JPH0534700A - 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜用組成物、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子

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JPH0534700A
JPH0534700A JP19150891A JP19150891A JPH0534700A JP H0534700 A JPH0534700 A JP H0534700A JP 19150891 A JP19150891 A JP 19150891A JP 19150891 A JP19150891 A JP 19150891A JP H0534700 A JPH0534700 A JP H0534700A
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JP
Japan
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liquid crystal
group
mol
alignment film
composition
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Application number
JP19150891A
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English (en)
Inventor
Masahiro Kawakami
正洋 川上
Naoki Okuda
直紀 奥田
Nintei Sato
任廷 佐藤
Shunichiro Uchimura
俊一郎 内村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)一般式(I) 【化1】 (ここで、R1およびR2はメチル基等、R3およびR4
一価の炭化水素基等)で表わされる二価の芳香族基を有
するジアミン化合物と、(b)ベンゼン環に二つのアミ
ノ基、さらに少なくとも一つのメチル基等を有するジア
ミン化合物を含むアミン成分(A)と、(d)ピロメリ
ット酸等と(e)3、3’、4、4’ーベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物等を含む酸成分(B)とを反
応させて得られるポリイミド系樹脂前駆体を含有してな
る液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶
挟持基板および液晶表示素子。 【効果】添加剤を使用するなど、ポリイミド系樹脂前駆
体溶液の安定性を低下させる様な手段を使用することな
く、液晶表示素子の設計に合わせて任意にプレチルト角
を調製することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶配向膜用組成物、
これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大型ディスプレイ用液晶表示素子
には、視覚特性をよくするためにSTN(スーパーツイ
ステッドネマチック)方式が用いられている。これはセ
ル内での液晶分子の長軸方向が180〜270゜ねじれ
た方式(180〜270゜ツイスト)である。これらS
TN方式液晶表示素子の製造には、液晶分子と配向膜が
形成されているガラス基板とのなす角度(プレチルト
角)を、ツイスト角や用いる液晶化合物に整合させる技
術、すなわちプレチルト角の制御技術が不可欠である。
そこで、このプレチルト角制御法としてフッ素を含有
するポリイミドを用いる方法(特開昭62−17472
5,USP4735492)、ポリイミドに長鎖フル
オロアルキル基を有するアミン化合物を添加する方法
(特開平−180518)、長鎖フルオロアルキル基
を有する金属錯体を添加する方法(第13回液晶討論会
予稿集1987年10月)などが検討されている。しか
し、従来STN型液晶表示素子の配向膜として用いられ
てきたポリイミド系樹脂については、これによる液晶化
合物の配向機構、プレチルト角の発現機構が全く明らか
にされておらず、従って上記種々の方法()も特定の
プレチルト角が不連続に得られるに過ぎず、連続的に所
望のプレチルト角を与えるポリイミド樹脂の分子設計は
出来ないのが現状であった。また、添加剤による方法で
は、その添加量によってほぼ連続的にプレチルト角を制
御できる方法も開示されているが()、添加剤を加え
た後のポリイミド前駆体溶液の保存安定性が著しく悪
く、実用できるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解決し、添加剤等を用いることなく、連続
的にプレチルト角を制御可能なポリイミド樹脂の分子設
計方法を確立し、これを用いた液晶配向膜用組成物、液
晶配向膜、液晶挾持基板および視覚特性の良好な液晶表
示素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の問題点に鑑み、ポリイミド樹脂の分子構造とプレ
チルト角の相関関係について鋭意検討した結果、本発明
に到達した。すなわち、本発明は(a)一般式(I)
【化4】 (ここで、R1およびR2はメチル基、ハロゲン化メチル
基、フェニル基または置換フェニル基を示し、R3およ
びR4は一価の炭化水素基および/またはハロゲンを示
す)で表わされる二価の芳香族基を構造中に含むジアミ
ン化合物と、(b)ベンゼン環にアミノ基を有し、その
オルト位またはメタ位にもう一つのアミノ基を有して、
さらに少なくとも一つのメチル基および/またはハロゲ
ン化メチル基を有するジアミン化合物と、(c)必要に
応じて(a)および(b)以外のジアミン化合物を含む
アミン成分(A)と、 (d)一般式(II)
【化5】 (ここでX1は平面構造を有する4官能環状基を示す)
で表わされる四塩基酸二無水物と (e)一般式(III)
【化6】 (ここでX2は二価の有機基で両側のベンゼン環が自由
回転可能な構造を有する基を示す)で表わされる四塩基
酸二無水物またはビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を含む酸成分(B)とを反応させて得られるポリイミド
系樹脂を含有してなる液晶配向膜用組成物、該組成物か
ら形成された液晶配向膜、この配向膜を有する液晶挾持
