JPH0534970A - 静電潜像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナーの製造方法

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JPH0534970A
JPH0534970A JP3217944A JP21794491A JPH0534970A JP H0534970 A JPH0534970 A JP H0534970A JP 3217944 A JP3217944 A JP 3217944A JP 21794491 A JP21794491 A JP 21794491A JP H0534970 A JPH0534970 A JP H0534970A
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JP
Japan
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toner
fine particles
toner core
particles
manufactured
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Application number
JP3217944A
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English (en)
Inventor
Makoto Kobayashi
誠 小林
Masahiro Yasuno
政裕 安野
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナー芯粒子の表面に2種以上の表面処理用
の微粒子を固定化及び/又は成膜化させるにあたり、こ
れら2種以上の表面処理用の微粒子が互いに均一に分散
された状態でトナー芯粒子の表面に固定化及び/又は成
膜化され、トナーの組成にばらつきがなく、帯電安定性
や流動性に優れた静電潜像現像用トナーが得られるよう
にする。 【構成】 少なくとも樹脂を主成分とするトナー芯粒子
の表面に2種以上の表面処理用の微粒子を固定化及び/
又は成膜化させるにあたり、上記2種以上の表面処理用
の微粒子を予め混合して予備分散させた後、このように
予備分散したこれらの微粒子をトナー芯粒子の表面に固
定化及び/又は成膜化するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機,プリンター
等の画像形成装置において、静電潜像を現像するのに使
用する静電潜像現像用トナーの製造方法に係り、特に、
樹脂を主成分とするトナー芯粒子の表面に2種以上の表
面処理用の微粒子を固定化及び/又は成膜化処理してな
る静電潜像現像用トナーの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機,プリンター等の画像
形成装置においては、感光体に形成された静電潜像を現
像するのにあたりその現像剤として様々なトナーが使用
されていた。
【0003】そして、近年においては、上記のような画
像形成装置において、形成する画像の高画質化が要望さ
れ、これに伴って現像に使用するトナーとして、粒径の
小さなものを使用することが検討されるようになった。
【0004】ここで、このように粒径の小さなトナーを
製造する場合、荷電制御剤等の添加物をトナー中に均一
に分散させることが困難であり、このため得られたトナ
ーの帯電安定性が悪く、形成される画像にかぶりが生じ
たり、トナーが飛散して画像形成装置内がトナーで汚れ
たりするという問題があった。
【0005】このため、近年においては、特開昭63−
85756号公報,特開昭63−244056号公報等
に示されるように、樹脂を主成分とするトナー芯粒子の
表面に着色剤や荷電制御剤等の表面処理用の微粒子を衝
撃力を主体とする機械的,熱的エネルギーによって固定
化あるいは成膜化させることが検討されるようになっ
た。
【0006】ここで、上記のようにトナー芯粒子の表面
に表面処理用の微粒子を固定化及び/又は成膜化するに
あたり、2種以上の表面処理用の微粒子をトナー芯粒子
の表面に処理するようにした場合、トナー芯粒子の表面
にこれら2種以上の表面処理用の微粒子が互いに均一に
分散されず、2種以上の表面処理用の微粒子がそれぞれ
固まった状態でトナー芯粒子の表面に固定化及び/又は
成膜化されるようになり、製造されたトナーにばらつき
が生じ、トナーの帯電性が安定しなくなると共にトナー
の流動性が悪くなる等の問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、複写機,
プリンター等の画像形成装置において、静電潜像を現像
するのに用いる静電潜像現像用トナーを製造する場合に
おける上記のような問題を解決することを課題とするも
のである。
【0008】すなわち、この発明においては、上記のよ
うにトナー芯粒子の表面に2種以上の表面処理用の微粒
子を固定化及び/又は成膜化させるにあたり、2種以上
の表面処理用の微粒子がそれぞれ固まった状態でトナー
芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化されるというこ
とがなく、トナー芯粒子の表面にこれら2種以上の表面
処理用の微粒子が互いに均一に分散された状態で固定化
及び/又は成膜化されるようにし、トナーの組成にばら
つきがなく、帯電安定性や流動性に優れた静電潜像現像
用トナーが得られるようにすることを課題とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するため、少なくとも樹脂を主成
分とするトナー芯粒子の表面に2種以上の表面処理用の
微粒子を固定化及び/又は成膜化させるにあたり、上記
2種以上の表面処理用の微粒子を予め混合して予備分散
させた後、このように予備分散されたこれらの微粒子を
トナー芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化させるよ
うにしたのである。
【0010】ここで、この発明において静電潜像現像用
トナーを製造するのに使用するトナー芯粒子としては、
一般に、トナーを製造するのに使用されている混練−粉
砕法によって得られたものや、湿式造粒法等の各種の方
法によって得られたものを用いることができる。
【0011】なお、湿式造粒法による場合には、公知の
何れの方法を用いたものであってもよく、懸濁重合法や
乳化重合法等の重合過程を含むものであっても、懸濁法
等の重合過程を伴わない造粒法であってもよい。
【0012】ここで、懸濁重合法による場合は、樹脂成
分を形成し得る重合性モノマーと、重合開始剤と、着色
剤等のその他の添加剤とを成分とする重合組成物を水系
媒体中に懸濁して重合させて造粒を行うようにする。
【0013】また、乳化重合法による場合は、一般的な
乳化重合によると粒径分布は良好であるが極めて微小な
