JPH05346551A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

Info

Publication number
JPH05346551A
JPH05346551A JP4328108A JP32810892A JPH05346551A JP H05346551 A JPH05346551 A JP H05346551A JP 4328108 A JP4328108 A JP 4328108A JP 32810892 A JP32810892 A JP 32810892A JP H05346551 A JPH05346551 A JP H05346551A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
meniscus lens
laser beam
incident
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4328108A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3206996B2 (ja
Inventor
Kazunori Murakami
和則 村上
Tomonori Ikumi
智則 伊久美
Yasuo Matsumoto
泰夫 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Tokyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Electric Co Ltd
Priority to JP32810892A priority Critical patent/JP3206996B2/ja
Priority to KR1019930006466A priority patent/KR100306582B1/ko
Priority to US08/048,741 priority patent/US5402258A/en
Priority to DE69307575T priority patent/DE69307575T2/de
Priority to EP93106305A priority patent/EP0566155B1/en
Publication of JPH05346551A publication Critical patent/JPH05346551A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3206996B2 publication Critical patent/JP3206996B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構成にして小形化を図る。 【構成】半導体レーザ発振器31からのレーザ光を収束
レンズ32で発散気味の光束に変換した後スリット33
で円形のビームに成形し、そのビームを反射ミラー34
で反射してスキャナモータ35の回転軸35b上に配置
されている直角プリズム36の反射面に照射しスキャナ
モータの回転軸に垂直な平面方向に偏向走査する偏向光
に変換する。そしてその偏向光を入射面よりも出射面の
曲率半径が小さく、結像面側に向かって凸のメニスカス
レンズ37を介して結像面に結像させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザプリンタ、レー
ザファクス、デジタル複写機等に使用するレーザ光を使
用した光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にレーザプリンタでは半導体レーザ
からのレーザ光に記録情報をのせ、そのレーザ光を光学
系により偏向走査して結像面である帯電された感光体面
に集光させ、それにより感光体を露光してその感光体上
に記録情報を静電潜像として記録するようになってい
る。なお、静電潜像はその後トナーにより現像し、さら
に転写部で用紙に転写するようになっている。
【0003】このような装置に使用する光走査装置とし
ては、例えばポリゴンミラーを回転させてレーザ光を偏
向走査させるようにしている。このようなポリゴンミラ
ーを使用してレーザ光を偏向走査させるものとしては、
例えばfθレンズを使用したプレオブジェクト型のもの
が知られている。
【0004】これは図13に示すように光源として半導
体レーザ1を使用し、この半導体レーザ1からのレーザ
光をコリメータレンズ2を介して平行光とした後、その
平行光を回転制御されるポリゴンミラー3に照射して走
査光とし、その走査光をfθレンズ4を介して反射ミラ
ー5に反射させた後シリンドリカルレンズ6を介して感
光体ドラム7上に照射させるようになっている。
【0005】また、ポリゴンミラーを使用しないものと
して例えば、特開平1−131513号公報に示すもの
が知られている。これは図14に示すように、偏向器1