基板および液晶に面し電極が設けられた液晶挾持基板上
に前記液晶配向膜を有する液晶表示素子に関する。
【0005】本発明に用いられる、一般式(I)で表わ
される構造を有するジアミン化合物(a)としては、例
えば2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、2,2−ビス{3−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス{3−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、2,2′−ビス(4−アミノ−3−トリ
フルオロメチルフェニル)−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス(4−アミノ
−3−ペンタフルオロエチル)−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス{4−
(4−アミノフェノキシ)−3−トリフルオロメチルフ
ェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2′−ビス{4−(4−アミノ−3−トリ
フルオロメチルフェノキシ)}−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス{4−
(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)フ
ェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)
プロパン、2,2−ビス{3−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス
{3−(3−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、
1,1−{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}−
1−フェニルエタン、1,1−{3−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル}−1−フェニルエタン、1,1−
{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}−1−フェ
ニルエタン、1,1−{4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル}−1−フェニル−1−トリフルオロメチルエ
タン、1,1−{3−(4−アミノフェノキシ)−1−
フェニル−1−トリフルオロメチルエタン、1,1−
{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}−1−フェ
ニル−1−トリフルオロメチルエタン、2,2−ビス
{4−(4−アミノベンゾイルオキシ)プロパン、2,
2−ビス{3−(4−アミノベンゾイルオキシ)フェニ
ル}プロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノベンゾ
イルオキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{3−
(3−アミノベンゾイルオキシ)フェニル}プロパン、
2,2−ビス{4−(4−アミノベンゾイルオキシ)フ
ェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス{3−(4−アミノベンゾイルオ
キシ)フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノベン
ゾイルオキシ)フェニル}−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{3−(3−ア
ミノベンゾイルオキシ)フェニル}−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス(4
−アミノ−3−トリフルオロメチルフェニル)−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,
2′−ビス(4−アミノ−3−ペンタフルオロエチル)
−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
2,2′−ビス{4−(4−アミノベンゾイルオキシ)
−3−トリフルオロメチルフェニル}−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス
{4−(4−アミノ−3−トリフルオロメチルベンゾイ
ルオキシ)}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2′−ビス{4−(4−アミノ−3−
トリフルオロメチルベンゾイルオキシ)フェニル}−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
4,4′−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビス
アニリン、4,4′−(p−フェニレンジイソプロビリ
デン)ビスアニリン、4,4′−{m−フェニレンビス
(トリフルオロイソプロピリデン)}ビスアニリン、
4,4′−{p−フェニレンビス(トリフルオロイソプ
ロピリデン)}ビスアニリン、3,3′−(m−フェニ
レンジイソプロピリデン)ビスアニリン、3,3′−
(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、
3,3′−{m−フェニレンビス(トリフルオロイソプ
ロピリデン)}ビスアニリン、3,3′−{p−フェニ
レンビス(トリフルオロイソプロピリデン)}ビスアニ
リン及びこれらの誘導体などが挙げられる。これらは1
種または2種以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0006】本発明に用いられるジアミン化合物(b)
としては、例えば2,6−ジアミノトルエン、2,4−
ジアミノトルエン、3,5−ジアミノトルエン、2,3
−ジアミノトルエン、3,4−ジアミノトルエン、1,
3−ジアミノ−2−フルオロメチルベンゼン、1,3−
ジアミノ−2−ジフルオロメチルベンゼン、1,3−ジ
アミノ−2−トリフルオロメチルベンゼン、1,5−ジ
