JPH0534672Y2 - - Google Patents
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- JPH0534672Y2 JPH0534672Y2 JP1986014614U JP1461486U JPH0534672Y2 JP H0534672 Y2 JPH0534672 Y2 JP H0534672Y2 JP 1986014614 U JP1986014614 U JP 1986014614U JP 1461486 U JP1461486 U JP 1461486U JP H0534672 Y2 JPH0534672 Y2 JP H0534672Y2
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Landscapes
- Golf Clubs (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本考案は、スチールシヤフトの外側を繊維強化
プラスチツク層で被覆したゴルフクラブ用シヤフ
トに関するものである。 〔従来の技術〕 現在、ゴルフクラブ用シヤフトには、各種鋼類
によつて製造されるシヤフトいわゆるスチールシ
ヤフトと、カーボン繊維を主たる強化繊維とした
繊維強化プラスチツク（FRP）によつて製造さ
れるFRPシヤフトがあり、このうち特にカーボ
ン繊維を主に用いるものは、カーボンシヤフトあ
るいはブラツクシヤフトと称されている。そし
て、一般にFRPシヤフトはスチールシヤフトと
比較して軽量であるため、主として一般ゴルフア
ーに好まれるが、高価なことと、打球感（フイー
リング）がスチールシヤフトと異なるため、特に
上級者ゴルフアーには敬遠されている。 一方、スチールシヤフトについても各種合金鋼
による軽量化の試みがなされているが、FRPシ
ヤフトには及ばないのが現状である。 そこで、従来において、スチールシヤフトを薄
肉化した素管の外側にFRP層を接着して、両者
を一体化したスチールカーボンシヤフトと称され
るシヤフトが登場し、これが知られている。 これは、通常のスチールシヤフト（肉厚0.3〜
0.5mm）を薄肉化（0.2〜0.3mm）して素管とし、こ
のスチール素管の上に長手方向に0°となるように
カーボン繊維を配向させて樹脂で固めるととも
に、素管と接着させてなるシヤフトであり、重量
的にはスチールシヤフトとFRPシヤフトの中間
程度となり、かつ、FRPシヤフトよりは安価に
製造できるシヤフトである（例えば、実公昭50−
8685号公報参照）。 〔考案が解決しようとする課題〕 しかし、従来の技術で述べたスチールカーボン
シヤフトは、スチール素管と接する外側のカーボ
ン繊維が長手方向に配向されているため、カーボ
ン繊維層の部分が縦方向（長手方向）に裂け易
く、また、スチール素管から剥がれ易いという問
題点があり、さらに、カーボン繊維が長手方向に
しか配向されていない、つまり縦方向の剛性が極
めて高く横方向の剛性が極めて小さいことと、カ
ーボン繊維層がスチール素管と直接接着されてい
ることに起因するフイーリングの異和感が欠点と
されていた。 本考案は、従来技術におけるスチールカーボン
シヤフトの有するこのような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、スチ
ール管の外側の層の裂けや剥がれ（層間剥離）を
防止し、併せてフイーリングの向上したスチール
カーボンシヤフトを提供しようとするものであ
る。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本考案におけるゴ
ルフクラブ用シヤフトは、金属製パイプの外側に
繊維強化プラスチツク層を設け、両者を主として
接着により一体化してなるゴルフクラブ用シヤフ
トにおいて、上記繊維強化プラスチツク層が長手
方向に対する曲げ弾性率の異なる内層と外層との
２つの層よりなり、上記内層を、繊維の配列がラ
ンダムな配列としてなるものである。 従来のスチールカーボンシヤフトの欠点は、い
ずれも長手方向に剛性の極めて高いカーボン繊維
とスチール管が直接接着されていることに起因す
る。そこで、本考案者らは種々検討した結果、第
１図に示すように、このカーボン繊維層３とスチ
ール素管１の中間に中間層を設け、この中間層が
カーボン繊維に対し剛性が極めて小さく、縦にも
横にもほぼ同等の剛性を有するものであれば、前
記の欠点が解消されることを知見した。 この知見に基づき検討したところ、縦方向と横
方向が同程度となる基材としては、繊維を縦・横
に編んだ、いわゆるクロス材があるが、クロス材
は繊維の編み込まれている方向には剛性が高い
が、その他の方向には極めて弱く、アンバランス
