JPH0534944A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0534944A
JPH0534944A JP21636991A JP21636991A JPH0534944A JP H0534944 A JPH0534944 A JP H0534944A JP 21636991 A JP21636991 A JP 21636991A JP 21636991 A JP21636991 A JP 21636991A JP H0534944 A JPH0534944 A JP H0534944A
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JP21636991A
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English (en)
Inventor
Shinya Mayama
進也 間山
Katsumi Aoki
活水 青木
Satoshi Kanayama
聡 金山
Noriyoshi Ogawa
典慶 小川
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、優れた機械的特性、電気的特性お
よび生産性を有する電子写真感光体を提供することを目
的とする。 【構成】 本発明は、導電性支持体上に感光層を有する
電子写真感光体において、該感光層が下記式[I]およ
び[II] 【外1】 (式中、R1乃至R16は水素原子、ハロゲン原子、水酸
基及び炭素数1乃至4のアルキル基を示し、Aは炭素数
1乃至10の直鎖、分岐鎖或は環状のアルキリデン基、
アリール置換アルキリデン基、及びアリール基を示
す。)で示される構成単位を有するランダム共重合体を
含有することを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
詳しくは特定の構造を有する樹脂を含有する感光層を有
する電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体には、適用される電子写
真プロセスに応じた所定の感度、電位特性や光学特性を
備えていることが要求されることはもちろんであるが、
帯電、現像、転写およびクリーニングなどの電気的およ
び機械的外力が直接かつ繰り返し加えられるためこれら
に対する耐久性が要求される。
【0003】具体的には、コロナ帯電時に発生するO3
やNOXによる劣化のための感度低下や暗部電位低下、
残留電位増加、および摺擦によって発生する表面の摩耗
や傷などに対する耐久性が要求される。
【0004】有機光導電物質を用いた電子写真感光体に
おいては、通常その表面が樹脂によって被膜化されてい
るため、樹脂の特性が感光体の特性に大きな影響を及ぼ
す要因のひとつとなる。
【0005】従来そのような樹脂としてはビスフェノー
ルA型ポリカーボネート樹脂(以下、ポリカーボAとい
う)や、U.S.P.2999750や特開昭62−1
87353号公報に記載されるような変性ポリカーボネ
ート樹脂などが提案されているが、これらの樹脂には以
下に示すような問題点を有している。 (1)樹脂の溶解性が悪く、ジクロロメタンや1、2−
ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類の一部
にしか良好な溶解性を示さない。これらのハロゲン化脂
肪族炭化水素類は低沸点のため、これらの溶剤で調製し
た塗工液を用いて感光体を製造すると塗工面が白化し易
く、また、塗工液の固形分を一定にする等の工程管理に
も手間がかかる。 (2)ハロゲン化脂肪族炭化水素類以外の溶剤に対して
は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノ
ン、あるいはそれらの混合溶剤に一部可溶であるが、そ
の溶液は数日以内でゲル化するなど経時安定性が悪い。
【0006】ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂
(以下、ポリカーボZという)を用いることにより、こ
れらの問題は解決されたが、電子写真分野における近年
の更なる高画質化、高耐久化および高生産化に伴い、上
記したような用いる樹脂に要求される特性を更に高い水
準で満足する樹脂が検討されている。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】本発明の目的は、
従来のポリカーボネート樹脂が有していた上記のような
問題点を解決し、潤滑性や耐摩耗性といった機械的特性
に優れ、繰り返し使用しても安定して高画質の画像が得
られ、更に安価で製造も容易な電子写真感光体を製造す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は導電性支
持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感
光層が下記式[I]
【0009】
【外9】 (式中、R1乃至R8は水素原子、ハロゲン原子、水酸基
及び炭素数1乃至4のアルキル基を示す。)で示される
構成単位及び下記式[II]
【0010】
【外10】 (式中、Aは炭素数1乃至10の直鎖、分岐鎖或は環状
のアルキリデン基、アリール置換アルキリデン基、及び
アリール基を示し、R9乃至R16は水素原子、ハロゲン
原子、水酸基及び炭素数1乃至4のアルキル基を示
す。)で示される構成単位を有するランダム共重合体を
含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0011】本発明に用いられるランダム共重合体は、
下記式[III]
【0012】
【外11】 (式中、R1乃至R8は前記のものと同じ。)で示される
構造を有するビスフェノールと下記式[IV]
【0013】
【外12】 (式中、AおよびR9乃至R16は前記のものと同じ。)
で示される構造を有するビスフェノールをホスゲン、炭
酸エステルまたはクロロホーメートなどの存在下で界面
重合させることによって得ることができる。
【0014】本発明において式[I]で示される構成単
位はポリカーボネート樹脂に好適な柔軟性を付与するた
