JPH0535563U - 側部全開式貨物車両の屋根構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 Ｌ型屋根を長手方向にわたって複数個に分割
し、それぞれが開放できるようにして、開放を必要とす
る部位のみ開放して荷役し、他の部位は閉じたままにし
ておくことができる、ウイング車両を提供することを目
的とする。 【構成】 荷台の前端に立設された前壁１と、扉が開閉
可能にとりつけられ荷台の後端に立設された後壁２と、
前記前壁１と後壁２の中間に少くとも１つ以上の中間門
型枠体３を立設した。そして前壁１と前記中間門型枠体
３の間並びに前記中間門型枠体３と前記後壁２間の天井
部は固定屋根4a，4bとし、前記前壁１と中間門型枠体３
間及び前記中間門型枠体３と後壁２間の固定屋根4a，4b
の側部にＬ型屋根5a，5bを蝶番結合し、それぞれのＬ型
屋根5a，5bを開閉するための開閉手段を前壁と門型枠体
及び後壁内に配設した。かくして、個々のＬ型屋根を別
々に開閉可能にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ウイング車両のＬ型屋根の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のウイング車両のＬ型屋根は実公昭５４−１２８０７号に示されているよ うに、前壁と後壁間を覆い、かつ左右対称形にＬ型屋根がとりつけられている。

【０００３】 このように構成されたウイング車両は、側方からの荷物を搬出入させる目的で 開発されたものであり、大量の荷物を荷役するときにはまことに好適であるが、 荷物を小出しに荷役するときには不経済である。即ち、小出し荷役の度毎にＬ型 屋根全体が上方に開放されるので、開閉のためのエネルギ−の損失、開閉に要す る場所の問題等が内在していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来の問題点を解決しようとするものである。即ち、Ｌ型屋根を長 手方向にわたって複数個に分割し、それぞれが開放できるようにして、開放を必 要とする部位のみ開放して荷役し、他の部位は閉じたまゝにしておくことができ る、ウイング車両を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

荷台の前端に立設された前壁１と、扉が開閉可能にとりつけられ荷台の後端に 立設された後壁２と、前記前壁１と後壁２の中間に立設された少くとも１つ以上 の中間門型枠体３と、前記前壁１と前記中間門型枠体３の間並びに前記中間門型 枠体３と前記後壁２間の天井部に取付けた固定屋根4a，4bと、前記前壁１と中間 門型枠体３間及び前記中間門型枠体３と後壁２間の固定屋根4a，4bの側部に蝶番 結合されたＬ型屋根5a，5bと、前記それぞれのＬ型屋根5a，5bを開閉するための 開閉手段を前壁と門型枠体及び後壁内に配設した。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案に関る貨物車両の斜視図である。１は前壁、２は後壁である。前 壁１と後壁２の中間に中間門型枠体３が固設されている。そして、前壁１と中間 門型枠体３との間、あるいは中間門型枠体と後壁２の間には夫々前方又は後方固 定屋根4a，4bが固着されている。そして固定屋根４の両側には前方或いは後方Ｌ 型屋根5a，5bが開閉可能に取付けられている。

【０００７】 以下に示す実施例はＬ型屋根5a，5bを前後に２分割した状態で示している。又 本考案のＬ型屋根5a，5bは全体が簡易の断熱材６を充填した構造として示してあ るが、特にこれに限定するものではない。

【０００８】 さて、固定屋根4a又は4bとＬ型屋根5a又は5bとは可撓性蝶番（別名ラバ−ヒン ヂ）７（図３）で密閉可能に結合されている。固定屋根4a，4b及びＬ型屋根5a， 5bの断面構造は、図２と図３に示すごとく外板8aと内板8b間に断熱材６が充填さ れている。なお本実施例ではＬ型屋根5a，5bの垂直辺が荷台縁部まで垂下した状 態のものを示したが、荷台縁部にアオリ部材（図示しない）が蝶着されているウ イング車両にも適用できることは勿論である。この場合アオリ部材もＬ型屋根の 長手方向長さと略同寸法に分割されている。

【０００９】 中間門型枠体３（図４）はアルミ押出材で断面Ｗ型に成形され、左右に適当距 離離間した２個の雨水受溝3a，3bを有し、これらの雨水受溝3a又は3b上にＬ型屋 根5a，5bの側縁部9a,10aが張出し、雨水が該受溝内に流入するようになっている 。側縁部9a,10aと雨水受溝3a，3bとは夫々ガスケット１１で封止されている。

【００１０】 図４で１２は中間門型枠体３を床面上に固着する床面取付プレ−ト、１３は取 付用ボルトである。

【００１１】 Ｌ型屋根と前壁１の上端或いはＬ型屋根と後壁２の上端もガスケット１１で封 止されている。

【００１２】 以上の構成であって、必要に応じ前方Ｌ型屋根5a又は後方Ｌ型屋根5bを開放し て荷役することができる。

【００１３】

【効果】

Ｌ型屋根を前後方向に複数に分割し、それぞれの分割部位で適宜開閉手段で上 下開閉できるようにしたので、開放を必要とする部位のみのＬ型屋根を開放でき るので、小口貨物の荷役に便利である。

【００１４】 又Ｌ型屋根5a，5bは従来のものより小型となり軽量となるので、開閉手段も自 ずと小型でよく、手軽に開閉操作を行うことができる。

【００１５】 さらに小型であるからＬ型屋根の開閉場所の選定も緩和される等の効果を有す る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るウイング車両の斜視図。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ矢視断面図。

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ矢視断面図。

【図４】中間枠体の斜視図。

【符号の説明】

１ 前壁 ２ 後壁 ３ 中間門型枠体 3a,3b 雨水受溝 4a,4b 固定屋根 5a,5b Ｌ型屋根 ６ 断熱材 ７ 可撓性蝶番 8a 外板 8b 内板 9a,10a 側縁部 11 ガスケット 12 床面取付プレ−ト 13 ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 荷台の前端に立設された前壁(１)と、扉
   が開閉可能にとりつけられ、荷台の後端に立設された後
   壁(２)と、前記前壁(１)と後壁(２)の中間に立設された
   少くとも１つ以上の中間門型枠体(３)と、前記前壁(１)
   と前記中間門型枠体(３)の間並びに前記中間門型枠体
   (３)と前記後壁(２)間の天井部に取付けた固定屋根(4
   a，4b)と、前記前壁(１)と中間門型枠体(３)間及び前記
   中間門型枠体(３)と後壁(２)間の固定屋根(4a，4b)の側
   部に蝶番結合されたＬ型屋根（5a，5b）と、前記それぞ
   れのＬ型屋根(5a，5b)を開閉するための開閉手段を前壁
   と門型枠体及び後壁内に配設したことを特徴とする側部
   全開式貨物車両の屋根構造。