントリのVビット部には制御部10から出力されるアク
ティブなVビットが書込まれる。
【0058】最後に、演算制御部からの書込み要求(ス
トアリクエスト)時の動作を簡単に説明する。まず、小
容量仮想キャッシュ2および大容量物理キャッシュ7が
いずれもミスヒットとなった場合には、主記憶更新だけ
が行われる。
【0059】次に、大容量物理キャッシュ7がヒットし
た場合には、そのヒットエントリのデータ部が更新され
る。もし、主記憶更新方式としてライトスルー方式を適
用しているならば、主記憶も更新される。これに対して
ライトバック方式を適用しているならば、主記憶更新に
代えて、ヒットエントリの所定フィールドに主記憶更新
未完了フラグが立てられる。
【0060】このとき、小容量仮想キャッシュ2につい
ては、ヒット/ミスヒットに無関係に、大容量物理キャ
ッシュ7のヒットエントリに対応する全エントリを無効
化する(Vビットを偽値にする)無効化処理が行われ
る。これは、1つの物理アドレスに対応する仮想アドレ
スは一般には複数存在するためである。
【0061】なお、前記実施例では、高速小容量キャッ
シュが仮想キャッシュで、低速大容量キャッシュが物理
キャッシュである場合について説明したが、これに限る
ものではなく、例えば高速小容量キャッシュおよび低速
大容量キャッシュがいずれも仮想キャッシュであっても
構わない。また高速小容量キャッシュおよび低速大容量
キャッシュがいずれも物理キャッシュであっても構わな
い。但し、このような物理キャッシュだけの構成のキャ
ッシュメモリ装置を仮想記憶方式の情報処理装置に適用
するならば、TLBによるアドレス変換を経てキャッシ
ュをアクセスする必要があるため、小容量キャッシュに
ヒットした場合でも前記実施例に比べて1サイクル遅く
なる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
高速小容量キャッシュ(第1のキャッシュ)と低速大容
量キャッシュ(第2のキャッシュ)とを設けて並行動作
させると共に、高速小容量キャッシュには低速大容量キ
ャッシュに保持されているデータの一部だけが保持され
る構成としたので、小容量キャッシュ中に目的データが
保持されていれば(小容量キャッシュでヒットすれ
ば)、大容量キャッシュ中にもそのデータは必ず存在す
ることになり、小容量キャッシュで決まる高速アクセス
性能を持ちながら、実質的なキャッシュ容量を大容量キ
ャッシュの容量と等しくすることができ、高速アクセス
が行えて、ヒット率も高いキャッシュメモリ装置が実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るキャッシュメモリ装
置の構成を示すブロック図。
【図2】同実施例における動作を説明するためのタイミ
ングチャート。
【符号の説明】
1…VAR(仮想アドレスレジスタ)、2…小容量仮想
キャッシュ(第1のキャッシュ)、3,8…ヒットチェ
ック回路、4…TLB、6…PAR(物理アドレスレジ
スタ)、7…大容量物理キャッシュ(第2のキャッシ
ュ)、9…HCRR(ヒットチェック結果レジスタ)、
10…制御部、11,12…セレクタ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速小容量の第1のキャッシュと、 この第1のキャッシュと並行して動作する低速大容量の
    第2のキャッシュと、 この第2のキャッシュに保持されているデータの一部だ
    けが上記第1のキャッシュに保持されるように制御する
    制御手段と、 上記第1のキャッシュから読出されるデータまたは上記
    第2のキャッシュから読出されるデータのいずれか一方
    を選択してアクセス要求元に出力するための選択回路
    と、 を具備することを特徴とするキャッシュメモリ装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、読出しアクセス要求に
    対し、少なくとも、上記第2のキャッシュだけがヒット
    した場合には、同キャッシュから読出されるデータを上
    記第1のキャッシュに登録するようにしたことを特徴と
    する請求項1記載のキャッシュメモリ装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、上記第2のキャッシュ
    がミスヒットしたためにブロックリードを行ってそのブ
    ロックデータを同キャッシュに登録する場合には、この
    データを上記第1のキャッシュにも登録するようにした
    ことを特徴とする請求項2記載のキャッシュメモリ装
    置。
  4. 【請求項4】 上記選択回路は、通常は上記第1のキャ
    ッシュ側を選択し、上記第1のキャッシュがミスヒット
    した場合には上記第2のキャッシュ側を選択することを
    特徴とする請求項3記載のキャッシュメモリ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013109588A (ja) * 2011-11-21 2013-06-06 Internatl Business Mach Corp <Ibm> プログラムの命令を実行する装置および命令をキャッシュするシステム
US9244850B2 (en) 2011-11-21 2016-01-26 International Business Machines Corporation Device for executing program instructions and system for caching instructions

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