めに導入され、フェノール基の自由回転を防げず、かつ
エーテル結合の柔軟性を付与し、機械的特性及び耐久性
を向上することができるものと考えられる。
【0015】式[III]で示されるビスフェノールの
好ましい具体例としては以下のものが挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0016】
【外13】
【0017】これらの中では、特に(III−1)で示
されるビスフェノールが好ましい。
【0018】本発明において式[II]で示される構成
単位はポリカーボネート樹脂に好適な機械的強度を付与
するものと考えられる。
【0019】式[IV]で示されるビスフェノールの好
ましい具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるも
のではない。
【0020】
【外14】
【0021】
【外15】
【0022】
【外16】
【0023】
【外17】
【0024】
【外18】
【0025】
【外19】
【0026】
【外20】
【0027】
【外21】
【0028】
【外22】
【0029】
【外23】
【0030】
【外24】
【0031】
【外25】
【0032】
【外26】
【0033】
【外27】
【0034】
【外28】
【0035】
【外29】
【0036】
【外30】
【0037】
【外31】
【0038】
【外32】
【0039】
【外33】
【0040】これらの中では、特に(IV−3)、(I
V−8)、(IV−16)、(IV−19)及び(IV
−20)が好ましい。
【0041】電子写真における画像欠陥につながるゲル
の発生、即ち巨視的には溶液の保存安定性は単に共重合
体を形成するだけでは良好には防止できず、共重合体を
特にランダム共重合体(交互共重合体を含む)とするこ
とにより、ポリマーセグメント自体の対称性を低下させ
ることによって良好に達成することができる。つまり、
ランダムに共重合した共重合体とすることによりゲル化
速度を著しく低下し、黒ポチと言った画像欠陥を防止す
ることができる。加えて、ポリマーセグメントに嵩高く
ない基を導入することによってポリマー間の重なり合い
が向上し、高感度な電子写真感光体が得られると考えら
れる。共重合体のランダム性(均一性)が維持できない
場合には、部分的にブロック状になっている部分から共
重合体のゲル化が発生し黒ポチと言った画像欠陥が発生
し易い。
【0042】この様な共重合体のランダム性(均一性)
は、共重合体を好適な溶媒に溶解し、アルミニウム基
板、もしくはガラス基板といった好適な基板上に塗布し
その被膜の構造を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察す
ることによって評価することができる。即ち、共重合体
がランダムに共重合したものであれば被膜をTEMで観
測しても僅かな不均一性も観測されない(図1)が、共
重合体が僅かでもブロックセグメントを有している場合
にはTEMにより被膜にミクロな不均一構造が確認され
る(図2)ことになる。この様な微視的な不均一構造が
巨視的にはゲルの発生とその結果としての画像欠陥とい
ったことにつながるものと考えられる。
【0043】共重合体中に含有される前述の構成単位は
電子写真プロセスに応じて要求される耐キズ性、及び硬
度等を考慮して決定されなければならない。このとき用
いる式[I]で示される構成単位と式[II]で示され
る構成単位の割合は、ランダム共重合体を安定して形成
できること、機械的特性、電気特性及びそれらの特性の
環境安定性などを考慮すると共重合比(モル比)におい
て [I]:[II]=5:95〜95:5 が好ましく、特には [I]:[II]=20:80〜70:30 が好ましく、 [I]:[II]=35:65〜65:35 であるのが更に好ましい。
【0044】この原因としては、種々の要因が考えられ
るが、上述のように機械的特性及び電子写真画像におい
ては共重合体のランダム性及び共重合組成が重要な因子
となっていて、いずれかの成分が大過剰に存在する場合
には共重合体のセグメントのランダム性が維持できない
ためと推定できる。
【0045】合成例 水酸化ナトリウム3.7Kgを水42リットルに溶解
し、20℃に保ちながら、これにビスフェノールA(I
V−3)3.65Kgと4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルスルフィド(III−1)3.49Kg及びハイド
ロサルファイト8gを溶解した。
【0046】これにメチレンクロライド28リットルを
加えて撹拌しつつ、p−t−ブチルフェノール148g
を加え、ついでホスゲン3.5Kgを60分かけて吹き
込んだ。ホスゲン吹き込み後、激しく撹拌して反応液を
乳化させ、十分に乳化した後、8gのトリエチルアミン
を加え約1時間撹拌し重合させた。
【0047】重合液を水相と有機相に分離し、有機相を
リン酸で中和した後、洗液のPHが中性になるまで水洗
を繰り返した後、イソプロパノール35リットルを加え
て、重合物を沈殿させた。沈殿物をろ過後、乾燥するこ
とにより白色粉末状のポリカーボネート樹脂を得た。
【0048】本発明に用いられるランダム共重合体の溶
解度は、溶媒100ccに対して1g以上が好ましく、
特には5g以上が好ましい。なぜならば、溶解度が1g
/100ccに満たないと、例えば電解輸送層溶液を調
製した際、その溶液の粘度が低すぎ、電荷輸送層として
適切な膜厚を得ることができないことがあるからであ
る。
【0049】更に、かかる共重合体の分子量としては、
耐久性、即ち耐摩耗性、耐キズ性及び製造時の粘度、即
ち生産性等の点を考慮すれば、粘度平均分子量(Mv)
が10,000から150,000の範囲であることが
好ましく、特に40,000から100,000の範囲
であることが好ましい。
【0050】本発明においては、本発明に用いられる共
重合体が式[I]で示される構造を有する共重合成分を
2種以上有していても良く、同様に式[II]で示され
る構造を有する共重合成分を2種以上有していても良
い。
【0051】また、本発明においては、本発明に用いら
れる共重合体を2種以上混合して用いても良く、本発明
に用いられる共重合体を他の樹脂と混合して用いること