であり、又、高価なために安価に製造するという
目的にふさわしくない。 そこで考案者らは、各種基材によるテストを繰
り返した結果、不織布２が中間層の基材として最
もふさわしいことを見出した。 〔作用〕 上記中間層の基材とする不織布は、繊維基材を
短く切断し、繊維の配向がランダム、つまり全く
無配向となるように繊維同士を交絡させあつて薄
くシート状にした基材であり、この基材を樹脂で
固めた場合にどの方向をとつてもほぼ同じ剛性が
得られる（表１参照）。 すなわち、このような不織布層を中間層（内
層）とすることにより、外層のカーボン繊維層と
スチール素管との間のクツシヨン層となつて接着
力も強化され、カーボン繊維層が縦方向に裂け易
いという欠点も解消されてフイーリングにも好影
響を与えることが判明した。 なお、不織布の材料としては表２のように、無
機繊維（ガラス繊維、カーボン繊維）も考えられ
るが、比重、価格の両面から、有機繊維の方が有
利である。 又、振動減衰率も有機繊維の方が大きく、フイ
ーリングに好影響を与えることがわかつている。
プラスチツク層で被覆したゴルフクラブ用シヤフ
トに関するものである。 〔従来の技術〕 現在、ゴルフクラブ用シヤフトには、各種鋼類
によつて製造されるシヤフトいわゆるスチールシ
ヤフトと、カーボン繊維を主たる強化繊維とした
繊維強化プラスチツク（FRP）によつて製造さ
れるFRPシヤフトがあり、このうち特にカーボ
ン繊維を主に用いるものは、カーボンシヤフトあ
るいはブラツクシヤフトと称されている。そし
て、一般にFRPシヤフトはスチールシヤフトと
比較して軽量であるため、主として一般ゴルフア
ーに好まれるが、高価なことと、打球感（フイー
リング）がスチールシヤフトと異なるため、特に
上級者ゴルフアーには敬遠されている。 一方、スチールシヤフトについても各種合金鋼
による軽量化の試みがなされているが、FRPシ
ヤフトには及ばないのが現状である。 そこで、従来において、スチールシヤフトを薄
肉化した素管の外側にFRP層を接着して、両者
を一体化したスチールカーボンシヤフトと称され
るシヤフトが登場し、これが知られている。 これは、通常のスチールシヤフト（肉厚0.3〜
0.5mm）を薄肉化（0.2〜0.3mm）して素管とし、こ
のスチール素管の上に長手方向に0°となるように
カーボン繊維を配向させて樹脂で固めるととも
に、素管と接着させてなるシヤフトであり、重量
的にはスチールシヤフトとFRPシヤフトの中間
程度となり、かつ、FRPシヤフトよりは安価に
製造できるシヤフトである（例えば、実公昭50−
8685号公報参照）。 〔考案が解決しようとする課題〕 しかし、従来の技術で述べたスチールカーボン
シヤフトは、スチール素管と接する外側のカーボ
ン繊維が長手方向に配向されているため、カーボ
ン繊維層の部分が縦方向（長手方向）に裂け易
く、また、スチール素管から剥がれ易いという問
題点があり、さらに、カーボン繊維が長手方向に
しか配向されていない、つまり縦方向の剛性が極
めて高く横方向の剛性が極めて小さいことと、カ
ーボン繊維層がスチール素管と直接接着されてい
ることに起因するフイーリングの異和感が欠点と
されていた。 本考案は、従来技術におけるスチールカーボン
シヤフトの有するこのような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、スチ
ール管の外側の層の裂けや剥がれ（層間剥離）を
防止し、併せてフイーリングの向上したスチール
カーボンシヤフトを提供しようとするものであ
る。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本考案におけるゴ
ルフクラブ用シヤフトは、金属製パイプの外側に
繊維強化プラスチツク層を設け、両者を主として
接着により一体化してなるゴルフクラブ用シヤフ
トにおいて、上記繊維強化プラスチツク層が長手
方向に対する曲げ弾性率の異なる内層と外層との
２つの層よりなり、上記内層を、繊維の配列がラ
ンダムな配列としてなるものである。 従来のスチールカーボンシヤフトの欠点は、い
ずれも長手方向に剛性の極めて高いカーボン繊維
とスチール管が直接接着されていることに起因す
る。そこで、本考案者らは種々検討した結果、第
１図に示すように、このカーボン繊維層３とスチ
ール素管１の中間に中間層を設け、この中間層が
カーボン繊維に対し剛性が極めて小さく、縦にも
横にもほぼ同等の剛性を有するものであれば、前
記の欠点が解消されることを知見した。 この知見に基づき検討したところ、縦方向と横
方向が同程度となる基材としては、繊維を縦・横
に編んだ、いわゆるクロス材があるが、クロス材
は繊維の編み込まれている方向には剛性が高い
が、その他の方向には極めて弱く、アンバランス
であり、又、高価なために安価に製造するという
