JPH05346607A - ホログラフィックファインダー - Google Patents

ホログラフィックファインダー

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JPH05346607A
JPH05346607A JP15634092A JP15634092A JPH05346607A JP H05346607 A JPH05346607 A JP H05346607A JP 15634092 A JP15634092 A JP 15634092A JP 15634092 A JP15634092 A JP 15634092A JP H05346607 A JPH05346607 A JP H05346607A
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JP
Japan
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hologram
image
light emitting
subject
photographer
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Pending
Application number
JP15634092A
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English (en)
Inventor
Kosei Kobayashi
孝生 小林
Yukio Maekawa
幸男 前川
Kotaro Hayashi
宏太郎 林
Koji Hamaguchi
浩二 濱口
Masaru Yano
賢 谷野
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05346607A publication Critical patent/JPH05346607A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】眼の位置に対する制約が緩く、しかも両眼で適
正な撮影視野を確認することができるようにする。 【構成】視野枠のホログラム像の情報が記録され、撮影
レンズ12と所定の位置関係を保ち、かつ、撮影者の両
眼の位置と対応するように2つのホログラム板2a,2
bをカメラ本体1上に配置する。その前方に、被写体距
離に応じてホログラム板2a又は2bを照明することに
より、ホログラム像を被写体に重畳させて表示させる発
光素子3a,3cを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホログラフィックファイ
ンダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、カメラで撮影するとき、撮影者
は被写体を撮影範囲に収めるために、ファインダーを覗
いて被写体の位置,大きさを確認する作業を行う。通常
のカメラのファインダー(接眼窓)は、片眼で覗き込む大
きさしかないので、撮影者は撮影のたびに片眼をつぶ
り、カメラを顔に押し当てることになる。このような撮
影動作は、撮影者に窮屈な姿勢を強いると共に、人物が
被写体の場合には被写体に不要な緊張感を与えることに
なる。そこで、カメラを顔に押し当てて片眼で覗き込む
という制約がないファインダーが望まれるが、有効な解
決策はまだ知られていない。
【0003】一方、ホログラムをカメラのファインダー
に応用した例として、ホログラム像とモニタ像の光学的
距離をほぼ等しくする構成(特公昭58-27504号公報),多
重記録されたホログラムに対して照明する再生光を選択
することで視野枠を切り換える構成(特開昭59-185319号
公報),ファインダー光学系に半透鏡面を設けること等
により明るいホログラム像を得る構成(特開昭60-60627
号公報),被写体に近い空間中にホログラム像の視野枠
を再生するスポーツファインダーの構成(特開平2-87129
号公報)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平2-87129号
公報の構成によると、撮影者に要求される眼の位置の制
約はかなり緩和されるが、まだ十分とはいえず、両眼で
ファインダーを覗くこともできない。
【0005】また、撮影光学系の光軸とファインダー光
学系の光軸とがずれているカメラにおいては、撮影視野
とファインダー視野とのズレ、即ちパララックスが生じ
る。従って、このようなカメラでは、被写体距離に応じ
て視野枠の大きさや位置を変える必要がある。上記特開
昭59-185319号では、パララックスの発生を防止するた
め、複数の視野枠を多重記録したホログラムに対して再