アミノ−2−フルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミ
ノ−5−フルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−
2−ブロモメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2−ジ
クロロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2−トリヨ
ードメチルベンゼン、1,5−ジアミノ−2−ブロモメ
チルベンゼン、1,3−ジアミノ−5−クロロメチルベ
ンゼン、1,2−ジアミノ−3,4−ジメチルベンゼ
ン、1,2−ジアミノ−3,5−ジメチルベンゼン、
1,2−ジアミノ−3,6−ジメチルベンゼン、1,2
−ジアミノ−4,5−ジメチルベンゼン、1,3−ジア
ミノ−2,4−ジメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−
2,5−ジメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,5
−ジメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジメ
チルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジメチルベ
ンゼン、1,2−ジアミノ−3,4−ジフルオロメチル
ベンゼン、1,2−ジアミノ−3,5−ジクロロメチル
ベンゼン、1,2−ジアミノ−3,6−ジブロモメチル
ベンゼン、1,2−ジアミノ−4,5−ジヨードメチル
ベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−ジフルオロメチ
ルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,5−ジクロロメチ
ルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,5−ジブロモメチ
ルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジヨードメチ
ルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジフルオロメ
チルベンゼンおよびこれらの誘導体などが挙げられる。
これらは1種または2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。
【0007】本発明で必要に応じて使用可能な(a)お
よび(b)以外のジアミン化合物(c)としては特に限
定されるものではないが、例えばm−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、
p−キシレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニル
エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,
3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3′,5,5′−テトラメチル4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、2,2′−ビス(4−アミノフ
ェニル)プロパン、4,4′−メチレンジアニリン、ベ
ンジン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−ジア
ミノナフタレン、3,3′−ジメチルベンジン、3,
3′−ジメトキシベンゼン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル−3−カルボンアミド、1,3−ビス(3
−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサンなどがある。これらのジアミン化合物(a)
とジアミン化合物(b)および必要に応じて使用可能な
(a)および(b)以外のジアミン化合物(c)の使用
割合はプレチルト角の制御上ジアミン成分(A)の総量
に対して、各々50〜90モル%、10〜50モル%、
0〜10モル%が好ましい。各々のアミン化合物の使用
量がこの範囲を越えるとプレチルト角の制御が困難とな
る。
【0008】本発明に用いられる、一般式(II)で表
わされる四塩基酸二無水物(d)としては、ピロメリッ
ト酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。これらは
二種以上を使用してもよい。本発明に用いられる前記
(e)記載のビフェニルテトラカルボン酸二無水物とし
ては、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,2′,3,3′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、および一般式(III)で表わされ
る四塩基酸二無水物としては、3,3′,4,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、
チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水
物、2,2−ビス(3,4−カルボキシフェニル)プロ
パン二無水物、3,4−ジカルボキシフェニルスルホン
二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無
水物などが挙げられる。これらは二種以上を併用しても
よい。これらの四塩基酸二無水物(d)と四塩基酸二無
水物(e)の使用割合は、プレチルト角の制御上酸成分
(B)の総量に対して、各々20〜90モル%、10〜
80モル%が好ましい。
【0009】次に、本発明におけるポリイミド前駆体溶
液は、アミン成分(A)と酸成分(B)を溶媒中で反応
させて得られる。この際、アミン成分(A)の総モル数
と、酸成分(B)の総モル数とをほぼ等モルにして反応
させることが好ましい。また、前記ジアミン化合物
(a),(b)の使用割合および四塩基酸二無水物
(d),(e)の使用割合は所望のプレチルト角に合わ
せて決定される。
【0010】反応に用いられる溶媒としては、不活性溶
媒で、前記単量体の全てを溶解する必要はないが、生成