粒子しか得られなくなるため、シード重合法として知ら
れる方法を用いることが好ましい。すなわち、重合性モ
ノマーの一部と重合開始剤とを、水系媒体あるいは乳化
剤を添加してなる水系媒体中に添加して撹拌乳化し、そ
の後、上記重合性モノマーの残部を徐々に滴下して微小
な粒子を得、この粒子を種として重合性モノマー液滴中
で重合を行うようにすることが好ましい。なお、この場
合、着色剤等の添加剤を含む重合性モノマー液滴中で重
合させるようにしてもよい。
【0014】また、その他の重合過程を含む湿式造粒法
としては、ソープフリー乳化重合法、マイクロカプセル
法(界面重合法、in−situ重合法等)、非水分散
重合法等によってトナー芯粒子を製造するようにしても
よい。
【0015】一方、懸濁法による場合には、樹脂成分に
着色剤等の添加剤を配合して溶融または適当な有機溶剤
中に溶解,分散させ、これを水系媒体中に懸濁して造粒
を行うようにする。
【0016】なお、上記のような湿式造粒法において用
いられる液状媒体としては、トナー組成中に含有される
樹脂あるいは重合性モノマー等の種類によっても左右さ
れるが、一般的には以下のようなものが使用される。ま
ず、重合過程を含む湿式造粒法のうち、懸濁重合法,乳
化重合法,ソープフリー乳化重合法,マイクロカプセル
法等においては、水および水/有機溶剤混合物を用いる
ことができる。なお、ここで用いられる有機溶剤として
は、水と親和性の高いものであればどのようなものであ
ってもよく、例えば、メタノール,エタノール,プロパ
ノール,ブタノール等のアルコール類、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等のエーテルアルコール類、テトラヒドロフ
ラン,ジメトキシエタン等のエーテル類等が用いられ、
これらは一種またはそれ以上の混合物として用いるよう
にしてもよい。
【0017】また、重合過程を含む湿式造粒法のうち非
水分散重合法において用いられる液状媒体としては、使
用するモノマーに対して溶解性を示すが、生成する重合
体に対しては溶解性を示さない有機溶剤であれば何れで
もよい。
【0018】そして、このような有機溶剤としては、上
記の有機溶剤に加え、例えば、ペンタン,ヘキサン,オ
クタン等の脂肪族炭化水素、キシレン,ベンゼン,トル
エンおよびその他のアルキルベンゼン、ソルベントナフ
サ等の芳香族炭化水素、さらにはケトン、エステル系の
各種有機溶剤等を用いることができ、これらの有機溶剤
を一種または2種以上混合させ、あるいはさらに水と混
合させて用いるようにしてもよく、樹脂成分に応じて適
宜選択して用いるようにする。
【0019】また、重合過程を伴わない湿式造粒法にお
いては、トナー芯粒子に用いる樹脂を溶解しない液状媒
体であればどのようなものであってもよく、例えば、上
記のような有機溶剤、水/有機溶剤混合物さらには水等
が用いられる。なお、上記有機溶剤は一種またはそれ以
上混合させて用いるようにしてもよい。
【0020】そして、上記のような液状媒体を用いて湿
式中でトナー芯粒子を造粒させるにあたっては、通常そ
の平均粒径が1〜15μmになるようにし、好ましくは
2〜10μmになるようにする。なお、このように湿式
中でトナー芯粒子を造粒させると、平均粒径±25%の
範囲内に、トナー芯粒子が30%以上含まれるような粒
径分布の揃ったものの調整が容易となる。
【0021】また、上記トナー芯粒子に使用する樹脂と
しては、一般にトナーを製造する場合に使用する結着剤
として用いられているものであればどのようなものであ
ってもよく、例えば、ポリスチレン系樹脂,ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,ポリアミ
ド系樹脂,ポリカーボネート系樹脂,ポリエーテル系樹
脂,ポリスルフォン系樹脂,ポリエステル系樹脂,エポ
キシ樹脂,ブタジエン系樹脂等の熱可塑性樹脂、あるい
は尿素樹脂,ウレタン樹脂,ウレア樹脂,エポキシ樹脂
等の熱硬化性樹脂、さらにはこれらの共重合体,ブロッ
ク重合体,グラフト重合体およびポリマーブレンド等を
用いることができる。なお、上記樹脂としては、例え
ば、熱可塑性樹脂のような完全なポリマーの状態にある
ものに限られず、熱硬化性樹脂におけるようにオリゴマ
ーまたはプレポリマー、架橋剤等を含んだものを用いる
ことも可能である。
【0022】また、この発明において高速システムに使
用する静電荷像現像用トナーを製造する場合には、トナ
ーを転写紙等に短時間で定着させたり、定着ローラから
の分離性を向上させる必要があるため、トナー芯粒子を
構成する樹脂として、スチレン系モノマー、(メタ)ア
クリル系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマーか
ら合成されるホモポリマーあるいは共重合系ポリマー、
またはポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。
【0023】そして、このような樹脂においては、その
数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwが、1000≦
Mn≦10000、20≦Mw/Mn≦70であり、さ
らに数平均分子量Mnについては、2,000≦Mn≦
7,000であるものを使用することが望ましい。
【0024】また、この静電荷像現像用トナーをオイル
レス定着用トナーとして用いる場合には、トナー芯粒子
を構成する樹脂にガラス転移点が55〜80℃、軟化点
が80〜150℃で、さらに5〜20重量%のゲル化成
分が含有されているものを用いることが望ましい。
【0025】さらに、この発明においてフルカラー用の
透光性カラートナーを製造する場合には、トナー芯粒子
を構成する樹脂にポリエステル系樹脂を用いるようにす
ることが好ましい。
【0026】ここで、透光性カラートナーにおけるトナ
ー芯粒子を構成するポリエステル樹脂としては、ガラス
転移温度が55〜70℃、軟化点が80〜150℃で、
その数平均分子量Mnが2000〜15000、分子量
分布(Mw/Mn)が3以下の線状ポリエステルを用い
ることが望ましい。
【0027】また、上記の線状ポリエステル樹脂にジイ
ソシアネートを反応させて得られる線状ウレタン変性ポ
リエステルも用いることができる。
【0028】ここで、この線状ウレタン変性ポリエステ
ルとしては、ジカルボン酸とジオールからなり、数平均
分子量Mnが2000〜15000、酸化が5以下で実
質的に末端基が水酸基からなる線状ポリエステル樹脂1
モルに対して、0.3〜0.95モルのジイソシアネー
トを反応させて得られる線状ウレタン変性ポリエステル
樹脂であって、この樹脂のガラス転移温度が40〜80
℃、酸化が5以下であるものを主成分とするものを用い
るようにする。
【0029】さらに、上記の線状ポリエステルにスチレ
ン系,アクリル系,アミノアクリル系モノマー等をグラ
フト,ブロック重合等の方法によって変性し、上記線状