生光を選択することにより、遠距離撮影時と近距離撮影
時とで視野枠を切り換える構成となっている。しかし、
多重記録されたホログラムは、回折効率が低く、周囲が
明るいと像が見づらくなるといった問題がある。
【0006】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、眼の位置に対する制約が緩く、しかも両眼
で適正な撮影視野を確認することができるホログラフィ
ックファインダーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のホログラフィックファインダーは、少なく
とも視野枠のホログラム像の情報が記録され、撮影光学
系と所定の位置関係を保ち、かつ、撮影者の両眼の位置
と対応するように配された2つのホログラム板と,被写
体距離及び撮影条件等に応じて前記ホログラム板のいず
れかを照明することにより、前記ホログラム像を被写体
に重畳させて表示させる発光素子と,を備えたことを特
徴としている。
【0008】
【作用】このような構成によると、2つのホログラム板
が撮影者の両眼の位置と対応しているので、撮影者は片
目でファインダーを覗き込むという制約から解放され
る。また、被写体距離に応じて、ホログラム板から再生
される視野枠を被写体近くに再生した場合、ファインダ
ーを覗く眼の位置に対する制約が緩和される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の一実施例が適用されたカメラの
外観斜視図である。同図中、1はカメラ本体、2a,2
bはホログラム板、3a,3b,3c,3dは発光素
子、4はレリーズボタン、5はフラッシュモード選択ボ
タン、6は撮影距離固定用スイッチ、7はリモコン着脱
検出スイッチ、8はリモコン、9はフラッシュ、10a
は測距用送信部、10bは測距用受信部、12は撮影レ
ンズ、27はヒンジ機構、35はタイマー表示部、36
はリモコン信号受光部、38はリモコン用レリーズボタ
ン、39はLED発光部である。
【0010】本実施例の特徴は、ホログラム板2a,2
bと発光素子3a,3b,3c,3dとでビューファイ
ンダーを2個構成し、それを同時に両眼で覗きうるよう
にすることにある。2つのホログラム板2a,2bは、
カメラ本体1外にヒンジ機構27で折り畳み自在に設け
られている。また、ホログラム板2a,2bは、視野枠
のホログラム像の情報が記録され、撮影光学系と所定の
位置関係を保ち、かつ、撮影者の両眼の位置と対応する
ように配されている。また、発光素子3a,3b,3
c,3dは、ホログラム板2a,2bに対する組み合わ
せに応じた再生光の照明を行うことによって、視野枠,
測距・測光枠のホログラム像を被写体に重畳させて再生
し表示させる。
【0011】本実施例においては、右眼用のホログラム
板2aと左眼用のホログラム板2bとに分け、互いに異
なる像を記録し、各ホログラム板を照明する発光素子を
選択することで、所定のホログラム再生像が得られる構
成となっている。具体的には、図2に示すように、ホロ
グラム板2a,2bが、撮影者の左右の眼の位置に対応
するように配設されており、ホログラム板2a,2bに
向けて互いに異なる波長の光を発光する発光素子3a,
3cと3b,3dとが設けられている。発光素子3aと
3cとは、測距情報に基づいて選択される。
【0012】図6(a)は遠距離撮影時のファインダー視
野を示しており、図6(b)は近距離撮影時のファインダ
ー視野を示している。20a,20bは、それぞれ遠距
離撮影及び近距離撮影時に視野枠19及び22と同じ距
離離れた位置において表示される測距・測光枠である。
但し、図6(b)中の被写界深度の大きさを表すホログラ
ム像23,24は、被写体距離にかかわらず表示される
ものである。
【0013】図1及び図2に示す発光素子3aは、ホロ
グラム板2aを照明して、遠距離撮影を行う際の視野枠
像19及び測距・測光枠20aを形成する。発光素子3
bは、ホログラム板2aを照明して、警告シグナル21
を表示する。発光素子3cは、ホログラム板2bを照明
して、短距離撮影を行う際の視野枠像22及び測距・測
光枠20bを表示する。発光素子3dは、ホログラム板
2bを照明して、被写界深度マーク23を表示する。
【0014】また、発光素子3b,3cは、ビーム方向
切換え機能が付いており、それぞれホログラム板2b,
2aを照明することができる。発光素子3bは、ホログ
ラム2bを照明して被写界深度マーク24を表示する。
発光素子3cは、ホログラム板2aを照明してセルフタ
イマー撮影用アライメントマーク(図7中のスポット像
26)を表示する。
【0015】各表示を行うホログラム情報を多重記録
し、波長の異なる再生光で照明することによって、ホロ
グラム再生像の表示色を複数にしてもよい。その場合、