1にピラミダルミラー12を回転自在に設け、このピラ
ミダルミラー12を円筒形状のスリット部材13で包囲
している。スリット部材13の底部に円形スリット14
を設けると共に周面のピラミダルミラー12の反射面と
対向する部位に矩形スリット15を設けている。そして
図15に示すように半導体レーザユニット16からのレ
ーザ光Lを偏向器11の円形スリット14から入射させ
てピラミダルミラー12の反射面に反射させ、その反射
光を矩形スリット15から走査光として出射させる。そ
してその走査光をfθレンズ17を介して反射ミラー1
8に反射させ、さらにトロイダルレンズ19を介して感
光体ドラム20上に照射させるようになっている。な
お、21,22は書出し位置を決定する同期光を取り出
すための光ファイバとフォトセンサである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところでポリゴンミラ
ーはガラス研磨品にアルミ反射膜を付ける方法で製造し
ていたためかなり高価であったが、最近、超精密切削技
術の進歩によりアルミ材をダイヤモンド切削バイトで引
く方法により大幅なコスト低下が図れるようになってき
ている。しかしコスト低下が図れるといってもポリゴン
ミラーの切削には専用の加工機が必要である上に要求さ
れる精度が極めて高いため、光走査装置全体のコストの
十数%を占め根本的なコスト低下を実現することは困難
であった。またポリゴンミラーは反射面が複数あるため
各反射面の加工誤差からくる面倒れが生じ、このため面
倒れの補正光学系が必要となり、fθレンズ4やシリン
ドリカルレンズ6を使用することになる。
【0007】このように前者のポリゴンミラー3を使用
するものでは、ポリゴンミラー3の切削に専用の加工機
を必要とするとともに要求する精度が極めて高くなり、
また各反射面の加工誤差からくる面倒れが生じるため面
倒れの補正のためにfθレンズ4やシリンドリカルレン
ズ6を配置しなければならず、しかも反射ミラー5やシ
リンドリカルレンズ6は感光体ドラム7の近くに配置す
るため、コスト高になるとともに構成が複雑化し大形化
する問題があった。
【0008】また後者のポリゴンミラーを使用しないも
のは、反射面が1面であるため加工精度の要求や面倒れ
といった問題は発生しないが、fθレンズ17やトロイ
ダルレンズ19を配置し、しかも反射ミラー18やトロ
イダルレンズ19は感光体ドラム20の近くに配置する
ため前者同様に構成が複雑化し大形化する問題があっ
た。
【0009】そこで本発明は、簡単な構成で小形化を図
ることができる光走査装置を提供しようとするものであ
る。
【0010】また本発明は、さらに結像面に対して精度
の高い偏向走査ができる光走査装置を提供しようとする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1対応の発明は、
レーザ光を出射するレーザ光出射手段と、このレーザ光
出射手段からのレーザ光を発散気味の光束に変換する変
換手段と、モータにより回転し、変換手段からのレーザ
光を反射し偏向走査する反射体と、この反射体近傍に設
け、その反射体からの偏向光を結像面に集光する結像面
に対して凸のメニスカスレンズからなり、メニスカスレ
ンズは、入射面より出射面の曲率半径を小さく設定した
ものである。
【0012】請求項2対応の発明は、レーザ光を出射す
るレーザ光出射手段と、モータにより回転し、レーザ光
出射手段からのレーザ光をモータの回転軸と平行にかつ
中心軸をその回転軸から離して入射し、その入射レーザ
光をモータの回転軸とは垂直な方向に反射するとともに
回転によりその垂直な方向において平面に偏向走査する
反射体と、この反射体近傍に設け、その反射体からの偏
向光を結像面に集光する結像面に対して凸のメニスカス
レンズとからなり、メニスカスレンズは、入射面より出
射面の曲率半径を小さく設定すると共に、レンズ中心に
対して反射体からの偏向光の走査軌跡が描く曲線の凸方
向とは反対方向に所定距離隔てた位置に入射するように
配置したものである。
【0013】
【作用】このような構成の本発明においては、レーザ光
出射手段からのレーザ光は発散気味の光束に変換した
後、反射体により偏向走査させる。この偏向光は入射面
より出射面の曲率半径を小さく設定した結像面に対して
凸のメニスカスレンズを通過して結像面に集光する。こ
れにより結像面での偏向光のビーム径のバラツキは小さ
くなる。
【0014】また本発明においては、レーザ光出射手段
からのレーザ光は反射体に対してモータの回転軸と平行
にかつ中心軸をその回転軸から離して入射する。反射体
は入射レーザ光をモータの回転軸とは垂直な方向に反射
するとともに回転によりその垂直な方向において平面に
偏向走査する。反射体からの偏向光はメニスカスレンズ
にそのレンズ中心に対して反射体からの偏向光の走査軌
跡が描く曲線の凸方向とは反対方向に所定距離隔てた位
置に入射し、このメニスカスレンズを通過した偏向光は