ウレタン変性ポリエステルと同様のガラス転移温度、軟
化点、分子量特性を有するものも好適に用いることがで
きる。
【0030】なお、トナー芯粒子においては、前記のよ
うな樹脂の他に、着色剤,荷電制御剤,オフセット防止
剤等を加えるようにしてもよい。
【0031】一方、上記トナー芯粒子と混合させる表面
処理用の微粒子としては、各種の着色剤,荷電制御剤,
流動化剤,研磨剤,磁性粉,オフセット防止剤,樹脂微
粒子等を使用することができ、これらの微粒子の中から
適当なものを選択して2種以上用いるようにする。
【0032】なお、上記のような表面処理用の微粒子と
しては、一般にその平均粒径が上記トナー芯粒子の1/
5以下、好ましくは1/10以下、さらに好ましくは1
/20以下の微粒子を用いるようにする。
【0033】そして、上記のように選択した2種以上の
表面処理用の微粒子を上記のトナー芯粒子に添加するに
あたり、その添加量が少なすぎると、これらの表面処理
用の微粒子がトナー芯粒子に表面に均一に処理されず、
これらの表面処理用の微粒子の効果が少なくなる一方、
その添加量が多すぎると、これらの表面処理用の微粒子
がトナー芯粒子に全て付着するのではなく、これらが単
独に存在して粒子を形成したりするため、通常はトナー
芯粒子100重量部に対して、このような表面処理用の
微粒子を0.01〜50重量部、好ましくは0.1〜3
0重量部添加させるようにする。
【0034】ここで、上記の表面処理用の微粒子として
使用する着色剤としては、以下に示すような有機もしく
は無機の各種,各色の顔料や染料を用いることができ
る。
【0035】まず、黒色顔料としては、カーボンブラッ
ク、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性
炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイト
などを使用することができる。
【0036】また、黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、
カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイ
エロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロ
ー、ナフトールイエローS、バンザーイエローG、バン
ザーイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジ
ンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネン
トイエローNCG、タートラジンレーキなどを使用する
ことができる。
【0037】また、橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリ
ブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾ
ロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリ
アントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダス
レンブリリアントオレンジGKなどを使用することがで
きる。
【0038】また、赤色顔料としては、ベンガラ、カド
ミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネ
ントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、
ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、
レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシン
レーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリ
リアントカーミン3Bなどを使用することができる。
【0039】また、紫色顔料としては、マンガン紫、フ
ァストバイオレットB、ネチルバイオレットレーキなど
を使用することができる。
【0040】また、青色顔料としては、紺青、コバルト
ブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブル
ー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストス
カイブルー、インダスレンブルーBCなどを使用するこ
とができる。
【0041】また、緑色顔料としては、クロムグリー
ン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグ
リーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどを使
用することができる。
【0042】また、白色顔料としては、亜鉛華、酸化チ
タン、アンチモン白、硫化亜鉛などを使用することがで
きる。
【0043】また、体質顔料としては、バライト粉、炭
酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タル
ク、アルミナホワイトなどを使用することができる。
【0044】また、塩基性,酸性,分散及び直接染料な
どの各種染料としては、ニグロシン、メチレンブルー、
ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブ
ルーなどを使用することができる。
【0045】また、これらの着色剤を表面処理用の微粒
子として用いるにあたっては、これらの着色剤を単独で
あるいは複数組合わせて用いることもできる。
【0046】なお、これらの着色剤を表面処理用の微粒
子としてトナー芯粒子と混合させる場合、着色剤の量が
多くなりすぎると、トナーの定着性が低下する一方、着
色剤の量が少なすぎると、所望の画像濃度が得られなく
なるため、前記のようにトナー芯粒子中に含有させた着
色剤を含めてこれらの着色剤の量が、トナー中における
樹脂100重量部に対して1〜20重量部、好ましくは
2〜10重量部になるようにする。
【0047】また、この発明において、前記のような透
光性カラートナーを製造する場合には、表面処理用の微
粒子として以下に示すような各種,各色の顔料や染料か
らなる着色剤を用いることができる。
【0048】ここで、透光性カラートナーに用いる黄色
顔料としては、C.I.10316(ナフトールイエロ
ーS)、C.I.11710(ハンザイエロー10
G)、C.I.11660(ハンザイエロー5G)、
C.I.11670(ハンザイエロー3G)、C.I.
11680(ハンザイエローG)、C.I.11730
(ハンザイエローGR)、C.I.11735(ハンザ
イエローA)、C.I.11740(ハンザイエローR
N)、C.I.12710(ハンザイエローR)、C.
