JPH0535038U - 家具に収容可能な俎 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用しないときは収納する 水きり棚として使用できる 測定器具としての能力を持つ 簀子状の外観を呈する家具のワークトップ下方部に収納
する俎。 【構成】 俎は組板状体を係合孔にて係合金具を介して
連続的に係合された簀子状の形状となつており、使用し
ないときには、シンクの左右いずれかのワークトップ下
部の収納部に収納され、必要によって自在に引出し、ワ
ークトップ開口部周縁、または、シンクおよびワークト
ップとシンク間のいずれかの前後に設けられた支持枠体
上に載置し使用に供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は家具のワークトップ下部に収納される俎に関する。

【０００２】

【従来の技術】

家具のワークトップ開口周縁部またはシンク周縁部に段差をつけた支持枠体を ワークトップまたはシンクと一体に形成し、シンクを覆うような平面板体を別に 設けて俎とし、上記支持枠体の前後を橋渡すように俎の両端部を掛け、周縁部上 を左右にスライドできるものがある。俎は、家具のシンク上部に載置した状態に なるので、食品素材の加工時に発生する魚、肉や野菜屑などの残滓が直にシンク 内部のゴミ収納部に収納できる。通常この種残滓を収納するための水きり構造の 籠などのゴミ収納装置、若しくは、ゴミ処理装置がシンク内部に付設しているの で残滓発生場所からゴミ収納部までの距離が近いほど機能的である。システムキ ッチンでは機能性と共に外観の美しさを期待されるものであるが、上記俎はゴミ 処理を合理的に行うという機能は満足するが、常時シンクを覆うように俎を置く ことは見苦しく、シンクを洗い場として使用する場合、俎はいちいち移動して別 な場所に収容しなければならず、その収納場所を別に用意しなければならない。 しかも、この俎は単に調理素材を切るための固定板としてより機能しないもので あり、他の機能性や美観的観点は十分満足していない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこの点に鑑みてなされたものであり、俎の使用時において魚、肉や野 菜屑などの残滓が直にシンク内部のゴミ収納部に収納できる機能と共に、俎自体 が簀子の役割を果たし、俎上に置いた食品の水きりができるだけでなく、簀子を 構成する部材が測定器具となって、俎を利用して魚、肉等を切断調理際、その寸 法が容易に測れると共に、家具の利用性を高めるため、使用しない時は家具のワ ークトップ下部に容易に収納されるようにしたものである。

【０００４】 本考案の俎は、使用しない場合は家具のシンク周縁部を介してワークトップ下 部に自在に格納されるから、従来の家具の機能性を陵駕するだけでなく、デザイ ン上極めてすっきりしたものになり、更に、俎をいちいち移動する必要がないの で、その収納場所やワークトップ上を有効に使用できる。

【０００５】

【課題を解決しようとするための手段】

このため本考案は俎を組板状体で連続的に結合構成して簀子状とし、更に、ワ ークトップ下部に収納自在とすると共に、ワークトップ開口周縁部、または、シ ンクおよびワークトップとシンク間のいずれかの前後に一対の支持枠体を配設し 、この支持枠体の上部を上記俎が載置かつスライドできる構成とし、しかも、俎 は左右方向に可撓自在な構造とし、更に、俎を構成する組板状体の下面に上記俎 を固定する阻止部材を設けて阻止部材と支持枠体が抑止し、俎を使用するとき、 俎は左右の移動が阻止されると共に、シンクの左右の周縁部のいづれか一方のワ ークトップ下部、または、シンクの左右およびワークトップ下面とシンク間のい ずれかに上記俎を収納する収納部を設けて、上記俎が自在に収納される構成した ものである。更に、俎を構成する組板状体間は所望寸法で構成されていて、組板 状体の枚数を数えることにより、容易に俎上に載置した調理対象物の寸法を測れ るようにしたものである。