結像面に集光する。これにより結像面での偏向光の走査
湾曲量は小さくなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0016】図1乃至図3に示すように、半導体レーザ
発振器31からのレーザ光を収束レンズ32で発散気味
の光束に変換した後スリット33で円形のビームに成形
し、そのビームを反射ミラー34に反射させて直角に光
路を変更させた後、スキャナモータ35のロータ35a
の回転軸35b上に配置している反射体としての直角プ
リズム36の2つの45°反射面に照射させるようにな
っている。すなわち前記直角プリズム36は、互いに直
交する2つの面を反射面とし、残りの面の中心をスキャ
ナモータ35の回転軸35bに合わせて配置してなるも
ので、前記反射ミラー34からの反射光はスキャナモー
タ35の回転軸35bから数mm程度離れてその回転軸3
5bに平行に入射するようになっている。
【0017】前記スキャナモータ35はロータ35aに
マグネット35cを一体に取付けている。前記回転軸3
5bはステータ部材35dにボールベアリング35eを
介して回転自在に取付けている。前記ステータ部材35
dにスペーサ35fを介して回路基板35gを固定し、
この回路基板35gの前記マグネット35cと対向した
部位の裏面側にはコイル35hを取付けている。
【0018】前記直角プリズム36はスキャナモータ3
5で回転駆動し、前記反射ミラー34からの反射光を反
射面で反射してそのスキャナモータ35の回転軸35b
に垂直な平面方向に偏向走査する。そして前記直角プリ
ズム36からの偏向光は、近傍に配置している入射面よ
りも出射面の曲率半径が小さく、結像面側に向かって凸
のメニスカスレンズ37に入射するようになっている。
【0019】前記メニスカスレンズ37を通過した偏向
光は結像面、例えば感光ドラムの感光面に結像するよう
になっている。
【0020】前記半導体レーザ発振器31、収束レンズ
32及びスリット33は光出射ユニット38として一体
化され、前記メニスカスレンズ37はケース39内に組
み込まれている。
【0021】そして前記光出射ユニット38を例えば合
成樹脂等からなる装置全体を包囲する筐体40の上部後
方に嵌め込み、前記反射ミラー34を前記筐体40の上
部前方の傾斜部に埋設し、前記ケース39を前記筐体4
0の前部開口部に嵌合すると共にビス止めしている。前
記筐体40はそのフランジ部を前記スキャナモータ35
のステータ部材35dの周縁部にビス止めして固定して
いる。
【0022】このような構成の実施例においては、半導
体レーザ発振器31からのレーザ光は収束レンズ32に
より発散気味の光束に変換した後、スリット33で円形
のビームを成形する。このビームは反射ミラー34で反
射して直角に光路が変更し、スキャナモータ35の回転
軸35b上に配置している直角プリズム36の反射面に
照射する。
【0023】直角プリズム36はスキャナモータ35に
より回転し、反射面により入射するレーザ光を偏向走査
する。この偏向光はメニスカスレンズ37を通過して感
光ドラムの感光面に結像するようになる。
【0024】ここで図4に示すように、メニスカスレン
ズ37の入射面の曲率半径をrin(mm)、出射面の曲率
半径をrout (mm)、偏向点(直角プリズム36の反射
点)からメニスカスレンズ37への入射面までの距離を
a(mm)、メニスカスレンズ37の厚みをt(mm)、偏
向点から結像面(感光ドラムの感光面)までの距離をL
(mm)、直角プリズム36による偏向角をθ(deg )と
する。
【0025】また半導体レーザ発振器31からのレーザ
光が収束レンズ32で発散気味の光束に変換した後メニ
スカスレンズ37に入射するようになっているので、図
5に示すように収束レンズ32が無い場合の見かけ上の
発光点Pと偏向点との距離をLcnv (mm)とする。
【0026】これにより表1に示す結果が得られた。こ
の表においてNO.1〜NO.16はメニスカスレンズ37
をガラス(BK7;n、λ=780nm、1.5114
3)で構成した場合の例であり、またNO.17〜NO.2
5はメニスカスレンズ37をアクリル樹脂(n、λ=7
80nm、1.48601)で構成した場合の例である。
【0027】
【表1】 この表からも分かるように偏向角θが70(deg )〜1
00(deg )においてはθが大きくなるに従ってa,r
in,rout が共に小さくなる。
【0028】そしてメニスカスレンズ37をガラスで構
成し、偏向角を70deg としてレンズの厚みtを5〜1
0mmまで変化させたときにはNO.1〜NO.7の結果が得
られた。すなわちa=15〜17mm、rin=−77〜−
83mm、rout =−31〜−34mm、L=211〜22
3mm、Lcnv =−189〜−218mmのときに装置全体
をスキャナモータ35の径と略同じ大きさにすることが
でき、装置全体を十分に小形化できることが分かった。