I.12720(ピグメントイエローL)、C.I.2
1090(ベンジジンイエロー)、C.I.21095
(ベンジジンイエローG)、C.I.21100(ベン
ジジンイエローGR)、C.I.20040(パーマネ
ントイエローNCG)、C.I.21220(バルカン
ファストイエロー5)、C.I.21135(バルカン
ファストイエローR)などを使用することができる。
【0049】また、透光性カラートナー用の赤色顔料と
しては、C.I.12055(スターリンI)、C.
I.12075(パーマネントオレンジ)、C.I.1
2175(リソールファストオレンジ3GL)、C.
I.12305(パーマネントオレンジGTR)、C.
I.11725(ハンザイエロー3R)、C.I.21
165(バルカンファストオレンジGG)、C.I.2
1110(ベンジジンオレンジG)、C.I.1212
0(パーマネントレッド4R)、C.I.1270(パ
ラレッド)、C.I.12085(ファイヤーレッ
ド)、C.I.12315(ブリリアントファストスカ
ーレット)、C.I.12310(パーマネントレッド
F2R)、C.I.12335(パーマネントレッドF
4R)、C.I.12440(パーマネントレッドFR
L)、C.I.12460(パーマネントレッドFRL
L)、C.I.12420(パーマネントレッドF4R
H)、C.I.12450(ライトファストレッドトー
ナーB)、C.I.12490(パーマネントカーミン
FB)、C.I.15850(ブリリアントカーミン6
B)などを使用することができる。
【0050】また、透光性カラートナー用の青色顔料と
しては、C.I.74100(無金属フタロシアニンブ
ルー)、C.I.74160(フタロシアニンブル
ー)、C.I.74180(ファストスカイブルー)な
どを使用することができる。
【0051】なお、これらの透光性カラートナー用の着
色剤を表面処理用の微粒子として用いる場合も、通常の
着色剤の場合と同様に単独であるいは複数組合わせて用
いることができ、またその量は前記のようにトナー芯粒
子中に含有させた着色剤を含めてトナー中における樹脂
100重量部に対して、1〜10重量部、好ましくは2
〜5重量部になるようにする。
【0052】また、上記の表面処理用の微粒子としてオ
フセット防止剤を用いる場合には、このようなオフセッ
ト防止剤として、各種ワックス、特に低分子量ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、あるいは酸化型のポリプロピレ
ン、ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックスが好適
に用いられる。
【0053】また、上記の表面処理用の微粒子として荷
電制御剤を用いる場合においては、正荷電制御剤とし
て、例えば、アジン化合物ニグロシンベースEX、ボン
トロンN−01,02,04,05,07,09,1
0,13(オリエント化学工業社製)、オイルブラック
(中央合成化学社製)、第4級アンモニウム塩P−5
1、ポリアミン化合物P−52、スーダンチーフシュバ
ルツBB(ソルベントブラック3:C.I.No.26
150)、フェトシュバルツHBN(C.I.No.2
6150)、ブリリアントスピリッツシュバルツTN
(ファルベンファブリケン・バイヤ社製)、さらにアル
コキシ化アミン、アルキルアミド、モリブデン酸キレー
ト顔料、イミダゾール化合物等を使用することができ、
一方、負荷電制御剤としては、例えば、クロム錯塩型ア
ゾ染料S−32,33,34,35,37,38,4
0,44(オリエント化学工業社製)、アイゼンスピロ
ブラックTRH,BHH(保土ケ谷化学社製)、カヤセ
ットブラックT−22,004(日本化薬社製)、銅フ
タロシアニン系染料S−39(オリエント化学工業社
製)、クロム錯塩E−81,82(オリエント化学工業
社製)、亜鉛錯塩E−84(オリエント化学工業社
製)、アルミニウム錯塩E−86(オリエント化学工業
社製)等を使用することができる。
【0054】なお、これらの荷電制御剤を表面処理用の
微粒子としてトナー芯粒子と混合させるにあたり、その
量が多くなりすぎると、トナーの帯電量が不安定になる
と共に、トナーの定着性が低下する一方、その量が少な
すぎると、所望の帯電量が得られなくなるため、前記の
ようにトナー芯粒子中に含有させた荷電制御剤を含め
て、これらの荷電制御剤の量が、トナー中における樹脂
100重量部に対して、0.01〜10重量部、好まし
くは0.1〜5重量部になるようにする。
【0055】また、上記の表面処理用の微粒子として流
動化剤を用いる場合には、例えば、シリカ、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、フッ化マグネシウム等を単独ある
いは組み合わせて用いることができる。
【0056】また、上記の表面処理用の微粒子として非
磁性無機微粒子を用いる場合には、例えば、炭化ケイ
素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化
ハフニウム、炭化バナジジウム、炭化タンタル、炭化ニ
オブ、炭化タングステン、炭化クロム、炭化モリブデ
ン、炭化カルシウム、ダイヤモンドカーボンランダム等
の各種の炭化物;窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコ
ニウム等の各種の窒化物;ホウ化ジルコニウム等のホウ
化物;酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミ
ニウム、シリカ、コロイダルシリカ、疏水性シリカ等の
各種の酸化物;二硫化モリブデン等の硫化物;フッ化マ
グネシウム、フッ化炭素等のフッ化物;ステアリン酸ア
ルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸マグネシウム等の各種の金属石鹸:滑