複数色の表示で、通常表示と警告表示とを明瞭に区別し
うるようにすることができる。例えば、測距した被写体
が低コントラストであった場合に、通常とは異なる表示
色の再生像を表示するようにしてもよい。
【0016】発光素子3a,3b,3c,3dは、コヒ
ーレントな光をホログラム板2a,2bの所定の領域に
照射し、ホログラム板2a,2bに記録されたホログラ
ム像を再生させる。光源としてコヒーレント性の良い可
視域半導体レーザー(材料はAlGaInP系,発振波長は670n
mと638nm)を使うと、クリアな像を得ることができる。
また、コストの面等からコヒーレント性でやや劣るLE
D(材料はGaAlAs系,中心発光波長は635nmと565nm)を用
いてもよい。ホログラム板2a,2bの被照明領域に応
じて、光源から発する光を広げたり、コリメートしたり
する光学素子を付随させれば、照明効率を向上させるこ
とができる。発光素子3b,3cは、素子自体を回転機
構に固定するか、回転鏡を介して2つのホログラム板を
照明することができるように構成することにより、照射
方向を切り換え可能とすることができる。
【0017】様々な撮影者の眼の位置に対応するよう
に、ホログラム板2aと2bとの間隔が調節可能に設け
られているのが好ましい。また、ホログラム板2a,2
bをファインダーとして使用しないときは、ヒンジ機構
27により前方に折り畳んだ状態とすることができる。
【0018】ここでは、2つの視野枠を別々のホログラ
ム板2a,2bに記録するので、再生時の回折効率が多
重記録ホログラムのように低下しない。その結果、明る
い像が得られる。更に、視野枠像が観察されるのは、被
写体に近い空間に設定できるので、撮影者が被写体を観
察しているときも視野枠を明瞭に認識することができ
る。また、撮影者が目を大きく動かしても視野枠像と被
写体との位置関係に大きなズレが生じることがない。つ
まり、ホログラム板2a,2bに記録された視野枠等の
再生像を被写体近くに位置させることにより、ファイン
ダーを覗く眼の位置に対する制約が緩和されるのであ
る。従って、撮影者は顔をカメラ本体1に押し当てるこ
との制約から解放される。そして、両眼でファインダー
を覗くことができるので、片眼をつぶることの制約から
も解放される。また、人間の眼のサイズや両眼の間隔に
合わせるため、ホログラム板2a,2bの大きさや間隔
は制約を受けるが、上記したように、これをヒンジ機構
27で折り畳むことで、コンパクト化傾向の進むカメラ
本体1に搭載することを可能としている。
【0019】図8は、本実施例が用いられたカメラの回
路ブロック図である。同図中、MCはマイクロコンピュ
ータ(以下「マイコン」という)を表している。このマイ
コンMCがカメラ本体1の動作を制御し、リモコンセル
フタイマー撮影においてはセルフタイマーとしても機能
する。
【0020】マイコンMCの左側には各種スイッチが示
されている。Sphtが測光や測距を開始させる測光・測
距スイッチ、Srelがレリーズスイッチ、SaflがAFロ
ック(撮影距離固定)スイッチ、Sremがリモコンスイッ
チ、Sflsがフラッシュモード選択スイッチを表してい
る。
【0021】測光スイッチSphtは、図1のレリーズボ
タン4を1段押したときや、後述するリモコンセルフタ
イマー撮影時にリモコン用レリーズボタン38を押した
ときに対応してONとなる。レリーズスイッチSrel
は、レリーズボタン4の2段押し込みに対応してONと
なる。AFロックスイッチSaflは、図1に示した撮影
距離固定用スイッチ6を押し込むとON、離すとOFF
になる。リモコンスイッチSremは、図1のリモコン着
脱検出スイッチ7によって、リモコン8をカメラボディ
に装着するとON、取り外すとOFFになる。フラッシ
ュモード選択スイッチSflsは、図1に示したフラッシ
ュモード選択ボタン5を押し込むとON、離すとOFF
になる。そして、これらのスイッチのON/OFFに対
応してマイコンMCによりカメラの制御が行われる。
【0022】図8中、マイコンMCの上方に示されてい
るAFEは、測光・測距ICを表しており、マイコンM
Cの指示に従って、測光・測距を行うとともに、その測
光・測距データをマイコンMCに送り返す。
【0023】また、マイコンMCの右側に示されたIF
1〜IF12は、それぞれインターフェースを表してい
る。IF1がフィルム巻き上げモータM1とのインター
フェース、IF2が撮影レンズ12繰り出し用ステッピ
ングモータM2とのインターフェース、IF3がシャッ
タ駆動ステッピングモータM3とのインターフェース、
IF4がフラッシュFLとのインターフェース、IF5
がリモコンからの信号を受信するフォトトランジスタ
(PTR)とのインターフェース、IF6がセルフタイマ
ー表示用発光ダイオード(LED1)とのインターフェー
ス、IF7〜IF10がそれぞれ発光素子3a,3b,
