JPH05343053A - 水素吸蔵合金電極並に電極用ミル処理混合粉 - Google Patents
水素吸蔵合金電極並に電極用ミル処理混合粉Info
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- JPH05343053A JPH05343053A JP3354180A JP35418091A JPH05343053A JP H05343053 A JPH05343053 A JP H05343053A JP 3354180 A JP3354180 A JP 3354180A JP 35418091 A JP35418091 A JP 35418091A JP H05343053 A JPH05343053 A JP H05343053A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 活性が向上し且つ保存性の良い而も放電容量
の増大した水素吸蔵合金電極を提供する。 【構成】 水素吸蔵合金の粉末又は粗粒と少なくとも1
種の被覆用金属の粉末又は粗粒とを混合したものを、ミ
ル装置によりミル処理してミル処理混合粉を調製し、こ
のミル処理混合粉を用いて製造した水素吸蔵合金電極。
の増大した水素吸蔵合金電極を提供する。 【構成】 水素吸蔵合金の粉末又は粗粒と少なくとも1
種の被覆用金属の粉末又は粗粒とを混合したものを、ミ
ル装置によりミル処理してミル処理混合粉を調製し、こ
のミル処理混合粉を用いて製造した水素吸蔵合金電極。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二次電池などの負極に
用いる水素吸蔵合金電極並に電極用ミル処理混合粉に関
する。
用いる水素吸蔵合金電極並に電極用ミル処理混合粉に関
する。
【0002】
【従来の技術】エネルギー密度が大きく、無公害の二次
電池として、例えば、負極に水素吸蔵合金を、正極にニ
ッケル酸化物を用い、電解液にアルカリ水溶液を用いた
ニッケル・水素電池が提案されている。その負極用の水
素吸蔵合金としては、LaNi5、MmNi5をベース
とした希土類・ニッケル系合金、Ti2NiおよびTi
Niをベースとしたチタン・ニッケル系合金、AB2の
組成式で表されるラベス相合金をベースとした合金など
が用いられている。この場合、前記の任意の種類の水素
吸蔵合金はいずれも、一般に、その合金インゴットを粗
く粉砕し、次でミル装置により空気中でミル化した合金
粉末単独を、導電剤としてニッケル粉末と結着性高分子
粉末とを撹拌混合し、その混合粉を用いて負極を製造し
ていた。
電池として、例えば、負極に水素吸蔵合金を、正極にニ
ッケル酸化物を用い、電解液にアルカリ水溶液を用いた
ニッケル・水素電池が提案されている。その負極用の水
素吸蔵合金としては、LaNi5、MmNi5をベース
とした希土類・ニッケル系合金、Ti2NiおよびTi
Niをベースとしたチタン・ニッケル系合金、AB2の
組成式で表されるラベス相合金をベースとした合金など
が用いられている。この場合、前記の任意の種類の水素
吸蔵合金はいずれも、一般に、その合金インゴットを粗
く粉砕し、次でミル装置により空気中でミル化した合金
粉末単独を、導電剤としてニッケル粉末と結着性高分子
粉末とを撹拌混合し、その混合粉を用いて負極を製造し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、従来の上
記混合粉は比較的活性が低く、これを用いて製造した電
極の放電容量は比較的低い。又、最大の放電容量を示す
までに充放電を多数回繰り返す必要がある。更に、その
混合粉は、保存性に劣るなどの問題があった。このよう
な問題は、主に水素吸蔵合金の粉砕時やミル装置による
ミル処理時、更には混合粉製造後に該合金粉末粒子の表
面に、その成分元素であるLa、Tiなどの安定した酸
化被膜が生成し、これが電極反応を阻害し、上記の問題
をもたらすと考えられる。
記混合粉は比較的活性が低く、これを用いて製造した電
極の放電容量は比較的低い。又、最大の放電容量を示す
までに充放電を多数回繰り返す必要がある。更に、その
混合粉は、保存性に劣るなどの問題があった。このよう
な問題は、主に水素吸蔵合金の粉砕時やミル装置による
ミル処理時、更には混合粉製造後に該合金粉末粒子の表
面に、その成分元素であるLa、Tiなどの安定した酸
化被膜が生成し、これが電極反応を阻害し、上記の問題
をもたらすと考えられる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決し、充放電初期から大きな容量を示す活性の高い、
放電容量の向上した而も保存性の高い水素吸蔵電極を提
供するもので、水素吸蔵合金の粉末又は粗粒を少なくと
も1種の被覆用金属の粉末又は粗粒と混合し、その混合
物をミル装置によりミル処理してミル処理混合粉を調製
し、このミル処理混合粉を用いて製造して成る。
解決し、充放電初期から大きな容量を示す活性の高い、
放電容量の向上した而も保存性の高い水素吸蔵電極を提
供するもので、水素吸蔵合金の粉末又は粗粒を少なくと
も1種の被覆用金属の粉末又は粗粒と混合し、その混合