【0029】しかもこの装置を使用すればメニスカスレ
ンズ37から結像面までの間に各種レンズを介在させる
必要が無く、結像面でのビーム径のバラツキを小さくで
きる。
【0030】このように装置の小形化及び結像面でのビ
ームの安定化を図ることができる。
【0031】例えばNO.2について述べると、2mm×2
mmの径のビームについてシュミレーションしたところ、
偏向角が0deg でのスポット径は12.0265 μm (主走査
方向の径)×12.0265 μm (副走査方向の径)となり、
偏向角が5deg でのスポット径は9.98563 μm ×10.581
9 μm となり、偏向角が10deg でのスポット径は6.06
588 μm ×6.6858 μm となり、偏向角が15deg での
スポット径は9.32646μm ×5.69855 μm となり、偏向
角が20deg でのスポット径は18.9335 μm ×15.0884
μm となり、偏向角が25deg でのスポット径は28.850
1 μm ×25.7444 μm となり、偏向角が30deg でのス
ポット径は33.4721 μm ×35.5764 μmとなり、偏向角
が35deg でのスポット径は27.6386 μm ×42.6738 μ
m となった。
【0032】なお、ここでのシュミレーション値は幾何
学的な収束状態を表したもので、波動光学的にはここま
で絞れる訳ではない。
【0033】また図6はNO.2についてのシュミレーシ
ョン状態を示している。
【0034】またこの装置においては像面湾曲補正を重
視してビーム径のバラツキを小さくしたので、fθ特性
は若干悪くなるのでfθ補正を行う必要があるがfθ補
正については電気的に行うことができる。
【0035】またNO.1〜NO.25の全体からは、a=
12〜23mm、rin=−63〜−86mm、rout =−2
3〜−34mm、θ=70〜100deg 、L=150〜2
23mm、Lcnv =−129〜−218mmのときに装置全
体を十分に小形化できることが分かった。
【0036】またスキャナモータ35の回転軸35b上
に直角プリズム36を固定し、光出射ユニット38、反
射ミラー34及びメニスカスレンズ37を収納したケー
ス39を筐体40の所定の位置に取り付けた構造のみ
で、その他にレンズや反射ミラー等は使用していないの
で構成は簡単である。
【0037】なお、前記実施例では反射体としての直角
プリズムを使用し、かつその直角プリズムの互いに直交
する2つの面を反射面としたが必ずしもこれに限定する
ものではなく、直角プリズムの残りの1つの面を反射面
とする1面反射のものであってもよい。
【0038】次に本発明の他の実施例を図面を参照して
説明する。なお、前記実施例と同一の部分には同一の符
号を付して詳細な説明は省略する。
【0039】図7に示すものは、半導体レーザ発振器3
1、収束レンズ32及びスリット33を一体化して収納
した光出射ユニット41を筐体42の天部中央に取り付
け、前記半導体レーザ発振器31からのレーザ光を収束
レンズ32で発散気味の光束に変換した後、スリット3
3で円形のビームに成形し、そのビームを直接スキャナ
モータ35のロータ35aの回転軸35b上に配置され
ている直角プリズム36の反射面に照射するようになっ
ている。そして前記直角プリズム36の反射面からの偏
向光をケース39内に組み込まれたメニスカスレンズ3
7を介して結像面である例えば感光ドラムの感光面に結
像するようになっている。前記ケース39は前記筐体4
2に固定した支持台43により支持固定している。
【0040】この実施例においてはスリット33を介し
て得られる円形のビームを反射する反射ミラーが不要と
なり、構成をより簡単化できるとともによりコンパクト
化できる。
【0041】こうして本実施例においても装置の小形化
及び結像面でのビームの安定化を図ることができ、前記
実施例と同様の効果が得られる。
【0042】図8に示すものは、メニスカスレンズ37
を収納したケース39の筐体40に対する位置決めを、
直角プリズム36からの偏向光の走査角が0°のときの
入射位置が、前記メニスカスレンズ37の中心Oに対し
て前記直角プリズム36からの偏向光の走査軌跡が描く
曲線の凸方向とは反対方向に所定の距離隔てた位置にな
るように行っている。すなわち偏向光の入射位置を前記
メニスカスレンズ37の中心よりも下方に離れた位置に
なるように前記ケース39を配置している。
【0043】この実施例においては、図9の(a) に示す
ように、直角プリズム36が図中実線で示す位置、すな
わち直角プリズム36からの偏向光がメニスカスレンズ
37の中心部に入射するときは、入射レーザ光Iは反射
光Rの方向に出射し、また直角プリズム36が図中点線
で示す位置のときには入射レーザ光Iは反射光R′の方
向に出射し、また直角プリズム36が図中二点鎖線で示
す位置のときには入射レーザ光Iは反射光R″の方向に
出射する。このとき直角プリズム36の反射面に入射す