3c,3dとのインターフェース、IF11及びIF1
2が発光素子3b,3cの回転モータとのインターフェ
ースである。
【0024】マイコンMCの下方に示されているREM
OTEは、遠隔操作装置(リモコン8)内の回路を示して
おり、リモコン用レリーズスイッチRSrel及びレリー
ズ信号送信用発光ダイオード(LED2)が接続されてい
る。リモコン8をカメラ本体1に装着した場合には、マ
イコンMCの入力端子INRELにリモコン8の出力端
子OUTRELが接続される。
【0025】次に、マイコンMCが行うカメラ本体1の
制御動作について、図9のフローチャートに基づいて説
明する。先ず、ステップ#10でリモコンスイッチSre
mがOFFか否かを判定する。これにより、リモコン8
がカメラ本体1から取り外されたか否かが判定される。
SremがONでなければ、ステップ#20で第10図に
示すリモコンセルフタイマー撮影のサブルーチンに進
む。SremがONであれば、ステップ#30に進む。
【0026】ステップ#30では、測光・測距スイッチ
SphtがONか否かを判定する。Sphtは、先に述べたよ
うにレリーズボタン4の1段押し込み等によりONす
る。SphtがONでなければステップ#10に戻り、O
Nであればステップ#40に進んで測光した後(#4
0)、測距する(#50)。
【0027】次に、ステップ#55で、被写体のコント
ラストが十分か、又は低コントラスト(以下「ローコ
ン」という)かを判定する。ローコンの場合、発光素子
3bを発光させた後、ステップ#30に戻る(#60)。
この動作が設けられているのは、測距動作において被写
体がローコンであるため測距不能に陥る場合があるから
である。このとき、発光素子3bの光源がONとなり、
ホログラム板2aの所定の領域を照明することによっ
て、撮影者に警告を与えるのである。再生されるホログ
ラム像は、視野枠外又は視野枠周辺に見えるスポット光
源像、即ち図6(a)に示す警告シグナル21である。発
光素子3bの波長は、視野枠像を再生する発光素子3
a,3cの波長と異なるので、撮影者は異常状態がにあ
ることを直観的に把握することができる。この警告表示
は、閃光装置(フラッシュ9)使用モードで、閃光装置
(フラッシュ9)未充電のとき、被写体が閃光の届かない
位置にあるときにも使うことができる。
【0028】ステップ#55でコントラストが十分であ
ると判定された場合、従来より知られている一般的な方
法により、AF/AE演算を行った後(#60)、ステッ
プ#80に進む。ステップ#80では、被写体までの距
離が近いか遠いかを被写体距離2.5mを基準として判定
する。
【0029】ステップ#80の判定で、被写体が所定の
距離より遠方にあれば(被写体距離≧2.5m)、ステップ
#87に進む。ステップ#87ではSremがOFFか否
かを判定する。この判定を行うのは、SremがOFFの
場合、後述するリモコンセルフタイマー撮影においてセ
ルフタイマー撮影用アライメントマーク26(図7)を表
示するために、既に発光素子3cが発光しており、視野
枠19(図6(a))を表示する必要がないからである。
【0030】ステップ#87で、SremがOFFの場合
にはステップ#110へ進む。SremがOFFでない場
合にはステップ#100で発光素子3aをONさせるこ
とによって、ホログラム板2aを照明し、ステップ#1
10へ進む。撮影者は両眼でホログラム板2a,2bを
通して被写体を観察しているが、発光素子3aの発光に
よって、被写体近傍の空間に形成された視野枠像19及
び測距・測光枠20a(図6(a))を観察することにな
る。視野枠像19が現れる位置は、例えばカメラ本体か
ら4〜6mに設定すれば、大抵の場合、視度ズレ,パラ
ラックスを意識せずに写真が撮れる。
【0031】ステップ#80の判定で、被写体が所定の
距離より近くにあれば(被写体距離<2.5m)、ステップ
#85に進む。ステップ#85ではSremがOFFか否
かを判定する。この判定を行うのは、SremがOFFの
場合、後述するリモコンセルフタイマー撮影においてセ
ルフタイマー撮影用アライメントマーク26(図7)を表
示するために、既に発光素子3cが発光しており、視野
枠22(図6(b))を表示する必要がないからである。
【0032】ステップ#85で、SremがOFFの場合
にはステップ#110へ進む。SremがOFFでない場
合にはステップ#90で発光素子3cをONさせること
によって、ホログラム板2bを照明し、ステップ#11
0へ進む。撮影者は両眼でホログラム板2a,2bを通
して被写体を観察しているが、発光素子3cの発光によ
って、被写体近傍の空間に形成された視野枠像22及び
測距・測光枠20b(図6(a))を観察することになる。
視野枠像22が現れる位置は、例えばカメラ本体から0.