するポリイミド前駆体を溶解するものが好ましく、例え
ばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチ
ルスルホン、1,4−ジオキサンなどが挙げられ、これ
らは1種または2種以上を組み合わせて用いられる。こ
れらの溶媒の他に、ガラス基板への塗れ性をよくするた
めの溶媒を、反応前または反応終了後に添加することも
できる。該溶媒として例えばブチルセロソルブ、ブチル
セロソルブアセテート、キシレン、トルエンなどが用い
られる。
【0011】前記反応で得られたポリイミド前駆体は、
加熱(例えば100〜400℃)および/または化学的
処理(例えば無水酢酸処理)によって脱水閉環され、ポ
リイミドとなる。
【0012】本発明のポリイミド前駆体を含む液晶配向
膜用組成物は、例えば、あらかじめITO(Indiu
m Tin Oxide)等の透明電極が形成されたガ
ラス基板上に塗布され、乾燥閉環させてポリイミド層と
される。
【0013】塗布方法としては、浸漬法、印刷法、吹付
け法等の方法が用いられる。脱水閉環温度は150〜4
00℃、好ましくは、150〜300℃の範囲で任意に
選択することができる。また加熱時間は1分〜6時間、
好ましくは1分〜3時間とされる。該ポリイミド層に
は、ガラス基板とポリイミド層との密着性をよくするた
めに、この間にシランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤等のカップリング剤を用いてもよい。
【0014】このようにして形成されたポリイミド層
は、表面をラビングすることによって液晶配向膜として
用いられる。液晶配向膜を有する液晶挟持基板を用いて
公知の方法により液晶表示素子を得ることができる。
【0015】本発明の液晶配向膜用組成物を用いて得ら
れる液晶配向膜は、240〜270゜のツイスト角を有
するSTN方法の液晶表示素子に特に適している。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル}プロパン0.8モルおよび2,6−ジアミノトルエ
ン0.2モルをN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、
充分撹拌した後、ピロメリット酸二無水物0.5モルお
よび3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物0.5モルを加え、50℃で5時間反応させた
ところ、淡黄色の粘稠な液体となった。この溶液の粘度
を調節して2枚のITO透明電極付きガラス基板上にス
ピンナー塗布し、250℃で1時間加熱し、溶媒の除去
およびポリアミド酸の脱水閉環を行い、厚さ500Åの
ポリイミド層を形成した。2枚のガラス基板上のこの層
の表面をラビング処理して液晶配向膜として液晶挟持基
板を得、これをラビング方向がアンチパラレルになるよ
うに2枚のポリイミド層を対向させて組合せ、周りをエ
ポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業株式会
社製商品名)で封止し、180℃で2時間の加熱硬化後
室温で内部に液晶ZLI−1132(メルク社製商品
名)を封入し、液晶セルを形成した。この液晶セルを液
晶ZLI−1132のTNI(71℃)以上の温度である
120℃で1時間加熱した後、該セルのプレチルト角を
レーザー光を用いて測定したところ、プレチルト角は
5.7°であった。次に前記溶液を用いて前記と同様の
方法で640×200ドットになるようにITO透明電
極が形成された基板上にポリイミド層を形成し、この層
の表面をラビング処理し、上記と同様にして240°ツ
イストになるようにセルを組み立てて室温で上記液晶に
カイラル剤S−811(メルク社製)を添加して調製し
た液晶を封入し、120℃で1時間加熱して液晶表示素
子を形成した。該液晶表示素子は、640×200ドッ
トで駆動でき、ドメイン等の配向不良が発生せず高表示
品質であった。
【0017】実施例2 前記実施例1と同様にして2,2−ビス{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}プロパン0.6モルおよび
2,6−ジアミノトルエン0.4モルをN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し、充分撹拌した後、ピロメリット
酸二無水物0.5モルおよび3,3′,4,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物0.5モルを加えてポ
リイミド、前駆体溶液を調整した。得られた溶液を用い
て実施例1と同様の方法でプレチルト角を測定したとこ
ろ5.0°であった。
【0018】実施例3 前記実施例1と同様にして2,2−ビス{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}プロパン0.8モルおよび
2,6−ジアミノトルエン0.2モルをN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し、充分撹拌した後、ピロメリット
酸二無水物0.7モルおよび3,3′,4,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物0.3モルを加えてポ
リイミド前駆体溶液を調整した。得られた溶液を用いて
実施例1と同様の方法でプレチルト角を測定したところ
4.8°であった。
【0019】実施例4 前記実施例1と同様にして2,2−ビス{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}プロパン0.6モルおよび
2,6−ジアミノトルエン0.4モルをN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し、充分撹拌した後、ピロメリット
酸二無水物0.7モルおよび3,3′,4,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物0.3モルを加えてポ
リイミド前駆体溶液を調整した。得られた溶液を用いて
実施例1と同様の方法でプレチルト角を測定したところ
4.1°であった。
【0020】実施例5 2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル}プロパン0.8モルおよび2,4−ジアミノトルエ