もできる。かかる他の樹脂としてはポリエステル樹脂、
アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、フェノキシ樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
スレチン樹脂、ポリビニールアセテート樹脂、ポリスル
ホン樹脂、ポリアリレート樹脂および塩化ビニリデン・
アクリロニトリル共重合体樹脂などが挙げられる。
【0052】本発明における感光層は電荷発生物質と電
荷輸送物質を同一の層に含有した、所謂単一層型でも、
電荷発生物質を含有した電荷発生層と電荷輸送物質を含
有した電荷輸送層に機能分離された、所謂積層型でもよ
いが、本発明においては積層型であることが好ましい。
【0053】電荷発生層は、電荷発生物質結着樹脂に分
散した液を塗布乾燥することによって得られるが、かか
る電荷発生物質としてはスーダンレッド、ダイアンブル
ー等のアゾ顔料、ピレンキノン、アントアントロン等の
キノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジ
ゴ、チオイジゴなどのインジゴ顔料、アズレニウム塩顔
料、銅フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料などが
挙げられる。結着樹脂としては、電荷発生層が表面層で
ある場合は少なくとも本発明の共重合体が用いられるが
表面層でない場合は、本発明の共重合体を用いずに他の
樹脂を用いることができる。かかる他の樹脂は前述した
ものと同様である。
【0054】電荷発生物質と結着樹脂との割合は重量比
で1:5〜5:1、特には1:2〜3:1が好ましい。
また電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ましく、特には
0.05〜2μmが好ましい。
【0055】電荷輸送層に含有される電荷輸送物質とし
てはビフェニレン、アントラセン、ピレン、フェナント
レン等の多環芳香族化合物、インドール、カルバゾー
ル、オキサジアゾール、ピラゾリン等の含窒素環式化合
物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物等を挙げること
ができる。
【0056】一般に電荷輸送物質は成膜性に乏しいた
め、適当な結着樹脂に溶解して用いられる。かかる樹脂
として、電荷輸送層が感光体の表面層である場合は本発
明の共重合体が用いられるが表面層でない場合は、本発
明の共重合体を用いずに他の樹脂を用いることができ
る。かかる他の樹脂は前述したものと同様である。
【0057】電荷輸送層は前記の電荷輸送物質と結着剤
樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥するこ
とによって形成される。電荷輸送物質と結着剤樹脂との
混合割合は重量比で、3:1〜1:3が好ましく、特に
は2:1〜1:2が好ましい。
【0058】また、その膜厚は5〜40μm、特には1
0〜30μmが好ましい。
【0059】感光体が単一層型の場合、上述したような
電荷発生物質と電荷輸送物質を結着樹脂に分散および溶
解した溶液を塗布乾燥することによって得ることができ
る。
【0060】結着樹脂としては、感光層が表面層である
場合は少なくとも本発明の共重合体が用いられるが、表
面層でない場合は、本発明の共重合体を用いずに他の樹
脂を用いることができる。かかる他の樹脂は前述したも
のと同様である。
【0061】感光層の膜厚は、5〜40μmが好まし
く、特には10〜30μmが好ましい。
【0062】更に、本発明においては感光層上に感光層
を外部からの機械的、化学的または電気的悪影響から保
護する目的で、表面保護層を設けることもできる。尚、
本発明においては保護層も感光層に含めることにする。
この保護層は、少なくとも本発明の共重合体を含有する
か、他の樹脂と混合して用いてもよい。かかる他の樹脂
としては、前述したものと同様である。また表面保護層
は樹脂単体でもよいし、残留電位を低下する目的で前述
したような電荷輸送物質や、導電性粉体などの導電性物
質を添加してもよい。導電性粉体としては、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、銀等の金属粉体、燐片状金属粉体及
び金属短繊維、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化
スズ等の導電性金属酸化物、ポリピロール、ポリアニリ
ン、高分子電解質等の高分子導電剤、カーボンブラッ
ク、カーボンファイバー、グラファイト粉体、有機及び
無機の電解質、又はこれらの導電性物質で表面を被覆し
た導電性粉体などが挙げられる。
【0063】尚、本発明においては、保護層も感光層の
一部であると定義する。
【0064】保護層の膜厚は電子写真特性や耐久性を考
慮して決定されるが0.2μm〜15μmが好ましく、
特には0.5μm〜15μmが好ましい。
【0065】本発明においては導電性支持体と感光層の
間に、バリヤー機能と接着機能を兼備した下引層を設け
ることもできる。
【0066】下引層用の材料としては、カイゼン、ポリ
ビニルアルコール、ニトロセルソース、エチレン−アク
リル酸共重合体、ポリビニルブチラール、フェノール樹
脂ポリアミド類(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロン
等)、ポリウレタン、ゼラチンおよび酸化アルミニウム
等が挙げられる。その膜厚は、0.1〜10μmが好ま
しく、特には0.1〜5μmが好ましい。
【0067】本発明においては、更に、支持体と感光層
または支持体と下引層との間に支持体の表面欠陥を補う
ための被覆を施すことや、特に画像入力がレーザー光の
場合に問題となる干渉縞の発生を防止することなどを目
的とした導電層を設けることができる。この導電層は、
カーボンブラック、金属粒子又は金属酸化物の導電性粉
体を適当な結着剤樹脂中に分散した溶液を塗布乾燥して
形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmが
好ましく、特には10〜30μmが好ましい。
【0068】上述した各種層は、ディッピング法、スプ
レーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビー
ドコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコ
ーティング法などの塗布方法によって塗布されることが
できる。
【0069】本発明に用いられる導電性支持体として
は、支持体自体が導電性を備えたもの、例えばアルミニ
ウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、バナ
ジウム、モリブデン、クロム、チタン、ニッケル、イン
ジウムおよび金、白金等を用いることができるが、その
外にもアルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウ
ム、酸化錫、酸化インジウム−酸化スズ合金等を真空蒸
着して得られる導電層を有するプラスチック、紙等ある
いは導電性粒子をプラスチックや紙に含浸した支持体や
導電性ポリマーを有するプラスチック等が挙げられる。
【0070】また、支持体の形状はドラム状でもシート
状でもよく、適用される電子写真装置によって任意の形
状にすることができる。
【0071】本発明の像保持部材は、複写機、レーザー
プリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリ
ンターなどの電子写真装置一般に適用し得るものである
が、さらには電子写真技術を応用したディスプレイ、記
録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用
し得るものである。
【0072】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく
説明する。
【0073】尚、本発明におけるTEMの測定方法は被
膜をミクロドーム(ウルトラカットN、ライヘルトニッ
セイ(株)社製)により厚さ約0.1μmの切片とし、
これを四酸化ルテニウムで蒸気染色して試料を作製し下
記条件で測定を行った。
【0074】(1)TEM:日本電子製JEM2000
EX (2)加速電圧:200KV (3)倍率:10000倍
【0075】
【実施例】1.10%の酸化アンチモンを含有する酸化
スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50部(重量部、
以下同様)、フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ
20部、メタノール5部及びシリコーンオイル(ポリジ
メチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均
分子量3000)0.002部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料
を得た。この塗料をアルミニウムシート上にワイヤーバ
ーで塗布し、140℃で30分間乾燥して、膜厚20μ
mの導電層を形成した。
【0076】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を調製し
た。この塗料を前記の導電層上にワイヤーバーで塗布
し、100℃で20分間乾燥して0.6μmの下引層を
形成した。
【0077】次いで、電荷発生物質として下記式
【0078】
【外34】 で示されるジスアゾ顔料3部、ポリビニルベンザール
(ベンザール化率80%、重量平均分子量11000)
2部およびシクロヘキサノン35部をφ1mmガラスビ
ーズを用いたサンドミル装置で12時間分散してその後
にメチルエチルケトン60部を加えて電荷発生層用分散
液を得た。この分散液を前記の中間層上にワイヤーバー
で塗布して80℃で20分間乾燥して、膜厚0.2μm
の電荷発生層を得た。
【0079】次いで、電荷輸送物質として下記式
【0080】
【外35】 で示されるヒドラゾン化合物10部、下記式
【0081】
【外36】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.23
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの。尚、数字は共重合比でモル比を示す(以下同
様)。)10部をジクロロメタン20部、モノクロルベ
ンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、この溶液を前述の
電荷発生層上にワイヤーバーで塗布して120℃で60
分間乾燥して膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
【0082】このようにして製造した感光体について耐
摩耗性および電子写真特性を評価した。耐摩耗性につい
ては安田精機製のアブレーションテスターNo.101
テーバータイプを用い、研磨材としては市販のコピー用
紙を用いた。また電子写真特性については10cm2
導電性ガラスを用いて光放電特性を測定することによっ
て得た。これらの結果を表1に記載する。
【0083】2.下記式
【0084】
【外37】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.06
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
1と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0085】結果を表1に記載する。
【0086】3.下記式
【0087】
【外38】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量9.15
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
1と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0088】結果を表1に記載する。 4.下記式
【0089】
【外39】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量3.00
