JPH0534108A - ホログラム干渉計 - Google Patents

ホログラム干渉計

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JPH0534108A
JPH0534108A JP18764791A JP18764791A JPH0534108A JP H0534108 A JPH0534108 A JP H0534108A JP 18764791 A JP18764791 A JP 18764791A JP 18764791 A JP18764791 A JP 18764791A JP H0534108 A JPH0534108 A JP H0534108A
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Yoshitaka Minami
芳高 南
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 参照面の製作に要する労力を軽減するととも
に装置の光学調整に要する時間を短縮する。 【構成】 このホログラム干渉計はレーザ光源1と、こ
の光源1から射出されたレーザ光2を絞り込むコンデン
サレンズ3と、この絞り込まれたレーザビーム2を発散
光5に変換するピンホール4と、この発散光5を平行光
7に変換するコリメータレンズ6と、この平行光7を反
射回折せしめて収束光である+1次の反射回折光9を形
成するとともに発散光である−1次の反射回折光11を形
成するホログラム(ホログラム光学素子;HOE)8を
備えている。さらに、このホログラム干渉計は上記ホロ
グラム8から反射された参照波光と物体波光を投影され
るスクリーン12、およびこれら参照波光と物体波光の干
渉によりこのスクリーン12上に形成された干渉縞を観察
するためのTVカメラ13を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被測定体表面の、理想形
状からのずれを測定するホログラム干渉計に関し、詳し
くはホログラム光学素子を用いた干渉計に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】球面あるいは非球面の表面形状を精密に
測定するための手法として干渉法が知られている。
【0003】干渉法による形状測定は、精度の高い参照
面(干渉原器)に対して被検面がどの程度変位している
かを、それぞれの面から反射した光を干渉させ発生した
干渉縞に基づき求めようとするものである。
【0004】干渉法は非接触で全面の形状精度を瞬時に
確認できるという利点があり、この中でもホログラムを
用いた干渉法は精度が高く実用的であるため注目されて
いる。
【0005】一般にコンピュータ合成ホログラムは、ガ
ラス基板上に塗布されたフォトレジストを電子ビームで
走査して所定の干渉縞を露光し、この後現像することに
より干渉縞を顕在化せしめたものである。この所定の干
渉縞とは物体波と参照波の干渉縞であって、この干渉縞
に対して参照波と同じ再生波を入射すると物体波が再生
されることとなる。
【0006】従来、このようなホログラムを用いた干渉
計としては図2に示す如く構成されたものが知られてい
る。
【0007】すなわち、この干渉計ではレーザ光源21か
ら射出されたレーザビーム22はミラー23で反射されコン
デンサレンズ24でビーム径を絞り込まれて、ビーム発散
機能を有するピンホール25で発散光26とされる。この後
この発散光26はハーフミラー27を透過し、ミラー28によ
り反射されコリメータレンズ29により平行光30に変換さ
れて参照レンズ31に入射する。この参照レンズ31は凸レ
ンズの作用をするレンズであって、平行光30を光軸上の
一点0に収束せしめ、この後、発散光を被測定面33上に
照射せしめる。
【0008】この被測定面33は非球面の凹面鏡の作用を
なすミラーであって、反射光が入射光の経路を戻るよう
に位置調節されている。したがって被測定面33によって
反射された反射光は参照レンズ31、コリメータレンズ29
およびミラー28を介してハーフミラー27に入射する。
【0009】また、参照レンズ31の、被測定面33に対向
する参照面31a には特殊なコーティングが施されてお
り、半分程度の光量が透過され、残りが反射されるよう
になっており、この参照面31a で反射された参照光であ
る反射光も、この参照レンズ31に入射された入射光の経
路を戻るように形成されている。これら2つの反射光
は、一定の割合でハーフミラー27により反射されホログ
ラム34、視野レンズ35、結像レンズ36、ミラー37および
空間フィルタ38を介してTVカメラ39に入射する。
【0010】ところで、ホログラム34は所定の非球面波
を球面波に変換する作用を有している。すなわち、参照
面31a により反射された反射光は球面波であるが、非球
面である被測定面33から反射された物体波である反射光
は非球面波であり、これらの光をそのまま干渉させたと
きに得られる干渉縞はこれら2つの波面の差に応じた極
めて細かいものとなり、その測定が困難となる。参照面
31a を非球面形状として参照波を物体波に応じた非球面
波とすれば粗い干渉縞を得ることが可能ではあるが、参
照面31a の製作が難しいという問題が生じる。そこで非
球面波である物体波をこのホログラムに通すことで球面
波に変換し、この球面波と、参照面31aから反射してき
た球面波である参照波とを干渉させることにより球面波
同志の粗い干渉縞を形成し、これによりTVカメラ39で
の観察が容易となるようにしている。
【0011】なお、被測定面33が凸面の場合にはホログ
ラム34に代え、このホログラム34の配設位置と共役な位
置にホログラム34a を配設する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、ホログラムを用いることで参照面を非球面ではなく