目的にふさわしくない。 そこで考案者らは、各種基材によるテストを繰
り返した結果、不織布２が中間層の基材として最
もふさわしいことを見出した。 〔作用〕 上記中間層の基材とする不織布は、繊維基材を
短く切断し、繊維の配向がランダム、つまり全く
無配向となるように繊維同士を交絡させあつて薄
くシート状にした基材であり、この基材を樹脂で
固めた場合にどの方向をとつてもほぼ同じ剛性が
得られる（表１参照）。 すなわち、このような不織布層を中間層（内
層）とすることにより、外層のカーボン繊維層と
スチール素管との間のクツシヨン層となつて接着
力も強化され、カーボン繊維層が縦方向に裂け易
いという欠点も解消されてフイーリングにも好影
響を与えることが判明した。 なお、不織布の材料としては表２のように、無
機繊維（ガラス繊維、カーボン繊維）も考えられ
るが、比重、価格の両面から、有機繊維の方が有
利である。 又、振動減衰率も有機繊維の方が大きく、フイ
ーリングに好影響を与えることがわかつている。
【表】
ラミド繊維の登録商標
次に本考案の具体的な実施例について述べる。
先端径φ8.2、元径φ14.5、肉厚0.25mm、全長
1200mmのスチール管（スチールの材料は、バネ鋼
で適）を用意し、スチール素管１とする。 このスチール素管１を粒度220度程度で表面を
研摩し、サビ汚れ等を十分におとす。このスチー
ル素管１にノーメツクス基材の不織布２（デユポ
ン社E88C）にエポキシ樹脂を含浸させ、肉厚0.1
に調整したシートを全周、全長にわたつて巻き付
ける。この時、シートが互いに重ならないように
する。巻き付けが終了すれば直ちに今度は、カー
ボン繊維３を長手方向に引き揃え、エポキシ樹脂
を含浸させたシート（例えば東レ(株)製P305相等
品）を肉厚0.25mm〜0.3mmとなるよう巻き付ける。
巻き付けが終了したあと、ポリプロピレン製フイ
ルム等で全体を締め付け加熱炉に投入し、加熱硬
化させ硬化後、ポリプロピレン製のフイルムをは
がし、製品の表面を研摩し、所望の塗料で塗装す
れば、本考案品が完成する。 なお、不織布の原材料としては、本実施例のノ
ーメツクスの他にケブラー（米国デユポン社製ア
ラミド繊維の一種）、ポリエステル繊維、レーヨ
ン繊維等を単独又は混織したものが考えられる。 〔考案の効果〕 次に本考案の比較例として前述した実施例から
中間層の不織布を除いたものを作成し、比較評価
した。なお、従来のスチールカーボンシヤフト及
びスチールシヤフトも併せて評価した（表３）。
1200mmのスチール管（スチールの材料は、バネ鋼
で適）を用意し、スチール素管１とする。 このスチール素管１を粒度220度程度で表面を
研摩し、サビ汚れ等を十分におとす。このスチー
ル素管１にノーメツクス基材の不織布２（デユポ
ン社E88C）にエポキシ樹脂を含浸させ、肉厚0.1
に調整したシートを全周、全長にわたつて巻き付
ける。この時、シートが互いに重ならないように
する。巻き付けが終了すれば直ちに今度は、カー
ボン繊維３を長手方向に引き揃え、エポキシ樹脂
を含浸させたシート（例えば東レ(株)製P305相等
品）を肉厚0.25mm〜0.3mmとなるよう巻き付ける。
巻き付けが終了したあと、ポリプロピレン製フイ
ルム等で全体を締め付け加熱炉に投入し、加熱硬
化させ硬化後、ポリプロピレン製のフイルムをは
がし、製品の表面を研摩し、所望の塗料で塗装す
れば、本考案品が完成する。 なお、不織布の原材料としては、本実施例のノ
ーメツクスの他にケブラー（米国デユポン社製ア
ラミド繊維の一種）、ポリエステル繊維、レーヨ
ン繊維等を単独又は混織したものが考えられる。 〔考案の効果〕 次に本考案の比較例として前述した実施例から
中間層の不織布を除いたものを作成し、比較評価
した。なお、従来のスチールカーボンシヤフト及
びスチールシヤフトも併せて評価した（表３）。
【表】
なお、フイーリングはゴルフアー100人に実打
してもらいアンケート調査により、良いと判断し
た人数にて示した。 この評価結果（表３）からも、本考案によるシ
ヤフトは、従来のスチールカーボンの長所を生か
し、且つスチール管の外側の層の裂けや剥がれ
（層間剥離）等の欠点を改善したものであること
は明らかである。
してもらいアンケート調査により、良いと判断し
た人数にて示した。 この評価結果（表３）からも、本考案によるシ
ヤフトは、従来のスチールカーボンの長所を生か
し、且つスチール管の外側の層の裂けや剥がれ
（層間剥離）等の欠点を改善したものであること
は明らかである。
第１図は本考案の一実施例を示すゴルフクラブ
用シヤフトの断面図である。 符号の説明、１……スチール素管、２……不織
布（内層）、３……カーボン繊維（外層）。
用シヤフトの断面図である。 符号の説明、１……スチール素管、２……不織