物をミル装置によりミル処理してミル処理混合粉を調製
し、このミル処理混合粉を用いて製造して成る。
【0005】
【作用】本発明の作用は明らかでないが、上記の混合物
のミル装置によるミル処理を施している間に、水素吸蔵
合金の粉又は粗粒末の粒子の表面に生成する金属酸化物
被膜は、ミル処理においてその機械的衝撃によって破壊
又は剥離し、その酸化物被膜に代って、該粒子間の衝突
によって該被覆用金属の粉末又は粗粒の粒子のミル化し
た粒子が該合金のミル化した粒子の表面に圧着して該合
金粒子を空気酸化から保護する。このようにしてミル化
合金粒子の表面に強くミル化金属が圧着された状態のミ
ル処理混合粉が得られる。尚、水素吸蔵合金の粗粒は、
粉末に比し、表面密度は小さいので、空気酸化されるこ
とが少なく、ミル処理により、粉末の場合に比し、活性
の高いミル処理混合粉が得られる。尚、該被覆用金属と
しては、ニッケル、銅、コバルト、アルミニウム、銀、
パラジウム、白金、錫、アンチモンから選ばれるが、特
に、延展性に富む金、白金、錫などは、ミル処理により
大きく引き延ばされて、該合金のミル粒子の表面を良好
に覆うことができ好ましい。かくして、得られたミル処
理混合粉は、上記の状態であるため、合金の酸化が防止
され、長期の保存が可能となり、又、これを用いて製造
した電極は、少ない充放電サイクルで放電容量の向上し
た電極を提供する。
のミル装置によるミル処理を施している間に、水素吸蔵
合金の粉又は粗粒末の粒子の表面に生成する金属酸化物
被膜は、ミル処理においてその機械的衝撃によって破壊
又は剥離し、その酸化物被膜に代って、該粒子間の衝突
によって該被覆用金属の粉末又は粗粒の粒子のミル化し
た粒子が該合金のミル化した粒子の表面に圧着して該合
金粒子を空気酸化から保護する。このようにしてミル化
合金粒子の表面に強くミル化金属が圧着された状態のミ
ル処理混合粉が得られる。尚、水素吸蔵合金の粗粒は、
粉末に比し、表面密度は小さいので、空気酸化されるこ
とが少なく、ミル処理により、粉末の場合に比し、活性
の高いミル処理混合粉が得られる。尚、該被覆用金属と
しては、ニッケル、銅、コバルト、アルミニウム、銀、
パラジウム、白金、錫、アンチモンから選ばれるが、特
に、延展性に富む金、白金、錫などは、ミル処理により
大きく引き延ばされて、該合金のミル粒子の表面を良好
に覆うことができ好ましい。かくして、得られたミル処
理混合粉は、上記の状態であるため、合金の酸化が防止
され、長期の保存が可能となり、又、これを用いて製造
した電極は、少ない充放電サイクルで放電容量の向上し
た電極を提供する。
【0006】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。本発明の水
素吸蔵合金電極を製造するに当たり、従来の公知の各種
の水素吸蔵合金から選択した任意のものが原料として使
用でき、その所望の選択した水素吸蔵合金インゴットを
粉砕して合金粉末又は合金破砕片の粗粒とし、これをミ
ル装置によりミル処理するに当たり、本発明によれば、
該合金の粉末又は粗粒に、ニッケル、銅、コバルト、ア
ルミニウム、銀、パラジウム、白金、錫、アンチモンか
ら選ばれた任意の少なくとも1種の金属の粉末又は粗粒
を適量添加混合し、この混合物をボールミルなどのミル
装置によりミル処理して本発明のミル処理混合粉を調製
し、これを用いて通常の製造法により水素吸蔵合金電極
とする。このようにして作製した本発明の水素吸蔵合金
電極は、従来の製造法で作製した水素吸蔵合金電極、即
ち、同じ組成の合金インゴットを粉砕して得た合金粉末
単独をミル処理してミル処理合金粉を調製し、これに導
電剤としてニッケル、銅、コバルトなどの金属粉末を適
量添加し、撹拌混合して混合粉を調製し、用いて該混合
粉を製造した従来の水素吸蔵合金電極に比し高い放電容
量をもたらすことが認められた。また、上記の本発明の
ミル処理混合粉は、長期間放置しても放電容量は殆ど低
下せず、初期の放電容量と殆ど変わらない高い放電容量
を維持することが判った。これは、ミル処理された合金
のミル粒子の表面は、これに強く圧着されたミル処理さ
れた金属のミル粒子によって空気酸化から保護されてい
るからであると考えられる。従って又、本発明の電極を
組み込んだ電池は、長期に亘り、良好な高い放電性能を
有することが理解される。次に、具体的な実施例を従来
の水素吸蔵合金電極と比較して説明する。
素吸蔵合金電極を製造するに当たり、従来の公知の各種
の水素吸蔵合金から選択した任意のものが原料として使
用でき、その所望の選択した水素吸蔵合金インゴットを
粉砕して合金粉末又は合金破砕片の粗粒とし、これをミ
ル装置によりミル処理するに当たり、本発明によれば、
該合金の粉末又は粗粒に、ニッケル、銅、コバルト、ア
ルミニウム、銀、パラジウム、白金、錫、アンチモンか
ら選ばれた任意の少なくとも1種の金属の粉末又は粗粒
を適量添加混合し、この混合物をボールミルなどのミル
装置によりミル処理して本発明のミル処理混合粉を調製
し、これを用いて通常の製造法により水素吸蔵合金電極
とする。このようにして作製した本発明の水素吸蔵合金
電極は、従来の製造法で作製した水素吸蔵合金電極、即