石、ベントナイト等の各種の非磁性無機微粒子を使用す
ることができる。なお、これらの微粒子は、疏水化処理
して用いるようにすることが望ましい。
【0057】また、上記の表面処理用の微粒子として有
機微粒子を用いる場合には、例えば、乳化重合法、ソー
プフリー乳化重合法、非水分散重合法等の湿式重合法、
気相法等により造粒したスチレン系、(メタ)アクリル
系、ベンゾグアナミン、メラミン、テフロン、シリコ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の各種の有機微粒
子を使用することができる。
【0058】また、上記の表面処理用の微粒子として磁
性微粒子を用いる場合には、例えば、コバルト,鉄,ニ
ッケル等の強磁性を示す金属、アルミニウム,コバル
ト,鉄,鉛,マグネシウム,ニッケル,亜鉛,アンチモ
ン,ベリリウム,ビスマス,カドミウム,カルシウム,
マンガン,セレン,チタン,タングステン,バナジウム
等の金属の合金及びこれらの混合物並びに酸化物、焼成
体(フェライト)等の公知の磁性体の微粒子を使用する
ことができる。
【0059】ここで、上記のような表面処理用の微粒子
を2種以上予め混合して予備分散させるにあたっては、
従来より一般に用いられているヘンシェルミキサー,自
動乳鉢等の公知の混合機を使用して行うことができる。
【0060】また、このように予備分散されたこれらの
微粒子をトナー芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化
させるあたっては、図1に示すような表面処理装置(奈
良機械製作所社製,ハイブリダイゼーションシステム)
の他、サフュージングシステム(日本ニューマチック工
業社製),メカノミル(岡田精工社製),オングミル
(ホソカワミクロン社製)等の公知の表面処理装置を用
いることができる。
【0061】ここで、図1に示す表面処理装置を使用し
て、予備分散された2種以上の表面処理用の微粒子をト
ナー芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化させるあた
っては、予備分散された2種以上の表面処理用の微粒子
と前記のようなトナー芯粒子とを、原料供給シュート1
4を通してこの表面処理装置の処理室10内に供給する
と共に、回転板21にブレード22が設けられた回転部
材20をこの処理室10内において回転させるようにす
る。
【0062】そして、この回転部材20の回転によって
生じる高速気流により、上記のように供給されたトナー
芯粒子と予備分散された2種以上の表面処理用の微粒子
とをブレード22が設けられた回転板21と上記ステー
ター13との間を通過させると共に、上記処理室10に
設けられた循環口15から、この処理室10と上記原料
供給シュート14とを連通する循環路16を通して何度
も処理室10内に導くようにし、これにより機械的,熱
的衝撃を加え、トナー芯粒子の表面に予備分散された2
種以上の表面処理用の微粒子を固定化及び/又は成膜化
させるようにする。
【0063】ここで、上記の表面処理装置を使用して予
備分散された2種以上の表面処理用の微粒子を固定化及
び/又は成膜化させるにあたっては、通常、上記処理室
10の温度を5〜60℃にすると共に、上記回転板21
に取り付けられたブレード22先端の周速が10〜10
0m/secになるようにして回転部材20を回転さ
せ、この処理を1〜20分間行うようにする。
【0064】
【作用】この発明においては、トナー芯粒子の表面に2
種以上の表面処理用の微粒子を固定化及び/又は成膜化
させて静電潜像現像用トナーを製造するにあたり、上記
のように2種以上の表面処理用の微粒子を予め混合して
予備分散させた後、このように予備分散されたこれらの
微粒子をトナー芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化
させるようにしたため、2種以上の表面処理用の微粒子
がそれぞれ固まった状態でトナー芯粒子の表面に固定化
及び/又は成膜化されるということがなくなり、トナー
芯粒子の表面にこれら2種以上の表面処理用の微粒子が
互いに均一に分散された状態で固定化及び/又は成膜化
されるようになる。
【0065】また、上記のように2種以上の表面処理用
の微粒子が互いに均一に分散された状態でトナー芯粒子
の表面に固定化及び/又は成膜化されるため、製造され
たトナーにおける組成のばらつきが少なくなり、帯電安
定性や流動性等に優れた静電潜像現像用トナーが得られ
るようになる。
【0066】
【実施例】以下、この発明の実施例に係る静電潜像現像
用トナーの製造方法について具体的に説明すると共に、
比較例の製造方法によって製造された静電潜像現像用ト
ナーと比較して、この発明の実施例に係る製造方法によ
って製造された静電潜像現像用トナーが優れていること
を明らかにする。
【0067】(実施例1)この実施例においては、以下
のようにして製造したトナー芯粒子Aを用いるようにし
た。
【0068】ここで、トナー芯粒子Aを製造するにあた
っては、スチレンモノマー100重量部と、n−ブチル
メタクリレート35重量部と、メタクリル酸5重量部
と、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニト
リル)0.5重量部と、低分子量ポリプロピレン(三洋
化成工業社製,ビスコール 605P)3重量部と、カ
ーボンブラック(三菱化成工業社製,MA#8)8重量
部とをサンドスターラにより混合して重合組成物を調整
した。
【0069】そして、この重合組成物を濃度3%のアラ
ビアゴム水溶液中に投入し、これらを撹拌機(特殊機化
工業社製,TKオートホモミクサー)により回転数40
00rpmで撹拌しながら、温度60℃で6時間重合反
応を行い、その後、上記撹拌機の回転数を2000rp
mに落とし、温度を85℃まで上昇させて、重合された