布（内層）、３……カーボン繊維（外層）。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 １ 金属製パイプの外側に繊維強化プラスチツク
層を設け、両者を主として接着により一体化し
てなるゴルフクラブ用シヤフトにおいて、上記
繊維強化プラスチツク層が長手方向に対する曲
げ弾性率の異なる内層と外層との２つの層より
なり、上記内層を、繊維の配列がランダムな配
列としてなることを特徴とするゴルフクラブ用
シヤフト。 ２ 繊維強化プラスチツク層の外層が、有機繊維
を主たる強化繊維としたものである実用新案登
録請求の範囲第１項記載のゴルフクラブ用シヤ
フト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986014614U JPH0534672Y2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986014614U JPH0534672Y2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62128563U JPS62128563U (ja) | 1987-08-14 |
| JPH0534672Y2 true JPH0534672Y2 (ja) | 1993-09-02 |
Family
ID=30804765
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1986014614U Expired - Lifetime JPH0534672Y2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0534672Y2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2018235475A1 (ja) * | 2017-06-23 | 2018-12-27 | 日本発條株式会社 | ゴルフシャフト |
| JP2022107810A (ja) * | 2019-03-14 | 2022-07-22 | グローブライド株式会社 | ゴルフクラブ |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3360714B2 (ja) * | 1996-11-24 | 2002-12-24 | 秀隆 田中 | ゴルフクラブのシャフト、グリップおよびソケット |
| JP2002253715A (ja) * | 2001-02-28 | 2002-09-10 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | ゴルフクラブ用シャフト |
| KR20040047429A (ko) * | 2002-11-30 | 2004-06-05 | 차영길 | 골프채 샤프트 및 그 제조방법 |
| JP6876937B2 (ja) * | 2018-12-21 | 2021-05-26 | 日本発條株式会社 | ゴルフシャフト |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS508685U (ja) * | 1973-05-23 | 1975-01-29 |
-
1986
- 1986-02-04 JP JP1986014614U patent/JPH0534672Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS508685U (ja) * | 1973-05-23 | 1975-01-29 |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2018235475A1 (ja) * | 2017-06-23 | 2018-12-27 | 日本発條株式会社 | ゴルフシャフト |
| JP2019005160A (ja) * | 2017-06-23 | 2019-01-17 | 日本発條株式会社 | ゴルフシャフト |
| US10974110B2 (en) | 2017-06-23 | 2021-04-13 | Nhk Spring Co., Ltd. | Golf shaft |
| JP2022107810A (ja) * | 2019-03-14 | 2022-07-22 | グローブライド株式会社 | ゴルフクラブ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62128563U (ja) | 1987-08-14 |
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