ち、同じ組成の合金インゴットを粉砕して得た合金粉末
単独をミル処理してミル処理合金粉を調製し、これに導
電剤としてニッケル、銅、コバルトなどの金属粉末を適
量添加し、撹拌混合して混合粉を調製し、用いて該混合
粉を製造した従来の水素吸蔵合金電極に比し高い放電容
量をもたらすことが認められた。また、上記の本発明の
ミル処理混合粉は、長期間放置しても放電容量は殆ど低
下せず、初期の放電容量と殆ど変わらない高い放電容量
を維持することが判った。これは、ミル処理された合金
のミル粒子の表面は、これに強く圧着されたミル処理さ
れた金属のミル粒子によって空気酸化から保護されてい
るからであると考えられる。従って又、本発明の電極を
組み込んだ電池は、長期に亘り、良好な高い放電性能を
有することが理解される。次に、具体的な実施例を従来
の水素吸蔵合金電極と比較して説明する。
【0007】ジルコニウムを含むラベス相合金として、
Zr0.9Ti0.1(V0.33Ni0.51Co
0.08Mn0.08)2.4合金のインゴットを粒径
1mm程度まで粉砕して得られた合金粉末20gと粒径
0.3μmのニッケル粉末2.8gを混合し、その混合
粉をステンレス製ボールミルにより空気中で1時間ミル
処理して合金とニッケルのミル処理混合粉を調製した。
(以下これをミル処理混合粉Aと称する)。このミル処
理混合粉の各粒子は、粒径63μmであり、ミル処理合
金のミル粒子の表面に圧着されたミル処理ニッケルのミ
ル粒子で被覆された状態のものであった。別に、前記合
金粉末20gと粒径0.3μmのニッケル粉末2.8g
を混合しステンレス製ボールミルにより空気中で5時間
ミル処理して合金とニッケルのミル処理混合粉を調製し
た。(以下これをミル処理混合粉A′と称する)。更に
別に、前記合金粉末20gと粒径0.8〜1.2μmの
銅粉末2.8gを混合しステンレス製ボールミルにより
空気中で1時間ミル処理して合金と銅のミル処理混合粉
を調製した。(以下これをミル処理混合粉Bと称す
る)。更に別に、前記合金粉末20gと粒径0.8〜
1.2μmの銅粉末2.8gを混合しステンレス製ボー
ルミルにより空気中で5時間ミル処理して合金と銅のミ
ル処理混合粉を調製した。(以下これをミル処理混合粉
B′と称する)。比較のため、前記合金粉末20gを単
独でステンレス製ボールミルにより空気中で1時間ミル
処理し、粒径63μm以下の合金粉末としたものに、粒
径0.2μmのニッケル粉末を2.8g混合しこれをス
チロール瓶に入れ、該瓶中で振盪処理して合金とニッケ
ルの混合粉を調製した。(以下これを従来処理混合粉C
と称する)。
Zr0.9Ti0.1(V0.33Ni0.51Co
0.08Mn0.08)2.4合金のインゴットを粒径
1mm程度まで粉砕して得られた合金粉末20gと粒径
0.3μmのニッケル粉末2.8gを混合し、その混合
粉をステンレス製ボールミルにより空気中で1時間ミル
処理して合金とニッケルのミル処理混合粉を調製した。
(以下これをミル処理混合粉Aと称する)。このミル処
理混合粉の各粒子は、粒径63μmであり、ミル処理合
金のミル粒子の表面に圧着されたミル処理ニッケルのミ
ル粒子で被覆された状態のものであった。別に、前記合
金粉末20gと粒径0.3μmのニッケル粉末2.8g
を混合しステンレス製ボールミルにより空気中で5時間
ミル処理して合金とニッケルのミル処理混合粉を調製し
た。(以下これをミル処理混合粉A′と称する)。更に
別に、前記合金粉末20gと粒径0.8〜1.2μmの
銅粉末2.8gを混合しステンレス製ボールミルにより
空気中で1時間ミル処理して合金と銅のミル処理混合粉
を調製した。(以下これをミル処理混合粉Bと称す
る)。更に別に、前記合金粉末20gと粒径0.8〜
1.2μmの銅粉末2.8gを混合しステンレス製ボー
ルミルにより空気中で5時間ミル処理して合金と銅のミ
ル処理混合粉を調製した。(以下これをミル処理混合粉
B′と称する)。比較のため、前記合金粉末20gを単
独でステンレス製ボールミルにより空気中で1時間ミル
処理し、粒径63μm以下の合金粉末としたものに、粒
径0.2μmのニッケル粉末を2.8g混合しこれをス
チロール瓶に入れ、該瓶中で振盪処理して合金とニッケ
ルの混合粉を調製した。(以下これを従来処理混合粉C
と称する)。
【0008】上記のように調製したミル処理混合粉A,
A′,B,B′,及び従来処理混合粉Cについて、夫々
下記のようにして本発明の水素吸蔵合金電極a,a′,
b,b′,及び従来の水素吸蔵合金電極cを製造した。
即ち、各混合粉0.97gに0.3gのポリテトラフル
オロエチレン粉末を添加し、混合した後、多孔性ニッケ
ル板に充填し、3t/cm2で加圧成形し、直径20m
mの円盤型の電極を作製した。
A′,B,B′,及び従来処理混合粉Cについて、夫々
下記のようにして本発明の水素吸蔵合金電極a,a′,
b,b′,及び従来の水素吸蔵合金電極cを製造した。
即ち、各混合粉0.97gに0.3gのポリテトラフル
オロエチレン粉末を添加し、混合した後、多孔性ニッケ
ル板に充填し、3t/cm2で加圧成形し、直径20m
mの円盤型の電極を作製した。
【0009】次に、これらの本発明水素吸蔵合金電極