【０００６】

【作用】

俎を簀子状に組板状体で連続的に結合構成しているので、左右方向に対して可 撓性があり、俎はワークトップ下部の収納部に容易に収納できるばかりでなく、 前後方向に対しては組板状体の端部はシンク開口周縁部、または、シンクおよび ワークトップとシンク間のいずれかの前後にある一対の支持枠体で載置されてい るので俎上に加重を加えても撓むことがない。

【０００７】 俎は簀子状になっているので、俎上に食品素材を置くとき水切り棚の作用をす るから、俎上に食品素材から排出される水が溜ることがないので衛生的である。 しかも、簀子状に構成する組板状体を同じ幅に構成しているので魚、肉、菓子等 を切断する場合、組板状物の間隔を目印として切断することができるから容易に 等分に切断できる。

【０００８】 俎は簀子状に組板状体で連続的に結合構成しているので、俎が長期間の使用で 摩耗してもその一部組板状体を取替えれば容易に補修することができ、しかも組 板状体に周期的に彩色すれば望ましい美観が得られるだけでなく、切断の際、更 に有効な目印となるものである。

【０００９】

【実施例】

図１は俎を装着する考案に関わる家具の外観図である。図において、家具の上 部にはワークトップ２があり、ワークトップ２の一部を開口して開口部１５の開 口周縁部１４に水洗金具４と開口部周縁部１４を下部より塞ぐようにしてシンク ３が配設されている。ワークトップ２の開口部周縁部１４前後にはワークトップ ２の表面より一段おとして一対の支持枠体５−１、５−２があり、上記支持枠体 の開口部１５の左右には枠体切欠き部６がある。

【００１０】 図２は図１に示すＡ−Ａ部分の断面図である。図において、前後の支持枠体５ −１、５−２に簀子状俎７が載置できる構造となっており、開口部左右のいずれ かのボール端部１７とワークトップ２間の隙間１６より簀子状俎７がワークトッ プ２の下部に収納できる構造に構成されている。隙間１６部を除いて、ワークト ップ２とシンク３の前後および左右のいずれか一方向の三方向は螺合等で接合さ れ、更に、シール材２２をもって漏水を防せいでいる。

【００１１】 図３は図１に示すＢ−Ｂ部分の断面図である。図において、簀子状俎７は前後 の支持枠体５−１、５−２に載置され、支持枠体の枠体切欠き部６を通ってボー ル端部１７とワークトップ２がなす隙間１６より、ワークトップ下面２３とワー クトップ補強桟木２４とがなすワークトップの下部の収納部１３に収納される。

【００１２】 図４は簀子状俎の構造を示す図であり、ａ図は平面図、ｂ図は側面図である。 簀子状俎７は組板状体８が自在に係合され一体として簀子状に構成している。組 板状体８は組板状体凸部９、凸部対応部１０を持ち、組板状体凸部９の構成中心 部に対向する凸部対応部１０の構成中心部に、組板状体８の垂直方向に延びる係 合孔１１が開孔し、針金状の係合金具１２が貫通して複数個の組板状体８が係合 されている。従って、簀子状俎の左右の長さは組板状体８を増加させれば自在に 増長し、逆に、取り除けば容易に短長することができる。また、組板状体凸部９ の係合孔１１を利用して取って金具１９を介して取っ手２０を付設できるので、 自在に収納部１３より簀子状俎７を引き出す、または収容することができる。

【００１３】 組板状体８は木材や木材中に樹脂を含浸して強化した強化木や樹脂板が一般に 使用されるが、アルミニュウム素材の成型品を用いてもよく、同じように使用で きる。

【００１４】 組板状体８の支持枠体５接触面には使用時に俎を固定する阻止部材２１が貼付 されている。阻止部材２１は粗表面の樹脂やゴム板等の摩擦係数を増加する部材 が使用できる。これによって、俎の上部より加重が加わる俎の使用時には、俎は 支持枠体５上に固定され、加重のないときには容易に左右にスライドできるので 自在に収納部１３に収納できる。