球面とすることを可能としており、これによりその製作
をある程度容易なものとしている。
【0013】しかしながら、精度の高い球面の参照面を
製作することは必ずしも簡単とはいえない。
【0014】また、この参照面は高精度で位置調整する
必要があることから、光学調整に長時間を要するという
問題が生じていた。
【0015】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、参照面の製作に要する労力を軽減
でき、装置の光学調整を短時間のうちに行なうことがで
きるホログラム干渉計を提供することを目的とするもの
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のホログラム干渉
計は、レーザ光を射出する光源と、該光源から射出され
たレーザビームを発散させるビーム発散手段と、該ビー
ム発散手段から射出されたレーザビームを平行光に変換
するコリメータレンズと、該コリメータレンズから射出
された平行光を、少なくとも、被測定体に照射される+
1次の反射回折光と、この+1次の反射回折光に対応す
る−1次の反射回折光とに回折し射出するホログラム光
学素子を備えてなり、前記被測定体から反射された+1
次の反射回折光が前記ホログラム光学素子により反射さ
れて前記−1次の反射回折光との間で互いに干渉し得る
ように構成されてなることを特徴とするものである。
【0017】すなわち、このホログラム干渉計は反射型
のホログラム光学素子を用いて、入射された測定光を±
1次の方向に反射回折させ、これら回折光のうち被測定
体の表面形状に応じた+1次の反射回折光を被測定体に
より反射させ、さらに上記ホログラム光学素子により反
射させ、上記−1次の反射回折光と干渉させて干渉縞を
形成するようにしたことを特徴とするものである。
【0018】なお、上記+1次の回折光と−1次の回折
光は相対的な区別であって2つの1次回折光のうちいず
れか一方が+1次、他方が−1次となる。
【0019】
【作用および発明の効果】上記構成によれば、測定光を
ホログラム光学素子に照射して±1次の反射回折光を生
成し、このうち被測定体の表面形状に応じた+1次の反
射回折光を被測定体に照射し反射せしめて物体波を生成
する。この後、この物体波はホログラム光学素子により
正反射される。このホログラム光学素子により正反射さ
れた物体波はこのホログラム光学素子からの−1次の反
射回折光である参照波と互いに干渉する。
【0020】したがって、この物体波と参照波をTVカ
メラあるいはスクリーンに入射せしめれば被測定体の表
面形状に応じた干渉縞を観察することができることとな
る。
【0021】このように本発明のホログラム干渉計で
は、参照波を生成する面としてホログラム光学素子表面
を兼用しているので、特別の基準反射面(参照面)を設
ける必要がない。
【0022】すなわち、このホログラム光学素子が平面
波とシリンドリカル面に対応する非球面波との変換を行
なう波面変換手段として機能するとともに参照波を生成
する基準反射板としても機能することとなる。
【0023】したがってホログラム光学素子とは別個に
基準反射板を製作せずともよいから、参照波を生成する
基準反射面(参照面)の製作に要する労力を軽減でき
る。また、基準反射板とホログラム光学素子の2つの光
学素子の光学調整を行なう必要がなくホログラム光学素
子のみの光学調整を行なえばよいから、装置の光学調整
を短時間のうちに行なうことができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0025】図1は本発明の一実施例に係るホログラム
干渉計を示す概略図である。このホログラム干渉計はレ
ーザ光源1と、この光源1から射出されたレーザ光2を
絞り込むコンデンサレンズ3と、この絞り込まれノイズ
を除去したレーザビーム2を発散光5に変換するピンホ
ール4と、この発散光5を平行光7に変換するコリメー
タレンズ6と、この平行光7を反射回折せしめて収束光
である+1次の反射回折光9を形成するとともに発散光
である−1次の反射回折光11を形成するホログラム(ホ
ログラム光学素子;HOE)8を備えている。
【0026】また、上記+1次の回折光9は一旦収束し
た後発散して被測定体10に照射され、この被測定体10に
より反射される。この被測定体10から反射された物体波
光はこの被測定体10への入射光路を逆行してホログラム
8上に入射し、このホログラム8によって正反射され、
ホログラム8により形成された参照波光である上記−1
次の回折光11と重なって互いに干渉をおこすように調整
されている。
【0027】さらに、このホログラム干渉計は上記ホロ
グラム8から反射された参照波光と物体波光を投影され
るスクリーン12、およびこれら参照波光と物体波光の干
渉によりこのスクリーン12上に形成された干渉縞を観察
するためのTVカメラ13を備えている。
【0028】なお、上記±1次の反射回折光9,11はホ
ログラム8の表面から斜めに射出されるため、スクリー
ン12上に形成される干渉縞の、位置による倍率差をなく
すべく、このスクリーン12を入射光に対して所定の傾き
を有するように配設するのが望ましい。
【0029】上記ホログラム8はフイルム上にフォトレ
ジストをコーティングし、電子ビームによりホログラム
パターンを露光して現像した後、その上にアルミニウム
をコーティングしてなる平板状の光学素子である。
【0030】このホログラム8のパターンは被測定体10
の形状に応じた縞模様形状となっており、例えば被測定
体10がシリンドリカル面である場合には直線を平行に配
列した縞模様のパターンとなっている。
【0031】なお、このホログラム8のサイズは例えば
5インチ角に形成される。
【0032】次に、このホログラム干渉計の作用につい