粒子同士を凝集させ、特に、1μm以下の超微粒子を3
μm以上の微粒子表面に固着,溶融することにより50
μm〜1mm程度に凝集させ、これを乾燥させて100
μm〜2mm程度の凝集体を得た。
【0070】次いで、この凝集体をジェットミルにより
粉砕し、さらに風力分級して平均粒径が6μmのトナー
芯粒子Aを製造した。
【0071】また、この実施例においては、上記のよう
にして製造したトナー芯粒子A100重量部に対して、
表面処理用の微粒子として、クロム錯塩型染料(保土谷
化学工業社製,アイゼンスピロンブラックTRH)から
なる荷電制御剤1.0重量部と、疎水性酸化チタン(デ
グサ社製,T−805)からなる流動化剤0.5重量部
とを用いるようにした。
【0072】そして、表面処理用の微粒子として用いた
上記クロム錯塩型染料と疎水性酸化チタンとをヘンシェ
ルミキサーに投入して、回転数1500rpmで1分間
混合撹拌し、これらの表面処理用の微粒子を予備分散さ
せた。
【0073】次いで、このように予備分散されたこれら
の表面処理用の微粒子と上記のトナー芯粒子Aとを、再
度ヘンシェルミキサーにより回転数3000rpmで1
分間混合撹拌し、トナー芯粒子Aの表面に上記のように
予備分散されたクロム錯塩型染料と疎水性酸化チタンと
からなる表面処理用の微粒子を均一に付着させた。
【0074】そして、このように予備分散されたクロム
錯塩型染料と疎水性酸化チタンとからなる表面処理用の
微粒子をトナー芯粒子Aの表面に均一に付着させたもの
を、前記の図1に示す表面処理装置(奈良機械製作所社
製,ハイブリダイゼーションシステムNHS−3型)を
用いて処理するようにした。
【0075】ここで、上記の表面処理装置を用いて処理
するにあたっては、上記のように予備分散されたクロム
錯塩型染料と疎水性酸化チタンとをトナー芯粒子Aの表
面に均一に付着させたものを、前記の原料供給シュート
14を通してこの表面処理装置の処理室10内に供給す
ると共に、前記ブレード22先端の周速が80m/se
cになるようにして回転部材20を回転させ、予備分散
されたクロム錯塩型染料と疎水性酸化チタンとがトナー
芯粒子Aの表面に均一に付着されたものをブレード22
が設けられた上記回転板21とステーター13との間を
通過させると共に、上記循環路16を通して循環させて
3分間処理を行うようにした。
【0076】そして、このように処理することによっ
て、上記のようにトナー芯粒子Aの表面に均一に分散さ
れた付着したクロム錯塩型染料と疎水性酸化チタンとか
らなる表面処理用の微粒子をトナー芯粒子Aの表面に固
定化させ、平均粒径が6μmになった黒色のトナーを製
造した。
【0077】(実施例2)この実施例においては、上記
の実施例1と同じトナー芯粒子Aを用い、このトナー芯
粒子A100重量部に対して、表面処理用の微粒子とし
て、亜鉛錯塩化合物(オリエント化学工業社製,E−8
4)からなる荷電制御剤0.5重量部と、疎水性酸化チ
タン(デグサ社製,T−805)からなる流動化剤0.
5重量部とを用いるようにした。
【0078】そして、これらの材料を上記実施例1の場
合と同様にして処理をし、平均粒径が6μmになった黒
色のトナーを製造した。
【0079】(実施例3)この実施例においては、以下
のようにして製造したトナー芯粒子Bを用いるようにし
た。
【0080】ここで、このトナー芯粒子Bを製造するに
あたっては、上記実施例1におけるトナー芯粒子Aの製
造において、低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社
製,ビスコール 605P)を加えないようにし、それ
以外については、上記トナー芯粒子Aの場合と同様にし
て、平均粒径が6μmのトナー芯粒子Bを製造した。
【0081】そして、この実施例においては、上記のよ
うにして製造したトナー芯粒子B100重量部に対し
て、表面処理用の微粒子として、第4級アンモニウム塩
化合物(オリエント化学工業社製,P−51)からなる
荷電制御剤1.5重量部と、疎水性シリカ(日本アエロ
ジル社製,R−974)からなる流動化剤1.0重量部
とを用いるようにした。
【0082】そして、これらの材料を上記実施例1の場
合と同様にして処理をし、平均粒径が6μmになった黒
色のトナーを製造した。
【0083】(実施例4)この実施例においては、以下
のようにして製造したトナー芯粒子Cを用いるようにし
た。
【0084】ここで、トナー芯粒子Cを製造するにあた
っては、スチレン−n−ブチルメタクリレート樹脂(軟
化点108℃,ガラス転移点52℃)100重量部と、
カーボンブラック(三菱化成工業社製,MA#8)10
重量部と、低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社
製,ビスコール 605P)3重量部とをボールミルで
充分混合した後、140℃に加熱した3本ロールで混練
した。そして、この混練物を放置して冷却した後、これ
をフェザーミルを用いて粗粉砕し、さらにジェットミル
を用いて微粉砕した後、これを風力分級して平均粒径が
8μmになったトナー芯粒子Cを製造した。
【0085】そして、この実施例においては、上記のよ
うにして製造したトナー芯粒子C100重量部に対し
て、表面処理用の微粒子として、前記のクロム錯塩型ア
ゾ染料(保土谷化学工業社製,アイゼンスピロンブラッ
クTRH)からなる荷電制御剤1.0重量部と、酸化チ
タン(テイカ社製,MT−600BS)からなる流動化
剤0.5重量部とを用いるようにした。
【0086】そして、上記のクロム錯塩型染料と酸化チ
タンとからなる表面処理用の微粒子を、上記実施例1の
場合と同様にしてヘンシェルミキサーにより予備分散さ
せた後、このように予備分散されたこれらの表面処理用
の微粒子と上記のトナー芯粒子Cとを、上記実施例1の
場合と同様にして再度ヘンシェルミキサーにより混合撹