るレーザ光Iの位置、すなわち偏向点の位置は図9の
(b) に示すように、偏向光の走査角が0°のとき(図9
の(a) の実線のとき)にはa点の位置となるが、反射面
が回転して走査角度が大きくなると(図9の(a) の点線
及び二点鎖線のとき)b及びcの位置となって、偏向点
位置が高くなる。
【0044】その結果メニスカスレンズ37に入射する
偏向光の走査軌跡は図9の(c) に示すようになり、走査
角0°の位置を基準にして下に凸、すなわち走査端部に
行くに従って上に曲がる2次曲線となる。
【0045】この偏向光はメニスカスレンズ37で向き
が反転される。すなわち感光面に到達する偏向光の走査
軌跡は上に凸の2次曲線となる。
【0046】ここでメニスカスレンズ37に対する偏向
光の入射位置を図10の(a) に示すように、走査角0°
のときにおいてレンズ中心Oよりも下になるようにして
いるので、走査角0°のとき(直角プリズム36の反射
面に対する偏向点の位置が図中実線の位置のとき)の偏
向光はメニスカスレンズ37の通過によって上方に曲げ
られ、また走査角が大きいとき(直角プリズム36の反
射面に対する偏向走査点の位置が図中点線の位置のと
き)の偏向光はメニスカスレンズ37の通過によって下
方に曲げられるが、その曲り量は小さく、その結果感光
面に到達する偏向光の走査軌跡は上に凸の2次曲線にな
ってもその湾曲量はかなり小さくなる。従って感光面
(結像面)に対して直線に近いかたちでレーザ光の走査
ができ、精度の高い偏向走査ができる。
【0047】これに対してメニスカスレンズ37に対す
る偏向光の入射位置を図10の(b)に示すように、走査
角0°のときにレンズ中心Oと一致するようにした場合
には、走査角0°のときの偏向光はそののまメニスカス
レンズ37を通過し、また走査角が大きいときの偏向光
はメニスカスレンズ37の通過により大きく下方に曲げ
られるため、感光面に到達する偏向光の走査軌跡は上に
大きく凸となる2次曲線になる。すなわち走査線の湾曲
量が大きくなる。
【0048】なお、図中δ1 はスキャナモータ35の回
転中心と偏向点との間隔である軸外し量を示し、δ2 は
メニスカスレンズ37の軸外し量を示し、δ3 ,δ4 は
走査線湾曲量を示している。
【0049】例えば軸外し量δ1 を2mmとし、メニスカ
スレンズ37としてレンズの厚みが7mmで、入射面の曲
率半径が−77.5374mm、出射面の曲率半径が−2
8.4188mmのものを使用し、メニスカスレンズ37
に対するレンズ入射面座標を16.5547、かつ最大
走査角を90°として実験した結果、軸外し量δ2 を略
2mmとしたものでは走査線湾曲量δ3 が166.974
μmであったのに対して、軸外し量δ2 を0mmとしたも
のでは走査線湾曲量δ4 が547.432μmとなっ
た。
【0050】このようにメニスカスレンズ37の軸外し
量を略2mmとすることにより走査線湾曲量を軸外し量が
0mmの場合に比べて1/3以下に抑えることができた。
【0051】ここでメニスカスレンズ37の入射面の曲
率半径をrin(mm)、出射面の曲率半径をrout (m
m)、偏向点(直角プリズム36の反射点)からメニス
カスレンズ37への入射面までの距離をa(mm)、メニ
スカスレンズ37の厚みをt(mm)、偏向点から結像面
(感光ドラムの感光面)までの距離をL(mm)、直角プ
リズム36による偏向角をθ(deg )とし、また収束レ
ンズ32が無い場合の見かけ上の発光点Pと偏向点との
距離をLcnv (mm)として、軸外し量δ1 とメニスカス
レンズ37の軸外し量δ2 との関係を調べたところ表2
に示す結果が得られた。
【0052】
【表2】 例えば表2のサンプル1の場合については、メニスカス
レンズ37の入射面の曲率半径rin=-77.537mm 、出射
面の曲率半径rout =-28.419mm 、偏向点からメニスカ
スレンズ37への入射面までの距離をa=16.5547mm 、
メニスカスレンズ37の厚みt=7mm、偏向点から結像
面までの距離L=171.392mm 、直角プリズム36による
偏向角θ=90deg とし、また見かけ上の発光点Pと偏向
点との距離をLcnv =-166.248mm、軸外し量δ1 =2.0m
m として、結像面でのビーム径とメニスカスレンズ37
の軸外し量δ2 との関係を調べたところ主走査方向のビ
ーム径は図11の実線のグラフg1 に示すようになり、
また副走査方向のビーム径は図11の点線のグラフg2
に示すようになり、例えば主走査方向のビーム径及び副
走査方向のビーム径の目標値を60μm以下とすると、
有効領域は図中に示す領域範囲となる。
【0053】また結像面での走査線湾曲量δ3 とメニス
カスレンズ37の軸外し量δ2 との関係を調べたところ
図12のグラフg3 に示すようになり、例えば走査線湾
曲量δ3 の目標値を200μm以下とすると、有効領域
は図中に示す領域範囲となる。
【0054】そして図12の有効領域に図11の有効領