ン0.2モルをN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、
充分撹拌した後、ピロメリット酸二無水物0.5モルお
よび3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物0.5モルを加えてポリイミド前駆体溶液を調
整した。得られた溶液を用いて実施例1と同様の方法で
プレチルト角を測定したところ6.3°であった。
【0021】実施例6 前記実施例1と同様にして2,2−ビス{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}プロパン0.6モルおよび
2,4−ジアミノトルエン0.4モルをN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し、充分撹拌した後、ピロメリット
酸二無水物0.5モルおよび3,3′,4,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物0.5モルを加えてポ
リイミド前駆体溶液を調整した。得られた溶液を用いて
実施例1と同様の方法でプレチルト角を測定したところ
5.7°であった。
【0022】実施例7 前記実施例1と同様にして2,2−ビス{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}プロパン0.8モルおよび
2,4−ジアミノトルエン0.2モルをN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し、充分撹拌した後、ピロメリット
酸二無水物0.7モルおよび3,3′,4,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物0.3モルを加えてポ
リイミド前駆体溶液を調整した。得られた溶液を用いて
実施例1と同様の方法でプレチルト角を測定したところ
5.5°であった。
【0023】実施例8 前記実施例1と同様にして2,2−ビス{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}プロパン0.6モルおよび
2,6−ジアミノトルエン0.4モルをN−2−ピロリ
ドンに溶解し、充分撹拌した後、ピロメリット酸二無水
物0.7モルおよび3,3′,4,4′−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物0.3モルを加えてポリイミド
前駆体溶液を調整した。得られた溶液を用いて実施例1
と同様の方法でプレチルト角を測定したところ4.7°
であった。
【0024】実施例9 前記実施例1と同様にして2,2−ビス{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}プロパン0.8モルおよび
2,6−ジアミノトルエン0.2モルをN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し、充分撹拌した後、ピロメリット
酸二無水物0.51モル、3,3′,4,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物0.34モル、およ
び1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物
0.15モルを加えてポリイミド前駆体溶液を調整し
た。得られた溶液を用いて実施例1と同様の方法でプレ
チルト角を測定したところ6.5°であった。
【0025】
【発明の効果】本発明により、添加剤を使用するなど、
ポリイミド系樹脂前駆体溶液の安定性を低下させる様な
手段を使用することなく、液晶表示素子の設計に合わせ
て任意にプレチルト角を調製することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内村 俊一郎 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(I) 【化1】 (ここで、R1およびR2はメチル基、ハロゲン化メチル
    基、フェニル基または置換フェニル基を示し、R3およ
    びR4は一価の炭化水素基および/またはハロゲンを示
    す)で表わされる二価の芳香族基を構造中に含むジアミ
    ン化合物と、 (b)ベンゼン環にアミノ基を有し、そのオルト位また
    はメタ位にもう一つのアミノ基を有して、さらに少なく
    とも1つのメチル基および/またはハロゲン化メチル基
    を有するジアミン化合物と、 (c)必要に応じて(a)および(b)以外のジアミン
    化合物を含むアミン成分(A)と、 (d)一般式(II) 【化2】 (ここでX1は平面構造を有する4官能環状基を示す)
    で表わされる四塩基酸二無水物と (e)一般式(III) 【化3】 (ここでX2は二価の有機基で両側のベンゼン環が自由
    回転可能な構造を有する基を示す)で表わされる四塩基
    酸二無水物またはビフェニルテトラカルボン酸二無水物
    を含む酸成分(B)とを反応させて得られるポリイミド
    系樹脂前駆体を含有してなる液晶配向膜用組成物。
  2. 【請求項2】 ジアミン化合物(a)とジアミン化合物
    (b)および必要に応じて用いられるジアミン化合物
    (c)の使用割合がジアミン成分(A)の総量に対し
    て、各々50〜90モル%、10〜50モル%、0〜1
    0モル%とし、四塩基酸二無水物(d)と四塩基酸二無
    水物(e)の使用割合が酸成分(B)の総量に対して、
    各々20〜90モル%、10〜80モル%とした請求項
    1記載の液晶配向膜用組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の液晶配向膜用組
    成物から形成された液晶配向膜。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の液晶配向膜を有する液晶
    挾持基板。
  5. 【請求項5】 液晶に面して電極が設けられた液晶挾持
    基板上に、請求項1または2記載の液晶配向膜用組成物
    から得られた液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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