拌し、トナー芯粒子Cの表面に上記のように予備分散さ
れたクロム錯塩型染料と酸化チタンとからなる表面処理
用の微粒子を均一に付着させた。
【0087】次いで、このように予備分散されたクロム
錯塩型染料と酸化チタンとからなる表面処理用の微粒子
をトナー芯粒子Cの表面に均一に付着させたものを、表
面処理装置サフュージングシステム(日本ニューマチッ
ク工業社製)に投入し、気流最高温度350℃,気流温
度がトナー芯粒子のガラス転移温度以下に到達するまで
の時間を0.7秒,気流中における上記混合物の分散濃
度を200g/m2 の条件に設定して処理を行い、トナ
ー芯粒子Cの表面に均一に付着させた上記のクロム錯塩
型染料と酸化チタンとからなる表面処理用の微粒子を固
定化させて平均粒径が8μmになった黒色のトナーを得
た。
【0088】(実施例5)この実施例においては、以下
のようにして製造したトナー芯粒子Dを用いるようにし
た。
【0089】このトナー芯粒子Dを製造するにあたって
は、上記実施例4におけるトナー芯粒子Cの製造におい
て、スチレン−n−ブチルメタクリレート樹脂の代わり
にポリエルテル樹脂(花王社製,タフトンNE−38
2)を用いるようにし、それ以外については上記トナー
芯粒子Cの場合と同様にして平均粒径が7.5μmにな
ったトナー芯粒子Dを製造した。
【0090】そして、この実施例においては、上記のよ
うにして製造したトナー芯粒子D100重量部に対し
て、表面処理用の微粒子として、前記の第4級アンモニ
ウム塩化合物(オリエント化学工業社製,P−51)か
らなる荷電制御剤1.5重量部と、前記の疎水性シリカ
(日本アエロジル社製,R−974)からなる流動化剤
0.3重量部と、前記の疎水性酸化チタン(デグサ社
製,T−805)からなる流動化剤0.5重量部とを用
いるようにした。
【0091】そして、これらの材料を上記実施例4の場
合と同様にして処理をし、平均粒径が7.5μmになっ
た黒色のトナーを製造した。
【0092】(比較例1)この比較例においては、上記
実施例1と同じトナー芯粒子Aを用いるようにした。そ
して、このトナー芯粒子A100重量部に対して、表面
処理用の微粒子として、前記クロム錯塩型染料(保土谷
化学工業社製,アイゼンスピロンブラックTRH)1.
0重量部と、前記の疎水性酸化チタン(デグサ社製,T
−805)0.5重量部とを用いるようにした。
【0093】そして、この比較例においては、表面処理
用の微粒子として用いた上記クロム錯塩型染料と疎水性
酸化チタンとを予備分散させる工程だけを省略し、それ
以外については上記実施例1の場合と同様にして処理を
行い、平均粒径が6μmになった黒色のトナーを製造し
た。
【0094】(比較例2)この比較例においては、上記
比較例1におけるトナー芯粒子Aを前記のトナー芯粒子
Bに変更すると共に、表面処理用の微粒子として用いた
疎水性酸化チタンを前記の疎水性シリカ(日本アエロジ
ル社製,R−974)に変更させるようにし、それ以外
については、上記比較例1の場合と同様にして、平均粒
径が6μmになった黒色のトナーを製造した。
【0095】(比較例3)この比較例においては、上記
比較例1におけるトナー芯粒子Aを前記のトナー芯粒子
Dに変更させるようにし、それ以外については、上記比
較例1の場合と同様にして、平均粒径が7.5μmにな
った黒色のトナーを製造した。
【0096】(比較例4)この比較例においては、上記
比較例1において表面処理用の微粒子として用いたクロ
ム錯塩型染料を前記の第4級アンモニウム塩化合物(オ
リエント化学工業社製,P−51)に変更させるように
し、それ以外については、上記比較例1の場合と同様に
して、平均粒径が6μmになった黒色のトナーを製造し
た。
【0097】なお、上記実施例1〜5及び比較例1〜4
における各トナーの平均粒径を測定するにあたっては、
コールターカウンタTA−II(コールタカウンタ社製)
を用い、100μmのアパチャーチューブで粒径別相対
重量分布を測定して、その平均粒径を求めた。
【0098】次に、上記のようにして製造した実施例1
〜5及び比較例1〜4の各トナーについてそれぞれその
平均帯電量[μC/g]、トナー飛散量を調べると共
に、形成された画像のかぶり評価を行うようにした。
【0099】ここで、実施例1〜5及び比較例1〜4の
各トナーについてこれらの評価を行うにあたっては、各
トナー100重量部に対し、それぞれコロイダルシリカ
(日本アエロジル社製,R−972)を0.2重量部加
えて後処理したものを用いるようにした。
【0100】また、これらの評価を行うにあたっては、
実施例1〜5及び比較例1〜4の各トナーを、以下のよ
うにして製造したバインダー型のキャリアと混合させて
評価するようにした。
【0101】ここで、上記のバインダー型のキャリアと
しては、ポリエステル樹脂(花王社製,NE−111
0)100重量部と、無機磁性粉(戸田工業社製,EP
T−1000)500重量部と、カーボンブラック(三
菱化成社製,MA#8)2重量部とを充分に混合し、こ
れを粉砕し、次いでシリンダ部180℃,シリンダヘッ
ド部170℃に設定した押出し混練機を用いて溶融混練
し、この混練物を冷却して粗粉砕した後、ジェットミル
で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して得た平
均粒径が55μmになったバインダー型キャリアを用い
るようにした。なお、このキャリアの平均粒径は、マイ
クロトラックモデル7995−10SRA(日機装社
製)を用いて測定した。
【0102】そして、上記のバインダー型キャリアを用
いて上記実施例1〜5および比較例1〜4の各トナーの
帯電量を測定するにあたっては、各トナー2gに対して
それぞれ上記のキャリアを28g加え、これらをそれぞ
れ50ccのポリ瓶に入れ、回転架台において120r
pmで3分間回転させたものと、10分間回転させたも
のとを用意した。
【0103】次いで、上記のように回転させて調整した