a,a′,b,b′及び従来の水素吸蔵合金電極cに夫
々リード線を取り付け負極とし、30wt.%水酸化カ
リウム電解液中に浸漬し、ニッケル板を対極として組み
合わせ、合金電極1g当たり70mAの電流の電流によ
って充放電反復を行った。このとき、放電終止電位は−
0.75V vs.Hg/HgO、充電時間は放電時間
の1.3倍とした。かくして各電極の充放電サイクル数
と放電容量との関係を調べた。その結果は図1示の通り
であった。
a,a′,b,b′及び従来の水素吸蔵合金電極cに夫
々リード線を取り付け負極とし、30wt.%水酸化カ
リウム電解液中に浸漬し、ニッケル板を対極として組み
合わせ、合金電極1g当たり70mAの電流の電流によ
って充放電反復を行った。このとき、放電終止電位は−
0.75V vs.Hg/HgO、充電時間は放電時間
の1.3倍とした。かくして各電極の充放電サイクル数
と放電容量との関係を調べた。その結果は図1示の通り
であった。
【0010】図1において、a,a′,b,b′,c
は、夫々本発明の水素吸蔵合金電極a,a′,b,b′
及び従来の水素吸蔵合金電極cを用いた場合の夫々の充
放電サイクルと放電容量との関係曲線を示す。同図から
明らかなように、本発明の電極は、いずれも、従来の電
極より著しく高い放電容量を有し、又、従来の電極で
は、最大の容量を示すまでに40サイクル以上を要した
のに対して、本発明の電極a,a′,b,b′は僅か1
0サイクル未満で最大容量に達した。
は、夫々本発明の水素吸蔵合金電極a,a′,b,b′
及び従来の水素吸蔵合金電極cを用いた場合の夫々の充
放電サイクルと放電容量との関係曲線を示す。同図から
明らかなように、本発明の電極は、いずれも、従来の電
極より著しく高い放電容量を有し、又、従来の電極で
は、最大の容量を示すまでに40サイクル以上を要した
のに対して、本発明の電極a,a′,b,b′は僅か1
0サイクル未満で最大容量に達した。
【0011】これから明らかなように、本発明の混合粉
のミル処理を行うことにより水素吸蔵合金粉末は、その
表面の酸化膜が銅、ニッケル粉末によって除去され、こ
れに代って銅、ニッケル粉末が付着するので、活性化が
著しく向上し、これを用いた本発明の電極は、従来の電
極に比し、初めから放電容量が大きく、従って又、最大
の放電容量に達するまでに要する充放電反復回数を著し
く軽減できる効果をもたらすことが判る。又、本発明に
おけるミル処理の時間が長い方が、活性化の向上と放電
容量の増大をもたらすことが判る。
のミル処理を行うことにより水素吸蔵合金粉末は、その
表面の酸化膜が銅、ニッケル粉末によって除去され、こ
れに代って銅、ニッケル粉末が付着するので、活性化が
著しく向上し、これを用いた本発明の電極は、従来の電
極に比し、初めから放電容量が大きく、従って又、最大
の放電容量に達するまでに要する充放電反復回数を著し
く軽減できる効果をもたらすことが判る。又、本発明に
おけるミル処理の時間が長い方が、活性化の向上と放電
容量の増大をもたらすことが判る。
【0012】更に、上記と同じ要領で上記の合金粉末
に、コバルト粉末単独、コバルト粉末とニッケル粉末の
2種類、コバルトと銅粉末の2種類、及びニッケル粉
末、コバルト粉末及び銅粉末の3種類を夫々添加混合
し、その混合粉をミル処理した4種類のミル処理混合粉
を調製し、その夫々を用いて水素吸蔵合金電極を製造し
たものについて、上記と同様に放電容量及びこれと充放
電サイクルと放電容量の変化を調べたが、上記図1に示
すと同様の効果が得られた。
に、コバルト粉末単独、コバルト粉末とニッケル粉末の
2種類、コバルトと銅粉末の2種類、及びニッケル粉
末、コバルト粉末及び銅粉末の3種類を夫々添加混合
し、その混合粉をミル処理した4種類のミル処理混合粉
を調製し、その夫々を用いて水素吸蔵合金電極を製造し
たものについて、上記と同様に放電容量及びこれと充放
電サイクルと放電容量の変化を調べたが、上記図1に示
すと同様の効果が得られた。
【0013】更に、合金の種類を変え且つこれに下記の
金属粉末を添加、混合し、その各混合粉をミル処理して
得られた夫々のミル処理混合粉を用いて製造した夫々の
水素吸蔵合金電極について前記と同様の試験を行った。
即ち、ミッシュメタル・ニッケル系合金として、MmN
i4.0Co0.5Al0.5合金のインゴットを粒径
1mm程度まで粉砕して得られた合金粉末20gと粒径
0.2μmのニッケル粉末2.8gを混合し、ステンレ
ス製ボールミルにより空気中で1時間ミル処理して合金
とニッケルのミル処理混合粉を調製した。(以下これを
ミル処理混合粉Dと称する)。別に、前記合金粉末20
gと粒径0.2μmのニッケル粉末1gと粒径1.2〜
1.5μmのコバルト粉末1.8gとを混合し、ボール
ミルにより空気中で1時間ミル処理して合金とニッケル
とコバルトのミル処理混合粉を調製した。(以下これを
ミル処理混合粉Eと称する)。更に比較のため、粒径1
mm程度の上記合金粉末を単独でボールミルにより空気
中で1時間ミル処理し、粒径63μm以下の合金粉末と
したものに、粒径0.2μmのニッケル粉末を2.8g
添加し、これをスチロール瓶に入れ、該瓶中で振盪混合
して混合粉を調製した。(以下これをミル処理混合粉F
と称する)。
金属粉末を添加、混合し、その各混合粉をミル処理して
得られた夫々のミル処理混合粉を用いて製造した夫々の
水素吸蔵合金電極について前記と同様の試験を行った。
即ち、ミッシュメタル・ニッケル系合金として、MmN
i4.0Co0.5Al0.5合金のインゴットを粒径
1mm程度まで粉砕して得られた合金粉末20gと粒径
0.2μmのニッケル粉末2.8gを混合し、ステンレ
ス製ボールミルにより空気中で1時間ミル処理して合金
とニッケルのミル処理混合粉を調製した。(以下これを
ミル処理混合粉Dと称する)。別に、前記合金粉末20
gと粒径0.2μmのニッケル粉末1gと粒径1.2〜
1.5μmのコバルト粉末1.8gとを混合し、ボール
ミルにより空気中で1時間ミル処理して合金とニッケル
とコバルトのミル処理混合粉を調製した。(以下これを
ミル処理混合粉Eと称する)。更に比較のため、粒径1
mm程度の上記合金粉末を単独でボールミルにより空気
中で1時間ミル処理し、粒径63μm以下の合金粉末と
したものに、粒径0.2μmのニッケル粉末を2.8g
添加し、これをスチロール瓶に入れ、該瓶中で振盪混合
して混合粉を調製した。(以下これをミル処理混合粉F
と称する)。
【0014】上記のように調製したミル処理混合粉D,
E及び従来処理混合粉Fについて、その夫々の混合粉
0.97gに0.3gのポリテトラフルオロエチレン粉
末を添加し混合した後、多孔性ニッケル板に充填し、3
t/cm2で加圧成形し、直径20mmの円盤型の水素
吸蔵合金電極d,e及びfを夫々作製した。
E及び従来処理混合粉Fについて、その夫々の混合粉
0.97gに0.3gのポリテトラフルオロエチレン粉
末を添加し混合した後、多孔性ニッケル板に充填し、3
t/cm2で加圧成形し、直径20mmの円盤型の水素
吸蔵合金電極d,e及びfを夫々作製した。
【0015】これらの電極d,e及びfについて、夫々
上記と同じ方法で放電容量と充放電サイクル数と放電容
量との関係を調べた。その結果は図2に示す通りであっ
た。
上記と同じ方法で放電容量と充放電サイクル数と放電容
量との関係を調べた。その結果は図2に示す通りであっ
た。
【0016】同図から明らかなように、本発明の電極
d,eを用いた場合には、その放電容量は250〜26
0mAg−1を維持するに対し、従来の電極fを用いた
場合は、それよりかなり低い230mAg−1と低く、
本発明のミル処理混合粉を電極とすることによる放電容
量の増大をもたらした。
d,eを用いた場合には、その放電容量は250〜26
0mAg−1を維持するに対し、従来の電極fを用いた
場合は、それよりかなり低い230mAg−1と低く、
本発明のミル処理混合粉を電極とすることによる放電容
量の増大をもたらした。
【0017】尚、更に、同合金粉末に対し、銅粉末単
独、銅粉末とニッケル粉末の2種、銅粉末とコバルト粉
末の2種及びニッケル粉末、銅粉末、コバルト粉末の3
種を添加し、その混合粉をミル処理して成る夫々のミル
処理混合粉についても、これを用いた水素吸蔵合金電極
は、同様の放電容量の増大をもたらした。
独、銅粉末とニッケル粉末の2種、銅粉末とコバルト粉
末の2種及びニッケル粉末、銅粉末、コバルト粉末の3
種を添加し、その混合粉をミル処理して成る夫々のミル
処理混合粉についても、これを用いた水素吸蔵合金電極
は、同様の放電容量の増大をもたらした。
【0018】上記の実施例では、水素吸蔵合金の粉末
を、被覆用金属の粉末と共にミル処理してミル処理混合
物を調製したものを用い、水素吸蔵合金電極を製造した
が、水素吸蔵合金の粉末に代え、合金固塊、即ち、合金
インゴットを粉砕して、例えば粒径ほゞ10mm程度の
粗粒としたものを被覆用金属の粉末又は粗粒と共にミル
処理してミル処理混合粉を調製したものを用い、水素吸
蔵電極を製造するときは、更に活性の向上した電極が得
られる。又、被覆用金属としては、粉末に代え、例えば
1〜数mmの粒径の粗粒を合金の粉又は粗粒に添加しミ
ル処理することができる。この場合、金、銀、錫などの
延展性に富むものは容易且つ良好に合金表面に引き延ば
された状態で圧着被覆でき好ましい。
を、被覆用金属の粉末と共にミル処理してミル処理混合
物を調製したものを用い、水素吸蔵合金電極を製造した
が、水素吸蔵合金の粉末に代え、合金固塊、即ち、合金
インゴットを粉砕して、例えば粒径ほゞ10mm程度の
粗粒としたものを被覆用金属の粉末又は粗粒と共にミル
処理してミル処理混合粉を調製したものを用い、水素吸
蔵電極を製造するときは、更に活性の向上した電極が得
られる。又、被覆用金属としては、粉末に代え、例えば
1〜数mmの粒径の粗粒を合金の粉又は粗粒に添加しミ
ル処理することができる。この場合、金、銀、錫などの
延展性に富むものは容易且つ良好に合金表面に引き延ば
された状態で圧着被覆でき好ましい。
【0019】本発明によれば、水素吸蔵合金の粉末又は
粗粒をミル処理するに当たり、被覆用金属の粉末又は粗
粒の共存下でミル処理して、その合金のミル粒子の表面
に被覆用金属のミル粒子を圧着被覆した状態の粒子から
成るミル処理混合粉としたので保存性が良く、これを用
いて電極を製造する間はもとより、長期間に亘り保存し
た後も初期の活性を維持するか、殆ど活性が低下しな
い。長時間保存後、これを用いて電極とした場合、その
容量は、ミル処理混合粉を調製後直ちにこれを用いて製
造した電極の容量と同等又は殆ど変わらない高い容量を
維持することが判った。以下にその実施例を示す。
粗粒をミル処理するに当たり、被覆用金属の粉末又は粗
粒の共存下でミル処理して、その合金のミル粒子の表面
に被覆用金属のミル粒子を圧着被覆した状態の粒子から
成るミル処理混合粉としたので保存性が良く、これを用
いて電極を製造する間はもとより、長期間に亘り保存し
た後も初期の活性を維持するか、殆ど活性が低下しな
い。長時間保存後、これを用いて電極とした場合、その
容量は、ミル処理混合粉を調製後直ちにこれを用いて製
造した電極の容量と同等又は殆ど変わらない高い容量を
維持することが判った。以下にその実施例を示す。
【0020】上記実施例で用いたと同じミッシュメタル
・ニッケル系水素吸蔵合金の代表的な組成MmNi
4.0Co0.5Al0.5の合金インゴットを粉砕機
により平均粒径ほゞ10mmに粗く砕いて成る粗粒20
gに下記表1に示す平均粒径0.3mmの各種の被覆用
金属の粉末2.8gを添加し、ステンレス製ボールミル
によって空気中で5時間ミル処理して、合金のミル粒子
の表面に被覆用金属のミル粒子が圧着被覆された粒径6
3μm以下の各種のミル処理混合粉を夫々調製した。こ
のように得られた各種ミル処理混合粉の夫々について、
そのミル処理混合粉0.97gに0.3gのポリテトラ
フルオロエチレン粉末を添加し、混合した後、多孔性ニ
ッケル板に充填し、3t/cm2で加圧成形して直径2
0mmの円盤型の水素吸蔵合金電極を製造した。これら
電極の夫々について、リード線を取り付けた後、30w
t.%水酸化カリウム電解液中に浸漬し、ニッケル板を
対極として組み合わせて合金1g当たり70mAの電流
によって充放電を3回行った。このとき放電終止電位は
−0.75Vvs.Hg/HgO、充電時間は放電時間
の1.3倍とした。その各充放電サイクル毎に放電容量
を測定した。その結果は表1に示す通りであった。比較
のため、前記合金粗粒20gをステンレス製ボールミル
によって空気中で5時間ミル処理して63μm以下の合
金粉末としたものを多数用意し、その各合金粉末と前記
と同じ粒径0.3mmの表1に示す各種の被覆用金属の
粉末2.8gとをスチロール瓶中に入れ、該瓶中で5時
間振盪混合処理して、夫々の混合粉を調製し、その夫々
について、前記と同様の製造法で水素吸蔵合金電極を製
造した。これら電極の夫々について、リード線を取り付
けた後、前記と同様にして充放電を3回行った。各充放
電サイクル毎に放電容量測定した。その結果は表1に示
す通りであった。更に、本発明のミル処理混合粉の保存
性を試験するため、前記の各種ミル処理混合粉を空気中
に5ヶ月放置した後、上記と同様にして夫々の電極を製
造し、上記の充放電を繰り返し、放電容量を測定した。
同様に、比較用に調製した前記の各種ミル処理合金粉を
5ヶ月放置した後、上記と同様にして夫々の電極を製造
し、上記の充放電を繰り返し、放電容量を測定した。そ
の結果は表1に示す通りであった。表中、「放置時間」
とは、合金を粉砕してから電極を製造し、初回充電する
までの合金が空気中に置かれている時間を意味する。
・ニッケル系水素吸蔵合金の代表的な組成MmNi
4.0Co0.5Al0.5の合金インゴットを粉砕機
により平均粒径ほゞ10mmに粗く砕いて成る粗粒20
gに下記表1に示す平均粒径0.3mmの各種の被覆用
金属の粉末2.8gを添加し、ステンレス製ボールミル
によって空気中で5時間ミル処理して、合金のミル粒子
の表面に被覆用金属のミル粒子が圧着被覆された粒径6
3μm以下の各種のミル処理混合粉を夫々調製した。こ
のように得られた各種ミル処理混合粉の夫々について、
そのミル処理混合粉0.97gに0.3gのポリテトラ
フルオロエチレン粉末を添加し、混合した後、多孔性ニ
ッケル板に充填し、3t/cm2で加圧成形して直径2
0mmの円盤型の水素吸蔵合金電極を製造した。これら
電極の夫々について、リード線を取り付けた後、30w
t.%水酸化カリウム電解液中に浸漬し、ニッケル板を
対極として組み合わせて合金1g当たり70mAの電流
によって充放電を3回行った。このとき放電終止電位は
−0.75Vvs.Hg/HgO、充電時間は放電時間
の1.3倍とした。その各充放電サイクル毎に放電容量
を測定した。その結果は表1に示す通りであった。比較
のため、前記合金粗粒20gをステンレス製ボールミル
によって空気中で5時間ミル処理して63μm以下の合
金粉末としたものを多数用意し、その各合金粉末と前記
と同じ粒径0.3mmの表1に示す各種の被覆用金属の
粉末2.8gとをスチロール瓶中に入れ、該瓶中で5時
間振盪混合処理して、夫々の混合粉を調製し、その夫々
について、前記と同様の製造法で水素吸蔵合金電極を製
造した。これら電極の夫々について、リード線を取り付
けた後、前記と同様にして充放電を3回行った。各充放
電サイクル毎に放電容量測定した。その結果は表1に示
す通りであった。更に、本発明のミル処理混合粉の保存
性を試験するため、前記の各種ミル処理混合粉を空気中
に5ヶ月放置した後、上記と同様にして夫々の電極を製
造し、上記の充放電を繰り返し、放電容量を測定した。
同様に、比較用に調製した前記の各種ミル処理合金粉を
5ヶ月放置した後、上記と同様にして夫々の電極を製造
し、上記の充放電を繰り返し、放電容量を測定した。そ
の結果は表1に示す通りであった。表中、「放置時間」
とは、合金を粉砕してから電極を製造し、初回充電する
までの合金が空気中に置かれている時間を意味する。
【0021】
【表1】
【0022】上記表1から明らかなように、合金のミル
処理に当たり、各種の被覆用金属を添加し、ミル処理し
て得られるミル処理混合粉は、合金単独をミル処理した
後、これに被覆用金属を添加混合して得られる混合粉に
比し、放電容量の大きい電極を製造することができる
(テストNo.1〜12参照)ばかりでなく、長期間放
置後に電極を製造しても、その放電容量は、直ちに製造
した電極の放電容量と同等又は殆ど容量の低下しない電
極を得られ、その保存性が極めて良いことが認められ
る。(テストNo.1,2;同5,6;同9,10;同
13,14;同15,16;同17,18;同19,2
0;同21,22;同23,24;同25,26参照)
従って、ミル処理混合粉のまゝ長期間貯蔵でき、又、電
極の製造を安定良好に且つ容易になし得られ、更に又、
電極を長期間貯蔵でき、有利である。これに対し、合金
単独をミル処理した後、被覆合金を添加混合したもの
は、5ヶ月後の容量は著しく低下し、保存性がないこと
が判る。(テストNo.3,4;同7,8;同11,1
2参照)。
処理に当たり、各種の被覆用金属を添加し、ミル処理し
て得られるミル処理混合粉は、合金単独をミル処理した
後、これに被覆用金属を添加混合して得られる混合粉に
比し、放電容量の大きい電極を製造することができる
(テストNo.1〜12参照)ばかりでなく、長期間放
置後に電極を製造しても、その放電容量は、直ちに製造
した電極の放電容量と同等又は殆ど容量の低下しない電
極を得られ、その保存性が極めて良いことが認められ
る。(テストNo.1,2;同5,6;同9,10;同
13,14;同15,16;同17,18;同19,2
0;同21,22;同23,24;同25,26参照)
従って、ミル処理混合粉のまゝ長期間貯蔵でき、又、電
極の製造を安定良好に且つ容易になし得られ、更に又、
電極を長期間貯蔵でき、有利である。これに対し、合金
単独をミル処理した後、被覆合金を添加混合したもの
は、5ヶ月後の容量は著しく低下し、保存性がないこと
が判る。(テストNo.3,4;同7,8;同11,1
2参照)。
【0023】尚、ミル処理するに当たり、合金の粒径1
0mmの粒径に代え、粒径1mmの合金粉末を用いて上
記の各種被覆金属を添加し、ミル処理してミル処理混合
粉を調製したものを5ヶ月放置後、これを用いて電極を
製造し、上記と同様に放電容量を測定した。その比較例
を表2に示す。
0mmの粒径に代え、粒径1mmの合金粉末を用いて上
記の各種被覆金属を添加し、ミル処理してミル処理混合
粉を調製したものを5ヶ月放置後、これを用いて電極を
製造し、上記と同様に放電容量を測定した。その比較例
を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2から明らかなように、合金を粉末から
ミル処理するに比し、粗粒からミル処理する方が活性の
高いミル処理混合粉が得られることが判る。その理由
は、粉末に比し、粗粒の表面密度が粉末に比し比較的小
さく、それだけ酸化を受けることが少ないからであると
考えられる。
ミル処理するに比し、粗粒からミル処理する方が活性の
高いミル処理混合粉が得られることが判る。その理由
は、粉末に比し、粗粒の表面密度が粉末に比し比較的小
さく、それだけ酸化を受けることが少ないからであると
考えられる。
【0026】上記の実施例において、水素吸蔵合金とし
てMmNiをベースとした合金を使用したが、TiN
i、TiNiをベースとしたチタン・ニッケル系合金、
Zrをベースとしたラベス相合金などの各種の合金につ
いても、同様に処理して、本発明のミル処理混合粉を製
造し、これを電極とすることができる。
てMmNiをベースとした合金を使用したが、TiN
i、TiNiをベースとしたチタン・ニッケル系合金、
Zrをベースとしたラベス相合金などの各種の合金につ
いても、同様に処理して、本発明のミル処理混合粉を製
造し、これを電極とすることができる。
【0028】
【発明の効果】このように本発明によるときは、水素吸
蔵合金の粉末又は粗粒と少なくとも1種の被覆用金属の
粉末又は粗粒を混合したものをミル装置によりミル処理
してミル処理混合粉を調製し、これを用いて水素吸蔵合
金電極を構成するときは、活性の向上した充放電サイク
ルの初回から大きい容量を示す電極が得られる効果をも
たらし、又、保存性の向上したミル処理混合粉及び電極
が得られる等の効果を有する。
蔵合金の粉末又は粗粒と少なくとも1種の被覆用金属の
粉末又は粗粒を混合したものをミル装置によりミル処理
してミル処理混合粉を調製し、これを用いて水素吸蔵合
金電極を構成するときは、活性の向上した充放電サイク
ルの初回から大きい容量を示す電極が得られる効果をも
たらし、又、保存性の向上したミル処理混合粉及び電極
が得られる等の効果を有する。
【図1】本発明の実施例の水素吸蔵合金電極と従来電極
を用いた場合の充放電サイクルと放電容量との関係を示
す比較グラフである。
を用いた場合の充放電サイクルと放電容量との関係を示
す比較グラフである。
【図2】本発明の他の実施例の水素吸蔵合金電極と従来
電極を用いた場合の充放電サイクルと放電容量関係を示
す比較グラフである。
電極を用いた場合の充放電サイクルと放電容量関係を示
す比較グラフである。
a,a′,b,b′,d,e 本発明の夫々の電極の放
電容量と充放電サイクル数の関係曲線
電容量と充放電サイクル数の関係曲線
Claims (3)
- 【請求項1】 水素吸蔵合金の粉末又は粗粒を少なくと
も1種の被覆用金属粉末又は粗粒と混合し、その混合物
をミル装置によりミル処理してミル処理混合粉を調製
し、このミル処理混合粉を用いて製造して成る水素吸蔵
合金電極。 - 【請求項2】 該被覆用金属は、ニッケル、銅、コバル
ト、アルミニウム、銀、パラジウム、白金、錫、アンチ
モンから選択される請求項1記載の水素吸蔵合金電極。 - 【請求項3】 水素吸蔵合金の粉末又は粗い粒を被覆用
金属の粉末又は粗粒と混合し、その混合物をミル装置に
よりミル処理して合金ミル粒子の表面に金属ミル粒子を
圧着被覆せしめて成る電極用ミル処理混合粉。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE69223008T DE69223008T2 (de) | 1991-08-29 | 1992-08-26 | Verfahren zur Herstellung einer Elektrode aus wasserstoffspeichernder Legierung |
EP92114519A EP0530659B1 (en) | 1991-08-29 | 1992-08-26 | Method of manufacturing a hydrogen storage alloy electrode |
KR1019920015581A KR960013374B1 (ko) | 1991-08-29 | 1992-08-28 | 수소흡장합금전극 및 그 제조방법 |
CA002077172A CA2077172A1 (en) | 1991-08-29 | 1992-08-28 | Hydrogen storage alloy electrode and method of manufacturing thereof |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29861291 | 1991-08-29 | ||
JP3-298612 | 1991-08-29 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05343053A true JPH05343053A (ja) | 1993-12-24 |
Family
ID=17861984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3354180A Pending JPH05343053A (ja) | 1991-08-29 | 1991-11-19 | 水素吸蔵合金電極並に電極用ミル処理混合粉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05343053A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01267955A (ja) * | 1988-04-19 | 1989-10-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 水素吸蔵合金電極とその製造法 |
JPH04255668A (ja) * | 1991-02-08 | 1992-09-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 水素吸蔵合金電極とその製造法 |
-
1991
- 1991-11-19 JP JP3354180A patent/JPH05343053A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01267955A (ja) * | 1988-04-19 | 1989-10-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 水素吸蔵合金電極とその製造法 |
JPH04255668A (ja) * | 1991-02-08 | 1992-09-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 水素吸蔵合金電極とその製造法 |
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