域を重ねると共通の有効領域は図中斜線で示す範囲の領
域となる。すなわちこの共通有効領域内にメニスカスレ
ンズ37の軸外し量δ2 を設定すれば結像面での主走査
方向のビーム径及び副走査方向のビーム径が60μm以
下となり、かつ走査線湾曲量δ3 が200μm以下とな
る。そしてビーム径及び走査線湾曲量δ3 の関係から最
適する軸外し量δ2 を求めたところδ2 =1.980mm とな
った。こうしてサンプル1における軸外し量δ2 を決定
する。
【0055】表2のサンプル2〜4についても同様にし
て決定できる。
【0056】このようにメニスカスレンズ37の軸外し
量δ2 を設定することにより、結像面での走査線湾曲量
δ3 を充分に小さくできるとともにビーム径も小さくで
き、結像面に対して精度の高い偏向走査ができる。
【0057】なお、本実施例においても装置の小形化及
び結像面でのビームの安定化を図ることができ、前記実
施例と同様の効果が得られる。
【0058】なお、前記各実施例では反射体としての直
角プリズムを使用したものについて述べたが必ずしもこ
れに限定するものではなく、2等辺反射プリズムや偏向
ミラー等であってもよい。
【0059】
【発明の効果】以上、本発明によれば、簡単な構成で小
形化を図ることができる。
【0060】また本発明によれば、さらに結像面に対し
て精度の高い偏向走査ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す筐体を省いた状態の平
面図。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】同実施例の正面図。
【図4】同実施例のメニスカスレンズの曲率半径、偏向
点、結像面の関係を示す図。
【図5】同実施例のメニスカスレンズ、偏向点、見かけ
上の発光点の関係を示す図。
【図6】同実施例におけるシュミレーション状態の一例
を示す図。
【図7】本発明の他の実施例を示す断面図。
【図8】本発明の他の実施例を示す断面図。
【図9】同実施例における偏向光の走査湾曲を説明する
ための図。
【図10】同実施例における偏向光の走査角とメニスカ
スレンズの中心位置と走査湾曲量との関係を説明するた
めの図。
【図11】同実施例におけるサンプル1の場合の結像面
でのビーム径とメニスカスレンズの軸外し量δ2 との関
係を示すグラフ。
【図12】同実施例におけるサンプル1の場合の結像面
での走査線湾曲量δ3 とメニスカスレンズの軸外し量δ
2 との関係を示すグラフ。
【図13】従来例を示す斜視図。
【図14】他の従来例を示す構成図。
【図15】同従来例の偏向器の構成を示す図。
【符号の説明】
31…半導体レーザ発振器 32…収束レンズ 35…スキャナモータ 36…直角プリズム 37…メニスカスレンズ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を出射するレーザ光出射手段
    と、このレーザ光出射手段からのレーザ光を発散気味の
    光束に変換する変換手段と、モータにより回転し、前記
    変換手段からのレーザ光を反射し偏向走査する反射体
    と、この反射体近傍に設け、その反射体からの偏向光を
    結像面に集光する結像面に対して凸のメニスカスレンズ
    からなり、前記メニスカスレンズは、入射面より出射面
    の曲率半径を小さく設定したことを特徴とする光走査装
    置。
  2. 【請求項2】 レーザ光を出射するレーザ光出射手段
    と、モータにより回転し、前記レーザ光出射手段からの
    レーザ光を前記モータの回転軸と平行にかつ中心軸をそ
    の回転軸から離して入射し、その入射レーザ光を前記モ
    ータの回転軸とは垂直な方向に反射するとともに回転に
    よりその垂直な方向において平面に偏向走査する反射体
    と、この反射体近傍に設け、その反射体からの偏向光を
    結像面に集光する結像面に対して凸のメニスカスレンズ
    とからなり、前記メニスカスレンズは、入射面より出射
    面の曲率半径を小さく設定すると共に、レンズ中心に対
    して前記反射体からの偏向光の走査軌跡が描く曲線の凸
    方向とは反対方向に所定距離隔てた位置に入射するよう
    に配置したことを特徴とする光走査装置。
JP32810892A 1992-04-17 1992-12-08 光走査装置 Expired - Fee Related JP3206996B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32810892A JP3206996B2 (ja) 1992-04-17 1992-12-08 光走査装置
KR1019930006466A KR100306582B1 (ko) 1992-04-17 1993-04-16 광주사장치