て説明する。ここでは、被測定体10がシリンドリカル面
を有する反射鏡である場合について説明する。
【0033】測定光である平行光7を入射されたホログ
ラム8は±1次,±2次,……の多数の反射回折光を射
出するが、そのうち+1次の回折光9が、所定位置に配
設された被測定体10の測定面上に図示の如く照射される
ように調整されている。また、このときホログラム8か
ら射出された−1次の回折光11は+1次の回折光9とは
逆方向に射出されて直接干渉縞観察用のスクリーン12上
に投影される。
【0034】なお、これら±1次以外の反射回折光は外
乱の要因となるから遮光板等によって遮光するのが望ま
しい。
【0035】前述したようにこの被測定体10がシリンド
リカル面をなす反射鏡の場合には、ホログラム8のホロ
グラムパターンはシリンドリカル面の中心軸線方向に平
行となる直線を配列した縞模様をなす。このように直線
の縞模様をなすホログラムパターンに平行光7が照射さ
れると、縞の延びる方向には収束せず、このホログラム
面内であって縞と直交する方向に収束する+1次の反射
回折光9が射出されることとなる。この場合、+1次の
反射回折光9はシリンドリカル面の中心軸線上で一旦収
束した後発散して被測定体10の全面に照射される。した
がって被測定体10から反射された物体波光は上記+1次
の反射回折光9の光路を戻るようにしてホログラム8に
入射する。物体波光はこのホログラム8によって正反射
され、このホログラム8から射出された参照波光である
−1次の反射回折光11と重なり合って互いに干渉し、ス
クリーン12上に干渉縞を形成する。すなわち、上記実施
例ではホログラム8によって、平面波とシリンドリカル
面に対応する非球面波との変換が行なわれるとともに、
通常の反射板と同様に光の正反射が行なわれることとな
り、さらに、このホログラム8は参照波光を生成する基
準板としても機能することとなる。
【0036】このスクリーン12上に形成された干渉縞は
このスクリーン12の背面に配設されたTVカメラ13によ
って検出される。その検出された縞模様は、被測定体10
の理想的なシリンドリカル面からの歪みを表わしたもの
となっており、この縞模様を測定することによって被測
定体10の形状を検出することが可能となる。
【0037】なお、参照波光と物体波光の光量が同程度
の場合に効率よく干渉縞を得ることができるから、被測
定体10の反射率に応じた回折効率を有するホログラム8
とすることが望ましい。
【0038】上記説明では被測定体10をシリンドリカル
面を有する反射板としているが、このような形状の被測
定体10であればホログラム8のパターンを直線状の縞模
様とし得るから製作が極めて容易である。
【0039】但し、被測定体10が球面あるいはその他の
非球面形状を有する反射板であっても、このホログラム
8のパターンを所定の曲線形状の縞模様とすれば上述し
た如きホログラム干渉計によってその形状を測定するこ
とが可能である。
【0040】なお、本発明のホログラム干渉計としては
上述した実施例のものに限られず、その他、種々の態様
の変更が可能である。例えば、上記TVカメラ13の代わ
りに、その位置において目で直接干渉縞を観察するよう
にしてもよいし、またスクリーン12の位置に記録媒体を
置いてこの記録媒体上に干渉縞を記録するようにしても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るホログラム干渉計を示
す概略図
【図2】従来技術に係るホログラム干渉計を示す概略図
【符号の説明】
1,21 レーザ光源 2,22 レーザビーム 3,24 コンデンサレンズ 4,25 ピンホール 5,26 発散光 6,29 コリメータレンズ 7,30 平行光 8,34,34a ホログラム 9 +1次の反射回折光 10,33 被測定体 11 −1次の反射回折光 13,39 TVカメラ 38 フィルタ 31 参照レンズ 31a 参照面 35 視野レンズ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 レーザ光を射出する光源と、 該光源から射出されたレーザビームを発散させるビーム
    発散手段と、 該ビーム発散手段から射出されたレーザビームを平行光
    に変換するコリメータレンズと、 該コリメータレンズから射出された平行光を、少なくと
    も、被測定体に照射される+1次の反射回折光と、この
    +1次の反射回折光に対応する−1次の反射回折光とに
    回折し射出するホログラム光学素子を備えてなり、 前記被測定体から反射された+1次の反射回折光が前記
    ホログラム光学素子により反射されて前記−1次の反射
    回折光との間で互いに干渉し得るように構成されてなる
    ことを特徴とするホログラム干渉計。
JP3187647A 1991-07-26 1991-07-26 ホログラム干渉計 Expired - Lifetime JP3067041B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0648937U (ja) * 1992-12-11 1994-07-05 新東工業株式会社 上下鋳型同時造型装置
JP2020535440A (ja) * 2017-09-29 2020-12-03 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー 干渉計測システムの補償光学系

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JPH0648937U (ja) * 1992-12-11 1994-07-05 新東工業株式会社 上下鋳型同時造型装置
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