各トナーを含む現像剤をそれぞれ精密天秤で3g計量
し、図2に示す装置を用いて各トナーの帯電量を測定す
るようにした。
【0104】ここで、図2に示す装置を用いて各トナー
の帯電量を測定するにあたっては、上記のように計量し
た各現像剤をそれぞれ導電性スリーブ1の表面全体に均
一になるように載せると共に、この導電性スリーブ1内
に設けられたマグネットロール2の回転数を100rp
mにセットした。
【0105】そして、バイアス電源3よりバイアス電圧
を0〜10KV逐次印加し、5秒間上記導電性スリーブ
1を回転させ、この導電性スリーブ1を停止させた時点
での円筒電極4における電位Vmを読み取ると共に、上
記導電性スリーブ1からこの円筒電極4に付着したトナ
ーの重量を精密天秤で計量して、各トナーの平均帯電量
[μC/g]を求め、その結果を下記の表1に示した。
【0106】また、上記実施例1〜5および比較例1〜
4の各トナーにおける飛散量を調べるにあたっては、上
記の平均帯電量[μC/g]を測定する場合と同様にし
て、実施例1〜5および比較例1〜4の各トナーを含む
現像剤を調整した。
【0107】そして、各トナーにおける飛散量を調べる
にあたっては、デジタル粉塵計P5H2型(柴田化学社
製)を用い、この粉塵計をマグネットロールから10c
m離れた位置にセットし、このマグネットロール上に上
記のように調整した各トナーを含む現像剤をそれぞれ2
gセットした後、このマグネットロールを2000rp
mで回転させた時に発塵する各トナーの量を上記粉塵計
によって読み取り、1分間のカウント数[cpm]を求
めた。
【0108】そして、このようにして求めた1分間のカ
ウント数が300cpm以下の場合を〇で、500cp
m以下の場合を△で、500cpmより多い場合を×で
下記の表1に示した。
【0109】また、形成される画像のかぶり評価を行う
にあたっては、上記実施例1〜5および比較例1〜4の
各トナーに対して上記のキャリアをトナー/キャリア=
5/95の重量割合になるように混合し、実施例1〜5
および比較例1〜4の各トナーを用いた2成分系現像剤
を調整した。
【0110】そして、実施例3,5及び比較例4の各ト
ナーを用いた現像剤に対しては、市販の複写機(ミノル
タカメラ社製,EP−8600)を用いるようにし、一
方、実施例1,2,4及び比較例1〜3の各トナーを使
用した現像剤に対しては、市販の複写機(ミノルタカメ
ラ社製,EP−570Z)の定着器をオイル塗布方式に
改良したものを用いるようにした。
【0111】そして、これらの複写機を使用し、それぞ
れ黒の比率が6%のチャートを用いて10万枚の耐刷試
験を行い、初期,1万枚,10万枚の試験時において形
成された画像におけるかぶりの評価を行った。
【0112】ここで、画像のかぶり評価においては、良
好な場合を〇で、若干のかぶりがあるが実用上使用可能
である場合を△で、実用上問題となる場合を×で下記の
表1に示した。
【0113】
【表1】
【0114】この結果から明らかなように、上記実施例
1〜5において製造したトナーを用いた場合には、比較
例1〜4において製造したトナーを用いた場合に比べて
トナーの帯電性が安定しており、この結果、トナーの飛
散量や形成された画像におけるかぶりも少なくなってい
た。
【0115】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明において
は、トナー芯粒子の表面に2種以上の表面処理用の微粒
子を固定化及び/又は成膜化させて静電潜像現像用トナ
ーを製造するにあたり、2種以上の表面処理用の微粒子
を予め混合して予備分散させた後、このように予備分散
されたこれらの微粒子をトナー芯粒子の表面に固定化及
び/又は成膜化させるようにしたため、2種以上の表面
処理用の微粒子がそれぞれ固まった状態でトナー芯粒子
の表面に固定化及び/又は成膜化されるということがな
くなり、トナー芯粒子の表面にこれら2種以上の表面処
理用の微粒子が互いに均一に分散された状態で固定化及
び/又は成膜化されるようになった。
【0116】また、このように2種以上の表面処理用の
微粒子が互いに均一に分散された状態でトナー芯粒子の
表面に固定化及び/又は成膜化される結果、この発明の
方法によって製造された静電潜像現像用トナーにおいて
は、トナーにおける組成のばらつきが少なくなり、帯電
安定性や流動性等に優れた静電潜像現像用トナーが得ら
れるようになると共に、この発明の方法によって製造さ
れた静電潜像現像用トナーを用いて画像形成を行った場
合、かぶりのない良好な画像が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明において、静電潜像現像用トナーを製
造するにあたり、樹脂を主成分とするトナー芯粒子と予
備分散された2種以上の表面処理用の微粒子とを処理す
るのに使用する表面処理装置の例を示した概略説明図で
ある。
【図2】トナーの帯電量を測定するのに使用した装置の
概略図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも樹脂を主成分とするトナー芯
    粒子の表面に2種以上の表面処理用の微粒子を固定化及
    び/又は成膜化させるにあたり、上記2種以上の表面処
    理用の微粒子を予め混合して予備分散させた後、このよ
    うに予備分散されたこれらの微粒子をトナー芯粒子の表
    面に固定化及び/又は成膜化させるようにしたことを特
    徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1705103A2 (en) 2005-03-24 2006-09-27 Mazda Motor Corporation Vehicle panel

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