【００１５】 本実施例は家具のワークトップに支持枠体が形成されている例について述べた が、ワークトップがシンクと一体に成型されているワークトップがステンレス成 型品２−１のような場合、支持枠体はシンクと一体に成型してよく、図５に示す ようにシンク３の左右のいずれか一方に隙間１６に相当する収納開口部２５を設 けてワークトップ下部に収納すればよい。尚、この収納開口部２５には上記成型 品の収納開口部２５の周縁保護のため、ゴム等の弾性体からなる保護材２６が用 いられる。このように本考案は各種の家具に適応でき同じ作用効果がある。

【００１６】 また、図３の収納部１３はワークトップ下方にワークトップに並行に配設され ているが、図６に示すように簀子状俎７は可撓性があるので、回転機構２７を使 って家具内部に巻き込むこともでき、必ずしもここに示した形式に限定されるも のではない。

【００１７】

【考案の効果】

俎は必要のないときはワークトップ下部に収納されるのでシンクを有効に活用 できるだけでなく、俎の収納部所を改めて設定する必要がなく、小型の家具でも 従来品と同じ機能を果たすことができる。

【００１８】 俎は簀子状になっているので俎上に食品素材を置くとき水切り棚の作用をする から衛生的である。また、組板状体８の形状を変え、例えば、隙間を広くとるこ とにより、水切り効果を増すことも可能である。しかも、簀子状に構成する組板 状体を同じ幅に構成し、必要によって特定の組板状体に彩色すれば魚、肉、菓子 等を切断する場合、組板状体の間隔や彩色を目印として切断することができるか ら容易に等分に切断することができる。

【００１９】 俎は簀子状に組板状体で連続的に結合構成しているので、長期間の使用で俎が 摩耗しても、その一部組板状体を交換すれば容易に補修することができ、しかも 組板状体に周期的に彩色すれば俎自体に望ましい美観が得られる。

【提出日】平成３年１１月２８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１３】 組板状体８は木材や木材中に樹脂を含浸して強化した強化木や樹脂板が一般に 使用されるが、アルミニュウムやステンレス素材の成型品を用いてもよく、同じ ように使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】俎を装着する考案に関わる家具の外観図であ
る。

【図２】図１に示すＡ−Ａ断面図である。

【図３】図１に示すＢ−Ｂ断面図である。

【図４】簀子の構造を示す図である。

【図５】別な実施例の図１に示すＢ−Ｂ断面図である。

【図６】別な実施例の図１に示すＢ−Ｂ断面図である。

【符号の説明】

１ 家具 ２ ワークトップ ３ シンク ４ 水洗金具 ５ 支持枠体 ６ 枠体切欠き部 ７ 簀子状俎 ８ 組板状体 ９ 組板状体凸部 １０ 凸部対応部 １１ 係合孔 １２ 係合金具 １３ 収納部 １４ 開口周縁部 １５ 開口部 １６ 隙間 １７ ボール端部 １８ 収納部 １９ 取っ手金具 ２０ 取っ手 ２１ 阻止部材 ２２ シール材 ２３ ワークトップ下面 ２４ ワークトップ補強桟木 ２５ 収納開口部 ２６ 保護材 ２７ 回転機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】家具のワークトップ開口周縁部、または、
   シンクおよびワークトップとシンク間のいずれかの前後
   に一対の支持枠体を起伏自在に配設し、この支持枠体の
   上部をスライドする収納自在の俎を載置し、上記俎はシ
   ンクの左右の周縁部のいずれか一方のワークトップ下
   部、または、シンクおよびワークトップとシンク間のい
   ずれかに配設される収納部に自在に収納され、俎は組状
   板体を相互に係合して左右に可撓自在な簀子状構成であ
   ることを特徴とする家具に収容可能な俎。