US08/048,741 US5402258A (en) 1992-04-17 1993-04-16 Optical scanning device for scanning laser beam focused on image-forming surface
DE69307575T DE69307575T2 (de) 1992-04-17 1993-04-19 Optische Abtastvorrichtung zur Abtastung eines Laserstrahls, der auf bildformende Oberflächen fokussiert ist
EP93106305A EP0566155B1 (en) 1992-04-17 1993-04-19 Optical scanning device for scanning laser beam focused on image-forming surfaces

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9831892 1992-04-17
JP4-98318 1992-04-17
JP32810892A JP3206996B2 (ja) 1992-04-17 1992-12-08 光走査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05346551A true JPH05346551A (ja) 1993-12-27
JP3206996B2 JP3206996B2 (ja) 2001-09-10

Family

ID=26439508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32810892A Expired - Fee Related JP3206996B2 (ja) 1992-04-17 1992-12-08 光走査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3206996B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3206996B2 (ja) 2001-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100651108B1 (ko) 광학 주사 장치
JP4573943B2 (ja) 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
EP0566155B1 (en) Optical scanning device for scanning laser beam focused on image-forming surfaces
JP2002098921A (ja) 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
JP3334447B2 (ja) 光走査装置の光軸調整方法、光軸調整装置、及び光走査装置
JP5382501B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP3216261B2 (ja) 光ビーム記録装置
JP2003107382A (ja) 走査光学系
JP2003043388A (ja) 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
JPH06202016A (ja) 光走査装置
JP3206996B2 (ja) 光走査装置
JP4794717B2 (ja) 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
JP3198750B2 (ja) 光走査装置
JP2003307696A (ja) 走査光学装置
JP2006163321A (ja) 光ビーム偏向器
JP4573944B2 (ja) 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2615850B2 (ja) 光ビーム走査光学系
JP4541494B2 (ja) 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
JP4642182B2 (ja) 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
JPH0634905A (ja) 光走査装置
JP2006163322A (ja) 光ビーム偏向器
JP2602716B2 (ja) 光ビーム走査用光学系
JP2893872B2 (ja) 光走査装置
JPH0772403A (ja) 光走査装置
JPH09179053A (ja) 光走査装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090706

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees