JPH0534057B2 - - Google Patents
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- JPH0534057B2 JPH0534057B2 JP59065269A JP6526984A JPH0534057B2 JP H0534057 B2 JPH0534057 B2 JP H0534057B2 JP 59065269 A JP59065269 A JP 59065269A JP 6526984 A JP6526984 A JP 6526984A JP H0534057 B2 JPH0534057 B2 JP H0534057B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- vanadium
- tungsten
- oxidation
- aqueous solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
本発明は排ガス中の窒素酸化物除去用触媒(以
下脱硝触媒という)の再生方法に係るもので、更
に詳しくはアンモニアを還元剤として排ガス中の
窒素酸化物(以下NOXという)を除去するバナ
ジウム−タングステン−チタニウム系ソリツド型
脱硝触媒(すなわち、脱硝触媒成分であるバナジ
ウム、タングステン、チタニウム自体で成形され
た脱硝触媒)の再生方法に関する。 排ガス中のNOXは近年光化学スモツグの原因
物質の一つとして注目され、その除去法が種々提
案されているが、その中でアンモニアを還元剤と
して触媒の存在下、NOXを無害な窒素まで還元
せしめる接触還元法がすでに実用段階に到達して
いる。ここで用いられる触媒はバナジウム−チタ
ニア系が優れた活性を示すものとして一般的であ
る。しかし硫黄分の高い重油(C重油)を使用す
るボイラ排ガス処理においては処理ガス中に高濃
度の亜硫酸ガス(以下SO2という)が存在するた
め、NOX還元除去反応と同時に生じるSO2の三酸
化硫黄(以下SO3という)への酸化反応により、
高濃度のSO3が発生し、還元剤として使用する
NH3の未反応分と低温領域で容易に結合し酸性
硫安その他の化合物を生成するため、NOX除去
後の熱交換器などの各種装置内への閉塞現象、集
じん機の能力アツプが必要となるので、できるだ
けSO2の酸化反応を抑制するため、SO2酸化抑制
型のバナジウム−タングルテン−チタニア系触媒
が開発され数多く適用されている。しかしながら
硫黄分の高い重油の燃焼排ガス中にはSO2の他に
バナジウム、ニツケル、鉄等の重金属類や芒硝等
のアルカリ塩を含むダストが存在し、該排ガスの
長時間の処理により触媒表面にダスト中の成分が
付着、蓄積するため触媒の脱硝性能が低下すると
ともにSO2酸化能が上昇する現象が認められる。 本発明者らは実プラントに使用されている脱硝
触媒の性能低下とSO2酸化能の上昇現象について
鋭意検討を重ねた結果、触媒性能の低下は排ガス
中のダストに含まれるNa、Kなどのアルカリ成
分の触媒への蓄積が主な原因であり、またSO2酸
化能の上昇は排ガス中のダストに含まれるバナジ
ウムの触媒への蓄積が主原因であることをつきと
めた。このようにして脱硝性能が低下し、SO2酸
化能が上昇した触媒は通常、圧縮エアーを吹き抜
け脱塵処理、水洗、あるいは無機酸の水溶液で洗
う等により脱硝性能ならびにSO2酸化能の回復が
行なわれている。しかしながら前記洗浄処理にお
いては水溶性の触媒蓄積成分やダストが除去さ
れ、脱硝性能はかなり回復しそれなりの効果は認
められるものの、SO2酸化能の上昇の原因物質で
あるバナジウム化合物はその大部分が触媒中に残
存するため、未使用触媒のSO2酸化率と同等のレ
ベルまで再生することはできない。 本発明者らはバナジウム−タングステン−チタ
ニア系ソリツド型触媒の再生法について検討した
結果、SO2酸化能が上昇したバナジウム−タング
ステン−チタニア系ソリツド型触媒に蓚酸水溶液
を接触させて、SO2酸化能上昇の原因物質である
触媒中に蓄積したバナジウム化合物の大部分を蓚
酸バナジルとして強制的に溶出できることを見い
出した。しかしながら上記処理によつて活性成分
であるタングステンの一部が溶出して来るので、
SO2酸化能は未使用触媒と同等のレベルまで回復
するものの、脱硝性能が低下するため、洗浄後に
活性成分であるタングステン化合物を含浸担持
し、次いで焼成することにより触媒を再生し得る
ことを見い出し本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明はダスト成分の付着又は蓄積
によつて、脱硝性能が低下し、SO2酸化能が上昇
した使用済のバナジウム−タングステン−チタニ
ア系ソリツド型脱硝触媒の再生にあたり、水又は
稀無機酸水溶液で該触媒を洗浄した後、0.1〜0.5
%の蓚酸水溶液で洗浄し、次いでタングステン化
合物を含浸担持し、乾燥、焼成することを特徴と
する脱硝触媒の再生方法に関するものである。 以下本発明を詳細に説明する。本発明方法が適
用されるバナジウム−タングステン−チタニア系
ソリツド型使用済触媒とはNOX含有排ガスの脱
硝用触媒として長時間使用された結果、脱硝性能
が低下し、SO2酸化能が上昇した触媒を意味す
る。特に本発明方法はCOM焚または重油焚ボイ
ラーなどのSOXおよびダストを含有するダーテイ
ー排ガスの脱硝により性能が低下し、SOX酸化能
が上昇したバナジウム−タングステン−チタニア
系ソリツド型使用済触媒に有効に適用される。バ
ナジウム−タングステン−チタニア系ソリツド型
触媒は成形チタニア担体にバナジウム化合物およ
びタングステン化合物を含浸担持する方法、チタ
ニア粉末とタングステン化合物粉末とバナジウム
化合物粉末とをバインダーの存在下に混合し成形
する方法などにより製造され、バナジウム成分お
よびタングステン成分は触媒中に通常それぞれ
0.1〜2.0wt%、5〜25wt%含有されている。また
バナジウム、タングステン以外にも活性成分が含
有されているものもあるが、本発明方法はいかな
る組成のバナジウム−タングステン−チタニア系
ソリツド型使用済触媒についても、適用すること
ができる。また触媒形状についても粒状、円柱
状、だ円体状、板状、パイプ状、格子状、ハニカ
ム状等の任意の形状の触媒について適用し得る。 バナジウム−タングステン−チタニア系ソリツ
ド型使用済触媒には、多くの場合触媒表面にダス
トが付着堆積しているのであらかじめ水又は稀無
機酸水溶液で洗浄除去するものであるが、この時
ダスト中に含まれる鉄、ニツケル等の重金属化合
物、芒硝等のアルカリ金属塩などの水溶性の触媒
被毒物が除去されるので脱硝性能の回復に効果的
である。蓚酸水溶液によるバナジウム−タングス
テン−チタニア系ソリツド型系使用済触媒からの
バナジウム成分の抽出は蓚酸濃度を0.1〜5.0重量
%、好ましくは0.5〜3.0重量%の蓚酸水溶液中に
常温〜80℃、好ましくは20℃〜60℃の温度条件下
で浸漬することにより行なわれ、バナジウム成分
は蓚バナジルとして抽出される。この際、抽出処
理に要する時間は温度、蓚酸水溶液の濃度及び
量、撹拌の程度あるいはバナジウム化合物などに
より異なるが、通常30分〜120分である。上記の
洗浄によりダストや蓄積成分を除去した触媒は次
いでタングステン化合物を担持する。タングステ
ン化合物の担持法としてはパラタングステン酸ア
ンモニウム、メタタングステン酸アンモニウム等
をモノエタノールアミンまたはモノメタノールな
どの水溶液中に浸漬するか、または該水溶液をス
プレー法などで上記チタニア担体に含浸させる方
法が挙げられる。タングステン化合物を含浸担持
させたチタニア担体を乾燥後焼成することによ
り、バナジウム−タングステン−チタニア系ソリ
ツド型再生触媒を得ることができる。以上詳述し
たように本発明によれば脱硝性能が低下し、SO2
酸化能が上昇したバナジウム−タングステン−チ
タニア系ソリツド型触媒を形状を損うこともな
く、未使用触媒と同等のレベルまで再生すること
ができる。 次に本発明を実施例により具体的に説明する。 実施例 1 TiO2 87.0wt%、V2O50.5wt%、WO312.5wt%
を含むソリツド型ハニカム触媒を用い、下記条件
でボイラ排ガスを1年4ケ月間処理したところ、
380℃における初期NOX除去率80%のものが74.5
%に低下し、SO2酸化率は0.5%のものが、3.0%
に上昇し、触媒中にV2O5が0.9wt%蓄積してい
た。 排ガス処理条件処理ガス量 2000m3/h 温度 330℃ 〜 390℃ 空間速度 40001/h NH3/NOX比 1.00 NOX 200ppm SOX 2000ppm このNOX除去率が低下し、SO2酸化能が上昇し
た触媒を見かけ容積(外寸より算出)の4倍の水
及び温水に浸漬し、30〜90分間洗浄した。洗浄水
はバナジウムの溶出により燈色に着色し、化学分
析によつてバナジウムを定量したところ10〜20%
が溶出していた。またナトリウム及びカリウムは
いずれの条件下でもほとんど溶出していた。洗浄
後の触媒を乾燥し、前記排ガス条件の1/100の処
理ガス量でNOX除去率およびSO2酸化率を測定し
たところ比較例1のようにNOX除去率はほとん
ど回復したものの、SO2酸化率は完全に回復しな
かつた。次に比較例1で使用した触媒を触媒の見
かけ容積の4倍の蓚酸溶液(60℃)に浸漬し、60
分間洗浄した。この時の触媒に蓄積したバナジウ
ムの溶出率は蓚酸濃度により第1図のように変化
した。蓚酸濃度が1.0%の濃度で触媒に蓄積した
バナジウムの内約90%のバナジウムが溶出し、濃
度を更に上昇させると溶出率は向上し、100%以
上となる。これは活性成分として加えられたバナ
ジウムの一部が溶出したためである。蓚酸水溶液
で洗浄した触媒を乾燥してNOX除去率およびSO2
酸化率を測定したところ比較例2に示すとおり、
SO2酸化率は初期と同等まで回復するもののNOX
除去率は低下した。次に比較例2で使用した触媒
をタングステン成分をWO3として5wt%担持でき
るように調製したパラタングステン酸アンモニウ
ム水溶液に含浸し、乾燥、焼成を行ないSO2酸化
率とNOX徐々率を測定したところ表1に示すと
おり、SO2酸化率およびNOX除去率のも初期と同
等まで回復した。
下脱硝触媒という)の再生方法に係るもので、更
に詳しくはアンモニアを還元剤として排ガス中の
窒素酸化物(以下NOXという)を除去するバナ
ジウム−タングステン−チタニウム系ソリツド型
脱硝触媒(すなわち、脱硝触媒成分であるバナジ
ウム、タングステン、チタニウム自体で成形され
た脱硝触媒)の再生方法に関する。 排ガス中のNOXは近年光化学スモツグの原因
物質の一つとして注目され、その除去法が種々提
案されているが、その中でアンモニアを還元剤と
して触媒の存在下、NOXを無害な窒素まで還元
せしめる接触還元法がすでに実用段階に到達して
いる。ここで用いられる触媒はバナジウム−チタ
ニア系が優れた活性を示すものとして一般的であ
る。しかし硫黄分の高い重油(C重油)を使用す
るボイラ排ガス処理においては処理ガス中に高濃
度の亜硫酸ガス(以下SO2という)が存在するた
め、NOX還元除去反応と同時に生じるSO2の三酸
化硫黄(以下SO3という)への酸化反応により、
高濃度のSO3が発生し、還元剤として使用する
NH3の未反応分と低温領域で容易に結合し酸性
硫安その他の化合物を生成するため、NOX除去
後の熱交換器などの各種装置内への閉塞現象、集
じん機の能力アツプが必要となるので、できるだ
けSO2の酸化反応を抑制するため、SO2酸化抑制
型のバナジウム−タングルテン−チタニア系触媒
が開発され数多く適用されている。しかしながら
硫黄分の高い重油の燃焼排ガス中にはSO2の他に
バナジウム、ニツケル、鉄等の重金属類や芒硝等
のアルカリ塩を含むダストが存在し、該排ガスの
長時間の処理により触媒表面にダスト中の成分が
付着、蓄積するため触媒の脱硝性能が低下すると
ともにSO2酸化能が上昇する現象が認められる。 本発明者らは実プラントに使用されている脱硝
触媒の性能低下とSO2酸化能の上昇現象について
鋭意検討を重ねた結果、触媒性能の低下は排ガス
中のダストに含まれるNa、Kなどのアルカリ成
分の触媒への蓄積が主な原因であり、またSO2酸
化能の上昇は排ガス中のダストに含まれるバナジ
ウムの触媒への蓄積が主原因であることをつきと
めた。このようにして脱硝性能が低下し、SO2酸
化能が上昇した触媒は通常、圧縮エアーを吹き抜
け脱塵処理、水洗、あるいは無機酸の水溶液で洗
う等により脱硝性能ならびにSO2酸化能の回復が
行なわれている。しかしながら前記洗浄処理にお
いては水溶性の触媒蓄積成分やダストが除去さ
れ、脱硝性能はかなり回復しそれなりの効果は認
められるものの、SO2酸化能の上昇の原因物質で
あるバナジウム化合物はその大部分が触媒中に残
存するため、未使用触媒のSO2酸化率と同等のレ
ベルまで再生することはできない。 本発明者らはバナジウム−タングステン−チタ
ニア系ソリツド型触媒の再生法について検討した
結果、SO2酸化能が上昇したバナジウム−タング
ステン−チタニア系ソリツド型触媒に蓚酸水溶液
を接触させて、SO2酸化能上昇の原因物質である
触媒中に蓄積したバナジウム化合物の大部分を蓚
酸バナジルとして強制的に溶出できることを見い
出した。しかしながら上記処理によつて活性成分
であるタングステンの一部が溶出して来るので、
SO2酸化能は未使用触媒と同等のレベルまで回復
するものの、脱硝性能が低下するため、洗浄後に
活性成分であるタングステン化合物を含浸担持
し、次いで焼成することにより触媒を再生し得る
ことを見い出し本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明はダスト成分の付着又は蓄積
によつて、脱硝性能が低下し、SO2酸化能が上昇
した使用済のバナジウム−タングステン−チタニ
ア系ソリツド型脱硝触媒の再生にあたり、水又は
稀無機酸水溶液で該触媒を洗浄した後、0.1〜0.5
%の蓚酸水溶液で洗浄し、次いでタングステン化
合物を含浸担持し、乾燥、焼成することを特徴と
する脱硝触媒の再生方法に関するものである。 以下本発明を詳細に説明する。本発明方法が適
用されるバナジウム−タングステン−チタニア系
ソリツド型使用済触媒とはNOX含有排ガスの脱
硝用触媒として長時間使用された結果、脱硝性能
が低下し、SO2酸化能が上昇した触媒を意味す
る。特に本発明方法はCOM焚または重油焚ボイ
ラーなどのSOXおよびダストを含有するダーテイ
ー排ガスの脱硝により性能が低下し、SOX酸化能
が上昇したバナジウム−タングステン−チタニア
系ソリツド型使用済触媒に有効に適用される。バ
ナジウム−タングステン−チタニア系ソリツド型
触媒は成形チタニア担体にバナジウム化合物およ
びタングステン化合物を含浸担持する方法、チタ
ニア粉末とタングステン化合物粉末とバナジウム
化合物粉末とをバインダーの存在下に混合し成形
する方法などにより製造され、バナジウム成分お
よびタングステン成分は触媒中に通常それぞれ
0.1〜2.0wt%、5〜25wt%含有されている。また
バナジウム、タングステン以外にも活性成分が含
有されているものもあるが、本発明方法はいかな
る組成のバナジウム−タングステン−チタニア系
ソリツド型使用済触媒についても、適用すること
ができる。また触媒形状についても粒状、円柱
状、だ円体状、板状、パイプ状、格子状、ハニカ
ム状等の任意の形状の触媒について適用し得る。 バナジウム−タングステン−チタニア系ソリツ
ド型使用済触媒には、多くの場合触媒表面にダス
トが付着堆積しているのであらかじめ水又は稀無
機酸水溶液で洗浄除去するものであるが、この時
ダスト中に含まれる鉄、ニツケル等の重金属化合
物、芒硝等のアルカリ金属塩などの水溶性の触媒
被毒物が除去されるので脱硝性能の回復に効果的
である。蓚酸水溶液によるバナジウム−タングス
テン−チタニア系ソリツド型系使用済触媒からの
バナジウム成分の抽出は蓚酸濃度を0.1〜5.0重量
%、好ましくは0.5〜3.0重量%の蓚酸水溶液中に
常温〜80℃、好ましくは20℃〜60℃の温度条件下
で浸漬することにより行なわれ、バナジウム成分
は蓚バナジルとして抽出される。この際、抽出処
理に要する時間は温度、蓚酸水溶液の濃度及び
量、撹拌の程度あるいはバナジウム化合物などに
より異なるが、通常30分〜120分である。上記の
洗浄によりダストや蓄積成分を除去した触媒は次
いでタングステン化合物を担持する。タングステ
ン化合物の担持法としてはパラタングステン酸ア
ンモニウム、メタタングステン酸アンモニウム等
をモノエタノールアミンまたはモノメタノールな
どの水溶液中に浸漬するか、または該水溶液をス
プレー法などで上記チタニア担体に含浸させる方
法が挙げられる。タングステン化合物を含浸担持
させたチタニア担体を乾燥後焼成することによ
り、バナジウム−タングステン−チタニア系ソリ
ツド型再生触媒を得ることができる。以上詳述し
たように本発明によれば脱硝性能が低下し、SO2
酸化能が上昇したバナジウム−タングステン−チ
タニア系ソリツド型触媒を形状を損うこともな
く、未使用触媒と同等のレベルまで再生すること
ができる。 次に本発明を実施例により具体的に説明する。 実施例 1 TiO2 87.0wt%、V2O50.5wt%、WO312.5wt%
を含むソリツド型ハニカム触媒を用い、下記条件
でボイラ排ガスを1年4ケ月間処理したところ、
380℃における初期NOX除去率80%のものが74.5
%に低下し、SO2酸化率は0.5%のものが、3.0%
に上昇し、触媒中にV2O5が0.9wt%蓄積してい
た。 排ガス処理条件処理ガス量 2000m3/h 温度 330℃ 〜 390℃ 空間速度 40001/h NH3/NOX比 1.00 NOX 200ppm SOX 2000ppm このNOX除去率が低下し、SO2酸化能が上昇し
た触媒を見かけ容積(外寸より算出)の4倍の水
及び温水に浸漬し、30〜90分間洗浄した。洗浄水
はバナジウムの溶出により燈色に着色し、化学分
析によつてバナジウムを定量したところ10〜20%
が溶出していた。またナトリウム及びカリウムは
いずれの条件下でもほとんど溶出していた。洗浄
後の触媒を乾燥し、前記排ガス条件の1/100の処
理ガス量でNOX除去率およびSO2酸化率を測定し
たところ比較例1のようにNOX除去率はほとん
ど回復したものの、SO2酸化率は完全に回復しな
かつた。次に比較例1で使用した触媒を触媒の見
かけ容積の4倍の蓚酸溶液(60℃)に浸漬し、60
分間洗浄した。この時の触媒に蓄積したバナジウ
ムの溶出率は蓚酸濃度により第1図のように変化
した。蓚酸濃度が1.0%の濃度で触媒に蓄積した
バナジウムの内約90%のバナジウムが溶出し、濃
度を更に上昇させると溶出率は向上し、100%以
上となる。これは活性成分として加えられたバナ
ジウムの一部が溶出したためである。蓚酸水溶液
で洗浄した触媒を乾燥してNOX除去率およびSO2
酸化率を測定したところ比較例2に示すとおり、
SO2酸化率は初期と同等まで回復するもののNOX
除去率は低下した。次に比較例2で使用した触媒
をタングステン成分をWO3として5wt%担持でき
るように調製したパラタングステン酸アンモニウ
ム水溶液に含浸し、乾燥、焼成を行ないSO2酸化
率とNOX徐々率を測定したところ表1に示すと
おり、SO2酸化率およびNOX除去率のも初期と同
等まで回復した。
【表】
実施例 2
実施例1と同様にして得られたSO2酸化能上昇
触媒を、触媒の見かけ容積の4倍の0.1N硫酸水
溶液(20℃)に60分間浸漬し、洗浄した。その後
実施例1と同様に1.0wt%蓚酸(60℃)で60分間
洗浄したのち、タングステンを担持し、乾燥、焼
成して実施例1と同様の排ガス処理条件でSO2酸
化率およびNOX除去率を測定したところ、それ
ぞれ0.5%、81%であつた。 実施例 3 実施例1と同様にして得られたNOX除去率が
低下し、SO2酸化能が上昇した触媒を、触媒の見
かけ容積の4倍の水に60分間浸漬したのち、触媒
の見かけ容積の4倍の1.0wt%蓚酸水溶液(60℃)
に浸漬し、一定時間洗浄した。この時の触媒から
のバナジウムおよびタングステンの溶出率は第2
図のように変化した。第2図中、○はバナジウ
ム、〓はタングステンの溶出率曲線である。上記
により洗浄された触媒を得、タングステンを担持
し、乾燥、焼成して実施例1と同様の排ガス処理
条件でSO2酸化率およびNOX除去率を測定したと
ころ第2表に示すとおり、SO2酸化率およびNOX
除去率とも初期と同等まで回復した。
触媒を、触媒の見かけ容積の4倍の0.1N硫酸水
溶液(20℃)に60分間浸漬し、洗浄した。その後
実施例1と同様に1.0wt%蓚酸(60℃)で60分間
洗浄したのち、タングステンを担持し、乾燥、焼
成して実施例1と同様の排ガス処理条件でSO2酸
化率およびNOX除去率を測定したところ、それ
ぞれ0.5%、81%であつた。 実施例 3 実施例1と同様にして得られたNOX除去率が
低下し、SO2酸化能が上昇した触媒を、触媒の見
かけ容積の4倍の水に60分間浸漬したのち、触媒
の見かけ容積の4倍の1.0wt%蓚酸水溶液(60℃)
に浸漬し、一定時間洗浄した。この時の触媒から
のバナジウムおよびタングステンの溶出率は第2
図のように変化した。第2図中、○はバナジウ
ム、〓はタングステンの溶出率曲線である。上記
により洗浄された触媒を得、タングステンを担持
し、乾燥、焼成して実施例1と同様の排ガス処理
条件でSO2酸化率およびNOX除去率を測定したと
ころ第2表に示すとおり、SO2酸化率およびNOX
除去率とも初期と同等まで回復した。
【表】
実施例 4
実施例1と同様にして得られたNOX除去率が
低下し、SO2酸化能が上昇した触媒を、触媒の見
かけ容積の4倍の水に60分浸漬したのち、触媒の
見かけ容積の4倍の1.0wt%蓚酸水溶液に60分間
に浸漬し、洗浄した。この時間のバナジウムの溶
出は温度によつて、第3図のように変化した。上
記により洗浄された触媒を得、タングステンを担
持し、乾燥、焼成して実施例1と同様の排ガス処
理条件でSO2酸化率およびNOX除去率を測定した
ところ第3表に示すとおり、蓚酸水溶液温度40〜
80℃の条件でSO2酸化率およびNOX除去率とも初
期と同等まで回復した。
低下し、SO2酸化能が上昇した触媒を、触媒の見
かけ容積の4倍の水に60分浸漬したのち、触媒の
見かけ容積の4倍の1.0wt%蓚酸水溶液に60分間
に浸漬し、洗浄した。この時間のバナジウムの溶
出は温度によつて、第3図のように変化した。上
記により洗浄された触媒を得、タングステンを担
持し、乾燥、焼成して実施例1と同様の排ガス処
理条件でSO2酸化率およびNOX除去率を測定した
ところ第3表に示すとおり、蓚酸水溶液温度40〜
80℃の条件でSO2酸化率およびNOX除去率とも初
期と同等まで回復した。
第1図はバナジウム−タングステン−チタニア
系ソリツド型使用済触媒を蓚酸水溶液で洗浄する
ときの、蓚酸水溶液の濃度に対するバナジウムの
溶出率であり、第2図は1.0wt%の蓚酸水溶液を
使用したときのバナジウムおよびタングステンの
溶出率と洗浄時間の関係を示したものであり、第
3図は1.0wt%の蓚酸水溶液を使用し、60分間洗
浄したときのバナジウムの溶出率と温度との関係
を図示したものである。
系ソリツド型使用済触媒を蓚酸水溶液で洗浄する
ときの、蓚酸水溶液の濃度に対するバナジウムの
溶出率であり、第2図は1.0wt%の蓚酸水溶液を
使用したときのバナジウムおよびタングステンの
溶出率と洗浄時間の関係を示したものであり、第
3図は1.0wt%の蓚酸水溶液を使用し、60分間洗
浄したときのバナジウムの溶出率と温度との関係
を図示したものである。
Claims (1)
- 1 ダスト成分の付着又は蓄積によつて、脱硝性
能が低下し、SO2の酸化能が上昇した使用済のバ
ナジウム−タングステン−チタニア系ソリツド型
脱硝触媒の再生にあたり、水又は稀無機酸水溶液
で該触媒を洗浄した後、0.1〜5%の蓚酸水溶液
で洗浄し、次いでタングステン化合物を含浸担持
し、乾燥、焼成することを特徴とする脱硝触媒の
再生方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59065269A JPS60209252A (ja) | 1984-04-03 | 1984-04-03 | 脱硝触媒の再生方法 |
EP85730044A EP0161206A3 (en) | 1984-04-03 | 1985-03-25 | Method for regenerating a denitration catalyst |
US06/719,163 US4615991A (en) | 1984-04-03 | 1985-04-02 | Method for recovering denitrating catalyst |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP59065269A JPS60209252A (ja) | 1984-04-03 | 1984-04-03 | 脱硝触媒の再生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS60209252A JPS60209252A (ja) | 1985-10-21 |
JPH0534057B2 true JPH0534057B2 (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=13282034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59065269A Granted JPS60209252A (ja) | 1984-04-03 | 1984-04-03 | 脱硝触媒の再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPS60209252A (ja) |
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-
1984
- 1984-04-03 JP JP59065269A patent/JPS60209252A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS60209252A (ja) | 1985-10-21 |
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