8〜1.0mに設定すれば、大抵の場合、視度ズレ,パララ
ックスを意識せずに写真が撮れる。
【0033】次に、ステップ#110ではフラッシュモ
ード選択スイッチSflsがONされているか否かを判定
する。SflsがONされていなければ、ステップ#14
0に進む。SflsがONされていれば、ステップ#11
5で、AE演算(#60)の結果からフラッシュ9を発光
させる必要があるか否かを判定する。フラッシュ発光の
必要がなければ、ステップ#140に進む。フラッシュ
発光の必要があれば、フラッシュ9の充電を行い(#1
20)、充電が完了したらステップ#140に進む(#1
30)。
【0034】ステップ#140では、絞り値Aの大小を
判定する。この判定を行うのは、カメラの自動露出回路
又は撮影者の手動操作によって設定された撮影レンズ1
2の絞り値Aに応じて、被写界深度の度合いを視野枠外
あるいは視野枠周辺に表示するためである。
【0035】撮影レンズ12の絞り値Aが例えばF4よ
り小さい場合、被写界深度が浅いので、発光素子3dを
ONにすることによってホログラム板2bの所定の領域
を照明し(#150)、ステップ#180に進む。発光素
子3dを発光させることにより、図5(a)に示すような
ホログラム像を被写体空間に再生し、撮影者に知らせる
ことができる。
【0036】撮影レンズ12の絞り値Aが例えばF4以
上F11以下の場合、被写界深度を示す必要がないの
で、そのままステップ#180に進む。
【0037】撮影レンズ12の絞り値Aが、例えばF1
1より大きい場合、被写界深度が深いので、発光素子3
bの回転機構を作動させた後(#160)、発光素子3b
の光源をONすることによってホログラム板2bの所定
の領域を照明し(#170)、ステップ#180へ進む。
発光素子3bを発光させることにより、図5(b)に示す
ような像を被写体空間に再生し、撮影者に知らせること
ができる。
【0038】ステップ#180ではスイッチSrelがO
Nされたか否かを判定し、ONされるのを待ってステッ
プ#190に進む。ステップ#190で撮影レンズ12
を繰り出した後、スイッチSflsがONか否かを判定す
る(#200)。スイッチSflsがONでなければステッ
プ#220に進む。スイッチSflsがONであれば、A
E演算(#60)の結果からフラッシュの発光が必要か否
かを判定する(#205)。必要でなければステップ#2
20へ進み、必要であればステップ#210でフラッシ
ュ発光を行った後、ステップ#220へ進む。
【0039】ステップ#220で露出を行った後、撮影
レンズ12をリセットし(#230)、フィルムを1コマ
巻き上げ(#240)、発光素子3a〜3dをリセットす
る(#250)。
【0040】ところで、セルフタイマーを使って撮影者
も被写体になる撮影では、従来、撮影者は自分自身が撮
影視野に対してどのような位置関係にあるかを直接確認
することができなかった。そのため、撮影視野から外れ
た位置に立ってしまい、身体の一部あるいは身体全部が
撮影されないことが生じていた。また、そのことが判明
するのは、フィルムの現像後であるため、撮り直しは非
常に困難であった。従って、被写体位置から撮影視野を
確認できる手続が望まれていた。
【0041】本実施例では、リモコン操作によるセルフ
タイマー撮影において、撮影者自身が被写体空間に位置
している場合、撮影光学系の前方である被写体の位置か
ら、ファインダーを通してホログラム像を見ることよ
り、撮影者は自分自身が撮影視野内に入っているか否か
をファインダーで再生される像を見ることによって確認
することができる。
【0042】以下、リモコン操作によるセルフタイマー
撮影で、撮影者自身が被写体空間に位置している場合に
ついて、図10のフローチャートに基づいて説明する。
同図のフローチャートは、図9中のステップ#20のサ
ブルーチンであり、ステップ#10でリモコンスイッチ
SremがOFFの場合の制御動作を示している。
【0043】先ず、ステップ#300でLED1(図8)
をONしてタイマー表示部35(図1)を発光させる。つ
いでステップ#310で発光素子3cの回転機構を作動
させ(#310)、発光素子3cをONしてホログラム板
2aの所定の領域を照明し(#320)、ステップ#33
0へ進む。
【0044】発光素子3cでホログラム板2aを照明す
ると、図7に示すようにスポット像(セルフタイマー撮
影用アライメントマーク)26がカメラ本体1(三脚25
に固定されている)の後方空間に再生される。撮影者
は、ホログラム板2aを通してスポット像26を視認で
きれば、撮影視野内にいることを認識することができ、
視認できなければ、撮影視野外にいることを認識するこ