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
1と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0090】結果を表1に記載する。 5.下記式
【0091】
【外40】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.01
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
1と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0092】結果を表1に記載する。
【0093】(比較例1)ポリカーボネートA(粘度平
均分子量3.2×104)を用いて電荷輸送層を形成し
た以外は、実施例1と全く同様にして感光体を作成し、
評価した。
【0094】結果を表1に示す。
【0095】(比較例2)ポリカーボネートZ(粘度平
均分子量3.6×104)を用いて電荷輸送層を形成し
た以外は、実施例1と全く同様にして感光体を作成し、
評価した。
【0096】結果を表1に示す。
【0097】(比較例3)下記式
【0098】
【外41】 で示される共重合体(粘度平均分子量2.70×1
4、TEMによる被膜の観測から微細な不均一構造を
有したもの)を用いて電荷輸送層を形成したことを除
き、実施例1と全く同様にして感光体を作成し、評価し
た。
【0099】結果を表1に記載する。
【0100】(比較例4)下記式
【0101】
【外42】 で示される共重合体(粘度平均分子量2.20×1
4、TEMによる被膜の観測から微細な不均一構造を
有したもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実
施例1と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0102】(比較例5)下記式
【0103】
【外43】 で示される共重合体(粘度平均分子量3.0×104
TEMによる被膜の観測から微細な不均一構造を有した
もの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例1
と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0104】
【表1】 6.電荷発生物質として下記式
【0105】
【外44】 で示されるジスアゾ顔料を用いて電荷発生層を形成し、
下記式
【0106】
【外45】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.56
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)及び電荷輸送物質として下記式
【0107】
【外46】 で示される化合物を用いて電荷輸送層を形成した以外
は、実施例1と全く同様にして感光体を作成し、評価し
た。
【0108】結果を表2に記載する。 7.下記式
【0109】
【外47】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.23
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
6と全く同様にして、感光体を作成し、評価した。
【0110】結果を表2に記載する。 8.下記式
【0111】
【外48】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.30
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
6と全く同様にして、感光体を作成し、評価した。
【0112】結果を表2に記載する。 9.下記式
【0113】
【外49】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量4.27
×104、TEMによる被膜の観測から完全に均一構造
を有したもの)を用いて電荷輸送層を形成したことを除
き、実施例6と全く同様にして感光体を作成し、評価し
た。
【0114】結果を表2に記載する。 10.下記式
【0115】
【外50】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.96
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実
施例6と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0116】結果を表2に記載する。
【0117】(比較例6)ポリカーボネートA(粘度平
均分子量3.2×104)を用いて電荷輸送層を形成し
た以外は、実施例6と全く同様にして感光体を作成し、
評価した。
【0118】結果を表2に示す。
【0119】(比較例7)ポリカーボネートZ(粘度平
均分子量3.6×104)を用いて電荷輸送層を形成し
た以外は、実施例6と全く同様にして感光体を作成し、
評価した。
【0120】結果を表2に示す。
【0121】(比較例8)下記式
【0122】
【外51】 で示される共重合体(粘度平均分子量2.22×1
4、TEMによる被膜の観測から微細な不均一構造を
有したもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実
施例6と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0123】結果を表2に記載する。
【0124】
【表2】 11.支持体をアルミニウムシリンダーとし、塗布法を
ディッピング法とした以外は、実施例1と同様にして導
電層、下引層および電荷発生層を設けた。但し、電荷発
生物質は実施例6で用いたものを使用した。
【0125】次いで、下記式
【0126】
【外52】 で示されるブタジエン化合物10部、下記式
【0127】
【外53】 (粘度平均分子量2.23×104、TEMによる被膜
の観測から均一構造を有したもの)10部をジクロロメ
タン20部、モノクロルベンゼン40部の混合溶媒中に
溶解し、この溶液を前述の電荷発生層上にデイップ塗布