とができるのである。
【0045】被写体(撮影者自身)28の位置調整を行っ
た後、スポット像26を確認してからリモコン用レリー
ズボタン38(図1)を押せばレリーズスイッチRSrel
(図8)がONし、LED1(図8)が発光することにより
LED発光部39(図1)から赤外光が放射される。ステ
ップ#330では、LED1からの光がカメラ本体1の
リモコン信号受光部36(図1)に入り、PTR(図8)で
受信されたか否かを判定する。ステップ#330でカメ
ラ本体1内のPTRで受信されるのを待って、ステップ
#340に進む。ステップ#340でタイマー作動を開
始し、ステップ#350で発光素子3cを点滅させる。
次に、ステップ#360で所定時間経過したか否かを判
定し、所定時間経過するのを待って、ステップ#370
でSphtをONさせる。そして、図9のフローにリター
ンして、前述した測光,測距,露出等の動作を行う。図
10に示す制御により、確実に自分自身が写っている写
真を撮影することができる。
【0046】尚、前記スポット像26(図7)は、ホログ
ラム板2aに対して光源と反対側に現れるが、リップマ
ン型として記録すれば、波長選択性が良くなると共に共
役像がなくなるので、表示がクリアになる。また、スポ
ット像26の現れる位置は、ホログラム板2aを見る撮
影者28の位置とホログラム板2aの大きさと撮影レン
ズ12の画角によって特定される。例えば、ホログラム
板2aの横方向の長さを40mm,撮影者からカメラ本
体までの距離を4m,撮影レンズ12の焦点距離を35
mm(水平画角は約52°)とすれば、スポット像26が
ホログラム板2aの後方約41mmの位置に形成される
ように設定する。
【0047】ここで、ホログラムによる像再生の原理に
ついて説明する。図3(a)は、ホログラム記録時の動作
を示している。このとき、コヒーレント光をビームスプ
リッタ(図示せず)により2分し、一方を記録すべき物体
13の照明光とし、この物体13からの回折光をホログ
ラム板15に導く。他方のコヒーレント光は、参照光と
して、一旦集光された後、発散光源14としてホログラ
ム板15を照明する。ホログラム板15に塗布された感
光材料に、回折光と参照光との干渉縞が記録されるの
で、これを現像処理してホログラム板2a,2bを得
る。ホログラム板2aには、遠距離撮影用視野枠,警告
表示マーク,セルフタイマー撮影用アライメントマーク
を記録するが、図6(a)のように、各々の記録領域が重
ならないようにすれば、回折効率の低下を招かない。ホ
ログラム板2bについても同様のことが言える。従っ
て、昼光下においてもファインダー情報をコントラスト
よく視認することできる。
【0048】図3(b)では、ホログラム再生時の動作を
示している。このとき、ホログラム像を再生するための
光源16は、記録時の参照光と同じ条件でホログラム板
15を照明しなければならない。逆に言えば、再生段階
での光源16の位置・発光波長等をふまえた上で、記録
しなければならない。警告表示マーク,深度表示マーク
のようにホログラム板の一部の領域に記録する場合に
は、光源とホログラム板との間にレンズ等を入れて、所
定の領域のみを照明する。撮影者がこのホログラム板1
5を見るとホログラム板15より遠方に、記録した物体
の像が浮かんで見える。尚、Eは撮影者の瞳である。
【0049】前述したように、セルフタイマー撮影用ア
ライメントマーク26(図7)は、リップマンホログラム
で形成するのが望ましい。リップマンホログラムは、図
4に示すように、ホログラム板17後方に物体18を置
いて、ホログラム板の手前から参照光LRを照射し、そ
の参照光LRとホログラム板を通過し、物体で反射した
物体光との干渉縞をホログラム板に記録することにより
作製する。この記録方法によれば、光の利用効率が高
く、また視域も広いので、ホログラム板17から距離を
隔てて見る用途に適している。
【0050】記録時の参照光LRの方向・波長を変えれ
ば、複数の像をホログラムに重ねて記録することができ
る。しかし、N枚の像を多重記録したとき、各像の回折
効率は、1/N2に低下するので、なるべく記録領域が
重ならないようにするのがよい。そのため、本実施例で
は、ホログラム板全面照射を必要とする像は、各々1通
りに限定している。
【0051】尚、本実施例では、カメラのファインダー
に応用した例で、本発明を説明したが、本発明はカメラ
以外の撮影装置・モニター光学系にも適用することがで
きる。
【0052】また、本実施例では、ファインダーがカメ
ラ本体に固定されている場合について説明したが、カメ
ラ本体の撮像光学系とファインダーとの位置関係が特定
できるのであれば、それに応じてファインダーに記録す
る内容を変更できるので、ファインダーはカメラ本体に
必ずしも固定される必要はない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明のホログラフ
ィックファインダーによれば、少なくとも視野枠のホロ
グラム像の情報が記録され、撮影光学系と所定の位置関
係を保ち、かつ、撮影者の両眼の位置と対応するように
配された2つのホログラム板と,被写体距離及び撮影条
件等に応じて前記ホログラム板のいずれかを照明するこ
とにより、前記ホログラム像を被写体に重畳させて表示
させる発光素子とを備えているので、眼の位置に対する
制約が緩く、しかも両眼で適正な撮影視野を確認するこ
とができるホログラフィックファインダーを実現するこ
とができる。
【0054】その結果、撮影時に片眼をつぶらなくても
よく、ファインダーから眼を離して撮影することもでき
る。よって、撮影者は窮屈な姿勢をする必要がなく、人
物が被写体の場合でも被写体に不要な緊張感を与えるこ
とがない。また、両眼で見ることができるので、表示の
遠近感が強調され、臨場感のある情報を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が用いられたカメラの外観を示
す斜視図。
【図2】本発明の実施例が用いられたカメラを撮影者が
覗いている状態を示す平面図。
【図3】本発明の実施例に適用可能なホログラムの記録
と再生を説明するための図。
【図4】本発明の実施例に適用可能なリップマン型ホロ
グラムの記録を説明するための図。
【図5】本発明の実施例で観察される被写界深度を表す
マークを示す図。
【図6】本発明の実施例で観察される各種ホログラム像
の位置関係を示す図。
【図7】本発明の実施例が用いられたカメラに対しリモ
コン操作で行うセルフタイマー撮影を説明するための
図。
【図8】本発明の実施例が用いられたカメラの回路ブロ
ック図。
【図9】本発明の実施例が適用されたカメラの制御動作
を示すフローチャート。
【図10】本発明の実施例が適用されたカメラのリモコ
ンセルフタイマー撮影動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 …カメラ本体 2a,2b …ホログラム板 3a,3b,3c,3d …発光素子 10a …測距用送信部 10b …測距用受信部 12 …撮影レンズ 27 …ヒンジ機構
フロントページの続き (72)発明者 林 宏太郎 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 濱口 浩二 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 谷野 賢 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも視野枠のホログラム像の情報が
    記録され、撮影光学系と所定の位置関係を保ち、かつ、
    撮影者の両眼の位置と対応するように配された2つのホ
    ログラム板と,被写体距離及び撮影条件等に応じて前記
    ホログラム板のいずれかを照明することにより、前記ホ
    ログラム像を被写体に重畳させて表示させる発光素子
    と,を備えたことを特徴とするホログラフィックファイ
    ンダー。
JP15634092A 1992-06-16 1992-06-16 ホログラフィックファインダー Pending JPH05346607A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015025878A1 (ja) * 2013-08-21 2015-02-26 オリンパスイメージング株式会社 撮像装置、撮像方法およびプログラム

Cited By (3)

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WO2015025878A1 (ja) * 2013-08-21 2015-02-26 オリンパスイメージング株式会社 撮像装置、撮像方法およびプログラム
JPWO2015025878A1 (ja) * 2013-08-21 2017-03-02 オリンパス株式会社 撮像装置、撮像方法およびプログラム
US9866737B2 (en) 2013-08-21 2018-01-09 Olympus Corporation Imaging apparatus with drivable optical sighting unit

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