して120℃で60分間乾燥して膜厚18μmの電荷輸
送層を形成した。
【0128】次いで、この感光体を用いて市販のレーザ
ープリンタで電子写真特性を評価したところ黒ポチ等が
なくかつ、10,000枚の耐久の後にも摺擦傷の発生
がほとんどなく良好な画像が得られた。 12.下記式
【0129】
【外54】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.06
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
11と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0130】結果を表3に記載する。 13.下記式
【0131】
【外55】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量9.15
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
11と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0132】結果を表3に記載する。 14.下記式
【0133】
【外56】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量3.00
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
11と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0134】結果を表3に記載する。 15.下記式
【0135】
【外57】 で示されるランダム共重合体(粘度平均分子量2.01
×104、TEMによる被膜の観測から均一構造を有し
たもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実施例
11と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0136】結果を表3に記載する。
【0137】(比較例9)ポリカーボネートA(粘度平
均分子量3.2×104)を用いて電荷輸送層を形成し
た以外は、実施例11と全く同様にして感光体を作成
し、評価した。
【0138】結果を表3に示す。
【0139】(比較例10)ポリカーボネートZ(粘度
平均分子量3.6×104)を用いて電荷輸送層を形成
した以外は、実施例11と全く同様にして感光体を作成
し、評価した。
【0140】結果を表3に示す。
【0141】(比較例11)下記式
【0142】
【外58】 で示される共重合体(粘度平均分子量2.15×1
4、TEMによる被膜の観測から微細な不均一構造を
有したもの)を用いて電荷輸送層を形成した以外は、実
施例11と全く同様にして感光体を作成し、評価した。
【0143】結果を表3に示す。
【0144】次いで、比較例9〜11の感光体を用いて
市販のレーザープリンターで電子写真特性を評価したと
ころ、初期から黒ポチが観測された。また、10,00
0枚の耐久の後、表面層には深い摺擦傷が発生し画像上
に欠陥が発生した。
【0145】
【表3】
【0146】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は優れた耐久性
と耐摩耗性、耐摩擦性を有している上、結着剤樹脂とし
てのポリカーボネート樹脂のゲル化性、機械的特性も改
善されているため製造も容易で、工業上極めて有利であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のランダム共重合体のTEM写真であ
る。
【図2】不均一構造を有する共重合体のTEM写真であ
る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層が下記式[I] 【外1】 (式中、R1乃至R8は水素原子、ハロゲン原子、水酸基
    及び炭素数1乃至4のアルキル基を示す。)で示される
    構成単位及び下記式[II] 【外2】 (式中、Aは炭素数1乃至10の直鎖、分岐鎖或は環状
    のアルキリデン基、アリール置換アルキリデン基、及び
    アリール基を示し、R9乃至R16は水素原子、ハロゲン
    原子、水酸基及び炭素数1乃至4のアルキル基を示
    す。)で示される構成単位を有するランダム共重合体を
    含有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層
    を有する請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記電荷輸送層が式[I]および[I
    I]で示される構成単位を有するランダム共重合体を含
    有する請求項2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記式[I]で示される構成単位が下記
    式 【外3】 で示される請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記式[II]で示される構成単位が下
    記式 【外4】 で示される請求項1記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記式[II]で示される構成単位が下
    記式 【外5】 で示される請求項1記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記式[II]で示される構成単位が下
    記式 【外6】 で示される請求項1記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記式[II]で示される構成単位が下
    記式 【外7】 で示される請求項1記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記式[II]で示される構成単位が下
    記式 【外8】 で示される請求項1記載の電子写真感光体。
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